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国鉄があった時代
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鉄道事業法

衆議院HPより引用


鉄道事業法

こちらでは、鉄道事業法条文を改定の都度アップしていますので、時系列的に見ていただければ鉄道事業法の変化を見る一助になるのではないかと考えております。

元資料として、衆議院の条文を参照いたしました。

    表記は、一部を改正する法律により改定された部分をわかりやすくするために、深緑色で表示しています。

 また、削除された条文については、当該部分を赤色で表示しています。

法律第九十二号(昭六一・一二・四)
改正 法律第四十五号(平三・四・二六)
改正 法律第八十九号(平五・一一・一二)
改正 法律第九十七号(平六・一一・一一)
改正 法律第四十九号(平一一・五・二一)
改正 法律第八十七号(平一一・七・一六)

◎鉄道事業法
目次
 第一章 総則(第一条・第二条)
 第二章 鉄道事業(第三条―第三十一条)
 第三章 索道事業(第三十二条―第三十八条)
 第四章 専用鉄道(第三十九条・第四十条)
 第五章 指定検査機関(第四十一条―第五十三条)
 第六章 雑則(第五十四条―第六十六条の二
 第七章 罰則(第六十七条―第七十六条)
 附則
   第一章 総則
 (目的)
第一条 この法律は、鉄道事業等の運営を適正かつ合理的なものとすることにより、鉄道等の利用者の利益を保護するとともに、鉄道事業等の健全な発達を図り、もつて公共の福祉を増進することを目的とする。
 (定義)
第二条 この法律において「鉄道事業」とは、第一種鉄道事業、第二種鉄道事業及び第三種鉄道事業をいう。
2 この法律において「第一種鉄道事業」とは、他人の需要に応じ、鉄道(軌道法(大正十年法律第七十六号)による軌道及び同法が準用される軌道に準ずべきものを除く。以下同じ。)による旅客又は貨物の運送を行う事業であつて、第二種鉄道事業以外のものをいう。
3 この法律において「第二種鉄道事業」とは、他人の需要に応じ、自らが敷設する鉄道線路(他人が敷設した鉄道線路であつて譲渡を受けたものを含む。)以外の鉄道線路を使用して鉄道による旅客又は貨物の運送を行う事業をいう。
4 この法律において「第三種鉄道事業」とは、鉄道線路を第一種鉄道事業を経営する者に譲渡する目的をもつて敷設する事業及び鉄道線路を敷設して当該鉄道線路を第二種鉄道事業を経営する者に専ら使用させる事業をいう。
5 この法律において「索道事業」とは、他人の需要に応じ、索道による旅客又は貨物の運送を行う事業をいう。
6 この法律において「専用鉄道」とは、専ら自己の用に供するため設置する鉄道であつて、その鉄道線路が鉄道事業の用に供される鉄道線路に接続するものをいう。
   第二章 鉄道事業
 (許可)
第三条 鉄道事業を経営しようとする者は、運輸大臣の許可を受けなければならない。
2 鉄道事業の許可は、路線及び鉄道事業の種別(前条第一項の鉄道事業の種別をいう。以下同じ。)について行う。
3 第一種鉄道事業及び第二種鉄道事業の許可は、業務の範囲を旅客運送又は貨物運送に限定して行うことができる。
4 一時的な需要のための鉄道事業の許可は、期間を限定して行うことができる。
 (許可申請)
第四条 鉄道事業の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を運輸大臣に提出しなければならない。
 一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名

 二 予定する路線
 三 経営しようとする鉄道事業の種別
 四 業務の範囲を旅客運送又は貨物運送に限定して免許を受けようとする場合には、その旨
 五 期間を限定して免許を受けようとする場合には、その期間
 六 鉄道事業の種別ごとに、運輸省令で定める鉄道の種類、施設の概要、計画供給輸送力その他の運輸省令で定める事業の基本となる事項に関する計画(以下「事業基本計画」という。)
 七 その事業の開始のための工事の要否
 八 第一種鉄道事業を経営しようとする場合であつて、鉄道線路の譲渡を受け、又は鉄道線路を使用させるときは、その旨並びにその相手方の氏名又は名称及び住所
 九 第二種鉄道事業を経営しようとする場合には、鉄道線路の使用を許諾する者の氏名又は名称及び住所
 十 第三種鉄道事業を経営しようとする場合には、鉄道線路を譲渡するか又は使用させるかの別並びにその相手方の氏名又は名称及び住所
2 前項の申請書には、事業収支見積書その他運輸省令で定める書類を添付しなければならない。
3 運輸大臣は、申請者に対し、前二項に定めるもののほか、商業登記簿の謄本その他必要な書類の提出を求めることができる。
(許可基準)
第五条 運輸大臣は、鉄道事業の許可をしようとするときは、次の基準に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
 一 その事業の計画が経営上適切なものであること。

