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[日記]




2005.06.30


昼過ぎのワイドショーは、天才力士兄弟の遺産分与を巡る確執の話題を報じている。




「……なるほど。家族というある種特殊な間柄である上、その世界でかなりの権力を持つ者同士、ましてや片方はタレント業とちゃんこ屋経営の代わりに相撲の世界から足を洗った兄、もう片方は相撲一筋に生きてきた弟。これだけ境遇と考え方が違えば喧嘩になるのもよく分かる。ただ、年寄株とかの遺産相続に関する話はテレビを介して話し合う意味が無いだろ。そんなもん弁護士と法廷に任せろよって話でさ。

結局アレだよ。人気とか金とか権威とか、身内の長所ばかり妬んでもしょうがないって事だよな」


と、兄(赤)が言った。






隣にいた弟(緑)は、黙ってテレビの電源を切った。

2005.06.27


ここに、戦うための部屋がある。




アイボリーに染められた壁。それと同化してしまいそうな色合いのドア。作り手の主張が全く見えない没個性的な調度品。何度見ても全ての普遍さが却って癪に障る。このどうしようもない舞台装置を眼前に置いていると、お前らは死と生を往来するのが仕事のチンケな歯車でしかないと逐一通告されているような気分になる。

俺は白のスーツに際立つ黒のネクタイの結び目を整え、サングラスを外し胸ポケットに仕舞った。辺りを見回す。窓は無く、四方全ての壁にドアがある。照明は見当たらないが部屋はどこも明るい。
 手持ち無沙汰な今の状況を誤魔化すため、何となしに部屋の隅に備え付けられたクローゼットの前まで歩いて取っ手に手を掛けた。一番上の引き出しに刃渡り20cm程度のナイフが収められていた。何の装飾も無く剥き出しの状態で置かれたナイフ。それは、この部屋の存在意義を教えてくれている。何も考えず、無造作にズボンのポケットへ滑り込ませた。

攻撃用の道具は手に入った。あとは殺すだけだ。相手は知らない。

俺が一つのドアへ体ごと向けるのと、俺の背中側にあるドアが勢いよく開く音を聞き取るのはほぼ同時だった。体ごとゆっくりと振り返る。視界の中にいた人物は、中年の外人男性だった。口元に髭を蓄え、赤いハンチングを被り、同じ色のオーバーオールと白いトレーナーを身につけている。手には軍手。
 大昔の喜劇俳優を連想させるような風貌の男は、それとは全く似つかわしくない鋭い眼光を持ち合わせていた。俺と相手は、お互い身動ぎせず立ち尽くす。間合いを計るための前段階にいた。ひとりでにドアが閉まる音の後、室内の空気の流れが止まった。無声、無音。男は一瞬だけ俯き、そしてすぐにまたこちらを向いた。口元に笑みを浮かべている。今まで多くの人間を殺してきたが、最も酷い死に様を見せたのは自分。そんな笑みだった。彼なりの戦闘意欲の表現だろう、と思った。

「※※ VS 配管工」
 どこからともなく、俺とオーバーオールの男を指すと思しき職業名が告げられた。ブツブツとノイズ音の乗った、聞き取りづらい合成音声。室内の寂れた雰囲気と相まって荒涼としたイメージが増幅する。

男は不意にオーバーオールのポケットに手を突っ込んだ。こちらもそれに合わせて、先ほど手に入れたナイフをポケットの中で握り締める。手の平に感じる硬い感触。
 男が取り出したのは、酒ビンとライター、そしてポケットティッシュだった。

俺の脳内ではそれらの使い道について様々な案がバラバラと組み上げられていたが、その間に男は片手と奥歯を使ってビンの蓋を器用に開け、中身の酒を丸めたティッシュと一緒に口へ含んだ。そしてもう一方の手でライターを着火させる。その仕草を見ているだけで、5秒後に男が何をしてくるか大方の予想はついた。もう解答提出の必要は無い。忘れていた。この部屋はいつだって殺意に満ちている。

