[日記]
■ 2004.11.27 11月23日から25日まで京都へ行ってました。 旅行して初めて気付いたのは、京都は他の観光地と比べて自分が率先して楽しまなければいけない場所が多い、という事。 私の場合、寺院にも新撰組にもあまり明るくないんですが、源義経だけには幼少の頃から興味があったので、今回の旅行も源平合戦の知識を経由して楽しむことができました。 なので今回は、 ![]() 「源平討魔伝(フルセット)と行く京都の旅」と題しまして、京都各地の観光名所をご紹介いたします。 旅行記のはじめに: 以後、ご紹介する画像中に幾度となく『源平討魔伝(フルセット)』が登場しますが、それをご覧になられる際は、観光名所を巡りつつデジカメでその風景を撮る度にショルダーバッグの中から『源平討魔伝』を取り出し、他の観光客も大勢居る前でそれを眼前に掲げる当サイト管理者の苦労と気恥ずかしさに想いを巡らせて頂ければ、今回の日記がより味わい深いものになるかと思われます。 ちなみに、上の画像は嵐山公園のすぐ側にある渡月橋。 ![]() 寺田屋。 太秦映画村内には他にも町奉行所や銭形平次の家など、時代劇ゆかりの人物の家やそれに由来する建物が軒を連ねています。 ![]() 五条大橋。 橋です。見ようによっては只の道路です。 ![]() しかし、この場所は源義経(幼名・牛若丸)と弁慶が出会った場所として有名で、橋の西側にはそれを示す石像が建てられています。 当時の様子が残っている訳ではないですし、特別に珍しい物があったりもしないのですが、個人的にどうしても見ておきたかったんで行ってきました。 追記: 後日「牛若丸と弁慶が出会った場所は五条大橋でなく現在の松原橋」とのツッコミが、掲示板に寄せられました。大変失礼しました。 やはりアレでしょうか。地元の人がここに訪れる観光客を見て「ホラホラ、アイツもここを松原橋と勘違いしてるよケッケッケッ」と嘲うためのトラップなんでしょうか。 ![]() 鞍馬寺は源義経(童名・遮那王)が暮らし、そして修行した場所です。 母・常盤御前の希望でこの寺へ入った遮那王は、己の憎むべき敵が平家にあると知った日から昼には兵法書を学び、夜は鞍馬の山奥で武術の稽古に励んでいたと言われています。 ![]() ![]() 東光坊跡(義経公供養塔)。 ![]() 伏見稲荷大社。 全国に存在する稲荷神社の総本社。つまり全国一偉い狐(お稲荷様)の神社。 ちなみに、なぜここだけ地味な画像を掲載しているかと言うと、 ![]() 本殿のすぐ脇にあったお稲荷様の石像がめちゃくちゃ怖くて、このレベルの罰が当たったらタダじゃ済まねぇだろうとビビってしまったからです。 ---------- 番外: ![]() 寺町通りのゲームセンター『a-cho』で稼動していた『beatmania2DX』の筐体。 ちなみに同ゲームセンターは、アーケードゲーム『クイズマジックアカデミー』のプレイヤー近辺では「寺町アチョー」という突拍子もない店名登録で一躍有名となっています(現在は「寺町 a-cho」に変更)。 ![]() 京都テレビの天気予報。 ![]() 同じく京都テレビで朝の8時にやってた『ドラゴンクエスト』の再放送。 ---------- 「源平倒魔伝(フルセット)と行く京都の旅」、次回に続きます。 ■ 2004.11.20 深夜。 助手席に若手の警官、運転しているのはベテラン警官。 「先輩! ボク、この町のパトロールって初体験なんですけど、思ってたよりも安全なんですね。いろいろ噂を聞いてたんでもっといろんな事件に巻き込まれるのかと思ってました」 「新米だからって気を抜くなよ。若いうちは緊張を忘れるな。次にそれを一定のレベルで維持するよう意識しろ。そういう風にして、防げるミスは極力防ぐんだ」 「分かりました!」 上司に軽くたしなめられた若手警官は、顔を上げてフロントガラス越しに注意深く外を見つめる。 その時、彼は視線の先に只事ならぬ雰囲気を感じた。 「…先輩!」 「どうした」 後輩が見つめる目線の先には、マンションの脇にいる二十代と思しき男性二人が映っていた。 「左側の路地を見てください、男らが喧嘩してますよ!止めましょう!」 「俺には見えんぞ」 「左ですよ!