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君が望む永遠 (完)

君が望む永遠 次話
第1話「第一話」
2003/10/7 00:00 キッズステーション

「君望」、始まりました。エロゲーでありながらドロドロの愛憎物語を描いたこの作品、当時はそのあまりに厳しすぎる選択肢の前に悶絶する人続出。そしてその後に得られる感動というカタルシスでずいぶん人気を博したゲームでした。

さて、その君望のアニメ化と来れば期待してしまいます。…が、問題はその「厳しすぎる選択肢」。君望の最大のポイントがプレイヤーに苦悩の選択を迫るゲームならではの仕組みにあるとすれば、この時点ですでにアニメはゲームを超えられないことになってしまいます。そこをどうするのか、アニメならではのセールスポイントがあるのかに注目していきたいと思います。

で、第一話。…なにが起こるか全部分かっているのに、なぜこんなにドキドキするんでしょう(笑)。そして演出意図が手に取るように分かる(当たり前だ:-P)。逆に言えば極めて納得のいく演出だった、ということでしょうか。ただ孝之が告白のやり直しをするに至る過程がだいぶ端折られているような気がするけど…。しかし、元(ゲーム)は長い、そりゃもう長〜いテキストですから、取捨選択はやむを得ないでしょう。ちゃんとラストにアンニュイな水月を置けたのだから、構成としてはばっちりでした。情報量も多かったし。

いやまぁ、そんなことよりです。遙、かわいいです(ぉ。なぜかゲームの時より、ぐっと、ぐぐぐーっと来るものがあるんですが。いわゆる作画という意味ではゲームの方が上のような気がしますが、その辺のことはよく分からないのでパス。そうではなくて、アニメになって動いてしゃべって間合いがあってというところがよかったのかな? ゲームでもしゃべっていたので、ちょっとした手の動きや表情の変化、次のセリフまでの呼吸といった辺りがポイントなんだろうと思います。

もちろん物語としても、遙はかわいくなければなりません。その意味でもよくできた「第一話」だっと思います。この調子で最後まで行ってください。ほんとにお願いします:-)

君が望む永遠 次話
第1話「第一話」
2003/10/7 00:00 キッズステーション

2回目の感想。今回は水月メインで。改めて見ると、それぞれに伏線が編み込まれ無駄なシーンがないことに驚かされます。

さて、今回の水月の行動の中で最大のポイントは孝之に「遙がいたから私たち友達になれたんだよ」 と告げるシーンでしょう。孝之が遙の交際の申し出を受けてから、大切な水泳部の活動にも 身が入らなくなっていた水月。二人の関係を応援しつつも、なぜか気が晴れないという状態。 そして孝之と遙の仲がこじれたときに出たのが、先ほどの台詞です。遙のことをもう一度考え直して あげてと受け取れますが、同時に「遙のために孝之と友達になるという目的を忘れちゃって」とも 語っています。これは例え遙の事がなくても私たちは友達でいられるよ、ということなのかそれとも…。

孝之にそんなアドバイスをした夜。遙からの電話がかかってきた水月は、今日の報告――おそらくは遙にとってよい方向の――なのが分かって黙って枕に頬をうずめます。そんなシーンで第一話は終了です。

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第2話「第二話」
2003/10/14 00:00 キッズステーション

ちゃんとおつき合いすることになった、孝之と遙。二人の初々しいデートシーンは微笑ましく、心から嬉しそうな、幸せいっぱいの遙があまりにもかわいい。そして乱入者のお陰で最後まで結ばれなくても、「俺たちにはたっぷり時間があるんだから」と微笑み合い「溶けた心は離れない…」とおまじないをする二人なのでした。

その乱入者は遙の妹の茜。なかなかのおませさんですが、「お兄ちゃん」ができたことを喜んではしゃいでいるようです。お陰で遙の家族公認の関係になった孝之と遙でした。

そして水月の心に微妙な波紋が広がる一方で、友情を確認し合う4人。いつもの丘で、笑顔でスナップ写真に収まる仲間達でしたが……

…うー、だんだん書くのが気が重くなってきた。ゲームをやっていた当時、最後の衝撃のシーンでどん底に叩き落とされたことを思い出します。今回も、救急車の音がした時点でダメね(泣)。…もっとも最初のデートシーンからうるうるしっぱなしでしたが(^^;)。

流れ出す「Rumbling Heart」、孝之の手から滑り落ちる白稜大学の問題集と「マヤウルの贈り物」の絵本、病院で泣き崩れる孝之と水月の手で輝きを増す指輪と、期待通りの演出でした。