 二 その事業の計画が輸送の安全上適切なものであること。

 三 前二号に掲げるもののほか、その事業の遂行上適切な計画を有するものであること。
 四 その事業を自ら適確に遂行するに足る能力を有するものであること。
2 運輸大臣は、鉄道事業の許可を受けようとする者の申請により、特定の目的を有する旅客の運送を行うものとして運輸省令で定める要件に該当すると認める鉄道事業について、その許可をしようとするときは、前項の規定にかかわらず、同項第二号及び第四号の基準に適合するかどうかを審査して、これをすることができる。

3 運輸大臣は、第三種鉄道事業の許可をしようとするときは、当該事業により敷設される鉄道線路に係る第一種鉄道事業又は第二種鉄道事業の許可と同時にするものとする。
 (欠格事由)
第六条 運輸大臣は、鉄道事業の許可を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当する場合には、その許可をしてはならない。
 一 一年以上の懲役又は禁錮の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
 二 鉄道事業の許可の取消しを受け、その取消しの日から二年を経過しない者
 三 禁治産者若しくは準禁治産者又は破産者で復権を得ないもの
 四 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前三号のいずれかに該当するもの
 五 法人であつて、その役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。)のうちに第一号から第三号までのいずれかに該当する者のあるもの
 (事業基本計画等の変更)
第七条 鉄道事業の許可を受けた者(以下「鉄道事業者」という。)は、事業基本計画又は第四条第一項第八号若しくは第十号に掲げる事項を変更しようとするときは、運輸大臣の認可を受けなければならない。ただし、運輸省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 第五条第一項の規定は、前項の認可について準用する。
3 鉄道事業者は、第一項ただし書の運輸省令で定める軽微な変更をし、又は第四条第一項第九号に掲げる事項の変更をしたときは、遅滞なく、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
 (工事の施行の認可)
第八条 鉄道事業者は、運輸省令で定めるところにより、鉄道線路、停車場その他の運輸省令で定める鉄道事業の用に供する施設(以下「鉄道施設」という。)について工事計画を定め、許可の際運輸大臣の指定する期限までに、工事の施行の認可を申請しなければならない。ただし、工事を必要としない鉄道施設については、この限りでない。
2 運輸大臣は、工事計画が事業基本計画及び鉄道営業法(明治三十三年法律第六十五号)第一条の命令で定める規程に適合すると認めるときは、前項の認可をしなければならない。
3 運輸大臣は、鉄道事業者から申請があつた場合において、正当な理由があると認めるときは、第一項の期限を延長することでできる。
 (工事計画の変更)
第九条 鉄道事業者は、工事計画を変更しようとするときは、運輸大臣の認可を受けなければならない。ただし、運輸省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 前条第二項の規定は、前項の認可について準用する。
3 鉄道事業者は、第一項ただし書の運輸省令で定める軽微な変更をしようとするときは、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
 (工事の完成検査)
第十条 鉄道事業者は、工事の施行の認可の際運輸大臣の指定する工事の完成の期限までに、鉄道施設の工事を完成し、かつ、運輸省令で定めるところにより運輸大臣の検査を申請しなければならない。
2 運輸大臣は、前項の検査の結果、当該鉄道施設が、工事計画に合致し、かつ、鉄道営業法第一条の命令で定める規程に適合すると認めるときは、これを合格としなければならない。
3 第八条第三項の規定は、工事の完成の期限について準用する。
 (鉄道施設の検査)
