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神無月の巫女 (完)

神無月の巫女 レビュー [KAR]

神無月の巫女 ラストシーンについて

神無月の巫女について、以下のような質問が来たのでちょっと考えてみたいと思います。もちろんこれは正解などではなく、単なる私の解釈です。

質問 I (ラストで)マコちゃんによって落とされた自分しか写っていないアルバムを見て泣き始めた姫子は、千歌音のことを覚えている?いない? また生まれ変わった千歌音には姫子の情報は全くない?

はっきりとは覚えていなかったでしょう。それこそ、相手が男なのか女なのかも分からないくらいに。それでも、確かに大切な人がいたことだけは覚えていて、それで涙が出たのだと思います。また、千歌音の側がどうなのかは、作中ではまったく触れられていません。ただ、「恋に落ちた」ではなく、「私たちはまた、恋に落ちる」ですから、これから始まることではないでしょうか。

質問 II 乙羽さんの千歌音が登っていた木を見ながらの哀愁漂う視線について。

質問Iと同様で、彼女もはっきりとは分からないものの、確かになにかを失ってしまったことを感じていたのではないでしょうか。

質問 V あのピンクの二枚貝のネックレスはおそろいで買ったという話はなかったはずですが、どうして再会の時の目印なんでしょう?

重要なシーンでありながらわりとあっさり描かれていましたが、こう考えます。再会の時に千歌音が着けていたのは、姫子が月に置いてきたもの(千歌音と切り結んだ際に、ちぎれて飛んだもの)。 そして姫子の世界はもう一度繰り返されたと考えるしかないので、第3話で描かれているように幼い頃見つけたもの。もとは一つであったものが、パラレルワールド化して二つになったのでは。だとすれば、確かな再会の証となるでしょう。…もっとも、貝合わせはできないと思いますが:-)

以上の矛盾?は、実は一つにまとめることができて、それは「本来は来世での再会とすべきところを、現世(パラレルワールド)での再会にしてしまった」ということでしょう。 しかし、これは確信犯。スタッフは「千歌音と姫子」の物語にこだわり、敢えてこういう作りにしたのだと思います。

神無月の巫女 次話

ゆったりと流れる、冒頭のナレーション。堀江由衣かと思いましたが、実は今回のヒロイン姫子役の下屋則子。うそーん、こんなキュートな声出るの〜。「ほんとだよね〜」しか聞いたことなかったのですが(笑)。そして、姫子の起床シーン激写から大きな赤いリボン装着の制服姿披露までで、ばっちり掴みはOK! 久しぶりに萌えアニメにやられた!って感じですわ。ちなみに姫子を起こしたのは元祖(?)「姫ちゃん」のまこちゃんでした(謎)。

OP後のAパートも、さらに掴みは続きます。テイストどころか、もう、百合百合。抱擁シーンから「ごきげんよう、宮様」にクラクラ:-)。 しかし、その全校生徒憧れの「宮様」こと姫宮千歌音さま、実は姫ちゃんと深ーい仲らしく、秘密のランチを催したりしてます。そして、その「宮様」に匹敵するという貴公子、大神ソウマともお知り合いな姫ちゃん。最初は、宮様に憧れる平凡な女の子なのかと思っていましたが…あなた何者?

そしてBパート。突如天変地異が起こり、街を破壊するロボット …… は? ロボット? これ平野アニメ?(笑)。目が点になっているところに、姫子を助けるため千歌音が馬にまたがって颯爽と登場。…今度は馬か! ここで思わず爆笑してしまいましたが、いやいや、この馬はいいです。格好いいよ:-)

そして、ロボットに乗った野郎が喚いているのをよそに、ひたすら姫子とのラブシーンを繰り広げる千歌音さま。う〜む、素敵すぎる…。

とにかく、第1話の掴みとしては最高でした。ロボットと野郎が出てこなければ200点あげてもいい(ぉぃ)。 ま、問題はこのハッタリさ加減がどのくらい持続するかですね。