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第2話「第二話」
2003/10/14 00:00 キッズステーション

第二話の水月サイド。冒頭、再び水月の水泳のシーンから始まり、それが彼女の日常であることがうかがえます。調子は戻っているようですが、なぜか苦しそう。

今回の水月の行動は2回ありますが、そのどちらも遙を待たせる結果になっているところが面白いです。いつもの丘で告白されたことを相談するシーンは、水月の苦しい胸の内を垣間見せてくれます。髪の話は彼女にとって大切なポイントでしたが、孝之はあくまでも友達としての答えに終始してます。遙と付き合っていなかったら気付いたかも知れませんが…。それでも「自分の気持ちには素直でいたいから」と告白を断ることにする水月でした。

そして、誕生日プレゼントをねだるシーン。遙とのデートに向かう孝之に、冗談めかして「うらやましいなっ」という水月が痛々しいです。そして先を急ぐ彼をわざわざ呼び止めて、プレゼントの催促。孝之は「自分にとっても遙にとっても大切な友達の水月」に、一度は躊躇した指輪を贈ってあげます。

その指輪は、遙が収容された病院の中で、輝きを増していくのです。

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第3話「第三話」
2003/10/21 00:00 キッズステーション

あれから3年経って、それぞれの道を歩き始めている…はずの孝之たちです。孝之のバイト先ではいきなり大空寺先生が爆裂! 暗くなりがちな展開を吹き飛ばすような活躍です。ちびっ子に見えますが、免許取って3年ということは21歳っすね…見えねぇ(笑)。

結局、孝之と水月は付き合うことになったようです。しかし、「久しぶりなのに…」という台詞から察するにすきま風が吹き込んでいる模様。それを埋めるようにベッドにもつれ込む二人。ほっほー、ちゃんとベッドシーンも描いてくれましたか。元はエロゲーなのでそういうシーンがあるのは当然なんですが、この作品の場合、それすらも辛いのですから始末に負えません。ちゃんと意味のあるシーンなので、カットされなくて本当に良かったと思います。だいたいもっと早い時間にやっている普通のドラマなんかではもっとえげつないことやっているわけですから、アニメはだめってのはおかしいし。

同棲を決めたことで修復したように見えますが、「ここにいていいんだよね?」「駅までこうしてていいよね?」と必死に確認する水月が痛々しい…。

そしてその二人の前に、涼宮茜が登場。声も大人びてきた彼女は、水月は無視して孝之に「これから病院なので」と睨みつけます。ここは前回の話との対照が鮮やか。3年前はあんなにも明るくじゃれついていたのに。「どっちもーっ!」と言ってぱっと両手を広げていた、あの頃のあどけなさはありません。切ないなぁ…。

切ないと言えば、EDで描かれている天体観測。仲間たちと一緒に望遠鏡を覗く遙の姿にはぐっと胸に迫るものが。番組が終わるころには、もっとぐぐっと来ることを期待します:-)

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第4話「第四話」
2003/10/28 00:00 キッズステーション

ぐは〜、いよいよ本題が始動。遙が目を覚ます前の孝之は、うまいこと水月を支えてあげられていました。この時点では他に選択肢がなかったともいえますが。でも結局、新居が決められずズルズル過ごしていたのが敗因か。象徴的です。

そして遙が目を覚ましたことですべてが一変。見舞いに行かないという孝之に「友達でしょう?」と問いかける水月は…うーん、孝之のことを信じ切っているんだな…。だから茜にひどいことを言われてもとりあえず耐えていられると。

孝之と水月を容赦なく糾弾する茜ちゃん。もちろん遙の妹だからですが、孝之とも水月ともそれぞれにつながりをもっているわけで、彼女が強い感情を持つのも当然かも知れません。でも「許せない度」は水月の方が高い模様。その理由を考えるのは現時点では難しいですが、一つは女性特有の反応(浮気した夫より、相手の女を恨む)なのかもしれません。もちろん、憧れの先輩に裏切られたというのもあるでしょうが、孝之も憧れのお兄ちゃんだったわけでその点では同じかなと。

さて、目を覚ました遙は、やつれ加減も痛々しい。孝之が手を握って、3年前の遙の姿を重ねたシーンはぐさりと来ました。孝之と付き合って髪を切った水月に対して、長く伸びた髪がこれまた象徴的です。

君が望む永遠 前話次話
第5話「第五話」
2003/11/4 00:00 キッズステーション

水月の回想により、ちょっと前(2年前)の出来事が語られました。前回「なにゆえに茜は水月により辛く当たるのか?」ということを書きましたが、早速フォローが入った形です。そつがない。

