remove
powerd by nog twitter

第087話:悪役と魔女

作:◆gGIUsWxZq.

「ふむ…森を抜けた先は海岸なのか」
 ブギーポップと別れ、仲間を捜索すべく行動を開始した佐山・御言はいつしか森を抜け海岸に出ていた。

 潮の香りが心地よい。佐山は砂浜に腰を下ろしこれから成すべきことを模索した。
(新庄君達を探すのは当然として……)

 ざっ。
 ざっ。
 ざっ。
 何者かがこちらのにやってくる足音。
(また誰かが私を訪ねるつもりなのかね)
 一応、用心のためEマグを構える。

 海岸に浮かび上がる影。よく見ると女のようであった。
 服に血糊が付いているようだが、特にケガをしている様子でもない。
(と、なると)
 ゲームに乗った不届き者なのか?
 佐山は女にEマグを向け言った。
「そこで立ち止まってもらいたい、私は佐山・御言。君に危害を加えるつもりはない」
 できれば人殺しはしたくない、が……相手がその気ならやむを得まい。

「銃相手にヘンなことはしないよ。私はもとの世界に帰りたいだけなんだよ」
 月明かりに浮かぶ女――。
「君の魂のカタチ、とっても興味深いよ――ね、佐山君」
 無邪気な笑顔を貼り付けた魔女――十叶詠子だった。


【座標H−6/海岸/時間(一日目・2:35)】

【佐山・御言】
[状態]:健康
[装備]:Eマグ
[道具]:デイパック(支給品一式)
[思考]:1.仲間の捜索。2.詠子を撃つつもりは無い。

【十叶詠子】
[状態]:健康
[装備]:メス
[道具]:支給品一式、閃光手榴弾1個(ティファナから拝借)
[思考]:1.元の世界に戻るための行動を優先。2.佐山に興味あり

【残り98人】

←BACK 目次へ (詳細版) NEXT→
第086話 第087話 第088話
第039話 十叶詠子 第129話
第058話 佐山御言 第129話