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GUNSLINGER GIRL (完)

GUNSLINGER GIRL 評価分岐点

GunslingerGirl私的紹介サイト(高崎さん)

放送当時から、作品のクオリティの高さに見合う評価が得られていなかったように感じるGUNSLINGER GIRL。その理由の一つは、少女が銃を持って人殺しをせざるを得ない状況に追い込まれている悲劇性が嫌忌されたのだと思います。 実際、私も最初見たときは結構引いてしまいましたが、決して面白がって(話題性のために)悲劇性を強調しているのではなく、丹念な演出でドラマを構築していることに気が付いてからは評価がぐっと上がりました(私の感想でも、途中からどかんと感想の分量が増えているのはそのためです)。「GunslingerGirl私的紹介サイト」では、その点を中心に丁寧にガンスリの魅力を紹介されています。

この演出の深さに気付いたのは、第2話のシーン。ちょうど、上記サイトのアニメーション版第2話のレビューにおいても指摘されています。 「ヘンリエッタは昼間に星を見たことを忘れているようで、ジョゼはこれにハッとする。アニメだけを一回見た人は、この時に流れるジョゼとヘンリエッタのやり取りの微妙さには気が付くことが出来ない。」という箇所。ここは全く同感で、まさにアニメを一回見た時は、このシーンを理解することが出来ませんでした。 もっと言えば、その前、ヘンリエッタがジョゼと昼の金星を見た思い出を手術台の上で回想し、涙を流すシーンがありますが、この涙が理解できませんでした。 涙と共に大切な思い出も消えてしまったんだと気が付いたのは、だいぶ後にもう一度第2話を見たときでした。

夜の天体観測のシーンで「ジョゼはこれにハッとする」んですが、決して愕然とというわけではなく、記憶を失うのはこれが初めてではないことをうかがわせます。同時に、不用意な反応でヘンリエッタを傷つけないようなジョゼの心配りでもあります。 また、昼間の金星を見たときには「ジョゼさんって何でも知ってるんですね」という台詞には何も答えなかったんですが、今度は「そうとも」と力強く答えているあたりも二人の間に流れた時間と、ジョゼの優しさが感じられるところですね。

上は私の解釈なので間違っているかも知れませんが、ガンスリの評価はこの第2話をどうみるかで分かれるような気がします。

なお、私はコミックを読んだことがありませんが、「GunslingerGirl私的紹介サイト」では原作との比較と言う形で書かれているのでその点も参考になりました。(2004/7/27 追記)

GUNSLINGER GIRL 次話
第1話「兄妹」
2003/10/9 3:48 フジTV

く、暗い…。もっとも、OPの最初を見た時には番組間違えたかと思いましたが:-)

NOIRの第1話のイメージでさらにシビアに作品を作っていくと、こうなるのかな…。作品の雰囲気が微妙なバランスの上に成り立っていますが、あんまり痛々しさが強調されると退いてしまいます。だから最後のお茶会のシーンはちょっとホッとしましたけど…。

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第2話「天体観測」
2003/10/16 3:28 フジTV

「…救われない話だな」 いや全くで…。ジョゼさんに同僚の女性が近づくのを見てむかついているヘンリエッタはちょっと怖い…と思っていたらレストランで大暴れ。

「テレスコーピオですか?」とかその辺の会話はなかなかよくて、普通なら萌えてもいいシーンですけどねぇ。

罪滅ぼしなのかも知れませんが、たぶんジョゼさんは見た目通りいい人なんでしょう。でもこの仕事には向いてないよなぁ。思いこみの激しいヘンリエッタとはかなり危険な「兄妹」な気がします。

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第3話「少年」
2003/10/30 3:38 フジTV

うへぇ〜……。勘弁してくださいよ(泣)

「少年」が出てきた時点でどうなるかは分かり切ってますが、それでも「あぁ、そうか」と淡々と銃口を向け、「自由な体。すばらしいことだ」とモノローグで締められた日には もう、どうしたらいいものか…。

裁縫するかたわらで銃の清掃をしていたり、バイオリンを弾く一方で何のためらいもなく銃のトリガーを引く。そんなシュールなシーンが満載です。今クール最大の問題作なのは間違いなし:-P

