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台湾オタ紀行〜光華商場を訪ねて

(2005/8/20)

もう1ヶ月以上前になりますが、台湾に行ってきました。第一の目的は食い倒れ。夜市と呼ばれる屋台街で食する食べ物は大変おいしく上に安く、お勧めできる観光スポットです。…が、まぁ、このサイトでそんな普通の観光話をしても始まらないので、ここでは第二の目的、台湾の秋葉原と言える光華商場およびすぐ隣にある新光華商場で見つけたオタグッズを紹介したいと思います。

瑪莉亜的凝望

いきなり出ました「マリア様がみてる」の中文版コミック、「瑪莉亜的凝望」。正確な意味は分からないが、「凝望」と言われるとまるで監視されているような…。

中身はこんな感じ。もちろん吹き出しの中身はさっぱり分かりませんが、マリみてなら脳内補完されるのですらすら読め?ます。ここで誰もが気になるのは、「ごきげんよう」はなんと訳されているのか?でしょう。正解は、

ごきげんよう=妳好

「妳好」の発音は分かりませんが、意味としては「ニーハオ(你好)」=こんにちは、ということのようです。字が違うのは、相手が女性だからかな。割とありきたりな訳で少々がっかりですが、英語で言えば「Good Morning」以外の何者でもない、この「ごきげんよう」という日本語ならではの響きは、ちょっと翻訳できそうもない。なお、「ごきげんよう」は別れる時にも使える言葉ですが、上のシーンの後、祥子さまが去り際に言った台詞は、

ごきげんよう=保重(お大事に)

という訳になっていました。その辺は、シーンに合わせて訳を変えているのかもしれません。

ついでなので、いくつか訳を挙げておきましょう。

リリアン女学園 莉莉安女學園
紅薔薇のつぼみ 紅薔薇花蕾
紅薔薇のつぼみの妹 紅薔薇花蕾的妹妹
祥子さま 祥子學姊
お姉さま 姊姊
あなた、お姉さまはいて? 妳有姊姊嗎?
私を妹にしてください 收我為妹妹
令ちゃんのばか 小令妳這個笨蛋

余談ながら、この中文版で初めてコミックスのマリみてを見たのですが、祥子さまを筆頭にその絵柄がすっかり気に入ってしまい、帰国後、日本語版も買ってしまいました。     

萌單

なんとあの、一世を風靡した「もえたん」の中文版である(写真は瑪莉亜的凝望と萌單、ついでに基隆のガイドブック)。いったい中身はどうなっているのか!? 手に取って驚いた。

こんな感じで、日英中の三ヶ国語表記されているのだ! これ一冊でトリリンガルになれる(ほんとか?)。

でもこれ、途中のストーリー部分は中文だけなので、さっぱり分からないのが難点…。

KOKORO圖書館

ココロ図書館です。1巻〜7巻までセットになったDVDセット。うーむ、日本にそんな商品あったっけ?

「KOKORO圖書館」と珍しくアルファベットとちゃんぽんで表記されています。ひょっとしたら、

ココロ図書館(建物)=心之圖書館

こころ=可可蘿

と、日本語では「図書館と同じ名前の女の子」だが訳すと異なる、という事情に配慮したのかもしれません。

ここでも、いくつか訳語を。

いいな 伊娜
あると 愛洛朶
いいなお姉ちゃん 大姊
ある姉ちゃん 二姊
にこにこりん  笑一個
いらっしゃいませ、ココロ図書館へようこそ 歡迎光臨心之圖書館

「にこにこりん」が「笑一個」というのは、なかなかいい訳だと思う(もちろん、中国語でどういうニュアンスになるかは分かりませんが)。「ある姉ちゃん」が「二姊」というのは二女というより、「アル(二)」を音訳したものかもしれません(あるいは意味を掛けているか)。

またまた余談ですが、「カズくんのオタおた日記」の「日記」は2001/12/1からスタートしています。その日の、つまり一番最初のネタが「ココロ図書館」でした。改めて「ココロ図書館」を見ると、これが実にいい話なのでした。特に後半、こころ達が一生懸命叫んだりしているシーンになるたびに、うるうるしてしまいます。だいぶ時間が経ってしまいましたが、DVDとして押えておくべき作品でした。

妹妹公主

妹妹(シスター)公主(プリンセス)です。余談ながら「スクラップド プリンセス」は「廢棄公主」。分かりやすいですね。

写真はRePureのDVDセット。故事篇(ストーリーズ)と人物篇(キャラクターズ)が全巻揃って2200元(約7,700円)ってのは、やはり安いですね〜。

さて、妹妹公主でもっとも気になるのは、12人の妹たちが「お兄ちゃん」をなんと呼んでいるか、ということ。ぶっちゃけ日本語でも苦しいような呼び方をしているわけですから、これを訳すのは大変です。

