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マリア様がみてる (完)

マリア様がみてる 次話

ごきげんよう――。

今年最初にして最大の話題作(俺的に)の「マリみて」がとうとう始まりました。最初に書いておきますが、小説の先の展開を書くことはしないのでその点は安心してこの感想をご覧ください。アニメですでに登場したシーンについて原作と比較することはあると思いますが。

さて、この第1話を見て、どうか? ―― 個人的な思い入れも込みで合格点をあげたいと思います。説明台詞が多かったものの、ハイソでエレガントで妖しげな 雰囲気は伝わってきたかと。紅薔薇さまロサ・キネンシス紅薔薇のつぼみロサ・キネンシス・アン・ブゥトンとの姉妹スール喧嘩、なんて書くだけでも異空間が広がっているような感じです。音から入るアニメの場合、これらの呼称は慣れるまでは大変だとは思いますが、代わりに祥子(さちこ)さまを「しょうこさま」と間違えることはありません。ついでに「祐巳」ちゃんの漢字も間違えやすいので要注意ですね:-)

で、原作ファンとしてはやっぱり声優に言及したくなりますが…。事前に心配した通り、つぼみブゥトン系がちと苦しい。特に紅薔薇のつぼみロサ・キネンシス・アン・ブゥトンたる小笠原祥子さまが、一番年上に聞こえてしまいます。ただ、すごく上品な感じなのはよいですね。「一年生よね。お姉さまはいて? …結構」なんていうセリフにはドキワクいたしました。そのうちに慣れてしまうかもしれません。もう一人のつぼみブゥトン白薔薇のつぼみロサ・ギガンティア・アン・ブゥトンの志摩子さんは個人的に一番好きなキャラなんですが、これまたちょっと違うかなぁ。ま、これからですな。逆に、紅薔薇さまロサ・キネンシスはグッド。篠原恵美さん最高です。

志摩子さんといえば、エンディングの絵がとてもきれい。絶品です〜

ところで、OP/EDは事前情報ではALI PROJECTだったはずですが、差し替えられてます。なぜなんでしょ。確かに「月蝕グランギニョル」とか流れたらそりゃびっくりですが、CLAMP学園探偵団のOPも歌っているようにいろいろあるんですけどね。ま、「ピアニィ・ピンク」でもびっくりしますが…。

第1話「波乱の姉妹宣言」
2004/1/8 1:00 TV東京
タイトルは、「躾」
マリア様がみてる 前話次話

胸騒ぎの連弾。…むふー、タイトルだけで一気に妖しい世界に。紅薔薇のつぼみロサ・キネンシス・アン・ブゥトンの白い手がすっと伸びてきて鍵盤と祐巳の肩(!)を押さえる。 二人で紡ぎ出すピアノの音にうっとりするものの、そんなドキドキの時間に耐えられなくて手を止めてしまう祐巳。…美しい。これこれ、これですよ。

そして素敵すぎる祥子さま! なんか…小説で読んだ時よりもっともの柔らかな感じ。それがすごくよいです。祐巳とのスキンシップ(タイを直したりとか)も 映像で見ると、改めていいなぁと思います。危うく祥子さま派に鞍替えしそうになります。

でも、そんな祥子さまのことと銀杏のことをほんわりと語る白薔薇のつぼみロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン・志摩子さんも負けちゃいません。やっぱりまだ声には多少違和感があるものの、「うふふ」ってのは 合格〜。多分、慣れるでしょう。ちなみに祥子さまはもうフィットしました(早っ!)