第1話「常世の国」
2004/10/3 01:00 TVK
「わたし、もう…」と姫子の唇を奪う千歌音さま。もっとやっちゃってください(ぉ
神無月の巫女 前話次話

颯爽と現れたソウマに舌打ちしそうな感じで顔をゆがめ、姫子が泣いてすがってきたのを満足そうにほくそ笑む…いやはや、なかなか千歌音さま黒いです(笑)。黒いと言っては失礼かな、それだけ姫子ラブが止まらないんでしょう。冒頭でも前回の事件に対して身を清めているのかと思ったら、無断で姫子の唇を奪ってしまったことを反省していたようだし:-)。千歌音日記とか読んでみたい(笑)。

さて、千歌音さんのほうは自分が巫女であることを知っていたと思ってたんですけどね。姫子が巫女であることも知っていて、だからこそ近づいたのかなと。 今のところ、素で姫子のことが好きだからみたいですが。それとも隠しているのかな。

…ところで、「オパイでかいのはパス」はあまりにもひどすぎる!(爆)

第2話「重なる日月」
2004/10/10 01:00 TVK
愛する姫子をソウマの魔の手から守れるか!(笑)
神無月の巫女 前話次話

姫宮邸に居候することになった姫子。一緒にお風呂に入ってこれ見よがしに裸身をさらすわ、自分のパジャマを貸すわ、千歌音さまの姫子ゲット!計画は着実に進行中であります(笑)。ここまでは思惑通りでしょうか(笑)。

そんなご寵愛を賜った姫ちゃん、クラスメートから果てはメイド長(^^;)まで嫉妬の嵐を受けることになります。これでネチネチいじめられる展開になったら嫌だなぁ、と思ってたら そうなっちゃった。しかし、そこは宮様、鋭い眼光で威嚇! これで大丈夫かな。…あ〜、大神クンも助けに入ってましたね。はいはい(ぉ

そして、いよいよ日の巫女、月の巫女としての正装に袖を通す二人。「がんばろうね、千歌音ちゃん」と手を握られた時の千歌音さまが本当にうれしそうで、とてもクラスメートにガン飛ばしてた人と同一人物に思えません:-)。しかしながら、集中を乱した姫ちゃんにより巫女としての儀式は失敗してしまいます…。

このとき、千歌音さまはあくまでも優しくフォロー。二枚貝に想いを隠して姫ちゃんを励まします。「姫子だけを待っている人がいる。それまで私が姫子を守る」とあくまでも遠回しな告白。思えば第1話のランチのシーンもそうでした。これが凶と出るか吉と出るか…。二人が手に持った貝の色が違うんだよね(画像) 。姫子のは小さい頃からずっと持ってた貝だし。 この後、溺れそうになった姫子の手を離してしまい、心の底から悔しがることになります。 助けてくれたのは大神ロボットの大きな手。力任せに拳を叩きつけ、肩を落とすシーンが象徴的です。宮様、ピンチ!

第3話「秘恋貝」
2004/10/17 01:00 TVK
この後の千歌音ビジョンでは、姫子が自分の胸に飛び込んでくるんですが(笑)
神無月の巫女 前話次話

よりによって、千歌音さまの前で姫子をデートに誘うとは…。ソウマは千歌音さまの暗い瞳にはまったく気づかないようです。

千歌音はひたすら気持ちを押し隠し、「行きたいのね?」と優しい声色で尋ねるも、目は暗いまま。 その目を閉じて「姫子が笑顔でいてくれれば私がうれしい」とは誰に向けた言葉だったのか…。このあたりの細やかな演出はまったくもって素晴らしいです。

目の演出と言えば、姫子のサイズを測る時の食い入るような視線も素晴らしい(笑)。あれは乙羽さんのサービスだったのかなぁ…。

さて、どこか引っ込み思案な姫ちゃんは、どうやら家庭環境に問題があったようです。家でいじめられ?髪を切られた時もそばにいてくれたのはソウマだったと。 千歌音ちゃんにすら触らせなかった髪に、自ら「大神くんがつけてくれるかな?」とプレゼントの髪留めを付けてもらうシーンは象徴的。 これがまたよく似合っていて、ソウマめ、やりおると思ってしまいました:-) このままだと姫ちゃん落ちちゃいそうですよ? 宮様、ピンチ!