第十一条 鉄道事業者は、工事を必要としない鉄道施設について、許可の際運輸大臣の指定する期限までに、運輸省令で定めるところにより、運輸大臣の検査の申請しなければならない。ただし、現に鉄道事業の用に供されている鉄道施設については、この限りでない。
2 運輸大臣は、前項の検査の結果、当該鉄道施設が鉄道営業法第一条の命令で定める規程に適合すると認めるときは、これを合格としなければならない。
 (鉄道施設の変更)
第十二条 鉄道事業者は、第十条第一項又は前条第一項の検査に合格した後において鉄道施設を変更しようとするときは、運輸省令で定めるところにより当該変更に係る工事計画を定め、運輸大臣の認可を受けなければならない。ただし、運輸省令で定める軽微な変更については、この限りでない。
2 鉄道事業者は、前項ただし書の運輸省令で定める軽微な変更をしようとするときは、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
3 鉄道事業者は、第一項の認可を受けた鉄道施設の変更のうち運輸省令で定めるものに係る工事を完成したときは、遅滞なく、運輸省令で定めるところにより、運輸大臣の検査を申請しなければならない。
4 第八条第二項の規定は第一項の認可について、第九条の規定は同項の工事計画の変更について、第十条第二項の規定は前項の検査について準用する。
 (車両の確認)
第十三条 鉄道運送事業者(第一種鉄道事業の許可を受けた者(以下「第一種鉄道事業者」という。)及び第二種鉄道事業の免許を受けた者(以下「第二種鉄道事業者」という。)をいう。以下同じ。)は、車両を当該鉄道事業の用に供しようとするときは、その車両が鉄道営業法第一条の命令で定める規程に適合することについて、運輸省令で定めるところにより、運輸大臣の確認を受けなければならない。
2 鉄道運送事業者は、前項の確認を受けた車両について、その構造又は装置を変更してこれを当該鉄道事業の用に供しようとするときは、同項の規定の例により、運輸大臣の確認を受けなければならない。ただし、運輸省令で定める軽微な変更をしてこれを当該鉄道事業の用に供しようとするときは、この限りでない。
3 鉄道運送事業者は、前項ただし書の場合には、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
(認定鉄道事業者等)
第十四条 運輸大臣は、鉄道事業者の申請により、鉄道施設又は車両の設計に関する業務を一体的かつ有機的に実施する事務所ごとに、当該業務の能力が運輸省令で定める基準に適合することについて、認定を行う。
2 その設置する事務所について前項の認定を受けた鉄道事業者(次項において「認定鉄道事業者」という。)は、第八条第一項、第九条第一項若しくは第三項(これらの規定を第十二条第四項において準用する場合を含む。)、第十二条第一項若しくは第二項又は前条の規定に基づく認可若しくは確認の申請又は届出に際し、運輸省令で定めるところにより、その設置する事務所であつて前項の認定を受けたものが鉄道施設又は車両を設計し、かつ、鉄道営業法第一条の命令で定める規程に適合することを確認した場合には、これらの規定にかかわらず、これらの申請又は届出に係る記載事項又は添付書類の一部を省略する手続その他の運輸省令で定める簡略化された手続によることができる。
3 認定鉄道事業者であつて従たる事務所について認定を受けたものは、従たる事務所における鉄道施設又は車両の設計に関する業務を適確に実施するために必要な措置として運輸省令で定めるものを講じなければならない。
4 運輸大臣は、第一項の認定を受けた事務所が同項の運輸省令で定める基準に適合しなくなつたと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
5 鉄道事業者は、第八条第一項、第九条第一項若しくは第三項(これらの規定を第十二条第四項において準用する場合を含む。)又は第十二条第一項若しくは第二項の規定に基づく認可の申請又は届出に際し、当該鉄道施設が日本鉄道建設公団が行つた設計(日本鉄道建設公団が十分な能力を有するものとして運輸省令で定める範囲内のものに限る。)に係るものである場合には、これらの規定にかかわらず、これらの申請又は届出に係る記載事項又は添付書類の一部を省略する手続その他の運輸省令で定める簡略化された手続によることができる。
6 第一項から第四項までに定めるもののほか、認定に関し必要な事項は、運輸省令で定める。

