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マリア様がみてる・春 (完)

マリア様がみてる・春 次話

白か黒か?と聞かれれば、白。紅白黄どれ?と聞かれてもやっぱり、白。そんな白大好きな私にとって、日曜の朝に共に見られるとは嬉しい限り。 さぁ、首を長くして待っていたマリみて放送再開です。今度は日曜の朝からごきげんよう――。

OPは歌付きに変更。歌には違和感があるものの、涙ぐむ志摩子さんや気になる新キャラの顔見せなど、見所がいろいろと。

内容としては、お正月に小笠原家ご訪問した時の話を、祐巳の回想という形で持ってきました。 華やかな着物を着た祥子さまはとても高校生には見えません。そんな祥子さまがたこ焼きをレンジでチンする姿はかなりおかしい。しかし、たこ焼きくらいは知っているだろう、いくら何でも(笑)。そして祐巳ちゃんにたこ焼きをあげる白薔薇さまロサ・ギガンティアにやきもち。…たこ焼きもち?(ぉ ただ、せっかく非日常なんだからもう少し違う形でやきもちさせてあげたいですな。それに、目の前に祥子さまがいるのにあ〜んしちゃう祐巳も微妙に違和感。

実は今回の話、原作とはかなり変わっていて、いろいろ言いたいこともありますが、今は控えることにします(^^;)。 「長き夜の」の話よりも新シリーズ開始のためのキャラクター紹介をメインにしたということでしょう。まぁ、原作にはなかった、トランプに興じる志摩子さんが見られた点はよかったです。

EDには変更なし。絵はいいですね。かなり。それぞれの姉妹スールのカップリングが描かれていますが、志摩子さんと謎の少女が見つめ合う図がかなり妖しげで、今後の展開に期待が持てます。今シリーズも白でいきますよ:-)

第1話「長き夜の」
2004/7/4 7:30 TV東京
祐巳ちゃんの手のポーズがかわいい…
マリア様がみてる・春 前話次話

今まであまり目立たなかった黄薔薇さまロサ・フェティダが、不純異性交遊疑惑。しかも複数。そんなとんでもないネタを持ち込まれた祐巳が、一体どうしたものか、誰に相談したらよいか、あれこれ思い悩む姿が面白い。このエピソードがもっと前にあれば、前シリーズでの妊娠疑惑ももう少し説得力があったんだけど。

毎夜のデートの相手は実は親兄弟、本命には黄薔薇さまロサ・フェティダからの一方的アタックと少女マンガっぽいとんでも展開でした。山辺センセがとても気の毒に思えるのは私だけでしょうか(笑)

第2話「黄薔薇まっしぐら」
2004/7/11 7:30 TV東京
恐竜に例えられて大喜びの江利子さまなのでした
マリア様がみてる・春 前話次話

いきなりだけど、冒頭みんなの前で由乃が「令ちゃん」と呼びかけちゃうのは激しく違和感が。 姉妹スール関係にあっては「お姉さま」と呼ぶのが上下関係に厳しいリリアン流であり、校内とプライベートとをきっちり切り替えるのが (たまに破綻するとは言え)由乃流だったはずなのになぁ…。

さて、薔薇さまがたの卒業まであとわずか。そこで、内輪の送る会では隠し芸をやるもんだと白薔薇さまロサ・ギガンティアに担がれた祐巳が悪戦苦闘する話です。 「祐巳さん、白薔薇さまロサ・ギガンティアにからかわれたんじゃなくて?」という志摩子さんはさすがに姉妹スールというものでしたが、それでも自分のお姉さまに確認したりしないんだなぁ。 まぁ、送られる人に聞くのも変か。ネタあわせをする1年生3人組がおかしかったです。

今回もいろいろドジを踏んでしまった祐巳ですが、白薔薇さまロサ・ギガンティアや祥子さまが優しくフォロー。いや、白薔薇さまロサ・ギガンティアはそもそも元凶だから当然か(笑)。 祥子さまも昔だったらもっときつく言ってしまいそうなところでしたけど、さすがに丸くなってきたか。元気になった祐巳ちゃんの笑顔の後ろで、嬉しそうな祥子さまが印象的でした。