男は口から勢いよくティッシュを吹き飛ばして、口元に当てたライターに引火させた。こちらへ一直線に飛来する、握り拳サイズの火の玉。その見た目に違わぬ曲芸師のような攻撃だけ見れば第三者目線ならばユーモラスなのだろうが、眼前に迫る火の玉を目の当たりにした俺は鼻で笑う余裕すら無かった。俺は身をよじって火の玉を避ける。
 体勢を立て直す間に第二波の準備は整っていた。再び飛び寄せる炎の弾丸。今度は床を這うようにしながら回避する。男は眼下に沈み込む俺の無様な姿が気に入ったのか、口元に当てたライターをゆらゆらと揺らせて俺を挑発した。そしてすぐにティッシュと酒を口に含む。

次の火の玉は二つ同時に飛んできた。どうやら口の中でティッシュを二つに千切り、それぞれ舌で分離させたらしい。とことん器用だ。炎の塊のうち一つが俺のズボンを掠めた。煙が上がり、一拍置いて部屋中に焦げ臭い悪臭が立ち込めた。その臭いと呼応してか、俺の中にも衝動的な殺意が込み上げてきた。普段から持ち合わせている業務用の殺意と繋がった、深層心理に根付くエスの禁忌。先ほどから握り締めたままだったポケット内のナイフを取り出し、男のいる方向へむけて突きつけた。男はそれを見て、ただ、ほう、とでも言いたげな余裕の表情を作ってみせた。目は笑っていない。そしてすぐにポケットティッシュ2枚を口に含む。2枚分。つまり最大4発。ふざけやがって。

男が、場繋ぎのために小芝居を見せるピエロのようにコミカルにモゴモゴと口を動かしている間、俺は男に向かって全力で駆け寄った。距離は約10m。3秒あれば男の下へ着くと直感的に認識する。その姿を確認した男は、すぐさま口から火の玉を吐き出した。並列に4つ並んだ火の玉の2番目と3番目の間を首だけ動かしてすり抜ける。攻撃をミスした男はライターと酒ビンをポケットにしまい、拳闘士のように拳を握って腰を据え構えた。目は先ほどから一貫して冷たい。

俺が男めがけてナイフを振り抜いたとき、俺の顔面には男の拳がブチ当たった。拳は俺の右顎を的確に捉え、俺のナイフも男の喉仏を貫いていた。お互いの口から、ぐう、と音が漏れた。ドラム缶に放り込まれて坂道から転がされたように視界が歪みながら回転する。俺は無茶苦茶になった平衡感覚の中でそれでもどうにかその場に立っていられたが、男はナイフを喉に所持したまま崩れ落ちた。ガシャッと床とガラスが擦れる音の後に、仰向けに寝た男の内側から酒が流れ出した。突っ伏した拍子に酒ビンの蓋が割れたか開いたのだろう。そして腹から染み出る酒と喉から垂れ流される血がだらしなく交じり合う。程なくして、部屋中に高濃度のアルコールの臭いと床を燻すティッシュの燃えカスの臭いが充満した。俺は焼け焦げたティッシュを丁寧に一つずつ革靴の踵で踏み潰し、悪臭から逃れるように部屋を出た。




次に入った部屋も、前と変わり映えしなかった。相変わらず室内全体からユニクロと無印良品のイメージが湧いている。

辺りを一瞥し、後ろ手でドアを閉める。ドアの閉まる音が聞こえず、代わりに「ふぎゃっ!」と誰かの鳴く声が聞こえた。俺は首だけを後ろにやり、自分の肩越しに呻き声の正体を確認する。子供だった。どうやら俺の背後をつけ狙った結果、俺が閉めようとしたドアに顔面をぶつけたようだ。赤髪でショートヘア。身長は俺の胸元ほどしかなく、髪と合わせたような赤いシャツに、またしてもオーバーオール。もしやこの部屋は、サロペットジーンズ以外の人間を排除する規則でも存在するのか。