茜の、だまされた、裏切られたというのは事実関係からみれば多少の誤解はあるものの、「孝之のことがずっと好きだった」という水月の気持ちはあったわけで、反論しようもありません。そして最もクリティカルな現場を見てしまった彼女としては、許せないと思うでしょう。

しかし、水月が悪いかというと、とてもそうは思えません。かいがいしく世話を焼くキャラってのはアニメ界には多いですが、たいてい自己満足(^^;)。それに比べて水月の場合は献身的だったと言えるでしょう。まぁ前述のように下心はあったわけですが、孝之と自分自身を救うためにその身を捧げたことを誰が責められましょうか。

じゃあ、水月を抱いてしまった孝之が悪いのか、というとそれもまた酷な話。少なくともお陰で人間らしい生活を送れるようになったのだから、あの時の孝之には水月が必要でした。それが愛であったかはともかく…。

結局、誰が悪いわけでもないのに、どうしようもなく事態が悪化していくというところにシナリオの悪辣さ(笑)が。そしてこれからのことを考えると、「遙の意識が戻ってよかったね」と明るく言ってしまう(無理してるけど)水月がこわい。いや、痛々しいというべきか。この3年間のことを信じているのか、信じたいのか…。そして、晴れ上がった夜空に浮かぶ月を穏やかな表情で眺める遙もまた…。

君が望む永遠 前話次話
第6話「第六話」
2003/11/11 00:00 キッズステーション

「私たちがけんかするはずないじゃん」と遙とはしゃいだ思い出も、今となっては幻のように感じる水月。遙への見舞いを続ける孝之にいよいよ不安を口にし出しました。「私のことは?」と尋ねた時のすれ違いも痛々しい…。すかさず「泊まってく。いいよね」ともう、必死です。

茜にもそんな心中を見透かされたように、鋭い言葉を浴びせかけられます。…だから痛いんだってば(泣)。「楽になんかさせなわ!」とトドメの一撃まで食らっては一体どうしたらよいのやら…。

さらには、遙も許してくれないんだなぁ(泣)。再三の「おまじない」のお願い。手を合わせようとまさぐる遙。「おまじない、イヤ…?」ってそんな風に言われたら……「今は水月と付き合っているから、できない」と言えるだろうか(反語)。おまけ映像であゆとまゆまゆがコミカルタッチに「おまじない」してたけど、こりゃ笑えませんわ〜。

そんなこんなで痛めつけられる孝之&水月、そして視聴者(笑)。見終わるとぐったりです。

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第7話「第七話」
2003/11/18 00:00 キッズステーション

お酒の力を借りて、孝之に本音をぶちまける水月。そうそう、こういうのを乗り越えないとダメっすよね〜。しかし孝之は「いつ私たちのことを話すのっ!」 とすごんだ水月の迫力に押されてしまったのか、部屋を飛び出してしまった彼女を追いかけることもできません。この時点でダメダメです。

本当なら水月は社会に出ているのだから、出会いの機会も多いはず。その気になれば彼女のドアは外向きに開くのです。しかし「重たく考えすぎないこと」という 先輩の言葉に反発してしまったように、一途な彼女はそれをできません。自分で追い詰めちゃうタイプですな。

反対に、遙は籠の中の鳥。閉じた世界しか見えません。記憶が三年前のままなこともあり、彼女の視線が孝之という一点に集中するのもしかたないところです。おまじないで合わせた手をそのまま引き寄せ、更に望むのも当然。雰囲気に流されがちな孝之センセイ、今回は茜に助けられた格好(とはいえ「違うってなんですか!」と またまたするどく斬りつけられます。ま、確かに「違う」じゃどっちの意味でもフォローしようがないな〜)ですが、果たして次は…?

ラスト、水月が部屋を出てしばらく距離を置くのかと思いました。逆で、本格的に同棲生活に移行することを決心したようです。やっぱり孝之がいいですか…お勧めしないなぁ〜。もっとも、どうしても孝之をゲットしたいなら距離を置いちゃダメですが。

君が望む永遠 前話次話
第8話「第八話」
2003/11/25 00:00 キッズステーション

天秤が遙の方にぐぐーっと傾いたりします。逃さん!とばかりに同棲生活を始めた水月ですが、逆効果だったようで。追えば逃げるって奴でしょうか。まるで倦怠期を迎えた夫婦と、若く初々しい恋人という構図です。