結論から言うと、さすがに12パターン用意するのは苦しかったようで、5パターンになっていました。対応は以下の通り。 

お兄ちゃん 哥哥
お兄様
兄チャマ
兄や
にいさま
お兄ちゃま
おにいたま
あにぃ 老哥
アニキ
兄君さま 哥哥大人
兄くん 大哥
兄上様 哥哥殿下

半分以上は「哥哥」になってますが、よく頑張ったというべきでしょう。

闇與帽子與書的旅人

「ヤミと帽子と本の旅人」です。確か、「ヤミ」とは「闇」ではなく職位を表す言葉だったと思いますが、さすがにそこまでの事情は分からなかったようです。残念ながら、これの全巻セットはありませんでした。なぜか第4巻(第7話「初美」第8話「藤姫」)だけ転がっていたので、とりあえず確保。同行した友人が「一番大事な回だな」と即座に反応したのは、さすがというかアホというか…。そう、例の衝撃シーンの入った話です。

余談ながら、もう一度(じっくりと)そのシーンを見てみると、放送時にはなかったシーンが。葉月の2度目の(ピーーー)シーンで、手を(ピーーー)に向けて下ろしていくカットは放送時にはなかった。微妙に直接的だったからでしょうか。

新光華商場で見かけた新作リスト

新光華商場とは光華商場のすぐ近くにある、DVD屋さんが何件か集まったところです。以前は、PCゲーム(エロゲー)もあったりしましたが、ほぼ、エロDVDとアニメのみになっていました。

アニメの方の店の入り口にはこんな看板が。

 

…ノリはまったく秋葉原。スクールランブルとネギま!が目立ちます。面白いのが左上。

なんと以前話題になった「塚本→天満」切符が。日本のファンが持ち込んだものでしょうか?

神無月の巫女

同じく新光華商場の入り口に張ってあった神無月の巫女のポスター。

どうも「神無月の巫女」はそのままらしい。助詞の「の」はどうなんだ?と思われるところだが、実は「の」ぐらいだと結構街中の看板で見かけたりするので、普通に通じるのかもしれない。

このド直球に百合百合な話が、はたして台湾のアニメファンにどう映るのか。興味深いですね。

校園迷糊大王 塚本八雲単曲CD

漢字のキャラクター名はたいていそのままなので「塚本八雲」。一方、「校園迷糊大王」というのは「スクールランブル」のようです。言われてみれば、なんとなくニュアンスは伝わるような気もする。

写真のように、一枚170元。んー、安い。

ここで、「ドラマ編はどうなっているの?」という疑問が湧くが、こちらを見て欲しい。

もちろんCDの中身は日本語だが、なんと、台詞が翻訳された紙がCDに入っているのだ(歌詞も)。恐るべし。

ところで、買ったお店で八雲ちんのポスターをおまけで付けてくれた。新作だったのだろうか。それはいいが、まさか、海外からアニメのポスターを持ち帰る羽目になるとは…。

百變小櫻 庫洛魔法牌

「庫洛魔法使」はもちろんカードキャプターさくらのこと。これは光華商場ではなく、屋台(夜市)で見かけ、ついつい買ってしまった、ちょっとパチモン臭いクロウカードセットである(日本で売っていたオールクロウカードセットとは別物。趣旨は同じだけど)。箱に「第三代」と書いてあるところ見ると、三種類目ということか…? 何が違うんだろう。

「戀愛卜卦」を試してみた図。解説が中国語なので結果はよく分からないが、あまり良くはなさそう。なんといっても、現在を表す中央のカードが「シャドウ」なんだから…。

 

…さて、オタグッズの紹介、いかがでしたか。本文で触れたように台湾のお買い物の魅力は安いということです。劇場版アニメ(DVD)だと一本500元(約1750円)くらいでしょうか。しかも500元ですら他の商品に比べると高い部類に入ったりします。というのも、いまだビデオCDが全盛で、周りの商品はさらに安かったりするのです。もっとも、アニメのビデオCDはたぶんパチモンではないかと思いますが…。そもそもDVDと間違えて買ったりすると悲惨なので、注意しましょう。

また、ラインナップも微妙に懐かしいですね。とくにセット物は、しばらく経たないと出てこないようです。ま、その分安く買えるので、観光ついでにちょい前に流行ったアニメの再確認をしてみるのも悪くないでしょう。