すっかり薔薇さま方に弄ばれる可愛がられる祐巳ですが、「祥子さまを好きだから、たまたま近くにいた誰かでは悲しすぎる」と心情を語っています。 やっぱり「なんでプティ・スールになることをOKしなかったんだ?」というのが一番の疑問点だったわけですが、祐巳ちゃんは近くにいられればそれでいいのではなく、しっかり自分を見て欲しいという考え方なんですね。今回泣き出しちゃったりしてますが、ある意味では図太い(というと語弊があるが)ところがあります。

ところで、前回第一話、マリみてを初めて見た友人は「…なにこれ?」で終わってしまいました。もう一人、一応小説は読んでいる友人は 「第一話としてはあまりに説明不足で失敗では?」と一歩退いたところからコメントしてました。確かに、初めて観た人は訳が分からないかも。 しかし、「紅薔薇のつぼみロサ・キネンシス・アン・ブゥトン」とか「姉妹スール制度」などに「ビビビッ」と来なければどのみち受け入れられないと思うので、現状のままでいいのかなぁと思います。

第2話「胸騒ぎの連弾」
2004/1/15 1:00 TV東京
胸触りの連弾(ぉ
マリア様がみてる 前話次話

晴れて紅薔薇のつぼみの妹ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン プティ・スールとなった祐巳。…なんだけど、話を飛ばしすぎだよ〜。 これではなぜ柏木がだめな奴なのか分からんぜよ。柏木登場→喧嘩→薔薇の温室→学園祭の後夜祭までがダイジェストを見ているくらい 急な展開でした。原作ファンなら、あのシーンもこのシーンもない!と叫びたくなってしまうでしょう。

まぁ、イベントを削るのは止むを得ないとしても、薔薇の温室で祥子さまが祐巳にもたれて 涙を流すシーンは、もっとしっとりたっぷり演出して欲しかったと思います。もう一話くらい使ってもよかったのでは。

とはいえ、白薔薇さまロサ・ギガンティアがこれ見よがしに祐巳にじゃれついて「祥子を嫉妬させてあげたわよ」なんていうシーンや、思わず柏木から逃げ出してしまった祥子さまが祐巳と二人だけの体育館で「ダンスがこんなに楽しいものなんて知らなかったわ」と声を弾ませて踊るシーンなど、やっぱりよいな〜と思ってしまいます。

「祐巳の脳みそにも革命が必要なようね」 って祥子さま、きつすぎます(笑)。

第3話「月とロザリオ」
2004/1/22 1:00 TV東京
マリア様の前で、スールの契り
マリア様がみてる 前話次話

遅刻した祐巳にさっそく祥子さまの厳しい指導が入ります。ま、遅刻したと言っても先輩より早く来てなかったというもので、そこいらのヘタレ女子高生とはわけが違います。もちろん、食べかけの食パンを口に挟んだまま「チコクしちゃう〜〜」と叫びながら全開ダッシュするなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない(笑)。

でも、そんな祥子さまも二人の時はお優しい。やはりお姉さまたる者、飴玉くらいいつでも出せるようでないと!(笑) そして「けじめを付けてちゃんと、『お姉さま』ってお呼びなさい」ですよ。お、俺もけじめ付けていいですか…?(ぉぃ) ステンドグラス越しに届く、柔らかな朝日に照らし出された祥子さまに改めて「ぽぉ〜っ」となってしまう祐巳もまた可愛い。マリみての神髄ですね:-)

さて、前フリが長くなりましたが、今回は黄薔薇のつぼみロサ・フェティダ・アン・ブゥトンとそのプティ・スール、由乃のお話です。祐巳たちとは対照的に、こちらは破局騒ぎ。誕生と破局で姉妹スール制度ってものがどんな位置づけなのか、よく分かろうというものです。しかし、「由乃さんごっこ」に乗って自分の涙に溺れている女の子のメンタリティってのは、男の私には全く理解できません。本来の読者・視聴者にはよく分かる話なんでしょうが…。