遙に接する時の、あからさまにホッとしたような表情の孝之に批判が集まる(であろう)ことは当然でしょうが、彼の気持ちも分からなくはないんですよね〜。女房気取りであれやこれやと口うるさく言われたら参ってしまう。半年くらいでダメになるつきあい方(^^;) そこに清らかな泉があったら立ち寄りたくなりますわ。

…とはいえ、そこで遙を押し倒しちゃうのは、やはりだらしがないの〜。そもそも病院内なんですけど(笑)。遙の胸に刻まれた事故の跡で正気に戻った孝之です。 遙に会うのは回復を手伝う義務感と言っていたのですが、今度は水月と付き合ったのはどん底状態だったときに支えてくれたことへの感謝とか言い出しかねません。

この話の中でも「昔みたいにみんなで遊びに行こう」→「今度は二人っきりでな」というセリフの変化が見事です。次回あたり怖いなぁ…茜ちゃんもテンパってるみたいだし(^^;)

君が望む永遠 前話次話
第9話「第九話」
2003/12/2 00:00 キッズステーション

おおっ、水月先輩乗り換えますか! チェンジですか! …と思わせといて「孝之が好き」はないよなぁ、平くんがっかりですよ。ここぞとばかりに手を握ったりしたのに:-P

ひたすら破局へのスパイラルを駆け下りる孝之&水月ですが(「いぬのおまわりさん」は見事すぎる演出)、そんな孝之を支える女性がふたり。ひとりはなんとあの大空寺。普段憎まれ口ばかり叩く彼女ですが、観察は的確です。孝之がああいう優しさを見せるのはある種の逃避だと分かっているんでしょう。孝之も彼女のさっぱりした物言いは今はありがたいはず。…逃避と言えば、就職情報誌を尻目に「マヤウルのおくりもの」を探し回るのもまた象徴的だなぁ。

もうひとりは茜ちゃん。「マヤウルのおくりもの」を探してくれたことに感謝するなど、彼女とのわだかまりが(とりあえず)なくなったことで、孝之も精神的にだいぶ楽になったはず。でも茜ちゃんの「これでいいんだ…」という言葉の 意味は…。前回、風邪を引くほど雨に打たれていた彼女は何を思う?

君が望む永遠 前話次話
第10話「第十話」
2003/12/9 00:00 キッズステーション

みんな次第に追い詰められていく中、一番最初にブレークしてしまったのは茜ちゃんでした。遙の部屋に入り、想い出の写真を見ながら孝之に触れられた 額をなぞる茜ちゃん。そもそも遙に真実をぶちまけてしまったのは、ずっと遙のために付き添っていてくれた孝之を「嫌い、大嫌い」と 非難するのが我慢ならなかったのでしょう。集めた貝殻を「遙に?」と聞かれた時のやるせない様子、そしてそれは遙にも渡されることなく病室の床にパラパラと こぼれ落ちるだけという、切なすぎる演出です。

そしてタッチの差で次にブレークしてしまったのは水月。こっちのほうが重症かも。水月は孝之のために水泳という夢、遙という親友を失ってしまったため、 いまさら後戻りできないという心情でしょう。結局、現実との板挟みの中で慎二にすがってしまう水月でした(前回は耐えたのにね…)。ここで慎二 が聖人君主なら問題ないんですが、ま、あそこで止めたりしないわな…。それに慎二にも拒否されたら水月はほんとに壊れてしまうかも知れません。

こうしてみんなして頭を抱え、ドロドロ四角(五角?)関係へ突入です。ひえー

君が望む永遠 前話次話
第11話「第十一話」
2003/12/16 00:00 キッズステーション

このままBAD ENDに突入していきそうな勢いで崩壊していく水月たちです。とうとう慎二とも関係を持ってしまった水月ですが、翌朝になって「なんで止めてくれなかったの!」と逆ギレ。いやはや、ここまで駄目な女だとは思わなかったぞ…。自分の罪悪感を慎二になすりつけまくりです。美紀ちゃんとうまくいきかけてた(と思われる)彼があまりにも可哀想。交通事故だと割り切るしか。水月の、ラストで孝之が風邪をひいたと聞いて正気を取り戻した(ように見える)シーンもかなりだめっぽい。世話を焼くことにしかアイデンティティーがなければ、そりゃ崩壊しますわ…。

一方、立派なのは茜ちゃん。孝之の笑顔が見たかったという恋心を吐露するも、その気持ちに区切りをつけて歩き出す彼女。見事に自力で立ち上がりました。あんたはえらいっ! なんと清々しいことよ。孝之と水月は大いに見習うべき。これで魔の五角関係にならずに済みました。ま、関係で言えば、水月が慎二を突き放したため(最後の良心だなぁ)、結局、三角関係に収まるんだと思いますが…。