画像は、あまり暗いシーンを載せたくないので、バイオリンを弾くシーンから。「ほらね、いい音出るでしょう?」にドキドキ(ぉ。弓を持つ手を添えているところがちょいと百合っぽい。きっとジョゼさんにもこんなレッスンを受けているんでしょうね〜。ジョゼさん、ヘンリエッタにべったりなんだから…(爆)

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第4話「人形」
2003/11/13 3:38 フジTV

今回は読後感がよい話でよかった…(笑)。冒頭、ヘンリエッタが必死にクリスマスのデートを頼むシーンの後で「人形」というサブタイトルが出たり、 リコが唇を切っているところで「ちゃんと拭かなきゃ」という反応をされたときには、また辛い話なのかなーと…。

お姉さん格のトリエラは、頭がよいだけにヒルシャーを含め周りのことがよく見えるよう。自分たちの置かれた状況もクールに捉えてます。 そんな彼女も生理痛には勝てなかったようで、普段言わないようなことや、やらないようなことをやってしまっているようです。とまどうヒルシャーに得意げに女の子の扱い方を語るジョゼがちょっと笑える。確かに「妹」の扱いはジョゼさんの方がうまそうだ:-)

不器用な優しさを見せてくれたヒルシャーにトリエラはこう答えます。「わたしは、タイを締めるときの気の引き締まった感じが好きだし、革靴が石畳がコツコツ叩く音も気に入ってます」 選んでくれたものがきらいってわけじゃないのよ、と豊かな表現で言ってくれます。これは名セリフだなぁ…。トリエラの評価が一気に上昇ですわ〜。

ヘンリエッタが「妹」で、リコが「道具」。ではトリエラは「娘」というところでしょうか…

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第5話「約束」
2003/11/20 3:38 フジTV

ぉーぃ…またまた凹む話だ…。第1話か2話に出たきりさしたる出番もなかったクラエスの今の「仕事」の内容と、そこに至る経緯が語られました。容赦のない展開ですな〜。

ラバロさんはかなりまともな人でした。「その眼鏡を掛けているあいだはおとなしいクラエスでいて欲しい」と諭すシーンなどほろりとくるものが……もっとも、眼鏡を掛けていない時の方がおとなしく見える、つーか好きですが(ぉ。…今回のボケはこれが精一杯。

こんな境遇のクラエスやヘンリエッタをひどい、可哀想だ、とか思ったりするのですが、「私が寂しいかどうかは私が決めるの」というセリフはそんな視聴者に宛てたメッセージとも取れます。実際、クラエスは少なくとも人を撃ち殺すことはなくなりました。もっともそれが彼女の幸せにどれくらい寄与するかは、やはり、彼女にしか分からないことなのかもしれません。

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第6話「報酬」
2003/11/27 3:38 フジTV

「スペイン広場」で検索してみると、どうやら飲食不可らしい。ということは「ローマの休日」ごっこはできないんですね。果たしてヘップバーンを知っているのかどうか、ジェラートをおねだりするヘンリエッタです。

ジョゼさんはヘンリエッタの扱いには手慣れたもんですね。爆弾屋の姉さん曰くプパの香水とやらは高級ブランドらしいから、妹バカというか親バカここに極まれりといった感じ。もっとも子供であることを逆手に取った突入作戦など、相変わらずやることはえげつないですが。

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第7話「守護」
2003/12/4 3:28 フジTV

ここのところ、すっかりイタリア観光気分の本作品。せっかくなので地図を出しておきましょう。今回の銃撃戦の舞台になった(と思われる)周辺。真ん中がウフィッツィ美術館、右下がグラツィエ橋です。日本語はこっち。

しかし、「この世で絵を描いた方がボッティチェリもリッピも喜ぶと思うし…」というリコのセリフで終わる今回の話、普通ならいい話なんでしょうが、そこはGUNSLINGER GIRL。今ひとつ額面通りに受け取れません:-P 額から血を流しつつ「フィレンツェはこんなにきれいな街なのに」と言われても、彼女の痛々しい立場(もっとも本人はそうは思っていない)が強調されるだけです(^^;)。特にリコは3話のイメージが強烈だし。

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第8話「御伽噺」
2003/12/18 3:43 フジTV

