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「日本望遠鏡・双眼鏡ショー」へ行く(1)

 大それたことに、こんなホームページを作り始めたものですから、お勉強のために「日本望遠鏡・双眼鏡ショー」へ行ってきました。

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    日本望遠鏡検査・技術協会 

    ニコン・ブース

    ビクセン・ブース

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 広告によると6月25日に「双眼鏡の選び方」の講演がある様子。
 時間がわからないので早く出かけるつもりだったのですが、会場に着いた時には講演は半分以上終わっていました。理由は「双眼鏡日記」を御参照ください。
 内容はダハプリズムの位相差コーティングについて話されていましたが、途中からでは理解できそうもないのでパス。パンフレットだけ入手。


    日本望遠鏡検査・技術協会 

最初は日本望遠鏡検査・技術協会のブース。
 双眼鏡の光軸検査機を持ち込み一般の相談に応じていました。
 ブースは年配の方が3人。いずれも叩き上げのベテラン風。

 ケンコーの双眼鏡の見えがあまりにも悪いことと、某社のポロプリズム双眼鏡が「Bak4使用」と書かれているのに瞳がケラレることを相談しました。

  まず、ケンコーの「8X22DH」。
 左右の鏡筒を前後から覗き込み、数回首をかしげる。本体裏の「MADE IN CHINA」の表記を見てため息を一つ。
 「駄目だね、これは」と厳しい一言。
  検査機にかけてみると、光軸は正しいものの、右の鏡筒でピントが合わない状態。
 右の鏡筒のプリズムかレンズの不良で、修理は不能とのお言葉。

日本で作るときはプリズムとレンズの相性を見ながら組み合わせを変えていくことがあるのに対し、外国製の製品では手間をかけないことが多いそうです。
 「双眼鏡は実物を確かめて買わなければ駄目だよ。」とのアドバイスをいただきました。
 私も見本品はチェックしたのですが、店内だけではここまでひどいとは思わなかったものですから。

ここでふと疑問に思ったのが、私の持っているニコン「スポーツスター」も中国製。
 国内の双眼鏡製造業者が安価な外国製品に押されている話を聞いていましたので、率直に質問してみました。
 「ニコンなどのブランドは中国製であっても品質基準が厳しく物は悪くない。」とのお返事。
 少し安心しました。

 次に問題の某社「7X50」。
 「Bak4使用」と書いてありながら瞳にケラレが出ている問題。
 原理的には全反射しないBK7プリズムを使用したときに出る症状なのですが。
 こちらは同業者の問題のためか口が重い。
 「疑問があるので、直接業者に確かめては」との返事だけ。
 とりあえず、検査機にもかけてもらいましたが異常は無し。
 故意に間違えたとは思いたくないのですが。

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    ニコン・ブース

続いて国内最大手、ニコンのブース。
 普通のメーカーの2倍の大きさを占領していました。

 会場に入ったときからニコンの手提げを持った人が多いので気になっていたのですが、双眼鏡を見ていると係員がカタログ一式を持った袋を持ってきました。
おまけに社名入りボールペンまで積んであります。
 展示もカタログに載っている双眼鏡とスコープのほとんどを実物展示。
 会場でここまでやっていたのはニコンだけ。
 手間のかかったカタログといい、ブースの展示量といい、この会社は凄すぎます。

 全ての双眼鏡を試すのは大変なので、次に買おうと思っていた中型ダハ双眼鏡から試してみました。
 候補は「8X40CF・HP・WP」定価は36000円。以前から定価150000円の最高級機「8X42D CF」とカタログスペックはほとんど変わらない事が気になっていました。
 会場内でしか試せなかったので初めは違いがあまり気にならず、係員に「何が違うの」などと暴言を吐き失笑を買ってしまいました。
 「何が違うって、何から何まで違います。会場内でも良く見ていただければぜんぜん見えが違いますよ。」などといわれる始末。
 「こんな所に素人は来るな」って表情でした。

            
「8X42D CF」               「8X40CF・HP・WP」
定価150000円                定価は36000円


 会場内でも見るポイントをつかむと、確かに会場内の壁の見え方が全く違う。
 「8X42D CF」が壁のしみまでくっきり見えるのに対し、「8X40CF・HP・WP」では壁全体が暗く汚れも浮き立たない。
 この違いを知ってしまうと積極的には「8X40CF・HP・WP」を買えないです。

 続いてはポロ型の最高級機「7X50SP」と普及機「7X50IFトロピカル防水型・HP」。
 私は「7X50」というサイズを気に入っていて既に2台も持っているのですが、この2機の違いは気になります。

           
最高級機「7X50SP」          「7X50IFトロピカル」

 こちらも比べると私でも分かる違いがありますが、「8X40CF・HP・WP」と「8X42D CF」ほどの違いはないように思われます。
 やはり、ポロ型のほうが高性能機を作りやすいのでしょう。
 もし買うのなら「7X50IFトロピカル防水型・HP」でもいいように思ってしまいました。
 でも、「7X50SP」でさえ「8X42D CF」の半額以下なのですから、迷うところでしょう。

 カタログ掲載機種を実物で眺めるうち、思わぬものが気に入ってしまいました。
 それはニコン御自慢の超小型双眼鏡「ミクロン」

 このサイズの双眼鏡には全く興味がなかったのですが、実物を見て、感動してしまいました。
 写真で見るよりはるかに小型で、流行のカード型双眼鏡より持ち運びしやすいのではないでしょうか。
 見えは視野が狭いものの、像自体はシャープ。美しく機能そのままをデザインした姿は衝動買いしたくなる魅力がありました。
 オペラやコンサートにはぴったり似合いそうですが、アウトドアに持ち出すのは華奢な外観ゆえに気が引けそうです。

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    ビクセン・ブース

ここもニコンと同じく大きなブースを占有。
 展示は双眼鏡より天体望遠鏡がメインの印象でした。
 天体望遠鏡の周りには人だかりが出来ていたのですが、双眼鏡のほうでは見学者もまばらです。

 双眼鏡を見ているとなぜか「ボシュロム」ブランドの双眼鏡が並んでいました。
 この夏からビクセンが総代理店になるとのことでしたが、値段が極めて高いです。
 ツァイスが買える値段では厳しいのでは。

 ビクセンブランドの双眼鏡も試して見ましたが、どれも堅実に作られており専業メーカーの誇りが感じられました。
  ブースでは独自に来場者へのアンケートを行っていました。主に天文家を意識した内容で、私には答えられない質問もありました。
 アンケート自体はビクセンのブランドイメージに関する調査で、このあたりにも専業メーカーの悩みが感じられました。
 ただ、アンケートの景品はウエストポーチとステッカーで、このショーの中ではもっとも豪華(??)でした。
 


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