「※※ VS 少年」
 また、合成音声が響いた。その音は部屋中に満遍なく、刺々しく響く。

子供は非オーバーオール排除規則に従い、俺の脛へローキックを見舞った。本人からすればそれはミドルキックのつもりだったのかもしれないが、どちらにしてもその幼さが目に見えて染み付いた蹴りは確かに俺の脚を直撃した。その刹那、刺すような痛みに襲われた。正直、子供だと思ってナメていた。仇となった。これまでの人生で受けたキックの中でワースト5に入るくらい力強いローキックだった。痛みが脚から全身へ伝播し、俺は体を支えきれず倒れ込む。俺は先日のテレビで観た、スリップダウンとK.O.の区別がつかないような倒れ方をした総合格闘技の選手を思い出した。今の自分の体勢とイメージがダブる。今なら確信できる。あれはK.O.だ。間違いない。正しく判定した審判は偉い。

天井が見える。蛍光灯もロフトも無い、ただの平面だ。一体、何の目的でこんな部屋が作られたのだろう。俺は何年間、ここで戦いを続けてきたのだろう。何度、自らの拳を振り抜いただろう。振り払えない火の粉のように次々と出会う敵。ここから脱出するためにはどんな条件を整えればよいのだろう。悪の城へと向かうために必要な幾つかの伝説の神器か、部屋全体に仕組まれた謎を解き明かすよう高名な魔道士が書き残した重要なヒントか、ただ上へと続く階段か。

過去に山ほどの爆弾を抱え耐火スーツに身を包んだ爆弾魔と戦ったことがあった。発火と破壊に尋常ならざる執着心を抱いていたらしいその男を殺害した後は、その偏執狂の元となった爆弾を全てせしめて、次に会ったワイヤー男の殺害に利用した。それが綺麗な爆発を見せたとき、爆弾男が内面に持っていた破壊衝動の片鱗を自分の胸に滲み込ませた気がした。爆弾男だけではない。無様な死を遂げた全ての人間が俺の中に存在を刻んでいる。爆弾男から俺を経由しワイヤー男に向かう殺意。衝動は連鎖する。




そんな浮ついた脳内回顧録から現実へ引き戻させる合図のように、子供は俺の顔を覗き込むように首を前へ垂らし、そしてポケットから何かを取り出した。その取り出したモノを俺の顔面へ突きつける。スリングショットだ。子供は力強くゴムを引き絞る。俺はその狙撃ポイントとなるであろう場所から首を逸らした。突然の動きだったせいか首筋が攣った。攻撃は放たれる。耳元でガツッと音を立てた。目だけを向ける。ラムネ瓶の中に入っているビー玉程度の大きさをした、ただの石コロだ。だが床は凹んでいる。

俺は誰に見せつけるでもなく、ネックスプリングで起き上がった。子供はその様子を見て、軽快なバックステップで俺から間合いを取る。そしてもう一度、スリングショットを構える。その姿を見て反射的にポケットへ手を突っ込み、ナイフに手を掛けた。スリングから弾が放たれた直後、投げ刺そうと決めた。

石コロが飛ぶ。体を回転させながら右側に逸らす。その回転からくる遠心力を利用してナイフを投げる。闇に忍んでクナイを投げ飛ばす忍者を連想した。ナイフはそのまま子供の右目に刺さった。変声期に達していない甲高い声が部屋中に響く。ナイフを刺したまま右目を押さえ仰向けに倒れ、足をバタつかせる。次第にその足はゆっくりと静かに、その動作を弱めていく。俺はそのまま追撃も行わず、少年の動作が完全に止まるまでじっと見つめていた。大量の失血。呼吸は荒れ、ある時期のピークを境に落ち着き、最終的に止まる。その呼吸と足の動きが停止した事を確認し、俺は少年の右目からナイフを抜いた。ずぶり。皮膚と肉に塗れたナイフが引かれ、そのスペースに空気が流れ込む音が鳴った。抵抗は無かった。右目を押さえていたはずの両手はだらんと両側に垂れた。俺は再起する筈も無い少年を起こさないよう物音を立てずに、入ってきた所とは別のドアを開けて部屋を出た。




「※※ VS 探検家」

ドアノブを握り、押し開ける。向こう側にいた冒険家風の出で立ちをした貧弱そうな男性がドアに頭をぶつけ、その場に倒れ、二度と動かなかった。




次に入った部屋は、今までと違い少し薄暗かった。壁紙も青みがかって冷たく感じる。壁に手をつける。温もりも冷ややかさも無い、常温と呼ぶのが相応しい肌触りが伝わる。ここにはタンスや机といったような収納スペースが存在せず、あるのは壁掛けの絵画一枚のみ。冒険家は部屋の隅へ引きずり邪魔にならない場所へ置いておくことにした。ドアは、自らが入り口として使った物も含めて、二つ。