そのころ宮様は、自室にこもって姫子の制服にブラシがけ。前日の髪に触られるのを拒まれたことが重く心にのしかかり、制服を抱き寄せる…。 この時の寂しげな瞳がまたまたいいですな〜。すっかり意地悪な役になっている乙羽さんも、お嬢さまに対する気遣いは本物のようです。

第4話「思い賜うや」
2004/10/24 01:00 TVK
素直に可愛い…ギロチじゃないけど、「俺の姫ちゃん」って感じだよなぁ。で、この時、彼が言おうとしたことは分かったはず。どう答える、姫ちゃん!
神無月の巫女 前話次話

とうとう千歌音とソウマが直接対決。「八つ裂きにされても、心が砕けても守るんでしょ?」とはまったくもって容赦がありません。 しかし、結局自分も姫子のことを守れていない事実を突きつけられ、トーンダウン。このあたり、今一歩踏み切れない彼女の弱さがあります。 大神兄弟の決戦を感知した姫子が「大神くんのところに連れて行って」と言った時、そして大神の告白を聞いた時の千歌音の気持ちはいかばかりか…。

姫子へ熱い想いを抱きながらも、「私、あなたのなんなんだろうね…」と気持ちを持てあます千歌音さま。だから、ひたすら姫子には優しく、したいようにさせているわけですが…。「(村を)出ていくな!」「オレが守る!」とずかずか直球勝負してくる大神くんに対して分が悪いです。ま、そここそがこの作品の見所な訳ですが(笑)。

大神くん、一の首を倒しちゃった…のかな? だとすると、なかなかいい展開(=悲劇的な:-))になりそう。

第5話「夜闇を越えて」
2004/10/31 01:00 TVK
彼女の暗い表情を追っていくだけで楽しい:-)
神無月の巫女 前話次話

この神無月の巫女は、ほんとに毎週楽しみにしているのですが、今回もまったくもって素晴らしいです。 もはや罪の領域に達しつつある、天真爛漫で無垢な姫ちゃんとの関係を軸に、次第に心の陥穽へと沈んでいく千歌音の心情が余すところなく表現されています。

「あまねく星々を従えて輝く月」である千歌音さまと、おみそな姫ちゃんがどのように出会って、どうして惹かれたのかずっと疑問に思っていたのですが、あの輝くような笑顔と、 自分のことを「千歌音ちゃん」と呼んでくれたことにズキューンと来たようです:-)。「宮様がそんな偉い人だなんて知らなくて…」と言った時にはぜひ、「千歌音と呼ぶがよい!」と返して欲しかったですな(笑)。

お風呂で姫子ののろけ話を聞くシーンもいいですね。
「大神くんは、おいしいって言ってくれたの
「そう、よかったわね」
「実は、今度の日曜にどこか行かないかって言われて…」
「……そう」
「行ってもいいのかな?」
「……」
このテンションの下がりっぷりが見事。お弁当の事まではなんとか返事できたけど、自分の知らない間に次の約束までしていて……髪を洗う手も止まろうと言うもの。

姫子のために、お弁当を渡す時やデートのセッティングに走る千歌音さまが泣けてくる…。「姫子に、元気になって欲しいから。笑顔でいて欲しいから」 というのは今できる最大の告白だったのでしょうか。「髪を結って欲しい」と言われた時の、涙ぐみそうな表情がいいです。 そうして姫子のために、口紅を付けてあげて、初めて会った時の髪型に結い……ここで、使った髪留めは大神くんからのプレゼントじゃなくて、姫子から昔もらったもの。 あ〜あ、大神くんの髪留めを返す最後のチャンスだったのに…。

デートに送り出した後で、「姫子…! 姫子…!」と追いかけるも、今度は追いつかない…。「姫子が笑顔になってくれれば…」と自分に言い聞かせるように矢を放っても的を外してしまう…。卵焼きを試食したときの、かすかに唇に触れた姫子の指の感触を思い出しながら、一人寂しくお弁当を食べる千歌音さまの姿を見ると、 姫ちゃん気づいてあげなよ! と言いたくなってしまう(笑)。

そうこうしている内に、こわ〜いお姉さんに目を付けられちゃいましたよ? 宮様、ピンチ!