由乃のマジックは随分上手い。鳩まで出してますよ! いつ練習したんだろ:-)。後ろでピアニカ吹いている志摩子さんは可笑しかったけど、 優雅さを感じさせる演奏。美人は得ね〜。その後の日舞も、笑いを取ると言うより着物でないのが残念なくらいの真面目っぷりです。 そして、本命の安来節。…お姉さま方のために、ここまでやってしまう祐巳ちゃんに脱帽です。アニメで見ると凄まじいなぁ:-)

本来の送る会では何をやっていたかは謎ですが、今後はこれが山百合会の伝統になっていくでしょう(笑)。

第3話「いと忙し日日」
2004/7/18 7:30 TV東京
踊る志摩子さん。表情とセンスのギャップに注目。
マリア様がみてる・春 前話次話

いよいよ卒業目前。今まで直接には祐巳をいじったことがない紅薔薇さまロサ・キネンシス白薔薇さまロサ・ギガンティアのまねごとをしてみたりと、それぞれ思い残すことがないようにしています。 もちろん紅薔薇さまロサ・キネンシスの気がかりはミルクホールではなく、かわいい妹の祥子のこれから。それを祐巳に託すのでした。Will(遺言)というわけです。

志摩子さんはお姉さまの卒業を前に、さすがにウェットに…なっている感じはため息程度にしか表しませんが、それでも白薔薇さまロサ・ギガンティアと仲良くしていた祐巳に対して「私は甘えるのが下手だから…」と語るのは彼女にしてはかなり踏み込んだ発言だったと思います。思わず彼女の手を取って「これからも一緒にいよう」という祐巳。先生が来たのに気付かず恥ずかしい思いをしますが、志摩子さんにはしっかり伝わったようです。彼女は自分から心を開いたりするタイプじゃないので、このくらい熱烈にやらないとね。「(あ・り・が・と・う)」ってのは良かったな〜。

さて、問題の(笑)白薔薇さまロサ・ギガンティアと祐巳のシーン。祐巳は今まで何度も白薔薇さまロサ・ギガンティアに助けられてきました。ヴァレンタインの時には「どうしよう、白薔薇さまロサ・ギガンティアが卒業しちゃう」とまで言っていた彼女。 いつもスキンシップは白薔薇さまロサ・ギガンティアから一方的にやられてた:-)わけですが、今回だけはこみ上げるものを押さえられなかったようで…自ら駆け寄って白薔薇さまロサ・ギガンティアにダイブ! 祥子さまにもしたことなかったのに…。でも実は白薔薇さまロサ・ギガンティアの進学先はリリアン女子大同じ敷地内だったというオチが:-) 「騙された!」と激怒るものの、それでも「ちょっとうれしい…だいぶ嬉しい」なんて思っちゃうあたりが、可愛いところです。

こうしてみると、祐巳ちゃんはドジなところはあるけれども、信望もあるというのがよく分かります。一生懸命で、感情を隠さない(というか隠せない:-))愛すべきキャラですね。

第4話「Will」
2004/7/25 7:30 TV東京
美しいシーンですが、万一祥子さまが見ていたら、と思うとちょっと背筋が寒くなるものがあります:-P
マリア様がみてる・春 前話次話

卒業式当日、プティ・スールたちの前で送辞の練習をする祥子さま。送る側の山百合会幹部の面々もさすがに寂しそうです。ただ、この直前にあたる前回の話で「卒業しちゃってもいいよ、白薔薇さまロサ・ギガンティア」と一区切り付けられたにしては、祐巳ちゃんまだうるうるしてるのかな?という感じもしますが…。

では送られる側の薔薇さまがたはどうか。それぞれ「この実感のなさはなんなのかしら」などと口では言うものの、センチメンタルモード全開になるのを堪えているようにも見えます。お互いの出会いのきっかけを思い出したりしてね。あんまり友好的な出会いじゃないものの、それが逆に良かったのかも知れません。 中等部時代の蓉子さんはちょっとだけ幼くて可愛らしいですが、彼女がいなければ、この3人で三薔薇を務めることもなかったでしょう。

送辞を読み始めた祥子さまが突然、感極まって中断。世話焼きな紅薔薇さまロサ・キネンシスとしては、すぐにでも助けてあげたいところだったものの、立場的にそれはできない。一番世話を焼きたい相手なのにできないもどかしさが伝わってきました。

式終了後、記念撮影をするシーンでは、それぞれの薔薇ファミリーの性格が出てて面白い。黄薔薇さまロサ・フェティダ白薔薇さまロサ・ギガンティアの真似してみせたんだろうな(笑)。 改めてみると、紅薔薇さまロサ・キネンシスは頼りがいのあるお姉さまという迫力があって、それでいて内面ではそんな風に振る舞ってしまう自分を斜めに見ていたりするところもよくて、惚れましたね〜、今回。

