仕事から帰宅すると、落下で視軸がずれていた双眼鏡の修理が終わり配達される。もう一台、7X50BIF・WPを注文していた物も、同じ箱で配達される。
元の品が修理できた以上 同じ双眼鏡を2台も持っていても仕方が無い。ちょうど父の日も近いので、山暮らしをしている父親に「双眼鏡を贈ろうか」と電話。
返事は「双眼鏡は欲しいが、重いのは嫌だ」とのこと。挙げるというものに、けちをつけるとはいい度胸。いい品物だと思うが他に贈る相手もいないので、再度オークションに出品することに。
品物を色々チェックしてみると、オークションに出す双眼鏡のほうにはケラレが全く無く筒内反射も少ないように見受けられる。本体にはBak4使用となっているが、プリズムがBk7のように思われる。
同じ品なのにと思いながらも、夜景を見た印象でもあまり違いは無い印象。アウトレットであることや、値段のことを考えると、やむをえないのか。
父親に双眼鏡の話をして火をつけてしまったらしい。
重い物が嫌だとなれば「小型双眼鏡を」と思ったが、何処で覚えたのか「大口径のほうがいい」と知っているようだ。
軽さと口径は概ね反比例するのに。
妻は実家の父へはダイエーでパジャマを買うという。
こちらもあまり高い品はマズイ。どこかで安価な8X40が無いかしらと思いながら、何度か双眼鏡を買っている一二三光学へメール。
ちょうど良いアウトレット品はなさそう。ビクセンや天文関係のサイトを回るが手ごろなものはない。
6月10日
茂木で開催されるオートバイ世界選手権トライアルに行く。横浜からきた弟と自動車で出発。心配された雨はどうにか降らず。
7X50を持参するが、セクション最前列の泥かぶりで観戦できる。双眼鏡の出番は全くない。
マイナー競技なので「ガラガラでは」と心配していたが、結構な人出(勿論、CARTなどには及ばないが)。帰宅してネットを見ると観客数12000人と発表されている。
オリンピック競技に採用されるとの噂もあるし、人気が出始めたのかと嬉しく思う。ロードレースより見ていて絶対に楽しい。
でも、入場料が大人1000円で本当に利益が出たの?
6月11日
昨日夜からの雨が続いていたため、トライアル観戦はお休み。
代わりに近くのカメラ屋に双眼鏡を見に行く。目標はかねてより念願だった小型の双眼鏡。父の日も近づき、何か贈ると約束した父親への双眼鏡も調達せねばならない。
店は中堅の全国チェーン店。双眼鏡は見本品が手に取れるように陳列されている。
中型双眼鏡はオリンパスのポロ式「7X35DPS・R」だけで他は小型機。
ニコンの「リビノ8X25」がカタログ落ちのためかセール特価になっている。後はペンタックス「タンクローG」が8倍と10倍がある。キャノンの「10X32IS」もあるがとても買えない。残りは嫌いなズーム機ばかり。
まず、オリンパスの「7X35DPS・R」を店内で試す。射出瞳にはっきりとケラレが出ている。視野は広いが周辺部はおまけ程度の内容。展示品でレンズ汚れが多いためか、視野の鮮明性もいまいちか。以前使っていた「8X40DPS」の方が上の印象。
続いて、ニコン「リビノ8X25」。コンパクトタイプでもポロ型はやはりがさある。デザインはおしゃれだが。見た目はレンズ汚れの影響かくすんだ印象。動きが渋く、眼幅調整もしにくい。長いこと手にとられていた展示品はあてにならないのか。
ペンタックスの「タンクローG」。こちらもダハ機に比べると大型だが、値段は割安感がある。デザインは「リビノ」より男性的で好み。操作もしやすい。覗いた視野は「リビノ」より良いかもしれない。
不特定多数の手の取られていた見本品では、本当の性能はわからなさそう。
とりあえず欲しくなるような機体はない。
6月12日
勤め先でメールを開くと一二三光学よりお返事。「7X50VCF」をアウトレットで販売する予定があるらしい。
古い機体らしいが性能は確かな品とのメール。これまで購入してきた品は良い品が多かったので、迷わず1台注文する。双眼鏡の進歩はゆっくりしているし。
ホームページの写真を見ると、古いデザインのツァイス型。ピント合わせのダイアルが中心軸後部にありかなり古臭く見える。形を見る限り◎社から発売されていた品に似ている。
