「ビッグイシュー」購入と分析97
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今回の分析対象 | ビッグイシュー日本版 100号
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購入日時 | 平成20年8月4日(月)
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購入場所 | 新宿西口
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表紙(P1)
創刊100号ということで、これまでの表紙を集めて「100」を描いています。
100号とは、よくもまあ続いたものです。めでたいなあ。
ビッグイシューを買うとき、自分がどんな感情を持っているのか試され問われる――香山リカさんに聞く(P4-7)
確かに、ビッグイシューを最初に買う時は「試練」ですね。読者投稿コーナーにはビッグイシューを始めて購入した時のことを書く人がたまに見受けられますが、それを読めば「試され問われ」ていることがわかります。
まあ、私みたいに何度も何度も講読している人間なら、免疫がすっかり出来上がってしまって、初めて買った時のドキドキ感なんざ忘れてしまいますがね。
中島岳志の眼(8) 小泉元首相の靖国参拝と世論(P7)
> 私が怖いのは靖国参拝賛成派ではなく、「セ
>ンチメント」によって論理を捨て去り、いとも簡単
>に熱狂する現代日本の世論である。
別に大衆の熱狂は今に始まったことではなく、例えば日露戦争の時の日比谷焼き討ち事件や大正期の米騒動などもセンチメント(大衆的な感情)によるものだったんじゃないでしょうか。
それはさておき、小泉元首相は大衆の心を掴むのが天才的にうまかった。それも論理によって掴むのではなく、ワン・フレーズ・ポリティクスや「抵抗勢力」という悪役を作り出す演出などによって、です。
ちなみに、現在の総理大臣である福田氏は、そういうことはしない(できない)。
ノーンギシュの日々(19) BBCが「フューラダン問題」について報道を始めた(P10)
最後に「今度は、何かフューラダン撲滅に対して動きがあればいいのだが…。」とあるように、具体的な撲滅運動はありません。
農薬利権とかがあるんだろうなあ…。
9月、コスタリカで「平和省」誕生か(P17)
> しかし、もし「平和省」ができたなら
>どうだろう? 少なくとも大統領は
>平和省スタッフから、武力行使や経済制
>裁に代わるさまざまな解決法を提案さ
>れ、それらを選択することも可能になる。
平和省がなくたって、外務省や財務省などから、戦争回避の解決法を提案されることがあるでしょう。外務省は自分たちの外交交渉によって解決しようとしたがるし、財務省は財政負担の大きさ(戦争はとにかく金がかかる)から戦争をやりたがらない。
又、平和省にもそれなりの問題があります。
一つは、現実的な提案をしなければならないということ。平和、平和とお題目のように唱えるだけでは意味がない。
それに、政治家が聞く耳を持っていて、実行できるだけの力がないとこれまた意味がなくなってしまいます。
映画『アメリカばんざい』貧しい者がより貧しい者の命を奪う(P17)
アメリカの貧しい人たちにとって、貧困から抜け出せるかもしれない道はといえば、音楽やスポーツなどもありますが、大きいのが「軍隊へ行く」という選択肢です。
そういえば映画『華氏911』でも、軍人が貧乏な若者たちに声をかけて入隊を勧めるシーンがありましたな。まだやってるのか。というより、対テロ戦争はまだまだ継続中ですし、格差も開いたままですから、「経済的な徴兵制」はこれからもずっと続くことになります。
テレビうらおもて(65) テレビは誰の方を向いているのか(P21)
テレビが誰の方を向いているのかって? 決まってるじゃないですか。
力のある人たちの方を向いているんですよ。例えばスポンサー(金の力を持っている)とか政治家(権力を持っている)ですな。
次号予告(P34)
次号のスペシャルインタビューはマドンナ。この人、何歳なんだ?
特集が「ファーストピープル。先住民族のいま」。そういえば、「アイヌ民族を先住民族とすることを決める決議案」が採択されましたけど、何だかアッという間の話でしたな。この決議を巡って国会で論争がなされたという話を聞きませんが…。
(続く)
著・泉獺(H20.8/9)
【参考文献】
「ビッグイシュー日本版 100号」(有)ビッグイシュー日本 2008年8月1日
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