平成16年1月23日、JR新宿駅南口正面で、その人は商品を片手で高く掲げて、大声で宣伝していました。私は百円玉2枚を握りしめて近付き、商品を一つ買いました。その商品とは、雑誌『ビッグイシュー』。 (左の写真は筆者が自宅にて撮影。) |
ビッグイシューは、ホームレスの人々に収入を得る機会を提供する事業として、1991年に英国ロンドンではじまりました。ビッグイシューを創設し、その基礎をつくったのはジョン・バードです。 雑誌販売者は、現在ホームレスか、あるいは自分の住まいを持たない人々です。住まいを得ることは単にホームレスの状態から抜け出す第一歩に過ぎません。そのため、住まいを得たホームレスの人でも、必要な場合にはビッグイシューの販売を認めています。最初、販売者は、この雑誌10冊を無料で受けとり、その売り上げ2000円を元手に、以後は90円で仕入れ、200円で販売し、110円を彼らの収入とします。(P3) 『ビッグイシュー日本版』は若い人たちの関心や問題を先鋭的に取りあげる雑誌。若い人たちへのアピール媒体として、ご活用ください。(P32) |
矢井田瞳★スペシャルインタビュー―10年後20年後へのビジョン、やっとその橋を渡りはじめた ねらったわけじゃない。純粋なライブ音楽とはこういうもんだよ。―ベイズ スパム(迷惑)メールに、ご用心! 勇気ある外交―人権オブザーバー・ジョー・ワイルディングの活動 ■世界の街角から リチャード・ハントの人生に祝福を―スコットランド 特集 幸福は千差万別―それぞれの幸福、あるいは、後から続く幸福 幸福カルタ―お正月に考える幸福のかたち 極力シンプルに、より美しく―走り続けてきた世界のSUBU(原文のママ)監督が”歩いた”理由 ■アート・オブ・ライフ ジャズの似合う街で、下駄履きのジャズマン ■世界・アジア・日本 教育費―負担ゼロのデンマーク、奨学金が充実しているアメリカ、重い負担の日本、韓国 YOUR ISSUE――読者のオピニオン―仕事と働くこと/食わぬ者働かず SPORT 女性がリード、ウェーブパワー FILM 帰ってきたマコーレー・カルキン BOOK STARTING OVER―出発を描いた物語 FROM THE STREETS 今月のひと―IDカードをつけるのは「自立します」と宣言すること |
週刊文春(1月22日号)の主な記事 |
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金正日「重病」緊急入院 この迫真情報 拉致家族八人帰国 強硬派・平沢勝栄に北が泣きついた舞台裏 米国狂牛病 本当に危ないのはコンソメ・レトルト食品だ! 世界の中心でバカと叫ぶ ワイド特集 六歳次女を蹴り殺した鬼母の「拷問」 早大ラグビー部レイプ主将バカラ賭博で逮捕! フジテレビ 女子アナウンサー室密着48時間 |
週刊新潮(1月29日号)の主な記事 |
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嗚呼「山拓」高笑い!20単位も不足していた古賀代議士 「イラク派遣部隊」の元師団長が語る 続・新聞が書かないイラク派遣「七つの驚愕」 「芥川賞」だけではない 今注目される「若手女流作家」ガイド 「渡辺オーナーの暴挙」に読売の購読中止で抗議した巨人OB 10年の沈黙を破った水の江瀧子 「女帝・畑恵」の復讐が始まった! |
ビッグイシューの特徴 |
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(1)取り上げられている人物の多くが若い。 (2)政治経済の記事が少ない。 (3)音楽などの文化的記事が多い。 (4)社会記事が多い。 |
記事の分類(筆者集計) | ||||||
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週刊文春 | 週刊新潮 | ビッグイシュー | ||||
政治 | 11本 | 39.3% | 11本 | 37.9% | 1本 | 7.1% |
経済 | 3本 | 10.7% | 2本 | 6.9% | 0本 | 0% |
