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源氏物語千年紀 Genji (完)

源氏物語千年紀 Genji 次話
第1話「光る君」
2009/1/16 00:45 フジテレビ

「原案:紫式部」というのが、なかなか新鮮です。「原案」というのがポイントで、源氏物語を出崎監督がどう料理するのか、ちょっと楽しみですね。

今更言うまでもなく、源氏物語はやっぱり恋物語の基本。そして、一人のプレイボーイがさまざまなタイプの女性を攻略して回る…と書くと、なにやら昨今のアニメやゲームに相通じるものがあると思いませんか?基本、ハーレム進行だし。また、このサイトは、このキャラが可愛い、あのキャラもよいなどと書き散らかすサイトなわけですが、それもまた「雨夜の品定め」と同じで、1000年の昔から男なぞ大して変わっていないと言えるでしょう。

そんなわけで、今回の女性は藤壺の更衣です。たおやかで美しい年上の女性。立場としては、義母。…もう、フラグ立ちまくりですね:-)。 ちょっと興味深かったのは、原作では「源氏の君は母親の面影を追っていた」ように描かれていましたが、1話を見る限りではむしろ最初から一人の女性として見ていたことですね。9歳のときからおませさんです。源氏の元服と共に初恋は終わりを迎え、いよいよ恋の遍歴が始まる、はずです。

そうそう、遠藤綾のナレーションが結構良い雰囲気を出していました。

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第2話「六条」
2009/1/23 00:45 フジテレビ

おおおー、水没する六条御息所がこえ〜〜(笑)。なんという1000年前のヤンデレ。 その実力は次回見せてもらうとして、見事なのは源氏のくどきの手管。参考にしたいところだが…できんよな〜、あれは(笑)。

一方、1000年前のツンデレが葵の上ですな。って、この人、デレるかどうかは不明(笑)。

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第3話「夕顔」
2009/1/30 00:45 フジテレビ

六条御息所って、生き霊になる怖いお姉さんっていうイメージしかなかったけど、こうやって映像になるとちょっと可哀想な気もする。 急な来訪に備えて香を焚きしめ、狂おしいほど源氏に恋い焦がれ…で、ちょろっと幽体離脱しちゃった:-)。 ところで、声は鶴ひろみ?マジっすか。全然わからなかった。

そんな御息所のターゲットになってしまったのが、正統派美女の夕顔。控えめで、儚げなところが、男心をぐっと掴むわけです。 でも、最初から源氏にイケイケだったのね…。「それでなくともあなたの言うがままなのですから…」「では、ずっと私といなさい」「はい」「いつも私のことを思ってください」「思っています」「それから」「それから?」「それから…」「それから…?」などというやりとりを見ると、この女、相当やるな!と(笑)。

すっかりないがしろにされている葵の上が、頭中将に不満をぶちまけるシーンが可笑しい。ツンツンツンデレくらいか(笑)。

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第4話「藤壺」
2009/2/6 00:45 フジテレビ

藤壺アゲイン。成人の日より、一度も見えることがなかった二人がとうとう再会してしまいます。 藤壺は、思慮深く、理性的で、ずっと自分の想いを押し隠していたわけですが、それ故にその想いの強さを感じずにはいられません。 つらい胸の内を、命婦に打ち明ける様がぐっと来ますね。

藤壺とクロスするように現れたのが、若紫。出ましたね〜、男のロマン。自分好みの女に仕立て上げる、これを男のロマンと言わずして、なんと言おうか(笑)。ここで、ナレータの遠藤綾が若紫役、つまり、語り部は若紫であったことが分かります。なるほど、確かに彼女は物語の最初から最後まで登場するわけで、適任かもしれません。

逃げた雀が止まったのが、源氏の指先だった。まさに、「光る君」との出会い、そんな風に描写されていましたね。 一方、源氏は若紫に藤壺の面影を重ねているわけですが…。

そして、源氏と藤壺の思いがけぬ再会。とはいえ、お互いに幼い頃の思い出にすがったための再会であるから、まったくの偶然ではない。 告白の言葉が口をついて出るものの、想いを封じることを宣言する源氏。おお、意外といい奴ではないか…そう思ったのもつかの間。 「あぁぁ、この心をまったく伝えることができなかった!あぁぁぁぁぁぁっ!」と、激しく悔いる源氏に大爆笑。おもしろすぎる、アンタ。

結局、想いを封じるどころか、実力行使に出てしまう源氏の君なのであります。ま、藤が咲く頃ということは、1ヶ月くらいはなんとか我慢してたわけです(^^;)。藤壺の反応が艶っぽくて「いけません!」などと言われても、もう火に油を注ぐようなもんですね。

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第5話「宿世」
2009/2/13 00:45 フジテレビ

「この愛が許されないものならば、この世に愛と呼べるものはなに一つない!」と言い切ってしまう源氏がすごい。さすが希代のプレイボーイだわ…。藤壺の懇願も彼の想いを燃え上がらすだけ。しかし事後、きっぱりと別れを言い渡すところが、やはり分別のある女性だったということですね。