OPには出ているアンジェリカ。その登場を今か今かと待ち続けていましたが、とうとう出番ですよ〜! 予想に違わぬパフォーマンスです。 好み〜 …なんだけど、相変わらず話が真っ暗で困ったものです。義体のプロトタイプとも言える彼女は、副作用があることを身をもって示したのでした。リコや クラエスのような直接的な痛さはないものの、蓄積のない人生の繰り返しという空虚さがなんとも救いがありません。「『条件付け』って怖いのね…」というセリフがそれに追い打ちを掛けたりします。

痛いと言えば、やっぱりヘンリエッタがね…「トリエラよりもやっつけた」という物言いは、子供っぽい主張の仕方ゆえに余計寒々しい。かと思うと「怖いお姉さん」 (2話でジョゼに近づいたのを見てヘンリエッタがむかついていた相手)への態度が冷淡でそのアンバランスさがまた怖いです。

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第9話「彼岸花」
2004/1/15 3:38 フジTV

"学級委員長"してるトリエラが萌え〜とか言っていられたのも最初だけ…(T_T)

ちょっとジョゼが他の義体にやさしく声を掛けただけで激しく拗ねるヘンリエッタですが、それすらもジョゼはちゃんと分かっていてフォロー してます。そんな二人を羨望の眼差しで見つめてしまうエルザ。結局任務を外された彼女は一人立ちすくみ、ラウーロは「使えん奴だな」と吐き捨てるように去る ――またまた絶望感たっぷりに終わってくれました。

しかし、このラウーロという男、本当に嫌な奴なのだろうか。ジョゼと酒を飲んでいるシーンでは「ガキどもを気にしてたら仕事はできない」と言っています。ある意味では 真っ当な神経の持ち主とも言えます。ジョゼのようにヘンリエッタを溺愛するのもどうかと思うし(噂の内容が気になるなぁ:-P)。また、彼は「嫌いだからこそ話をする」とも言っています。逆に言えば好きな奴とはむしろうまく接することができない、不器用な奴なのかも知れません。そう考えるとちょっとは救われる余地がありそうな気がしますが…。

それにしてもラストシーンの演出は見事。寄り添うように並んでいる二つのライフルから弾き出された1つの薬莢は打ち捨てられたまま。そこにEDが続く――。ちなみに 彼岸花は別名、捨て子花とも言います。

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第10話「熱病」
2004/1/29 3:28 フジTV

エルザが一番大切に思ってた担当官からの信頼を失い、任を解かれるというあまりと言えばあまりの前回のラストに、多少なりとも光明を見出そうといろいろ考えたのが前回の感想でした。そしてそれは今回、いきなりエルザと担当官が死亡しているという、最高の形で応えられました(泣)。さすがGUNSLINGER GIRL、容赦ありません。

この二課の失態に対して一課が動き出すと言う形で、義体の真実に迫っています。 一課のフェルミたちは、エルザの死に対してまったく動揺を見せない少女たちに戸惑います。 しかし、その理由はそれぞれに違います。一番条件付けが厳しいと思われるリコは本当に特に何も感じてない様子。トリエラは、エルザとは親しくなかったからという比較的普通の反応。ただ、年頃の娘の反応としてはやはり、寒いものを感じます。彼女は、条件付けと恋愛感情の相関についてもクールに見ている模様。しかし、その彼女にしても線引きは難しいようです。だからこそ、ヒルシャーへの思いを持て余し4話のように「条件付けで決めて」なんていう台詞が出てくるんでしょう。

では、ヘンリエッタは? 「ラウーロさんも一緒ならエルザもさみしくない」とこれまたらしい回答をしています。ジョゼへ一途な思いを寄せる彼女は、それが本当に自分の心から湧き上がってきたものなのか、条件付けによるものなのかで迷うことはありません。代わりに担当官のジョゼはそれに思い悩むことになります。8話でヘンリエッタの診察を覗いてしまうのもその現れでしょう。

今回は、そんな二人がシチリアへバカンスに出発するところ。相変わらずジョゼ先生やるな!と思いましたが、トラブルを恐れた二課長の判断によるもののようです。心の底からうれしそうなヘンリエッタを見ていると、それが条件付けの結果だろうといいんじゃないか?と思えてしまいます。

