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双眼鏡日記

 2000年:5月6月7月8月9月・10月

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   10月1日

 妻の実家のそばに出来たばかりの水族館へ行く。
 潜水艦をイメージしたデザインなのだろうか。
 最新の水族館だけあって学術的な企画が多いが、いるかやオットセイの芸は無し。
 それが本来の水族館の姿なのだろうが、鴨川とか八景島に慣らされた層にはどう映るのだろうか。 


   10月4日

 学会で名古屋へ。でも日帰り。
 午後からセミナーが始まるのに、10時前には名古屋駅につく。
 栄の街でフラフラと時間をつぶす(中身は双眼鏡探し)。
 大型カメラ屋でニコン・フジノン・ペンタ・ライカを扱う店を発見。
 ライカはまだ恐れ多いので冷やかしはせず、現実的なフジノン8X30FMTRなどを試用。
 小型ながら、兄貴分の7X50同様がっしりとした作りで視野も極めて良好。
 ライバルのニコン8X30EUがハイアイでないので、多少数字上の視野が多少狭くても使いやすい。
 あとは、IF方式のフォーカシングが許せるかどうかだろう。

 このフジノン8X30FMTR、「現品限り 価格は店員まで」とかかれていたので本気で交渉するが2割引きにも全く手が届かず惨敗。

 学会のセミナーは(珍しく)非常にタメになる内容だったのが日帰り名古屋の救いかと思っていたら、帰りのキオスクで買った「ふわっと名古屋」なるお菓子が過去最悪の出来。
 このようなお菓子に発売の許可を出した試食者の顔が見たい。


   10月5日

 名古屋で双眼鏡を見たせいか、「双眼鏡欲しい病」がぶり返す。
 更新が滞っていたホームページの更新に手をつけたのも火に油を注ぐ結果に。

 「我が家の双眼鏡」をまとめていたら、これまで自分が所有してきた双眼鏡に30mm台の製品がないことに気が付く。
 「人には散々進めておいて自分が使ったことが無いとは」と口実を作り、機種選定にはいる。
 候補はフジノン8X30FMTRかキャノンの10X30IS。
 迷っているうちが一番楽しいのはいつものこと。


   10月5日

 ホームページを回っているとキャノン双眼鏡を扱っている店に行き着く。
 特に10X30ISの価格は最も安い店より数%の安い。
 多分、普通の仕入れ値では絶対に出せない値段のはず。
 ちょっと怪しいので、いったんパス。
 通販カメラの大手が「価格交渉OK」となっていたので、その店の値段を示して交渉のメールを送る。

 夕方には「交渉成立」の返信がある。
 そのお店は金融商品の専門店らしいが、同じ価格で売ってくれるとのこと。
 その店の名前が出るとキャノンの販社から対策費が出るらしい。
 金融流れと比べられたら正規品は厳しいであろうが、ネット社会は即座に価格差が出てしまうので手をこまねいてはいられないのだろう。
 我慢比べの行き着く先は弱肉強食の荒野だと思うのだが。


   10月7日

 注文した双眼鏡はまだ届かないので「タンクロー」をもってお散歩。
 水鳥のいる公園で家族とお弁当をつつきながら、にわか鳥見人になる。

 街中にいる奴等は概ね分かるようになったが、水辺の鳥はノーチェック。
 サギ類は多少分かるが、カモ類はカルガモらしいやつだけが判別できた程度。

 それでもしばらくダイサギを覗いていたら、小魚を丸呑みにする瞬間を目撃。
 人口の公園池でもしっかり野生で生きているのはたくましい限り。

 昼間に使う分では「タンクロー」でも全く問題なし。
 視野の狭さは確かに気になるが、小ささを考えるとやむをえないのだろう。


   10月11日

 オークションで落札してしまったビクセンアルティマ8X44EDが到着。
 中古品ゆえ心配していたが、キズもほとんどない極上品で一安心。
 思った以上に小型・軽量で、星見は今の7X50より使いやすそう。

 チャンスをうかがうが夜は晴れず。


   10月14日

 今日から3日連続の缶詰仕事。
 その前にHPの管理をしておこうと思ったら、職場のサーバーがダウン中。
 やむなく、何も出来ずに仕事へ。
 10X30IS・ビクセンアルティマ・鎌倉光機7X50を持ち込み暇つぶし。

 10X30ISの性能は使い込むほど驚きの連続。
 大気の動きまで見えるというのは全く過剰な表現ではない。
 部屋からこれまでの双眼鏡では見えなかったものまで見えてくる。
 この性能を目の当たりにしてしまうと、もっと高倍率のものも手に入れたくなってしまう。

 夕闇から夜にかけて小口径のデメリットは確かにあるが、それでも10倍を気軽に使えるメリットは大きい。
 一度これに慣れてしまうと他の手持ち10倍双眼鏡が使えなくなってしまいそう。
 やはり、普通に使う手持ち双眼鏡なら8倍までが適当なんだろう。