 (鉄道線路の使用等)
第十五条 第一種鉄道事業者及び第三種鉄道事業の許可を受けた者(以下「第三種鉄道事業者」という。)は、免許を受けた路線に係る鉄道線路を第二種鉄道事業者に使用させようとするときは、使用料その他の運輸省令で定める使用条件について、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 第三種鉄道事業者は、許可を受けた路線に係る鉄道線路を第一種鉄道事業者に譲渡しようとするときは、譲渡価格その他の運輸省令で定める譲渡条件について、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
3 運輸大臣は、前二項に規定する使用条件又は譲渡条件が、鉄道事業の適正な運営の確保に支障を及ぼすおそれがあると認める場合を除き、前二項の認可をしなければならない。
 (運賃及び料金)
第十六条 鉄道運送事業者は、旅客又は貨物の運賃及び運輸省令で定める料金(以下「運賃等」という。)の上限を定め、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 運輸大臣は、前項の認可をしようとするときは、能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものを超えないものであるかどうかを審査して、これをしなければならない。
3 鉄道運送事業者は、第一項の認可を受けた運賃等の上限の範囲内で運賃等を定め、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。

4 鉄道運送事業者は、特別車両料金その他の客車の特別な設備の利用についての料金その他の運輸省令で定める料金を定めるときは、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
5 運輸大臣は、第三項の運賃等又は前項の料金が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該鉄道運送事業者に対し、期限を定めてその運賃等又は料金を変更すべきことを命ずることができる。

 一 特定の旅客又は荷主に対し不当な差別的取扱いをするものであるとき。

 二 他の鉄道運送事業者との間に不当な競争を引き起こすおそれがあるものであるとき。

 (運行計画)
第十七条 鉄道運送事業者は、運輸省令で定めるところにより、列車の運行計画を定め、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 (運輸に関する協定)
第十八条 鉄道運送事業者は、他の運送事業者と連絡運輸若しくは直通運輸又は運賃に関する協定その他の運輸に関する協定をしようとするときは、運輸省令で定めるところにより、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 (事故等の報告)
第十九条 鉄道事業者は、列車の衝突若しくは火災その他の重大な事故又は鉄道に係る災害であつて運輸省令で定めるものが発生したときは、遅滞なく、事故の種類、原因その他の運輸省令で定める事項を運輸大臣に届け出なければならない。
 (会計)
第二十条 鉄道事業者は、運輸省令で定めるところにより、その事業年度並びに勘定科目の分類及び貸借対照表、損益計算書その他の財務計算に関する諸表の様式を定め、その会計を整理しなければならない。
2 鉄道事業者は、鉄道に係る災害による損失又は鉄道事業の一部の廃止により生じた損失若しくは鉄道事業の用に供する施設(車両を含む。以下「鉄道事業用施設」という。)の除却に要する費用が多額であつてその全額をこれらの事由の生じた事業年度において負担することが困難な場合には、当該損失及び費用に相当する額を、運輸大臣の許可を受けて、当該事業年度の決算期において、貸借対照表の資産の部に計上し、繰延資産として整理することができる。この場合には、当該決算期から五年以内に、毎決算期に均等額以上の償却をしなければならない。
3 前項の規定の適用がある場合における商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百九十条第一項の規定の適用については、同項第四号中「第二百八十六条ノ二及第二百八十六条ノ三」とあるのは、「第二百八十六条ノ二及第二百八十六条ノ三並ニ鉄道事業法第二十条第二項」とする。
 (鉄道事業用施設に関する担保の特例)
第二十一条 鉄道事業者は、鉄道事業用施設を担保に供しようとするときは、鉄道抵当法(明治三十八年法律第五十三号)の定めるところによらなければならない。
 (土地の立入り及び使用)
第二十二条 鉄道事業者は、鉄道施設に関する測量、実地調査又は工事のため必要があるときは、運輸大臣の許可を受け、他人の土地に立ち入り、又はその土地を一時材料置場として使用することができる。
2 鉄道事業者は、前項の規定により立ち入り、又は使用しようとするときは、やむを得ない理由がある場合を除き、土地の占有者にその旨を通知しなければならない。
3 鉄道事業者は、第一項の規定による立入り又は使用によつて損失を生じたときは、損失を受けた者に対し、これを補償しなければならない。4 前項の規定により補償する損失は、通常生ずべき損失とする。
5 第三項の規定による損失の補償については、当事者間の協議により定める。協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、都道府県知事の裁定を申請することができる。
6 都道府県知事は、前項の規定による裁定の申請を受理したときは、その旨を他の当事者に通知し、期間を指定して答弁書を提出する機会を与えなければならない。
7 都道府県知事は、第五項の裁定をしたときは、遅滞なく、その旨を当事者に通知しなければならない。
8 損失の補償をすべき旨を定める裁定においては、補償金の額並びにその支払の時期及び方法を定めなければならない。
9 第五項の裁定のうち補償金の額について不服のある者は、その裁定の通知を受けた日から三月以内に、訴えをもつてその金額の増減を請求することができる。
10 前項の訴えにおいては、他の当事者を被告とする。
11 第五項の裁定についての異議申立てにおいては、補償金の額についての不服をその裁定についての不服の理由とすることができない。