もう一度、壁、絵画、ドアの順に目をやる。まるで人の住む気配がしない部屋。
 壁、絵画、ドア。
 壁、絵画、ドア。
 壁、絵画、ドア。
 壁、絵画、ドア。
 リズムを刻むように視点をぐるぐると動かす。

目の前のドアが音を立てて開いた。反射的に、手に持ったままだった血塗られたナイフを構える。入ってきたのは、青いヘルメットを被った男だった。全身を青ずくめで統一している。彼の右手を見る。寺沢武一の漫画のように手と同化したショットガンを携える男。それを見て、ようやく彼がロボットだと気付いた。そして構える。右手を軸に、左手をそれに添えて。

「※※ VS 元家庭用ロボット」

思えば、武器らしい武器で攻撃されたのはこれが初めてだった。ロボットは数発のエネルギー弾をこちらに向けて発射してくる。俺はどうすることも出来ず、唸りを上げて迫るダンプカーの前で足を竦ませた猫のように、ただその場に立ち尽くしていた。弾は俺の左肩を掠めた。激痛が走る。ただ、ナイフは手放さずにおいた。これは俺の生命線。これを放る事は死と等価だ。

途端に、ロボットが変色を始めた。青く染められた体がぼわんと光り、静かに、ゆっくりと赤褐色に変わっていく。その変色が完全に落ち着いた瞬間、ロボットはコンクリート打ちっぱなしの床をメリメリと捲り始め、成人男子一人分はあろうかと思われる程の大きさだけ引き抜いた。荒々しくブチ抜かれた鉄筋がそこかしこからはみ出している。ロボットはそれをこちらに向けて高々と掲げた。俺は何が起こったのか正確に理解できないまま、ああ、これが次の攻撃なのか、と視覚で確認した事柄だけを納得した。案の定、こちらへ放り投げられるコンクリート。ゆっくりと、まるで風船のように軽々と宙を舞う床はそれでも放物線を描きながら地上に落下した。ずしゃり。腰を抜かして尻を突く俺の隣で、それはそれは無茶な音を立てた。そしてまた始まる変色。

次はパープルだった。
 変色が完全に治まった瞬間、それは起こった。部屋全体が発光し、俺はその場から一歩も動けなくなった。未だ遭った経験の無い金縛りはこんな気分なのだろうか。まるで部屋全体の時間が止まったように感じる。そしてその静止した時間の中で、ロボットだけがゆらりと動いた。床と金属の足が擦れ合う小さな音だけが部屋中、やけに響く。かつかつかつ。地面に腰を落としたまま立ち上がれない俺の方向へ、ゆっくりと近づくロボット。手足をだらしなく放り出し、顔も胸も腹も無防備な俺。ロボットは俺の真正面、距離30cmほどの場所で止まり、最初に会ったときのようにショットガンを構えた。

エネルギー弾は俺の腹部を何度も叩いた。俺の体は仰向けの状態で床から離れず、身体から脳へ痛みが拡散する。視界は赤みを帯び、世界の全てに血のイメージが浮かんだ。意識は痛覚に代替され鮮明さを失い、肉体の自由は一向に戻る気配が無い。そんな俺の様子を見透かしてか、無表情で攻撃を続けるロボット。痛みが深まる中でこの状況は永遠に続くのかとだけ思った。

痛みすらも遠ざかる感覚の中で、少年と戦ったときと同じようにこの部屋が存在する意味について考えてみた。
 誰が、何のために、この部屋を作ったのか。いや違う、そもそもこの部屋は本当に用意されたものなのか。まず部屋があるのではなく、まず戦う人間がいた。その戦いの一端に俺たちがいた。争い、その理由は? 仮にそれを有していたとしても、俺に知る術は無い。昔は知っていたかもしれないが戦いを重ねるうちに忘れた。いつしか戦いのために戦い、戦いの戦いのために戦い、戦いの戦いの戦いのために戦うようになっていた。
 そして既視感に気付く。ロボットに腹を殴られるうちに近づく虚無の感覚。この感じ、どこかで味わった経験がある。肉体の痛みの限界。精神が塞がれ肉体に影響を及ぼした結果の萎んだ視界。トグルスイッチをONからOFFへ切り替えるように世界がその姿を閉じていき、そして俺は現世から拒絶される。迎えるのは、死。




……俺は、死んだ経験があるのか?