さて、お姉さまが卒業してしまう志摩子さん。彼女はなにか別れを惜しむ言葉も、感極まって泣くこともしません。「じゃあね」と去っていったお姉さまをいつもの微笑で見送っただけです。しかしながら静さまを見送るシーンなど、そっと寄り添ったりして何度かツーショットになってました。普段、あまりそういうシーンがないだけに、彼女の気持ちが表れているように思いました。

志摩子さんについては来週注目ですね。志摩子さんファンにとっては、狂喜乱舞する回になるでしょう:-)

第5話「いつしか年も」
2004/8/1 7:30 TV東京
薔薇さま Forever
マリア様がみてる・春 前話次話

白薔薇さまロサ・ギガンティアと志摩子さんのなれそめのお話。前半は志摩子さん、後半は白薔薇さまロサ・ギガンティア視点で語られ、互いに直接は口には出さないものの、強く意識しあっていることがわかります。志摩子さんの方は一直線に一目惚れ状態。しかし、白薔薇さまロサ・ギガンティアの方は栞とのことや元々素直じゃない性格も手伝って、きつい態度で接してしまいます。

そこを上手く取りなしてくれたのが、紅薔薇さまロサ・キネンシス。二人が似たもの同士であることを鋭く見抜いて白薔薇さまロサ・ギガンティアを諭します。ほんとに苦労性の人だ…。 「でも私はあなたのそんな弱い部分も好きよ」「私はあなたの強いところが大嫌い」「知ってる。自分でも好きじゃないから」「…ばか」なんていうやりとりも印象深い。

猫と遊ぶ白薔薇さまロサ・ギガンティアに意を決したように話しかける志摩子さん。山百合会の手伝いをするようになっても、二人で話す機会はあまりなかったようですね。 夏服姿がまぶしいですが、猫に自分を重ねているのか、少し寂しげでもある。そんな彼女に(その実、自分自身に)「別れを恐れて関わりを持たないなんて寂しすぎない?」 と白薔薇さまロサ・ギガンティアが語るこのシーンは、紅薔薇さまロサ・キネンシスがセットしたものではなく、二人の内面にとってはここがターニングポイントだったんでしょう。

…あー、プリキュアのお時間ですが、このままマリみての感想を続けさせていただきます:-)

しかし、外面というか環境を整えたのはやっぱり紅薔薇さまロサ・キネンシス。祥子を動かして白薔薇さまロサ・ギガンティアのハートに火をつけます:-) 。一見、山百合会にとってどちらに転んでも(祥子の妹になっても)良かったようにも見えますが、仮に白薔薇さまロサ・ギガンティアが動かなかったとしても、志摩子さんが祥子さまからロザリオを受け取ることはなかったでしょう。 そうなれば、山百合会のお手伝いを引いてしまうことも考えられ、やはり白薔薇さまロサ・ギガンティアの性格を熟知した紅薔薇さまロサ・キネンシスの作戦勝ちと言えます。

「志摩子には私の方がいいに決まっているからじゃない」と祥子さまに敬礼の真似事をして、志摩子さんを口説きに向かう白薔薇さまロサ・ギガンティア。うーむ、格好良い。 下級生に人気があるのも分かります。祥子さまももともとは紅薔薇さまロサ・キネンシスにし向けられたとは言え、決してお芝居をしていたわけではなかったはずですが、これは敵わないなと思ったのか柔らかい微笑を送っています。

そして、ロザリオの拝受シーン。「お姉さまは不真面目ですね」というセリフが非常にいい〜。「半年後には確実に別れの日が来る。でもそれまでは決してこの手を、離さない…」とゆっくり手を握り返す志摩子さん。そうして、手を繋いだまま駆けていく…名シーンです。

いよいよ「マリア様がみてる・春」という番組タイトルに沿う内容になってきました。次からはNEXT GENERATIONの登場です。

ところで、ラストで「白薔薇さまロサ・ギガンティア」と志摩子さんに呼びかける由乃に対して、「これまで通り名前で呼んで」と答えるシーンがあります。これは小説にはないシーンです。 小説でも最近、白薔薇さまロサ・ギガンティア等の尊称が使われなくなってきていて、ちょっと気になっていたところでした。先代の時は、下級生が名前を知らないほどに尊称の方で呼んでいたというのに。 アニメ版では明確に名前の方がよい、とされてしまいました。ちと残念です。