君が望む永遠 前話次話
第12話「第十二話」
2003/12/23 00:00 キッズステーション

孝之のヘタレっぷりが炸裂です。実を言うと、やむを得ない状況を差し引いて考えると、ヘタレと切り捨てるのは可哀想なのではと今までは 思ってました。しかし、水月に慎二と関係したことを告げられ彼女が去っても何も反応できないとは、ヘタレとしか言いようがありません。結局、彼は高校 の時から状況に流されるまま生きてきたんだなぁ…。ただ、彼が優しすぎるというのはやっぱり本当で、その場その場で(近視眼的だけど)やらなければならな いことを優先していて、自分がどうしたいかということを考えてないんですね。エゴイスティックになれば、いまだに遙と水月、どちらも選べるオプションを 持っているんですけどねぇ。

一方、再び目覚めた遙。3年間経ったと言うことは認識しているものの、前回目覚めた時の記憶はなくなっているという。遙に関しては完全にリセット された状態です。ここで彼女がどういう行動に出るのか、孝之がどういう答えを出すのか(出せるのか?(笑))、さあさあ、残された時間はあと2話です。

君が望む永遠 前話次話
第13話「第十三話」
2003/12/30 00:00 キッズステーション

ラス前で、今回もいろいろと盛り沢山でしたが、やはり遙と水月の直接対決→遙のリハビリ開始の流れがメインでしょうか。

遙が水月をパーでビンタした理由をいろいろ考えましたが、一言で言い表せるものではないですね。でも、この時にはすでに別れたことは聞いていたわけで、 孝之を取られてしまったことよりは、そうなってしまった経緯に自分が関与していないことが「イヤ…」なのかもしれません。

もっともそのシーンでは、水月は「誰でもよかった」なんて言ってます。水月としては、遙への後ろめたさや自分自身への嫌気からそう言ってしまうのですが、 遙にしてみれば大切な人を軽く扱われているようで腹が立つところでしょう。

そこで一念発起して、リハビリを始める遙。それは彼女にとってスタートラインに立つための条件 ―― そう思い極めて懸命にリハビリしつつも、夜一人で居る時には 慟哭せずにはいられない。そんな遙を見た孝之もようやく目が覚めたのか、しっかり彼女と正面から向き合うというシーンで終了。彼がどんな結論を出して、それをどう伝えるのか見物ですね。…もっとも着地点はあそこしかないと思いますが。これで愛美ENDだったらすごいけど(笑)。

後ですね、茜ちゃん。「別れた」と聞いてショックを受けてます。せっかく姉を支えると決心して、孝之への思いを断ち切って自分の居場所を決めたのに、 その根拠が崩れてしまったんだからそりゃショックです。孝之よ〜、遙と水月はしょうがないとしても、これ以上茜ちゃんまで苦しめるな〜

君が望む永遠 前話
第14話「最終話」
2004/1/6 00:00 キッズステーション

君望、完結です。

着地点としてはこの水月ENDしかないですね。ゲームでは遙ENDもあるわけですが、どうにも違和感があったのを思い出します。しかし、アニメでは遙の描き込みが圧倒的に足りないため、なんだか単なる聞き分けのいい娘という感じがしないでもありません。

それともうひとつ、最後の「ほんとうのたからもの」のシーン。ここは4匹の動物が集うシーンを描いて欲しかったところ。このエンディングに向かう一つの伏線として、第二話で 「4人の友達の話、物語を書いてくれよ」という孝之のセリフがあったので、それを分かりやすく見せて欲しかったなぁと思います。ま、よく見ると、絵本の表紙はそうなっているんですけど…。ところで、感動的な朗読に絶妙なタイミングでかぶる「新番組 超変身コス∞プレイヤー」 …雰囲気ぶち壊し(笑)。もう少し考えて欲しかった。

――と、多少文句もあるものの、これはよくできた作品でした。原作のよさをかなり引き出すことができたんじゃないでしょうか。月姫とは対照的。意味のあるベッドシーンもちゃんと描いてくれたし、途中のCMもなしという細かい配慮もありました。それに、 茜ちゃんがせつなさ炸裂してたのも見逃せません。ゲームでは自分が当事者なのであまりそうは思わなかったんですが、一歩引いて眺めるとそれがよく分かりましたねぇ。

あ、そうそう。慎二くんが美紀ちゃんとうまくいっててよかったなと:-)