とりあえず停めてください、今から職務質問に行きましょう!」 「見えん」 「いいですから停めてください、先輩!」 ベテラン警官はその制止に耳を貸さないような態度で、普段通りの運転を続ける。 パトカーは、男らの横をゆっくりと通り過ぎた。 「なんだ、奴らも必死にごまかしとるじゃないか。まったく可愛らしい」 「先輩…!」 助手席の若手警官は隣で運転する先輩を、何が起こったか分からないといったような、訝しげな目で見つめている。 パトカーの車内は、重苦しい雰囲気に包まれた。 時間にして、五分ほど経過した頃だろうか。 「あのマンション付近の住民には係わるな」 ベテラン警官は、まるで赤信号で停止したのを何かの区切りとしたかのように、突然話し出した。 「ここ二、三年の間、何十人もの警官があの近辺の面倒事に係わってきた。その都度、何らかの対処は行ってきたが全く効果が無い」 若手警官は隣を向かず、前をじっと見ながら押し黙っている。 「同僚の中には、今回お前がやろうとしたように注意に行って、いざこざから起こる騒音に耐えかねたマンションの住民から窓越しに鉢植えを投げつけられた奴もいる。例の男らだけが問題なんじゃない。あの付近の住人全員、精神に何らかの欠損があるんだ」 「…それで放置、ということですか」 青信号。パトカーは再び動き出した。 「そうだ。ここに配属されたばかりのお前には分からんかもしれんが、あの付近で喧嘩しているというのに実のところ誰も困っていない。あの窓から投げ落とされる植木鉢は、問題を拡散しようとしているようにすら思えてきた。被害届なんざ誰一人として提出しない。解決する気が無いとしか思えん」 「でも、それは推論の域を出ないものですし、何よりそういった考えは警察の大義に反します!」 「口を慎め若造」 警官たちは顔を見合わせず、どちらもフロントガラスの方向を見ながら話を続ける。 「いいかよく聞け。この街で警官の目に入らん犯罪は存在しないものとして扱われる。それは怠慢じゃない。この街が背負った宿命なんだ」 「…宿命ですか、聞こえのいい言葉を並べますね」 「正当化しようとしてる訳じゃない、事実だ」 パトカーは、交差点を右折しながらウインカーを出した。 「分かった。今から、この街が持つ宿命の最たる例を見せてやろう」 「どういう事ですか」 「着いたら教えてやる。次、信号以外の場所で停まるまで黙ってろ」 そう言うと、ベテラン警官はアクセルを少しだけ強く踏んだ。 ---------- パトカーは市街地から外れる道を十五分ほど走り続け、高層マンションが建ち並ぶ住宅街の一角で停車した。 ビルのうち一つをじっと見つめるベテラン警官の横に、若手警官も付く。 「さっき言った『宿命の最たる例』という奴が、ここだ」 「…ここですか。ただの住宅街にしか見えませんけど」 「あと三分もすれば、どこかで異変らしきものが起こるだろう」 そう言ってすぐ、警官たちが目を向けていた高層マンションの一部で途端に明かりが消えた。 「…今のは、何ですか?」 「拳銃の音だ。おおかた、蛍光灯でも割り落としたんだろう」 「……!」 続けて、先ほど警官が拳銃の発砲音と説明した音と同じものが聞こえる。三発。 「この一帯はな、産業スパイの隠れ家が密集した場所なんだ。このマンション一つで、大手五社ぐらいの機密書類がやりとりされている」 「つ、捕まえないんですか!?」 「スパイを取り締まる法律が無いからな。せいぜい、銃刀法違反だろ」 「でも、同じマンションから、善良な住民の被害が出たりは…」 「このマンションの住人、ほとんどがスパイだからな。残りは空き家だ。捕まえられない代わりに、ここからはどこにも出られないように包囲している。スパイの親玉も、それに気付いているはずだ」 「じゃあこのまま、手をこまねているだけなんですか」 「野放しにはしない。最近、この住宅街を囲むようにして検問がやたら厳しくなっただろ。車にヤバげな物を積んでる奴は次々に掃除されるな。かといって軽装備では敵対するスパイとの抗争に打ち勝てず、機密書類を持ち出せない。かといってメールや郵送で送ろうものなら、どこから情報が漏れるか分からん」 「半密閉状態ですね。でも、今の銃声は?