第6話「片手だけつないで」
2004/8/8 7:30 TV東京
彼女の視線の先には、握られた手とロザリオがある。「お姉さま」に引っ張られて勢いよく彼女の巻き毛が流れ出す。
マリア様がみてる・春 前話次話

志摩子さんファンにとっては、見逃せない話が続きます。今回もほんとに素晴らしいです。

冒頭、会議中にもかかわらず頬杖を付いて呼び掛けにも気づかないほど、ぼ〜っとしている志摩子さん。頬杖を付いているのが彼女としてはありえないポーズで、悩みの深さが知れます。でも、そんなアンニュイな志摩子さんも良いんだよなぁ(ぉ。

そして、桜の木に導かれたかのような乃梨子との出会い。春の風のもと、緩やかに流れる志摩子さんの長い髪と桜の花びら…思わず見とれてしまって言葉を失う乃梨子なのでした。 この出会いは先代白薔薇さまロサ・ギガンティアとのシーンを彷彿させます。あの時、志摩子さんは逃げ去ってしまったけれど、乃梨子は逃げずに言葉を交わします。「銀杏の中にただ一本なのにこんなにきれいに咲けるから」と志摩子さん自身も気づかなかった惹きつけられる理由を言い当てられ、たまたま出会った下級生から一歩進んだ存在になったかも知れません。 髪に掛かった桜の花びらを払うシーンが実に印象的で、頬を赤らめる乃梨子とつやつやの唇の志摩子さんにドキドキです(笑)。

さて、もう一人新入生が登場。ドリルでリボンな髪の瞳子ちゃんです。なにやら祥子さまと親戚らしく…なれなれしい瞳子にちょっとむっとしている祐巳ちゃんが可愛い。 今後のリボン合戦から目が離せませんよ?

一転、人里離れたお寺を訪ねる乃梨子。仏像を見にやってきたのだが、そこで出会ったのはなんと志摩子さん。彼女はお寺の娘だったのだ。 後ろ手に縛った髪と着物という初めて見る彼女の姿。フランス人形みたいな彼女は洋風のイメージがあるものの、着物も似合うじゃないですか。 あまり若い人が着るような色合いじゃないと思うけど、それもまた落ち着いて見えて良し。

バスを待つ間、今度は志摩子さんが乃梨子についた花びらを取ってあげる。じっと見つめられ顔を赤くする乃梨子でしたが(そりゃこんな美人に見つめられたら赤面するって!:-))、 志摩子さんは「何も聞かないのね…お寺の娘なのにリリアンに通っている矛盾について」とむしろ悲しげに語るのでした。というところで次回。

…次回に行く前に、乃梨子と瞳子のキャスティングについて。最初、サイト上で発表があったときには、正直「えー」という感じでしたが、全然違和感なかった…。 まぁ乃梨ちゃんについては、次回を見てみないと分からん部分もありますが。瞳子ちゃんの釘宮さんのほうは、十二国記の泰麒のテイストを入れて少し上品に演じています。 下手をするとマリみてワールドのイメージを壊しかねないキャラだけに(原作でも面食らった人は多いのでは…?)、さすがプロだな〜と感心してしまいました。 これで次回も安心して楽しめそうです。…が、次回予告の方はいただけないな(苦笑)。

第7話「チェリーブロッサム」
2004/8/15 7:30 TV東京
う、美しい…。意外に和服も似合う志摩子さん。今回赤面しまくりの乃梨子ちゃんも見逃せません
マリア様がみてる・春 前話次話

志摩子さんの家がお寺で、自分はお寺の娘であるという「告白」が2回出てきます。1回目は乃梨子に対してのプライベートなもの。 お姉さま以外には誰にも言えなかったことを乃梨子には言えてしまうということで、彼女がいかに特別な存在であるか分かります。 もちろん家まで来てしまった以上隠せないと思ったのでしょうが、告白の後のすっきりとも寂しいとも取れる微笑が印象的です。 この後、急速に接近する二人。必死にリリアンに引き留めようとする乃梨子を抱き寄せるシーンが、これまたいい。いつも白薔薇さまロサ・ギガンティアの後ろに控えいていたあの志摩子さんが、自分から抱き寄せるなんて思いもしませんでした。