第6話「日溜まりの君」
2004/11/7 01:00 TVK
姫子が行ってしまう!とばかりに追いかけるが、もういない…
神無月の巫女 前話次話

さて、いよいよ来ました。二の首ミヤコの術中にハマる千歌音さま。今まで、世界の行く末やオロチのことはほとんどそっちのけで千歌音の気持ちを描いてきたので、 この時の彼女の心の揺れが実によく分かります。しかし、この甘美な誘惑は振り切れると思っていました。なぜなら、「こんなの私の姫子じゃない!」と言い放ったように、 あくまでも敵の行為だと分かっていたため。それにまだ「自分の元に戻ってきてくれるかも?」と思っている部分はあるでしょう。 彼女がへし折れるのは、姫子自身の行為の結果でなければなりません。

大神くん、すっかり自信を付けちゃって格好いいの何の。「すぐ終わるから」じゃねぇ〜(爆)。単身乗り込んできたギロチはともかく、3体のオロチも撃退してみせました。燦然と輝く日の巫女の徴が 二人の間を象徴しているようです。

二の首を振り払った後、「姫子、あなたと話したい…誕生日のこと、髪留めのこと…。いいえ、どんなことだっていい。ただあなたと、話がしたいの。姫子!」とつぶやく千歌音さまが、もう泣ける〜。 しかし、そんな彼女が観たのは、「姫子」「ソウマくん」と呼び合い、口づけをかわす二人。この時、フラッシュバックしたのは前世の記憶か…。

さらに「たった一人、私を待ってくれてるその人って、ソウマくんのことなのかなって」と追い打ちをかける姫子。いや、姫ちゃんにはまったく悪気はないんだけど(笑)、 あまりに酷な。姫ちゃんは、千歌音さまほどには前世の記憶をはっきりと思い出さなかったようです。これもまた悲劇の始まり。 「よかったわね」と姫子を抱き寄せ、彼女に見えないよう涙を流す千歌音さまが悲しすぎます。 この時、電話だと嘘をついたメイドの乙羽さんは意地悪じゃなくて、退出するタイミングをあげたんですな…。

第7話「恋獄に降る雨」
2004/11/14 01:00 TVK
姫子を抱き寄せそっと涙する千歌音さま。彼女の決心とは!
神無月の巫女 前話次話

唐突に乙羽さんを自分の元から離す千歌音さま。その瞳はどこか冷たく……。しかも生徒会の職も辞したようで。 これは乙羽さんならずともヤバイ予感がビンビンです。なんか、弓道部の子にもちょっかい出してるし(笑)。 そんな雰囲気を姫ちゃんも微妙に感じ取っている模様。「なにか、嫌なこととかあったのかな…って」 う〜む、あったんだよ、いっぱい(^^;)

そして、姫子が帰宅してからの演出は圧巻。誰もいないお屋敷、ピアノで出迎える千歌音さま。 しかも彼女は姫子の巫女服を着ていて…今まで言えなかったこと、やれなかったことをストレートに姫子にぶちまける千歌音。 そうして「私、オロチになったの」と衝撃の告白。ってもうオロチになってたのか!早い、早いよ千歌音さん!:-)。「訳を知りたい? 知りたいのね。でも…、教えてはあげない」には純粋な心情ゆえに屈折してしまった思いを感じることができます。