双眼鏡は見かけではなく実用性能が大切だし、オーソドックスで古風なデザインのほうが似合うシチュエーションも多い。
今使っている一二三光学「7X50BIF・WP」は軍用風のデザインなので、アウトドアや天体用にはいいのだが、普通の旅行では目立ちすぎる。
ツァイスの中型双眼鏡も軍用品の雰囲気があり街中では浮き上がりそう。
その点、ライカの双眼鏡は何処でもなじみ、それでいながら個性を主張する素敵なデザインではないだろうか。
6月13日
当直明けで帰宅。注文した「7X50VCF」が宅配便で到着。
確かに設計の古い双眼鏡のようだが、視界の品質は文句なし。
瞳にケラレはなく、内部反射も少ない。シングルコートのためか若干ゴーストは出るが、視野は明るく収差も目立たない。今まで使っていた「7X50BIF・WP」よりわずかに解像度は上か。
何よりありがたいのは、重さが「7X50BIF・WP」の半分以下になったこと。妻にも使いやすそう。
欠点はハードケースがとても安っぽいこと。ストラップはカメラ用の品に自分で交換できるが、ケースはなかなか代えられないので。「7X50BIF・WP」は革ケースだったので余計に気になる。
早速、父親に電話。すると今度は「防水双眼鏡のほうがいい」と前言撤回。それならもう一台は売らなくても良かったのに。
それでも、軽いほうが使いやすそうなので、迷った挙句「7X50BIF・WP」を贈ることにする。
この2台の比較は後日、別なコーナーで詳しく取り上げる予定。
6月14日
もう一台双眼鏡が届いたことで、双眼鏡マニアのブーストが上がる。ホームページの作成も進みつつあるので、やはり自分用の小型双眼鏡が欲しくなる。
「7X50VCF」は以前より軽くなったとはいえ、やはり中型ポロ式なのでいつも持ち歩くのは大げさすぎる。
それにいつも中型7倍の双眼鏡ばかりではホームページがつまらない。
普通に売られている双眼鏡も試してみたい。
仕事が早く終わったので帰りがけに少し離れたカメラ店に立ち寄る。大手のカメラチェーン店だが、双眼鏡の取り扱いは少なめ。
扱っていたのはニコン「スポーツスター10X25」、ペンタックス「タンクローM」8倍と10倍、ケンコー「SG8X22」というダハ型ポケット双眼鏡。あと3機あったが全部ズーム双眼鏡。
まず、ケンコー「SG8X22」。定価が16000円なのに2980円で売られている。わたしの小遣いでも、ホームページのためだけに買えそうな値段。
覗いてみると全体がぼやけたような視野。数秒で目が痛くなる。「定価だったら絶対に買わない」と思いながらも、「安い双眼鏡はこんな物かな」と考える。
続いてペンタックス「タンクローM」。8倍・10倍とも7千円以下で予算内。明らかにケンコーより数段優れた見え味。10倍のほうが8倍より見やすい(やはりあとで勘違いと判明)。
悪い双眼鏡ではないが、7X50を使い慣れていると見えに華がない。
ニコンの「スポーツスター10X25」は丁度10000円の値札。今回の予算を軽々オーバーしている。とりあえず、後学のために試してみる。
すると、すばらしい見え味。タンクローよりも鮮明で遠くの避雷針までくっきり。正直、少なからず心が動かされる。
ニコンの双眼鏡というと、高いイメージがあって実際に手にとったことがなかったが、この双眼鏡なら余分にお金を出してもいいと思わせるものがあった。
セオリーなら「スポーツスター」でも8X20のほうが使いやすのだろう。
しかし、このときは「こんな双眼鏡ならすぐ手に入れたい」と物欲フルアクセル。残りの小遣いも考えずに、店員に「ニコンを買う」と口を滑らせてしまった。
それなのに、店員の言葉は私に冷や水を浴びせるもの。
「こちらの品は現品限りですが、よろしいでしょうか。」
鍵付きケースの中に並んでいた品なので汚れや傷はない。しかし、少し冷静になってしまう。
どうせ高い品を買うのならほかのメーカーとも比べてみたい。加えて、「スポーツスター」の裏を見てみたら「Made in China」。
とりあえず、その日はニコンを断り、形だけは似ている安物「ケンコーSG8X22」を購入。
この安物がどれほどひどい品か、あとで嫌というほど思い知ることになろうとはこのときは予想もしていなかった。
この双眼鏡のあきれた性能については、別のページで。
6月15日
この日は水戸で仕事。