それに先立ってまたもやヘンリエッタに贈り物をしているジョゼ先生、今回はカメラです。多少、意外なチョイスですが、思い出を忘れないで欲しいという願いが込められているのでしょうか…。

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第11話「恋慕」
2004/2/5 3:28 フジTV

「おいおい、俺の下着の色までそこに書いてないだろうな」とイカすジョークを繰り出し、「俺の大事なナニまで取り上げる気じゃないだろうな」とお茶目なあいさつをするフェルミですが、ガンスリきってのスマート男ジョゼには「その下品な口も置いていってもらおう」とさっくり切り返えされてしまいます。結構フェルミみたいなセンスは好きなんですけど(笑)。

スマート男と言えば、ヘンリエッタに家族について問われたシーン。(別荘で過ごしたのは)「兄さんもだけど……今はヘンリエッタと過ごしてる。」 と、相変わらずのうまい返答ぶり。てっきりジョゼの過去が語られるのか?と思いましたが、巧妙にかわしてしまいました。やっぱりこういう話術は恋愛には必要ですな。なんでも答えれば良いってもんじゃありません。その昔「人は正直すぎてはいけないのよ」と語ったキャラがいましたが、そういうことです。ここでもし、ジョゼにとって大切な姉か妹か、はたまた彼女がいたことが判明したら、想像するだに怖ろしいことに…。

…え〜、微妙に話がずれました(笑)。エレノラと共に夕食の準備をするヘンリエッタ。ヘアバンド姿も可愛らしいですが、「いい仕事はすべて単純な作業の積み重ね」という彼女。…このセリフは第2話の中の回想シーンでジョゼがそう諭したものでした。何よりも大切なジョゼの言葉すら「ど忘れ」してしまう彼女に哀しさを感じずにはいられませんが、その回想シーンで昼間の金星を見たことはすっかり忘れていることを考えると、言葉尻だけでも覚えていたことに(またしても)多少の光明を見いだしたくなります。

しかし、ここからがGUNSLINGER GIRLの真骨頂というべきか。「普通の女の子じゃジョゼさんは守れない」という慟哭の後、エルザの死の真相を正確に再現してみせたヘンリエッタには度肝を抜かれました。エルザに起こった出来事は――確実に即死するため、おそらく目を見開いて銃口を見つめたのであろう点も含めて――予想通りでしたが、エルザが最初からそのつもりで呼び出していたのは意外でした。例えばラウーロが彼女といるところを目撃して逆上したとか、そういうシチュエーションだと思っていたので…。

「あなたにこんなによくしてもらっている私が、自殺するはずないじゃないですか」 自分はエルザとは違う。違うはずだ。違いますよね? というヘンリエッタの「脅迫」がずっしりとのしかかります。フェルミは多少ナイスすぎるジョークを口にしたりしますが極めて常識人で、やるせなさから酒をあおる姿に共感してしまいます。そして彼のジョゼへの弾劾とも取れる言葉は視聴者の気持ちでもあります。しかし、そんな言葉も逃げることなく受け止め、「いつも彼女の尊敬に値する人間でいなきゃいけない。でも、それぐらいはしてやらないとな」と語るジョゼはやはり、ただのスマート男ではなかった。今回のような話を見てしまうと、「恋」に盲目でいられるヘンリエッタより(目を開くのは最後の瞬間だけでいいのだ…)、むしろ彼の方こそ重い十字架を背負っているのだと思います。

GUNSLINGER GIRL 前話次話
第12話「共生」
2004/2/12 3:28 フジTV

「シチリアで大芝居を打ったらしいね?」「ちょっと、やりすぎちゃったかな」と屈託なく語る トリエラとヘンリエッタ。うーむ、この娘たちはどこまで本気なのか…。少女でも、しっかり女してるなと思わせるシーンです。

その表現方法はともかく、ジョゼと良好な関係を保っているヘンリエッタに比べて、マルコーから距離を置かれてしまっているアンジェリカ。 今回の任務でも手傷(重症?)を負ってしまい、「なんてざまだ」とマルコーから冷たく切り捨てられてしまいます。「この先も冷たくされるなら、すぐに死にたい」と、 普段ほんわかしているように見えた彼女もつらく思っていたようです。だからこそ作戦に志願したわけですが…。参加を許可したマルコーの心情はいかに。彼としてもやるせなさの持って行き場所がなくて、 アンジェリカにそっけなく振舞うしかないと言った感じです。