駆けつけたソウマも一蹴する千歌音さま。「姫子に何をした!」と聞かれて「秘密よ」はよかったな。 今までため込んだ嫉妬を吐き出すかのように、サディスティックな表情を浮かべて弓矢を連射! 彼のオロチも奪うことで、彼をオロチからも、日の巫女を守るナイトからも蹴落とすことに成功したように見えます。 千歌音さまが前回「決めた」こととは、姫子を力ずくで奪ったうえで、永遠に終わらないオロチと巫女との戦いを演出することだったようです(追記:この予想は外れでしたが)。

第8話「銀月の嵐」
2004/11/21 01:00 TVK
妖しく輝く瞳が最高〜
神無月の巫女 前話次話

黄泉比良坂(よもつひらさか)とは、「黄泉の国と現世との境界にある坂」(大辞林)だそうです。

「千歌音ちゃん、どうして…」と千歌音さまの狙い通り『私のことで心がいっぱいになる』姫子。実際、今回一度もソウマくんを顧みることはありませんでした。 千歌音の幻影に、これ以上ないくらいうれしそうな表情を浮かべて飛び込んでいくシーンがまたいい。 あまりに思いすぎて、「私のこと一人にするはずないよね」といつもの場所にお弁当を作って持っていく姿が哀しすぎます。

このとき現れたのが宮様とりまき上連のお嬢さまたち。錯乱している姫子はみんなの前で「千歌音ちゃん」と呼んでしまっていることにも気づかないようですが…。 ま、こいつらはどうでもよい。お次に現れたのが、なんとあのまこちゃん。足のギプスが痛々しい。もしかして「あんたのせいで走れなくなったのよ!」とかなんとか更に追い打ちをかけちゃうの!?

[CM] ぐはっ

と、随分やきもきさせられましたが、彼女はそんな子ではなかった。以前、姫子に八つ当たりした事を詫び、少し照れながらも「一歩も前に進めないくらい疲れちゃったら、私のところにおいで」というのです。「でもまだ疲れちゃダメだろ?」 あぁ、いい子だ…。神無月界のアンネローゼ様認定(笑)。「負けないで…がんばれ、がんばれ」というセリフには、 こっちも涙がどわ〜ですわ。大谷育江最高。

乙羽さんの後押しもあり(これもまた切ない話だが…)、「千歌音ちゃんに会いたい、話がしたい、気持ちが知りたい」と姫子は日の巫女として立つことを決意したのでした。月の巫女の装束を纏って…。

一方、オロチになった千歌音サイドは意外な展開に。「おい、月のオッパイ女!」と相変わらず下品で無礼なギロチはとっとと石にでもなんでもなれと思いましたが(笑)、 ほかの「首」たちも一掃してしまうとは思いもしませんでした。あれほどのパワーを持つとは…。彫像のような冷たい美しさを湛える千歌音さま。うーむ、すばらしい。

しかしながら、同時に彼女のある意味での優しさが感じされるところでもあります。「ここからは、私とあの子の宴」と言っているように、他の何者にも邪魔されるつもりはなく、 その結末も自ら演出したいはず。実際、これだけのパワーがあるなら、前回ソウマを亡き者にすることは簡単だったでしょう。それをしなかったのはつまり…。 逆説的ながらも、確かに姫子を守る力を手に入れたのです。

こうして黄泉への坂を転がり落ちる宮様。彼女に救いの道はあるのでしょうか。

第9話「黄泉比良坂へ」
2004/11/28 01:00 TVK
名シーン。感動(T_T)
神無月の巫女 前話次話

千歌音と姫子、最後の夜に。

「千歌音ちゃんのほんとう」を知るために、懸命に祝詞を捧げる姫子。う〜む、可憐だ:-) 声が、可愛いーっ(ギロチ風に)。彼女はやればできる子なんですよね。 でも自信が持てなくておろおろしているウチに、周りがついつい手を貸してしまう。周囲にそうさせてしまう、子犬のようなオーラが満ちあふれているのが姫ちゃんです。 果たして、それが彼女にとって幸せかどうかは分かりません。