第4話「黄薔薇革命」
2004/1/29 1:00 TV東京
嬉しそうな祥子さま。そりゃ祐巳も見とれるというもの
マリア様がみてる 前話次話

いいわ〜、もう最高〜 実は黄薔薇ファミリーって多少苦手だったりしたんですが、いい印象に変化しました。

自分と令ちゃんとの関係をしっかり見つめて、手術を受ける決心を明かす由乃ちゃん。この語りの部分が極めてよく、キャスティングの妙を感じさせます。しっとり感アップという印象。…ところで、由乃ちゃんが読んでいたのは「剣客商売」でした。結構、色事話が満載だったりしますが、年頃のお嬢さまが読んじゃって大丈夫なんでしょうか(^^;)。作品に登場する、ともに剣術を使う夫婦に自分たちを重ね合わせていたのかも知れません。

一方の令さまは、由乃が入院していることを告げられると涙目でうろたえてしまいます。由乃が言っていた、彼女のもろさみたいなのがよく分かるシーンでした。しかし、ここは踏ん張りどころ、見事約束を果たした令さまは、手術を終えた由乃ちゃんとご対面。このシーンがまた、二人の世界を構築していて実にいいです。由乃も、祐巳と話している時とは明らかに違って、ちょっと甘えるような風情が感じられます。まぁ、これじゃ令さまもやられちゃうでしょう(笑)。

さてさて、紅薔薇ファミリーも負けちゃいませんよ? 冒頭、いきなり祐巳ちゃんに対して精神的、肉体的に迫りまくる白薔薇さまロサ・ギガンティア。それを見ていた祥子さま、「お戯れがすぎましてよ」 ときたもんだ。…すいません、俺もお戯れたいです(ぉ。さらに煽る白薔薇さまロサ・ギガンティアに対して「ご自分の妹をお抱きになったら?」と爆弾発言! お、俺にもプティ・スールプリーズ…(爆)。独占欲ばりばりな祥子さまが可愛くてしょうがありません。

そんな祥子さま、ラストでは「だっていつまで待ってもあなた、呼び方変えようとしないんだもの」と拗ねちゃいます。祐巳が恥ずかしがりながら、「…えさま」と呼びかけるも「きこえなーい」。…これまた衝撃的なセリフ。そして、意を決して「お姉さま!」と叫んだ祐巳に対して、満足そうに「はい」。そんな「お姉さま」に改めて姉妹スールであることを実感したのか、やっぱり嬉しそうな祐巳ちゃん。…や〜、できたての姉妹スールは初々しくてよいですなぁ、うんうん(笑)。

そんな二人を穏やかに見つめる紅薔薇さまロサ・キネンシスもまたよしだ!

ところで、黄薔薇さまロサ・フェティダですが、なぜか妊娠と誤解されていた模様。うーむ、なぜ頬を腫らしているとそういう話になるのか、よくわかりませんが…:-P

第5話「戦う乙女たち」
2004/2/5 1:00 TV東京
楽しそうな由乃と、安らいでいるような令さまがちょっと対照的。でも、この下で二人の手はしっかり重ね合わされているのだ。
マリア様がみてる 前話次話

今、私のデスクトップの壁紙は志摩子さんになっています。これがEDのカットで、画面中央で志摩子さんのふわふわの髪がたなびいていてなかなかいい感じです。公式ページでバレンタイン企画として壁紙をダウンロードできるのでお早めに。

さて、今回はそんなふわふわの髪の志摩子さんがメイン、といっていいでしょう。「私のお姉さまは白薔薇さまロサ・ギガンティアただ一人です」というセリフは物静かな彼女にしては強い主張でした。 言われた方のロサ・カニーナは、このすっ飛ばした展開ではあんまり目立ちませんでしたな。白薔薇さまロサ・ギガンティアが何をもって彼女のことを魅力的だ、と言ったのかよく分かりません。

その他は、やっぱり祐巳ちゃんが紅薔薇さまロサ・キネンシスに相談するシーンですかね。「お姉さま歴の長い私が言うのだから、間違いないの」というのは説得力あり。「お姉さま歴」…うーむ、いい響きだ:-)

ところで、白薔薇さまロサ・ギガンティアの「餞別」は浮気と違うのだろうか(笑)。そんなに身を寄せちゃって…。続いて、志摩子さんまで抱きしめちゃってまぁ…。前回「ご自分の妹をお抱きになったら?」と言われたのを実行した形ですが、志摩子さんの抱き心地はいかがか!?