今回の作戦において重要な役割を果たしたクラエス。主と死別してから初めての実戦か? 死別したショックでその想い出も失ってしまったはずですが、戦闘に入る前に 眼鏡を外したのには感動しました。「その眼鏡を掛けているあいだはおとなしいクラエスでいて欲しい」 という主との「血の通った約束」を――無意識かもしれないが――覚えていたのでしょう。 主と二度と会えない彼女だからこそ、アンジェリカの捨て鉢な言葉が許せなかったのか。

…どうでもいいけど、あの平手打ち(つーか、チョップ…)は相当痛そうです。ま、平手打ちで済んでよかったなー。 作戦中、アンジェリカがクラエスを誤射するんじゃないかと思って、ひやひやしながら見てました。

GUNSLINGER GIRL 前話
第13話「流星」
2004/2/19 3:28 フジTV

はーっ、今回が最終回だったのか…。マリみてと並び、今クール最も気に入っていた作品なので非常に残念です。あえて技術論から入りますが、 この作品は演出が非常に素晴らしかった。派手さはないものの、劇伴に徹した楽曲もしっとりと世界にはまりこんで、この独特の雰囲気を醸し出していたと思います。

なかなか書く機会がなかったんですが、曲と言えばEDのDOPO IL SOGNOはなぜシングル盤やサントラ盤と歌詞が違うんでしょうかね? 歌詞を知りたくて両方購入したんですが(訳詞しかなかった)、どうもTV版と違うらしい。これもなにかの演出の一環なのかしら?

さて、最終回。

冒頭から何気ないセリフの端々に、義体の哀しみを染みこませた会話が繰り広げられていますが、流星観測を楽しみにする彼女たちの表情は明るい。 ジョゼさんに引率してもらうので、ヘンリエッタはことさらに楽しみにしていたのに、ドタキャン。ま、いつも魔法のようにヘンリエッタの望みを叶えてくれる彼も さすがに必ずってわけにはいきませんね。その代わりなのか、前夜にテレスコーピオでリゲルを観測する二人。ふーむ、ジョゼさんはよっぽどオリオン座に 思い入れがあると見える(リゲルはオリオン座のβ星)。…あるいは。繰り返しオリオン座を見せることで、忘れないようにしているのかも知れません。 ちなみにこの二重星のリゲル、まだ若い星なれど(恒星としては)短命だと言われています。

落ち込むヘンリエッタのお守りに思わずクラエスに愚痴るトリエラ。…おや、このシーン。第5話でクラエスが開墾した菜園ですか。いつの間にか、 煉瓦で周りを囲ったりして立派なものになっています。

予想以上に調子が悪いアンジェリカ。少し前の記憶も不確かになっていますが、突如、昔飼っていた犬の名前を思い出します。…この時から 「走馬灯」という言葉がちらちらと。そんなアンジェリカを見たヘンリエッタはマルコーに見舞いに来てくれと頼みますが、逆にこう尋ねられます。「機械の身体を与えられ、 銃を持たされ、短い一生を生きることをどうとも思わないのか?」 …これこそ、物語の初期で視聴者が感じていた疑問ですが、今ならヘンリエッタの答えに 納得できると思います。

そしてみんなで流星観測。流星が消えるまでに3回願いを唱えられれば叶うといいますが、なかなか難しい。コンマ何秒という時間では、声優さんでも無理かと:-)。そんな、摩擦によって燃え尽きる前の一瞬のきらめきに盛り上がり、「喜びの歌」で迎えるヘンリエッタたち。もう、なんとも言えないシーンです。

しかし、マルコーに「パスタの国の王子様」を朗読してもらったアンジェリカの瞳には、流れ星は長い長い軌跡を描いていつまでも消えることなく落ちていく ―― ように見える。そしてゆっくりと瞼が閉じられる…。こうして涙なしでは語れない、感動的な最終回を迎えました。Complimenti !

EDのあと、第一話の冒頭シーンに戻るところが粋な演出です。そこでジョゼはこう言っていました。

―― 彼女は僕の妹。いつも一緒なのでフラテッロと呼ばれる。周囲からは物笑いの種だが仕方ない。実際ほとんど、その通りなんだから ――