そして突然家に戻ってきた千歌音ちゃん。またしてもピアノでお出迎えです。そういえば、OPのピアノを弾く千歌音の傍らで涙を流す姫子の図は、 こういう事態を暗示していたんですな。姫子は、戸惑いながらも何も聞くことができないまま、二人だけの夜を過ごすのでした。 あの夜のことに触れたら壊れてしまう、という姫子の思いはもっともですね。

「痛いのも、苦しいのも、なんでもないの。だって、こうして千歌音ちゃんが戻ってきてくれたから」 という姫子の台詞が泣かせる。 私だったら即座にオロチを止めますね(笑)。さしもの千歌音さまもグラッとは来たようですが、決心は変わらないようでした。

「私がいなくてさびしかった?」
「うん」
「戻ってきてうれしかった?」
「うん、うん」
「まだ私のこと、好きでいてくれるの?」
「うん、大好き」

という姫子の返事を聞いた千歌音さまは、まさに重畳。これが確認できれば悔いはなし、とばかりに姫子に死の招待状を渡すのでした。 以前に出てきたように、このオロチと巫女との戦いが終わって日常に戻ったら、自分の許されざる思いは封印するほかなく、姫子はソウマの元に行ってしまう。 だからこそオロチとなった彼女は、もう破滅への道を進むしかないのでしょう(追記:この予想はちょっと外れ〜) 。

あまりの事に衝撃を受け、涙があふれ出す姫子。「今度こそ必ず来てね」というのはすべてが始まったあの日、千歌音と姫子の誕生日パーティのことを指しているのですが、果たしてそれに気づいたかどうか。姫ちゃんは千歌音さまが日の巫女の装束を持っていったことを、もっと考えるべきでしょう。

……ところで。姫ちゃんの胸に招待状をはさむのはちょっと無理かと(爆)

第10話「愛と死の招待状」
2004/12/5 01:00 TVK
これは名シーンだ
神無月の巫女 前話次話

鏑矢を放つ、千歌音さま。姫子と二人、剣の舞踏会の始まりです。

オロチとアメノムラクモのロボット対決では、ソウマが男を見せた〜。苦しみながらも「姫宮に会わせてやるよ」と姫子に約束するその姿はまさに男。 最後までオロチの誘惑に耐え、姫子を守り抜いたのでした。合掌…。

最初の攻撃は、オロチの首たちのものだとすかさず見抜いた姫子。愛だなぁ。しかし、本物の千歌音さまからは一方的な愛の告白を聞かされることに。 これがまた上気した顔で姫子の体・心すべてを褒め称えるもんだから、怖いの何のって。しかし、それすらも「千歌音ちゃんのほんとう」ではないと言い切る姫子はさすがとしかいいようがありません。「切り結ぶのが剣の巫女の宿命」と言われたので、こちらは危うく千歌音さまの本心を読み違えたのかと思いました。 「千歌音ちゃん、全然楽しそうじゃない」 という台詞には いや〜、結構うれしそうだったような… と微妙にツッコミを入れたいところでしたが(ぉ

しかし、そんな姫子の思いを打ち壊すように、地上に災厄をもたらす千歌音さま。ただこれが現実かどうか? この部屋はいくらでも幻を見せられることを忘れてはいけないでしょう。 逆上した姫子は千歌音さまに刃を向けます。その時、弾みでちぎれる姫子の二枚貝、それに気を取られる千歌音さま、そして貫いたのは姫子の剣。 千歌音さまにフラッシュバックした記憶のように、刃に貫かれるのは赤い巫女の服を着ている者だったようです。

あの二枚貝はもちろん、3話「秘恋貝」で姫子が見せたものです。この貝は千歌音さまがあげたりしたものではありません。それでも彼女がそれに気を取られたのは、運命の象徴のように思えたからなのか、ひょっとすると前世の彼女があげたものが受け継がれて来たものなのか。その辺りも次回、最終回で語られるかもしれません。