なお、ロサ・カニーナの花もちらっとしか出なかったので、どんな花なのか参考までに写真を挙げておきます。 ついでに、ロサ・ギガンティアロサ・キネンシスロサ・フェティダも (いずれも花色散歩へのリンクです)。

第6話「ロサ・カニーナ」
2004/2/12 1:00 TV東京
「お姉さまに申し訳ありませんもの」というのは決して消極的じゃないと思うけど
マリア様がみてる 前話次話

「祥子さまとの、初めてのバレンタインデー」 うむ。「ともチョコ」とは次元の違う、恋心が感じられるセリフ。そう、恋なんだよな〜。 ロサ・カニーナは白薔薇さまロサ・ギガンティアに「失恋」だもんなー。というわけで、ちょっと時期がずれてしまいましたが、本命バレンタインもといウァレンティーヌスネタです。

…という前振りにあまり関係なく、体操着姿でリボンをきゅっと結びあげる志摩子さんが素敵すぎる〜。お姉さまの大学合格に喜ぶ姿もまた良しだ。

さてお話の方は、どうも祥子さまと祐巳の関係がギクシャクするところが未消化な印象。令さまや白薔薇さまロサ・ギガンティアにバリバリに嫉妬している祥子さまは可愛いんだけど、朝無視したなんてそりゃ言いがかりですよ〜。祥子さまが呼び止めれば済む話では。そもそも、祐巳の行動が何でそんなに責められるのかわからんぜよ…。これだと嫉妬の果てに後輩をいじめている先輩の図にしか見えないっす(T_T)

そんな問題(大問題だが…)があるものの、元気いっぱいの由乃ちゃんや、やはり華やかさには一日の長がある紅薔薇さまロサ・キネンシス(祥子さまと「通じ合っている」演出はよかった)のお姿を見られたのは素直によかったです。はい。

第7話「びっくりチョコレート・前編」
2004/2/19 1:00 TV東京
鬼に金棒、志摩子さんにリボン(ぉ
マリア様がみてる 前話次話

今回の話で、一番のポイントは冒頭のシーン。前回、祐巳をひんひん泣かしちゃった祥子さまですが、決してその時の怒った勢いほど自分に自信があったわけではなく。「それじゃ、姉妹スールでいる意味がないじゃない」とむしろ自信なさげに語るのが新鮮でよかったです。 結局、紅薔薇さまロサ・キネンシスを引き合いに出していることから考えて、「いいプティ・スールでいよう!」と必死になっているのは祐巳だけではなく、祥子さまも「いいグラン・スールでありたい」 って思っているような気がします。 …そんなお姉さまを見て、さらに涙ぐんでしまう祐巳という演出も良かった。でもさすが紅薔薇のつぼみロサ・キネンシス・アン・ブゥトンと言うべきか、「別の日に話しましょう」と冷静になっているのはすごいですね。この年頃の喧嘩で、なかなかそういう引き取り方はできないんじゃないかと。

しかし祐巳ちゃんとしては相当なショックを受けて、温室のロサ・キネンシスを前に「お姉さまに嫌われちゃったかな…」とうなだれてしまいます。ああっ、切ない、こっちまで切なくなるぞ! 植田佳奈ナイス演技ですよ。

そこに現れる白薔薇さまロサ・ギガンティア。これがまたいつものふざけた態度とは違い、優しげな表情が印象的。相談に乗ってもらった後で、「…どうしよう、もうすぐ白薔薇さまロサ・ギガンティアが卒業しちゃう」と思わず腕にしがみついてしまう祐巳ちゃんの気持ちも分かります。しかし、白薔薇さまロサ・ギガンティアへの嫉妬という要素もあっただけに、このシーンを祥子さまが見たら修復不能だったんじゃなかろうか…。