社会 | 4本 | 14.3% | 2本 | 6.9% | 5本 | 35.7% |
文化芸能 | 7本 | 25% | 9本 | 31.0% | 5本 | 35.7% |
スポーツ | 1本 | 3.6% | 2本 | 6.9% | 1本 | 7.1% |
その他 | 2本 | 7.1% | 3本 | 10.3% | 2本 | 14.3% |
合計 | 28本 | 29本 | 14本 | |||
日本 | 6本 | 50% |
ビッグイシュー・ノース | 3本 | 25% |
ビッグイシュー・ロンドン | 2本 | 16.7% |
ビッグイシュー・スコットランド | 1本 | 8.3% |
合計 | 12本 |
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矢井田瞳★スペシャルインタビュー |
このテの芸能人のインタビューとなると、多くは新曲CDやイベントなどの宣伝が目的である場合が多いのだが、こちらはライブの宣伝を控えめにやっているだけなので、そこは評価できる。又、彼女のヒキコモリや自分に対する分析はうまい。(70点) |
ベイズ |
演奏はライブだけ、リハーサルはしない、アルバムは出さない、即興演奏…。「普通の」ミュージシャンとはまったく違った生き方をしているミュージシャンたち。でも記事を読んで行くにつれ、彼らの歩む道はけっこう正しいんじゃないかと思えてくる。この広い世界にこういうのがあったのかと今更ながらに驚いた。(80点) |
スパム(迷惑)メールに、ご用心! |
この文章を読んでいらっしゃる方々の殆どがメールアドレスをお持ちで、スパムを受信した経験があることだろう。だから、この記事の実用性は充分理解できることだろう。ただ、言っていることが一般的で独自性に薄い。(60点) |
勇気ある外交 |
無名のボランティア活動家たちが、紛争地域の報道されない部分で苦闘している。それを取り上げたのは、報道機関として立派なことであろう。ただ、紛争地域の政治的背景をあまり説明していないため、国際問題に詳しくない者には敷居の高い記事となっている。(85点) |
リチャード・ハントの人生に祝福を |
ビッグイシュー寄稿者だった故リチャード・ハント氏を悼む内容。「なんだ、身内の宣伝じゃん」と言ってしまえばそれまでだが、紹介された個人の半生にドラマ性を感じずにはおれない。(60点) |
幸福カルタ |
幸せについての古今東西の格言・名言を集めてカルタ形式で発表したもの。ニュース性は殆どないが、哲学の時間に読むといいかもしれない。(50点) |
『幸福の鐘』極力シンプルに、より美しく |
SABU監督のインタビュー。ぶっちゃけ、新作映画の宣伝の比重が大きい。インタビューで語る内容は、巻頭の矢井田瞳ほどの分析力もなく、平凡。ただ、私個人は、彼の創造の苦しみに共感するところあり。(40点) |
ジャズの布教者…。偉そうかな |
はきもの屋とジャズCD販売の二足のわらじを履く男の紹介記事。訴えたい内容が絞り切れていない印象を受ける文章で、これはインタビューを受けた澤野由明さんが主張をドカンと一発、はっきりと打ち出さなかったことに起因するのだろうか。(45点) |
教育費 |
新聞や雑誌でもよくやっている、国際比較モノの記事。日本と比較する対象国がアメリカ、韓国、デンマークだけというのはチト寂しい。でも、韓国の出生率が世界最低なのには「へぇ〜」。(50点) |
ウェーブパワー |
ウェイクボード・チャンピオンのルイーズ・ムーアへのインタビュー。ウェイクボード自体がものすごくマイナーなスポーツのため、冒頭からウェイクボードの説明をしなければならないのは仕方がないとして、ウェイクボードの魅力を充分に伝えきれていない点はいただけない。(40点) |
帰ってきた、マコーレー・カルキン |
あの名子役がこんなに大きくなって映画界にカムバックしました、というもの。インタビュー自体はそれほど面白いものではない。(35点) |
(追加情報)AP通信の記事によると、マコーレー・カルキン容疑者(24)は十七日、規制危険薬物とマリファナの所持の疑いでオクラホマ州の警察当局に逮捕されたとのこと。合掌。 |