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「ビッグイシュー」購入と分析77


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今回の分析対象ビッグイシュー日本版 80号
購入日時平成19年10月4日(木)
購入場所新宿南口

 80号を買ってみると、中にA4版の一枚の紙が。要するに、「次号から300円に値上げします」というもの。
 まあ、私は毎号欠かさず購入して、その上ここで好き勝手に評論というか戯言に近い駄文を書いているほどのファンです。ですから、50%の値上げくらいではビクともしません。買い続けますよ。

表紙(P1)
 表紙を飾るのは、ピーター・ラビットと、レニー・ゼルウィガー(映画「ミス・ポター」でピーター・ラビットの作者、ビアトリクス・ポターを演じた)。才媛という感じが出ていますな。

画一化への力がすべてを支配する。クローンはその象徴――クローン動物の肉がスーパーに並ぶ日は近い?(P7-9)
 簡単に言うと、「クローン動物の肉って、食べても安全なの?」ということです。その疑問に対して、『ファストフードが世界を食いつくす』(草思社)の著者、エリック・シュローサー氏はどっちつかずの回答をする。曰く、「私は、クローン技術に関する数多くの文献を調べてきたが、確かにクローン動物の肉を摂食することが人体に悪い影響を及ぼすという、説得力のある証明は何も得られなかった。しかし、もっと重要なのは、クローン動物の肉を食べても安全だという説得力のある記述も見つからなかったという事実である。」(P7)
 クローン研究の歴史はまだまだ浅いし、クローン動物自体、まだそんなに多くはないのですから、安全性に対する研究・検証は不足しているということですな。

ストリート・エコノミックス45 ふるさとは、遠きにありて払うもの?(P9)
 「ふるさと納税」の「実効のほどは疑わしい」とのこと。そういえば、ふるさと納税って故郷に納税しようと思っている人が多くいないと成り立たないものなのですが、「故郷に納税させろ!」と主張する市民運動を、寡聞にして知りませんな。市民運動を比較的多く取り上げているビッグイシューにも、そんな動きがあるなんて書いてないですし。

特集 秋、人生を魅了する本――六感を覚醒する55冊(P11-18)
 読書の秋ということで55冊を紹介。私が読んだことのあるのは、梶井基次郎『檸檬』、カフカ『変身』、池波正太郎『鬼平犯科帳』、岡野玲子『陰陽師』くらいのものです。
 ちなみに、私が皆さんに勧めるとすれば、折口信夫『死者の書』を挙げておきましょう。勿論、第六感を覚醒する本として。

ART(P24)
 原康浩さんの作品3点を掲載。実にとらえどころがありませんな。風景に見えるかと思えば怪獣にも見え、はたまた何かの図のようにも見える。色調は明るいのですが、鵺みたいな感じがします。
http://www.yasuhiro-hara.com/

(続く)
著・泉獺(H19.10/11)
【参考文献】
「ビッグイシュー日本版 80号」(有)ビッグイシュー日本 2007年10月1日

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