2回目の告白は、全員に対する公的なもの。瞳子の提案ででっち上げられた「マリア祭の宗教裁判」です。まぁ、数珠を盗むのはどーかと思いますが、今回のセットを作るにはやむを得なかったんでしょう。狐目になって乃梨子を責め上げる祥子さまが、迫力満点、かつ美しい。もともとはこういう表情が似合う人でした。 志摩子さんとしては、自分の代わりに乃梨子が責められているのが耐えられず、告白することになったのでした。今度は、乃梨子の方から泣きながら抱きついてくるという大変美しい姉妹愛。ごちそうさま:-)。

姉妹愛といえば、祥子・祐巳組も負けてませんよ? 今まで見たことないような朗らかな様子の志摩子さんを見て、ショックを受ける祐巳。 そのことを素直に相談すると、祥子さまは「こっちにいらっしゃい」と優しく抱きしめてくれました。…こんなにお姉さまっぽい行動は、初めてのような気が(笑)。 今までこのポジションにいたのは、先代白薔薇さまロサ・ギガンティアでしたからね。機嫌良く、デートの約束までしちゃう祥子さまなのでありました。 ようやく姉妹スールっぽくなったという感じですが、瞳子ちゃんが来たところでぱっと離れるようではまだまだ:-P

第8話「銀杏の中の桜」
2004/8/22 7:30 TV東京
美しい姉妹愛
マリア様がみてる・春 前話次話

ああっ志摩子さま シリーズは今回でめでたく大団円です。

「私は私の自分の意志であなたと一緒にいたいと思ってる。そのことをあなたは分かっているはずよ」とか 「あなたを切り捨てろ、なんて言わないで」という乃梨子への真摯な思いを感じさせる台詞が美しいです。

乃梨子も、志摩子さんのこととなるとたとえ上級生であっても一歩も引かない姿勢。 前回の宗教裁判の時もそうでしたが、今回も祥子さま相手に口喧嘩。これはリリアンとしては ありえないシーンです。なにぜ由乃が令のことを「ちゃん」付けで呼んでいるだけで祐巳は 驚いていたように上下関係には厳しい校風。それがあろうことか上級生に、しかも至宝たる紅薔薇さまロサ・キネンシス 相手にです。銀英伝で言えば「元帥どうしの議論に割り込むとは増長もきわまる」と一喝されるシーン(笑)。 乃梨子は志摩子さんの気持ちに応えるべく、というかそんな気負いなしに自然と志摩子さん をかばってしまうように行動してしまうのでしょう。

こんな風に乃梨子はリリアン純粋培養の子でないために、視野が広く、また人格も安定しているので 志摩子さんという桜が根付く土台(蔦子さんがいうところの「レフ板」)としてなくてはならない 存在になったのでした。なにせこの桜、いざと言うときには潔く散ってしまう覚悟をしてしまうような人なので ぜひとも「卒業するまでそばにくっついて離れない」でいて欲しいと思います。

第9話「ロザリオの滴」
2004/8/29 7:30 TV東京
今年のベストスール賞は決まりか
マリア様がみてる・春 前話次話

由乃の独白で進む、ちょっと珍しい形式の今回の話。他のキャラクターはほとんど登場せずに、由乃と令のウェットな心の動きを分かりやすく描いていました。

田沼ちさとさんは、以前バレンタインイベントの時に、令と半日デートした人。あのときはこれ以上ないくらいガーリッシュな女の子でしたが、 今では髪を令さま風にカットして、令さまに憧れて剣道に打ち込むという、極めて前向きな方向に成長したようです。

「由乃のことを思う気持ちは、1ミリグラムだって減ってない」という妹冥利に尽きる言葉をもらって「剣道部も妹も頑張る、以上」とにっこり微笑む由乃。二人だけの世界に入り込んで失敗したのが聖と栞だとすれば、こちらは自力で外向きに進むという結果になりました。まさしく雨降って地固まる。 最後にきゅっと腕組みして一つ傘に収まる演出がグッドでした。