正直言って、カード探しイベントは盛り上がらないまま終わっちゃいましたけど、まぁ、時間枠に収めるためにはしょうがないのかな…。

もっともそんな不満も、志摩子さんの照れた表情で帳消し。もぉ〜、前回はしれっとウァレンティーヌスの日は「チョコとは関係ない」って言っていたのに〜。 …あ。だからストレートにチョコじゃなくて、マーブルケーキなのか。さすが1年生にしてつぼみブゥトン。策士です(?)。それにしてもいい表情。こんなプティ・スールがいたら、俺なら祐巳ちゃんにもちょっかい出したりしないがな〜。

…とか言いつつ、「私との半日デート券」なんてやはり頬染めて言っちゃう祐巳ちゃんもかわいいです(ぉぃ)。

第8話「びっくりチョコレート・後編」
2004/2/26 1:00 TV東京
志摩子さんの表情を見て欲しい!と思いましたが、断腸の思いで本筋のシーンから(T_T)
マリア様がみてる 前話次話

全国の志摩子さんファンが泣いて喜んだ(であろう)今回のお話。美しく演出してくれて感激しました。

まずは「ウァレンティーヌスの悪戯」を図らずも演出してしまうことになった鵜沢美冬の視点から、祥子さまと祐巳を見るという形で展開します。 ずいぶん暗いというか地味なエピソードを持ってきたなと思いましたが、幼少の頃の祥子さまが、プティ・スールとなり、グラン・スールとなり、 だんだん表情も声も柔らかくなるのが見て取れて、紅薔薇さまロサ・キネンシスの「いい表情になった」という言葉が実感できますね。

美冬にとって神のような存在の祥子さまはともかく、平凡だと思っていた祐巳も他人にはないものを持っていると気が付いて、 凹むのではなく、自分も前向きに生きようとするところが後味のよいエピソードになっています。 冒頭で、祥子さまの写真が部屋に張ってあるのを見たときにはどうなることかと思いましたが:-P

そして、バレンタインイベントのそれぞれの姉妹スールの顛末。これが実によかった。 紅も黄もよいんですが、やはり今回の山場は白。結果オーライでお姉さまに贈り物ができた志摩子さんですが、 そのためなのか、いつものようなほんわかした雰囲気はなく、もうすぐいなくなってしまう白薔薇さまロサ・ギガンティアに不安を訴えます。 「白薔薇さまロサ・ギガンティアが卒業しちゃう――」と戸惑っていたのは祐巳だけではなかったわけです。…モテモテですな、白薔薇さまロサ・ギガンティア

このシーンでは、白薔薇さまロサ・ギガンティアと志摩子さんのしぐさが非常に細かく描写されており、見ごたえがあります。

――必死に堪え、それでも溢れそうになった涙を見られまいとかざした手。その手をぎゅっと掴まれた時に流れた輝く一筋の水滴。引き寄せられた白薔薇さまロサ・ギガンティアの温もりに安心したのか、そっと身を寄せる志摩子さん。白薔薇さまロサ・ギガンティアの視線に気が付いて少し目を上げるが、甘えるように再び目を閉じて微笑を浮かべる――

…すばらしい。「静さまの気持ちを考えて」という意見が認められてうれしそうな表情をしたのち、「偉そうにすみません」と一歩退いて謝っちゃうところなんかも 志摩子さんらしくていいです。もう、今年のベストシーンと認定したいと思います。まだ3月だけど:-)

第9話「紅いカード」
2004/3/4 1:00 TV東京
この2分足らずのシーンを、何度も見てしまいました
マリア様がみてる 前話次話

前回はバレンタイン、今回はクリスマス前ということで時系列的には逆になっている点には多少注意が必要です。例えば、志摩子さんがお姉さまに対してゆるぎない信頼を置いているように見えるのは前回のやりとりがあった為ではなく、ずっと以前からそういう関係だったというわけです。