 夜につまらない豪華客船暴走映画をつけていたら、主人公たちがブリッジでツァイスの防振双眼鏡20X60を使っている。
 映画自体はシリーズ第1作とうって変わってゴミ以下だが、小道具に関しては見る目がありそう。
 航空管制官にも愛用されているらしいので一度使ってみたいが、お値段を考えると気が遠くなりそう。
 15X50ISでさえ夢のまた夢なのに。

 夜はまたまた曇り。


   10月17日

 知り合いから「15〜50X27」というトンデモ双眼鏡を入手。
 買って数回しか出番がないままお蔵入りしていた品らしい。
 とりあえず覗いてみるとなんとも言えない見えだが、光軸は狂っていない様子。
 比較テスト用においしいネタが手に入ったが、時間がなく試用は後回しに。
 お礼に、アウトレット品の7X50を贈る。
 「月のクレーターが見えた」といって感動される。
 要するに、50倍双眼鏡では月すらまともには見えないらしい。


   10月21日

 弟と誘い合わせて、ツィンリンクもてぎへ行く。
 前から興味のあった飛行機アクロバットの大会が目的。
 10X30ISと7X50を持ち込む。
 会場でも双眼鏡を持っている観客多数。
 数を調査しようと思ったが、あまりの人数に断念。

 実際の飛行は短時間だったが、内容は驚異的。
 プロペラ機が観客席より低いところを飛び去るのはびっくり。
 また、上位入賞者は固定翼機で空中静止するような技まで見せていた。
 動きはまるで竹とんぼのよう。

 実際に双眼鏡で飛行機を眺めていると動きが速いので導入は鳥より難しいが、10X30でも実視界が広くさほど苦労しない。
 ただ、数キロはなれた飛行機を双眼鏡だけで発見するのは困難であろう。
 レーダーがない時代の空港業務や対空監視は大変だったのではと思わせる。

 会場には老齢の男性も多かったが、こちらに向かって飛んでくるレシプロの飛行機に特別の感情を持つ人もいたのでは。
 バイクイベントに比べて年齢層が幅広く家族連れが目立つ。
 対して、出場者の多くは旧共産圏出身者。
 ひょっとしてリストラ空軍パイロット?
 西側からはイギリス・ドイツ・アメリカの参加がある。
 イギリスチームは農業機のパイロットで、ドイツ人はルフトハンザの現役パイロットらしい。
 まさか、本当の職場では宙返りをしていないだろうが。
 日本人でも自衛隊を辞めアクロバットパイロットになった人がテレビになっていたのを思い出す。


   10月21日

 久しぶりに家でのんびりする日曜日。
 早速、「15〜50X27」をテスト。
 暗い曇り空で双眼鏡には厳しい条件だが、結果は最悪
 確かに、月のクレーターすら見えないだろう。
 こんなものを作る会社は確信犯だろうが、小売店はこの現状を知っているのだろうか。
 こんな双眼鏡のほうが利益が大きいのは前述の通り


   10月26日

 私の実家の父母が来訪。
 孫の初めての誕生祝が目的らしい。


   10月27日

 息子初めての誕生日。
 しかし、喋らず歩かず乳離れせず。
 それでも食事はしっかり食べる。
 すでに秋刀魚一匹を平らげたうえに、生まれて初めてのケーキを食する。


   10月28日

 両親帰る。
 休みが4日しか取れないと父は嘆くが、普通は平日にそれだけ休めれば上等というものだ。

 部屋が空いたので早速双眼鏡のネタ探し。
 ケンコー・50倍ズ−ム双眼鏡があまりにも見栄が悪いので、「内部のレンズが汚れているのかも」とおもい分解を決意。
 内部のメカは凝った作りだが、光学部品は疑問だらけの代物。
 心配していたレンズ・プリズムに汚れなし。
 あの見え方は本来の物らしい。
 設計者の良心と買った奴の目を疑う。


   10月29日

 天気が優れないため鳥見は断念。
 鳥見系の新企画を計画していたが、この気候ではやむなし。
 「双眼鏡愛好会」といいつつ実用記事に欠ける点が気になるのだが。

 とりあえず、以前から計画していたネタについて調査。 
 結果、双眼鏡は最後まで使いつぶすのが良いと結論。
 詳細は後日「双眼鏡研究室」に掲載予定。

 掲示板を覗いたら、再度「パストラル60」の話題が盛り上がっている。
 再び猛烈に物欲が刺激される。
 もうすぐ月が変われば、家内大蔵省の出方も変わるか。
 入手しても2個組アイピースが欲しくなるのが悩み。


   10月30日

 夜にページの更新作業。
 久しぶりにリンクチェックをしてみるとミスが目立つ。
 まとめて修正。
 作業をしていると、昔書いた文章の至らなさが目に付く。
 手直しを試みるも、あまりの出来の悪さに断念。
 特にJTBショーの辺りは小学生レベルのミス多数。
 直すなら最初から書き直したほうが早そう。
 あらから知識が増えたので、今なら別な書き方ができるのに。


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