少しずつ感覚が戻ってきた頃には、ネクタイとスーツと腹部の皮膚と筋肉の表面が剥げ落ちていた。空気の流れさえ痛い。俺は、痺れて自由に動かない右手を無理やり握り締め、残りカスのような力を振り絞り面前で淡々と攻撃を続けるロボットの顔面にナイフを突き刺した。ロボットはそれを防御する素振りも見せず、エネルギー弾を撃ち続ける。俺は腹部の痛みを必死に堪えながらナイフを引き抜き、もう一度顔面に突き刺した。ロボットの真意は分からない。何らかの不具合が生じて俺の攻撃を遮る余裕が無いのかもしれないし、逆にナイフでの損傷を差し引いても俺を殺す余裕があるのかもしれない。ともかく、俺とロボットはエネルギー弾とナイフで交互に一発ずつ、お互いの肉体を潰しあう奇妙な戦いを延々と繰り広げた。

ロボットが自身の活動限界を超えその場に崩れ落ちたとき、俺はもう仰向けの状態から立ち上がることさえできなかった。俺は勝った。だが、全ては腹の痛みに集約されていた。もうじき俺は死ぬだろう。恐らくは、何度目かの死。




また、ドアが開いた。首だけ動かして音の鳴った方向を見上げるが、何者の姿も見えない。目線を下げる。俺と同じように床を這いつくばりながら、必死にこちらへ向かう血塗れの男がいた。スーツとネクタイとソフト帽とサングラス。最初はドッペルゲンガーかと思った。すぐに違うと気付く。こちらは白で統一した衣装、相手は黒尽くめだった。まるで、俺とは違う事実を客観視したがるように。

「……アンタも、同業者か?」

男の掠れた声。

「どうして?」
 「正装で殺し合いに挑む人間なんざ、そう居らんさ」

そう言って、お互いに自嘲的な笑みを零した。職業意識が引き起こした確認行為だと思った。

「お前は、今までどうしていた?」
 「戦ってたさ。恐らく、お前と同じように」
 「相手は?」
 「今日は、配管工、少年、探検家、ロボット、の順かな」
 「随分バラエティ豊かじゃないか」
 「そちらは?」
 「筋骨隆々のタンクトップ男、忍者、魔女」
 「人の事は言えんさ」
 「まあな」

喋りながら、自分の意識が会話から遠のいている事に気付いた。四肢の感覚は鈍くなり、目はぼんやりと霞んで薄暗くなる。時空はとろりと溶ける。滲み消え続ける光と移り変わる闇。今回はかなり長い間、眠ることになりそうだ。




「※※ VS スパイ」

耳障りな合成音声が、一度だけ響いた。



2005.06.17

















現在所持しているカセットロムのソフトタイトル及び本数をチェックしました(理由:最近、ゲーム屋に行くと自分がどのソフトを持っていたか分からなくなるので)。


画像は上から順に、物置きの段ボール(141本)、自室の棚(243本)、常に出しっぱなしのソフト群(127本)。カウントにかかった時間は、だいたい4時間くらい。それぞれを出し入れしたりメモ用紙に記した全ソフトを五十音順に並べ替えした手間と所要時間については思い出したくありません。





半日かけて数えた結果、ソフト数は528本、うちカブりを抜いた数は520本、さらに意図的に買い揃えていた『マインドシーカー』3本を除いた数は517本となりました。気付かないうちに500の大台を突破していてちょっと感動。

と同時に、知らぬ間に『ベストプレープロ野球』や『ヘラクレスの栄光』や『スーパーリアルベースボール』を2本購入・所持していた自分がイヤになりました。今後はこのような事が無いよう、中古ショップ出征の際は必ず所持ソフトリストを抱えていくよう心掛けます。



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