さて、今回はそのお姉さま、白薔薇さまロサ・ギガンティアこと佐藤聖のお話。…とは言っても次回への前置きみたいな話なのであまり言及するところはないですね。以前は長かった髪をばっさり切ってしまったことを示すカットが入っていました。 話が重くなるのを防ぐため、コミカルタッチなところも結構ありましたな。小説「いばらの森」を読んだときの、祐巳と由乃の反応が好対照で面白かったです。

久保栞さんに対するインプレッションは、次回に回しましょう。

お姉さまのことが噂になっていても、にっこり微笑んでお茶を出したりしている志摩子さんも、なかなか計り知れないですな。

第10話「いばらの森」
2004/3/11 1:00 TV東京
1年前の佐藤聖。この視線の向こうには、久保栞が立っている…
マリア様がみてる 前話次話

一年前のクリスマス、白薔薇さまロサ・ギガンティアと久保栞さんとの出会いと別れのお話。二人の危うい関係が、破滅的かつ美しく描かれていました。 特に、温室のシーン。栞が髪を拭くしぐさが艶めかしく、聖の心のざわめきを表すような雨だれの音のなか、互いの髪と指を絡ませるという表現がロマンティックでした。一度聖を拒絶した後で、やっぱり忘れられなくてお互いに吸い寄せられるように口づけをかわすシーンも美しかったな…。

加えて、紅薔薇さまロサ・キネンシスもよかった。隙がないという形容がぴったりはまる彼女も、つぼみブゥトン時代だからなのか、聖のことだからなのか、心配さが表情に出ていました。 聖から憎まれ口寸前の言葉を浴びながらも、お節介をせずにはいられない。そんなところがかわいらしかったですね。もっとも、第9話で薔薇の館が一般生徒でにぎわったことを喜び、階段をトトトッと軽やかに下りていくシーンを見たときも、本当はかわいい人なんだなと思いましたけど。

ところで久保栞さんですが、原作を先に読んだ人間から見ると多少違和感があります。それも当然で、小説には栞に関する表現は挿絵はもちろん、文中にもほとんど出てきません。せいぜい「白い、長い髪、大人びた」といったところで、後は読者の想像に任せています。 私の久保栞像は、地味で取り柄もなく目立たないが、純粋な心の持ち主というものでした。アニメの栞はエキゾチックな感じでかなりの美形になってましたね。 ただ、世俗的な美しさをもったことで却って白薔薇さまロサ・ギガンティアが惹かれた理由が分からなくなっているような気もします。ついでに、別れを選択した理由も今ひとつはっきりしませんでした。

とは言っても冒頭に述べたように、アニメの映像美も十分堪能させてもらいましたけどね。あと声も。「くすぐった〜い…」なんて言われた時はどうしようかと思いました:-)

第11話「白き花びら」
2004/3/18 1:00 TV東京
温室のシーンと悩んでこちらにしました。表情がいーです
マリア様がみてる 前話次話

第8話の続き、バレンタインイベントの景品としてつぼみブゥトンたちはデートしないといけないのでした。祐巳だけは本命のお姉さまが相手とは言え(いやそれ故に)、 初デートを前にビビリまくり。可愛いですね。本来、年上の祥子さまがリードしてあげるべきですが、恐ろしく世俗に疎い祥子さまではだめですか:-P ま、それは祥子さま自身も認識しているからこそ、祐巳に任せたんでしょうけど。

…ところで、祐巳ちゃんってこんなに顔丸かったっけ? 突きたくなるくらいぷくぷくなんですが(笑)。

2組目、令ちゃんが心配な由乃。嫉妬でキィー!というよりは、さみしくてたまらない風情が泣かせます。こんな由乃っちもいいですね。

3組目、静さまとデートの志摩子さん。困惑した表情の志摩子さんと、ちょっと悪戯っぽい表情が黒猫を思わせる静さまとが見つめ合う図は、なんというか妖しげで、とても絵になります。まっ、私の場合、志摩子さんが登場すればオールOKなんですが(笑)。