帰り道、バイパス沿いのカメラ店へ寄る。地元資本の大型店だが、双眼鏡の品揃えは小型中心だが、数はピカイチ。
一目ぼれしていたニコン「スポーツスター」も8倍・10倍と並んでいる。
他社ではキャノン・オリンパスの小型ダハ双眼鏡がある。値段は筑波より高めだが、これだけの品揃えがある店はこの辺では少ない。
早速、店員を呼び、実物チェック。店内で覗いただけでは違いが良く分からない。
「店外で試したい」と頼むと快くOK。どうせ買うのならこういう店のほうが良い。
早速、10X25ダハ型をオリンパス・キャノン・ニコンと試す。
どれも甲乙つけがたい出来だと思うものの、鮮明度ではニコンが一枚上の印象。
他社より一回り大きめだし、オリンパスは防水だが、一目惚れしたニコンに決める。
購入前に駄目元で値引き交渉。筑波では10000円だがこの店では約2000円高い。
筑波の価格を伝えると、すぐ値引きOK。ここでも現品限りだが、迷わず購入。でもカード。
この店でショックだったのは、2980円で売られているコニカブランドの双眼鏡が意外に良く見えたこと。
ケンコーと同じ値段なのに性能は月とすっぽん。
カタログだけでは双眼鏡が選べないことを実感。
この日、珍しく夜まで晴天。雲が多く星は覗けないものの月はほぼ満月。
早速、新しい10X25と7X50を比べてみる。やはり、7X50のほうが明るく鮮明だが、10X25でも大型のクレーターは鮮明に観測できる。
妻にも月を見せる。初めてクレーターを見て少し驚いた様子。
大型双眼鏡への布石になれば。
6月18日
家族で公園でお散歩。
家族サービスで偽装しながらも、目的はニコンとケンコーの性能チェック。
デジカメで写真をとってもやはりニコンのほうが性能が良い。ケンコーのひどさはあんまり。
詳しいレポートは別のページで。
途中、市立美術館でロバート・キャパの写真展が開催中。
立ち寄ってみるが子供連れでの美術館は自殺行為。すぐ子供が泣き出し、半分も見ずに退出。
6月24日
日本望遠鏡・双眼鏡ショーに行くつもりだったが寝過ごす。
昼前に目を覚ましたが出かける気力は無し。
諦めて家族サービスでショッピング。
どさくさにまぎれて、ホームページのためのE社のスキャナーを購入。
少し前では本体しか買えなかった値段で、透過原稿ユニットまで手に入る。
本当はSCSI接続にしたかったが、USB接続より3割以上高い。
CPUの占有率が上がるのはいただけないし、UW−SCSIにつながっているのがCD−Rだけなのは寂しい。
6月25日
日本望遠鏡・双眼鏡ショーに行くつもりだったが、またも寝坊。
気を取り直して高速バス乗り場に走るも、行列が出来ている(我が家の近くの乗り場は満車の場合乗れない人が取り残される)。
仕方がないので、乗用車で駅まで行き快速に飛び乗る。
難しい顔をした天文家が大挙しているのではないかないか、自分のような素人が行っても楽しめるのだろうかと、列車に乗ってからも不安になる。
その様子は別のページで詳しく。
帰りに秋葉原・新宿で天文専門店に立ち寄るつもりだったが、会場で既に双眼鏡を買っているのでパス。昨日スキャナーを買ってしまったのも痛い。
収入がある限り、衝動買いを続ける運命か。
帰宅後、7X50が3台並べて一人悦に行っていたら、妻の冷たい視線が。
確かに、同倍率同口径の双眼鏡が3台あるのはとても変に見えるらしい。
でも、1台は父親に送る予定だし、残り2台も性格が違うと言い訳をしておく。
6月26日
調子の悪かったケンコーを購入店に持っていく。
JTBショウで構造不良を指摘されていたためで、メーカー修理に出したらどういう対応がされるのか試す。
店員にその旨を伝える。若い店員が色々試してみるが、はっきり以上を確認できない様子。結局、店長が出てきて現物交換ということになる。
自分で見てみても、店内だけではあまり異常がないようにも感じられるのが怖い。
新しく交換で出てきた新品も、店内で見るとあまり気にならなかったのに、見え味はあまり改善せず。以前は10秒で頭が痛くなったのに、1分は見られるようになったのは進歩といえるか。
ニコンはおろか、同じ値段売られているコニカブランド商品にも遠く及ばない。
とりあえず、同じ機種でも双眼鏡に個体差があることが実感できただけ収穫か。