…が、その一度のことで源氏の子を宿してしまいます。源氏は「なにができるのだ」と悩みます。…なにもしないほうがいいじゃね?と思っていたら、まさに藤壺からずばりその通りに言われてしまって可笑しかったですが、この思い出の社での別れのシーンは美しい。 鳥居は、この世と神の世とを分かつものだそうですが、今や、二人の間にはそのくらいの違いがある。あるように藤壺は振る舞った…。

すっかりしょげかえった源氏。ここで正室(忘れがちだが)の葵の上ご登場です。「ここで、雪見酒をなさればよろしい」と源氏を引き留め、お酌してあげる葵の上。デレきたーーーっ!(笑) 「私もいただきます」とちょっと上目遣いに杯を上げて見せた仕草が可愛いぞ〜。 そして「あまりに寂しげなご様子に、わたくし、放っておけなくなりました。しっかりなさいませ」と手を重ねて励ましたりします。 これは、ダメージ受けてるときにはズバっと来るわ。かのプレイボーイ氏もそうだったようで、手を取り、抱き寄せます。 口づけされたとき、「はいっ!?」と素で驚いているのがますます好印象ですね。

藤壺の出産シーンがまた興味深い。きっぱりと源氏との関係を断ち切ったのが大人の分別あるいは理性の強さだったとすれば、源氏との逃避行を夢想し、彼を思って出産したのは女の情の弱さなのか、それとも封じ込めた想いの強さなのか…。ここの描写は面白いですね。

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第6話「朧月夜」
2009/2/20 00:45 フジテレビ

おや、もう紫は引き取られているのね。原作だと、どう見ても誘拐なんですが、ここでは引き取ってくれたいい人ということになってますね。

さて、今回の恋のお相手は朧月夜。恋愛巧者同士のやりとりがおもしろい。ぱっと燃え上がって、さっと引く、そんな恋もさっぱりしていてよいです。

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第7話「葵の上」
2009/2/27 01:00 フジテレビ

葵の上、ご懐妊〜。源氏の愛を受け、なんかもう、すっかり角が取れた、かわいい女になりましたねぇ。もうちょっとツンを堪能したかったような気もしますが…。 でも、つわりの真似をしておどけるなど、柔らかくなって幸せいっぱい。…だったのですが。

一方、落日の六条邸。葵の上懐妊を思わず口走ってしまった侍女がひどすぎる(笑)。まわりもたしなめてはいたものの、心の中ではGJ !とか思ってるんだろうな〜。 女は怖いぜ。

しかし、もっとも怖いのは、やっぱり御息所ご本人。生霊の来宮さんが怖すぎる! 「あの方は自信ありげに見えるが、まことは繊細で傷つきやすい方なのです」って源氏が言うか〜。ま、それと分かったから距離を置いたのでしょうけど。まさか、幽体離脱なんていう文字通り離れ業をするとは思わないよな…。結局、夕顔に続き、葵の上も呪い殺されてしまいました。 ほんと、藤壺といい六条といい、源氏と関わるとろくなことがないですよ? 潔く退いた朧月夜は賢明だったかもしれません。

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第8話「嵯峨野」
2009/3/6 00:45 フジテレビ

葵の上、最後のデレでした。かわいい。いまさら後悔しても遅いですよ、源氏の君。あのツンデレを見抜けないとは、まだまだ〜。

行ったことがある人はご存じだと思いますが、今回出てきた野宮神社はごく小さな社ながら、嵯峨野の竹林の奥にあり、縁結びの御利益があるところとしても有名です。 公式サイトによれば、まさに斎王が伊勢へ行かれる前に身を清めるために建てられたもののようです。 そこで、思いっきり俗世の契りを結んでしまう源氏と六条御息所ですが、こうしなければ御息所はいつまでも怨霊を引きずったままだったことでしょう…。

さて、源氏の君も驚いた、私も驚いた、紫の成長ぶり。「お兄さま」ってなんですかこの萌え妹っぷりは(笑)。手塩にかけて育てる甲斐があるよなぁ。

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第9話「叢雲」
2009/3/13 00:45 フジテレビ

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第10話「謀反」
2009/3/20 00:45 フジテレビ

前回、桐壺帝の崩御、藤壺のご出家と大切な人を失い、今回は自身の身から出たさびで斜陽の体の源氏の君なのであります。 ま、朧月夜のほうが積極的でしたけどね。

今回は、いつも以上に出崎エフェクトが盛り込まれていて、面白かったです。弘徽殿女御 vs 朧月夜のシーンを見ると、女は怖いなと。

逆に、あくまでも可憐な紫が引き立ちますね。それに、朱雀帝。どちらかというと頼りなげだった帝が、懐の広いところを見せてくれました。

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第11話「若紫」
2009/3/27 00:45 フジテレビ

萌え妹、紫がトリ。「お兄さま」と呼びながら、愛を語らうシーンがイケナイ感たっぷりでたまりません。 「お帰りを待っています、私のすべてをその日のために準備して…」などと、本当に可愛く成長したものです。

この作品、もっと原作を崩したものになるかと思っていました。確かに高貴な感じはあんまりなかったですが、恋愛模様をリアルに再現したと言えるのではないでしょうか。 ここまで楽しめるものになるとは、予想外でした。