さて次回はラストバトル、最終回です。なんてこった。

「どうしよう、 もうすぐマリみてが卒業しちゃう――!」

ってな気分です。きっと白薔薇さまロサ・ギガンティアなら、

「春が来て、このオタおた日記も3年目を迎える。新番組も始まって、気が付いたらマリみての放送がないことが普通になってる…そんなもんだよ」

とでも言ってくれるでしょうが、とても、そんな風には思えません(涙)。早く続編作ってください。

第12話「ファースト・デート・トライアングル」
2004/3/25 1:00 TV東京
ぷくぷく〜
マリア様がみてる 前話

終わってしまった…。実はエイプリルフールとかない? ないですか。一体、明日からどうしたらいいんだ。などと友人に愚痴ったところ、

「なんとかなるよ、絶対、大丈夫だよ」

と励まされてしまいました(かなりダメっぽい会話である)。さくらが咲く季節、「それ」の再放送がありますな! まぁ、新番組の中に私にヒットするような作品があればいいのですが。

それはともかくマリみて最終回。それぞれの姉妹スールの繋がりを確認したところで 終了という形になっていますが、正直なところこれで終わり?という印象が拭えません。 原作を読んでいる立場で言うと、途中の話がいかにすっ飛ばされているかを知っているため、これは無理矢理にでも卒業シーズンに合わせこむつもりだなと思っていました。 もちろんそうなったらそれはまた不満ですが、ここで終わりにするくらいなら途中の話をもっとしっかりやって欲しかったというのが本音です。

ま、最終回としては不満ですが、今回の話自体は良かったです。一年生組をそれぞれ見ていきましょう。

祐巳ちゃん。お姉さまはデートがつまらなくて帰ってしまった!? と心配してますが、そんなんで帰るような女とは別れていいです:-P 思わず涙ぐんで子犬のような表情で見上げる祐巳を、そっと拭ってあげた祥子さまがお姉さまっぽくてグッド。…というか、今回のデートで唯一の年上っぽい行動では(笑)。

由乃ちゃん。ラストで令さまがケーキを作ってご機嫌を取ろうとしていたところが良かった。こんな気配りができるなら、田沼ちさと嬢を傷つけることはなかった? いやいや、周りが見えないくらい由乃のことが好きでしょうがないと言うことでしょう。ラストの由乃の涙は、いろんな成分が混じっているんでしょうね…。

志摩子さん。コートを脱いだ状態でちょっとだけ映ったバストショットが美しすぎ。そしてタイが可愛いすぎ! 深い藍色のロングスカートに、白いフレアカフスのブラウス。そしてタイ。 分厚いコートの下にはそんなキュートなファッションが隠されていたのでした。なぜ全身見せてくれないんだ!と心から叫びたい気分ですが、 ひょっとしたら表に出せない志摩子さんの心という演出かも(考え過ぎか)? いずれにしても、スタッフの中にも相当の志摩子さんファンがいるんじゃないかと勘ぐってしまいます。

白薔薇さまロサ・ギガンティアがいなければ、ひょっとしたら姉妹スールになれたかもしれない二人。しかし、白薔薇さまロサ・ギガンティアがいたからこそ知り合えた二人。静さまと別れた後、どうしようもなく寂しくなってしまった志摩子さんが、思いがけず出会った白薔薇さまロサ・ギガンティアに取りすがって泣くシーンはもう感動的でした。

…なんだか、全員泣いてますね。妹を泣かすなんて困ったお姉さま方です:-) しかし、さらにそのお姉さま方である薔薇さま方の卒業も間近。そしたら、どうなっちゃうんでしょうか。 その物語が語られるその日まで、ごきげんよう ―― 。

第13話「ごきげんよう、お姉さま」
2004/4/1 1:00 TV東京
……もう、そんな瞳で見つめられたら! これでしばらく会えないかと思うと悲しいですね〜