第10話「黄薔薇注意報」
2004/9/5 7:30 TV東京
んだよ〜、ラブラブじゃんかよ〜(ぉ
マリア様がみてる・春 前話次話

白、黄と来て、とうとう本丸の紅のお話。祥子さまが瞳子ちゃんと浮気!? 作中ずっと降り続く雨が、祐巳の心の中を代弁しているかのようです。

遊園地へのお出かけ準備のシーンでは、いつもしているリボンもフリルがついたかわいいものにして、本当にうれしそうだったんですが、祥子さまのドタキャン電話で暗転。 つれないお姉さまに対して、「次の約束をください」「まだ話が途中です」と必死に引き留めるシーンも哀しい。 あの祐巳ちゃんに、「私より、瞳子ちゃんを選ぶんですね!」とまで言わせてしまうのは、やっぱり祥子さまが悪いよなぁ。 追い打ちのように傘もなくなってしまい「私の大切なもの、盗らないでよ!」と号泣、瞳子ちゃんにお姉さまを「盗られた」後で聖さまにすがってまた号泣とひたすらブルーなシーンが続きます。

なお、作中にあったように紫陽花の花言葉は「移り気」ですが、「辛抱強い愛情」という意味もあるようです。 正反対の意味ですが、どちらも今回の内容にぴったりなところは面白いですね。

第11話「レイニーブルー」
2004/9/12 7:30 TV東京
とは言え、聖さまにすがっている妹の姿を見るのは祥子さまも複雑な心境だったに違いない
マリア様がみてる・春 前話次話

祐巳さまと瞳子ちゃんが直接対決〜。ツインテール対決でもあります。ついでにリボン装着済み。…祥子さまの好みはこの辺にあるのかも知れません:-)。

お姉さまに雨の中置き去りにされ、瞳子ちゃんには責められ、へこみまくりの祐巳ちゃんですが、「いろんな人に出会って…」と言っていたようにタイミング良く聖さまに出会い、その友達?の景さんに出会い、弓子さんに出会って広い視野で自分を見つめ直すことができたようです。

あとは、「祐巳!」と抱きついてきた由乃さん。2年生組はみんな「さん」付けで呼んでいたのですが、ここで初めて呼び捨てにしました。いいシーンですね。 今回はすぐに「さん」付けに戻っちゃいましたけど、これがいつデフォルトになるのか、楽しみにしているポイントです。

第12話「青い傘」
2004/9/19 7:30 TV東京
「あなたにそんなことをいわれる筋合いはないわ!」と言い返す祐巳ちゃん。あんまりこんな彼女は見たくないっすね
マリア様がみてる・春 前話

柏木が事情を説明すると、今までの出来事が一つ一つ腑に落ちて、ようやく誤解の解けた祐巳。この間、2,3分。たったこれだけのことができなかったために、紅薔薇の姉妹スールは随分すれ違ってしまいました。

今回の話のクライマックスは、やはり祥子さまと祐巳が再会したところ。手を握ってくれた祐巳を引き寄せ、ぐるぐる回りながら:-)抱きしめるシーンは美しかった。 今までどちらかと言えば屈折した愛情表現だった祥子さまが「祐巳のことが好きなの」とストレートに告白、それに対して祐巳も「私もお姉さまのこと、大好きです」とにっこり微笑んで答える。…やはり祐巳ちゃん、いい子ですわ。惚れる〜(笑)。考えてみれば、弓子さんが昔のことを思い出したのも祐巳ちゃんのお陰で、本人が気がつかないまま多大な影響を与えているのでした。

そして一触即発の危機にあった瞳子ちゃんも、懐柔(?)に成功。山百合会幹部の伝統として、手伝いに来てもらった人はプティ・スールになったりしてますが、さて祐巳ちゃんと瞳子ちゃんのこれからは…? 聖さまばりに、瞳子ちゃんのドリルをいじって遊ぶ祐巳さま、というのを見てみたいです。

…というわけで、とうとう「春」も終わってしまいました。まぁ、原作ファンからするといろいろ言いたいこともありましたが、このページでは敢えて触れませんでした (小説との比較についてはこちらで [KAR])。 もちろん、全体としては満足のいく仕上がりで、特に志摩子さんファンである私にとっては6〜9話には感激:-)。 マリみてのお陰で日曜なのに毎週毎週きっかり7:30に起きるハメになって大変でしたよ(笑)。来週からは楽ができますが、なんというか燃え尽き症候群的な気分です。

アニメ終了記念ということで、マリみて略年表 [KAR]を作成しました。

第13話「パラソルをさして」
2004/9/26 7:30 TV東京
どさくさに紛れて祥子さまの手の甲にキスしている(ように見える)祐巳ちゃん:-)