第11話「剣の舞踏会」
2004/12/12 01:00 TVK
妖しく、激しく、姫子に迫る千歌音さま
神無月の巫女 前話

神無月の巫女、完結しました。すばらしいの一語に尽きます。

…一語で終わってしまうと感想にならないので(笑)、以下、延々と蛇足をコメントさせてもらいます。

アバンタイトル、姫子の剣に貫かれた千歌音さま。安らかな、満足そうな死に顔で、この時点で既に泣けます。

赤い巫女服を着ている方が、なんらかの理由で犠牲になるのかと思っていましたが、そういう決まりがあったわけじゃないんですね。 ただ、前世では日の巫女が供物となった。服を取り替えたのは、今度は自分であるという千歌音さまの思いの現れであったのは間違いないでしょう。 3話で初めて巫女装束に袖を通した時、「こちらの色の方が好きなのだけれど…一度取り替えてみない?」「だめだよ、神さまが怒っちゃうよ」 という何気ないやりとりがあったんですが、これも重要な伏線だったわけです。

「千歌音ちゃんのほんとう」を語り、姫子にあの髪留めを渡す千歌音さま。そうか…ここで渡すのか〜(泣)。そのまま消えようとする彼女を呼び止め、 今度は「姫子のほんとう」を伝える姫子。ここまで女の子同士のラブシーンを、正面切って描いた作品が過去にあったでしょうか…。「愛してるよ、千歌音ちゃん」 あの気丈な宮様が、姫子の胸にすがってただただ子供のように泣きじゃくる姿がまたまた泣けます。

ここで、巫女パワー発動! …なんか元気にアメノムラクモを動かしてるな〜。あの、お胸の傷は? ついでにソウマくんも復活。いや、君の出番はもうないんでは?(^^;) ここを見た時、まさか非常に安易なオチになるのではと心配しましたが、それは杞憂でしたね。

考えてみれば(いや、考えなくても)ソウマくんは相当な貧乏くじを 引いたと言わざるを得ないでしょう。ツバサ兄さんが近づいてきた時は、大逆転で彼が最後のオロチとなるのかとも考えましたが、「姫子が生きてるからそれだけでいい、悔いなんか一つもない」とのこと。偉いけど…幸せにはなれんな、彼は。

二人だけの世界に戻って、お喋りをする姫子と千歌音。はたと涙する千歌音さまは「ごめんなさい、泣いてばかりね」と、まるで姫子と立場が入れ替わったようです。 「私が千歌音ちゃんのハンカチになるから」と、姫子もいいこと言います。でも、このやりとりはどこか夢のような…、と思ったらやはり供物になる話は生きてたのね…。 この別れのシーンは、涙するしかありません。

…といいつつ、「卵焼きもきちんと乙羽さんに教わって…」というのはちょっと笑った。あれは砂糖入れすぎだよね〜。全国鶏卵コンクール金賞の卵を無駄にしてはいけません:-)

―― すべてが終わり、「月には誰も知らない社があるの…」と第1話アバンタイトルのリフレイン。ソウマが告白してきても、もう間違えない。 そうして3話で「姫子だけを待っている人がいる」というあの桜色の二枚貝に導かれて、「私たちはまた、恋に落ちる」と堂々の完結です。

改めてOPを見ると、物語の要素をきっちりと練り込んである様がうかがえます。ほとんどあらすじですね。 この作品は、いろいろアラはあったものの(ヤマタノオロチという設定にはあまり意味ないとか、ユキヒトは一体何しに出てきたのかとか(笑))、 演出面があまりにも素晴らしく、そんなことをまったく気にさせないパワフルさで巫女二人の輪廻転生の恋愛ものとして描ききった点が最高でした。 こりゃDVDも買うしかないでしょう:-)

第12話「神無月の巫女」
2004/12/19 01:00 TVK
いいシーンが多くてほんと困った。今まで、流れが掴めるようなシーン選びをしてきたつもりですが、いかがでしょう。