何故、奴らは未だに持ち出せない資料を持ち出す活動を続けているんでしょう」 「隣のビルにでも運んでるんじゃないのか?糠床と一緒で、放っておくと腐るんだろう」 「…」 「ともかく、ここら一帯の『意味』を知るのは一部の警官と当事者、あとはビルの整備担当会社ぐらいのものだ。エレベーターの修理屋は、血痕の除去と錆びついたドアの修繕にさぞかし苦労してるだろう」 ---------- パトカーは住宅街を離れ、バイパス沿いを進む。 後輩は、例えようのない気苦労に苛まれていた。 「何も悲観することは無い。これらは全て、現状維持だからこそうまくいっている問題なんだ。それは、停滞とは意味が違う」 「でも、人は死んでいますし、血は流れています…」 「全て死にたい奴らが勝手にやってる事だ。放っておけ。他人の人生に過干渉しようとするな。俺らは正義を盾になんでもやればいいってもんじゃない。最初は全て機械的にやってみろ。検問から盗難自転車の処理まで全部、自動改札の気分でやれ。いいか、絶対に他人の人生には深く干渉しようとするな」 若手警官は、何も答えない。 「まずは、今の状況を悩んでみろ。そこから発展する事象が何も無いことに気付く…」 そこまで言ったところで、 「うおっ!」 前方に何かを見つけたらしく、ハンドルを左に切りながら急ブレーキをかける。 「どうしたんですか!?」 「猫だ」 「…猫?」 ベテラン警官は若手の疑問めいた口調には答えず、パトカーのタイヤが縁石の上に乗ったままの状態で車から降り、懐中電灯で道路を照らした。 「車で、轢かれたんですかね」 「おそらくな」 「でも、何で急ブレーキを?」 「これが原因じゃない。ただ、これを轢いた奴のほうが気になるんだ」 「どういう…事ですか?」 「この辺りではな、猫の死骸の脇では必ず何らかの事故が起こっていると言われてる」 「迷信ですか?」 「言い出したのは、警官仲間だがな」 そう言うとベテラン警官は猫の死骸の先を懐中電灯で差した。 そこには、乗用車がスリップしたと思われる轍がくっきりと残されていた。 「これは…!」 真新しい軽自動車の残骸があった。 「この地域では珍しくないことだ。ここら一帯は暴走自動車と猫、それから筍には気をつけなければならん」 「筍?」 「さっきお前が言っただろう。迷信だよ。暴走自動車と猫と筍。これらが揃うと、事故が頻発する。ここはそんな町だ」 ---------- 猫の死骸を道路脇に追いやり、事故車の処理作業を行い、パトカーは警察署へと戻っていった。 パトカーを車庫の中に停めても、若手警官は一言も口を利こうとしない。 「今回のパトロールがショックだった事は分かる。今からは警官の責務ではなく、自分が耐えられるかどうかについて悩め。俺らの仕事は正義であり悪を司る。ある特殊な場合において、そこに正解は無い。それを負えるかどうか、悩め」 「…まずは一週間、考えさせてください」 サイドブレーキを引き、車のキーをゆっくりと外しながら、ベテラン警官はそれに返答した。 「それでいい。今すぐにどちらか答えられる真人間は警官という属性を帯びるべきではないし、少なくとも俺の下には居るべきではない。俺らはアメリカのアニメに出てくるようなネズミの警官じゃないし、俺らの相手も意地悪そうな顔をした泥棒猫じゃないんだ。そんな奴が現実に居たら、ご先祖様に殴られて死んでしまえばいい。あんな簡単に正義と悪が区切られてたまるか。絵空事だ」 運転席の警官はそう言って、若手警官の顔を見ずにパトカーを降りた。 ■ 2004.11.17 正直に告白します。 私は『ドラゴンクエスト2』をクリアしていません。 私は『ファイナルファンタジー』『2』『3』をクリアしていません。 私は『ウィザードリィ』シリーズをクリアしていません。 「(このサイトの管理者として)致命的にダメじゃん」と言われました。私もそう思います。 もう敢えて自分の年齢は言いませんが、私が初めてファミコンに触れたのは5歳のときです。記念すべき初プレイのソフトは『マリオブラザーズ』でした。 そのファミコン初プレイの時期と比較して、RPGデビューは極端に遅いです。ファミコンが過去の遺物となった頃に、ようやく触り始めました。 なので、このようなサイトを管理・運営しておきながら、ファミコンから発売されたRPGに関する知識は極端に浅いんです。 しかし、ファミコンのRPGが嫌いなわけではありません。 でも『FF』はともかく『ドラクエ2』は、自分以外の人がクリアしている風景を何度も見ていますし(エンディングを見せたがる知り合いがやたらと多かった)、シナリオやゲームシステムについて言及する文章は数多く存在し、目に付きます。 なので、今まで攻略を保留していました。そうしなくても事足りていたからです。 このまま積みゲーとして放っておくのも申し訳ないですし、気持ち悪いです。 つーか、あと10日経てば『8』が発売されるこの時期に積みゲーがFC版の『2』って。 ■ 2004.11.11 客「それは、何ですか?」 商人「どれですか?」 客「それです。その、棚の左脇にある武具です」 商人「ああ、これですか。これは、『まほうのよろい』です。守備力は40、勇者・戦士・僧侶・賢者が装備することができます」 客「…もう一度、性能を言ってもらえませんか?」 商人「…?」 客「お願いします」 商人「…はい。『まほうのよろい』の守備力は40、勇者・戦士・僧侶・賢者が装備できます」 客「…『まほうのよろい』と銘打っておきながら、魔法使いは装備できないんですね」 商人「…?」 客「…」 商人「ええ、そうですけど…」 客「そうですか…」 商人「はい」 客「何か、特殊効果などはあるのでしょうか」 商人「はい。攻撃呪文のダメージを軽減することができます」 客「…」 商人「…?」 客「…それだけですか?」 商人「はい?」 客「いや、名前に”魔法”とありながら、もっと不思議な効果は無いのか、と言いたいのです。例えば道具として使うと呪文が使えるとか」 商人「ああ、確かにそういう武具も無くはありません。しかし、このアイテムにそういった効果はありません」 客「つまり、名前負け、ですね」 商人「はあ、そう…なんでしょうか」 客「そうです。名前以上の効果が無いということは、即ち名前負けでしょう?」 商人「はあ…」 客「ところで、その隣にあるものは何ですか?」 商人「これは、『まほうのほうい』です。守備力は30、僧侶と賢者が装備できます」 客「…これも、魔法使いは装備できないんですね」 商人「はあ…。あ、もしかして魔法使いが装備できる武具をお探しですか?」 客「そういうことではありません。名前に偽りの意味を持たせる事が許せないだけです」 商人「そう、ですか…」 客「それで、『まほうのほうい』の特殊効果は?」 商人「『まほうのよろい』と同じです」 客「…」 商人「…」 客「あなたは何も分かっていない」 商人「は?」 客「名は体を表す、と言います。ですからその武具の名称に”魔法”とある以上、もっと魔法に対して特化していなければならないのです」 商人「いや、ですから、攻撃呪文のダメージを軽減することができるとさっきから言ってるじゃないですか」 客「じゃあアレですか。他の防具は攻撃呪文のダメージを軽減できず、全て身体を貫くとでも言うんですか?」 商人「そりゃ普通の被服や兜や盾でしたら、呪文や打撃に限らず多少は遮るでしょう」 客「でしたら、その”魔法”との格差はどこに存在するんですか?そうすると、やはり『まほうのよろい』は偽りと考えざるを得ません」 商人「…あなたは、何を言ってるんですか?」 客「そちらが、これらの武具が持つ名前の意味を全く理解していない、と言っているんです」 商人「別に、私が考えた名前ではないのですが…」 客「あなたの言い訳は聞きたくありません。早く別の武具を出してください」 商人「…はい。お客様が特殊効果のあるものを求められるのでしたら、これなどいかかでしょう」 客「ほう、これにはどんな特殊効果があるのでしょうか?」 商人「はい、これは装備しているもののMPを引き換えに、攻撃力を高める武器です。僧侶と賢者、そしてもちろん魔法使いも装備する事ができます」 客「なるほど、確かに『魔法』的ですね。それで、この武器の名前は?」 商人「これは『りりょくのつえ』です」 客「ですからっ!」 商人「…?」 客「これのどこが『理』の『力』なんですかッ!?」 |
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