 (乗継円滑化措置)
第二十二条の二 鉄道事業者は、利用者の利便の増進を図るため、他の鉄道事業者と相互に協力して、鉄道施設の建設又は改良による直通運輸その他利用者による他の鉄道事業者の鉄道との間の乗継ぎを円滑に行うための措置(以下「乗継円滑化措置」という。)を講ずるよう努めなければならない。
2 鉄道事業者が他の鉄道事業者に対し乗継円滑化措置に関する協議を求めたときは、当該他の鉄道事業者は、当該乗継円滑化措置により鉄道施設の有する機能に著しい支障を及ぼすおそれがあるときその他の運輸省令で定める正当な理由がある場合を除き、これに応じなければならない。
3 運輸大臣は、鉄道事業者間において、その一方が乗継円滑化措置に関する協議を求めたにもかかわらず他の一方が当該協議に応じず、又は当該協議が調わなかつた場合で、当該一方の鉄道事業者から申立てがあつたときは、前項に規定する正当な理由がある場合に該当すると認める場合を除き、他の一方の鉄道事業者に対し、その協議の開始又は再開を命ずることができる。

4 前項の規定による命令があつた場合において、鉄道事業者間の乗継円滑化措置に関し、当事者が取得し、又は負担すべき金額その他の乗継円滑化措置に関する取決めの条件について当事者間の協議が調わないときは、当事者は、運輸大臣の裁定を申請することができる。
5 前条第六項、第七項及び第九項から第十一項までの規定は、前項の裁定について準用する。この場合において、同条第六項及び第七項中「都道府県知事」とあるのは「運輸大臣」と、同条第九項及び第十一項中「補償金の額」とあるのは「当事者が取得し、又は負担すべき金額」と、同項中「審査請求」とあるのは「異議申立て」と【削除】読み替えるものとする。
第二十二条の三 運輸大臣は、鉄道事業者が鉄道線路又は停車場の建設又は改良を行おうとする場合において当該鉄道線路又は停車場の建設又は改良に関連する乗継円滑化措置を講ずることが経済的かつ合理的であるときその他利用者の利便の増進の程度、建設又は改良に要する費用等を考慮して特に必要があると認める場合には、鉄道事業者に対し、乗継円滑化措置を講ずべきことを勧告することができる。
2 運輸大臣は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
 (事業改善の命令)
第二十三条 運輸大臣は、鉄道事業者の事業について利用者の利便その他公共の利益を阻害している事実があると認めるときは、鉄道事業者に対し、次に掲げる事項を命ずることができる。
 一 運賃等の上限又は料金(第十六条第一項及び第四項に規定するものを除く。)を変更すること。
 二 列車の運行計画を変更すること。
 三 鉄道施設に関する工事の実施方法、鉄道施設若しくは車両又は列車の運転に関し改善措置を講ずること。
 四 鉄道施設の使用若しくは譲渡に関する契約を締結し、又は使用条件若しくは譲渡条件を変更すること。
 五 他の運送事業者と連絡運輸若しくは直通運輸若しくは運賃に関する協定その他の運輸に関する協定を締結し、又はこれを変更すること。
 六 旅客又は貨物の安全かつ円滑な輸送を確保するための措置を講ずること。
 七 旅客又は貨物の運送に関し生じた損害を賠償するために必要な金額を担保することができる保険契約を締結すること。
2 前項の規定による命令(同項第四号及び第五号に係るものに限る。)があつた場合において、当事者が取得し、若しくは負担すべき金額その他契約若しくは協定の細目について、当事者間の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、当事者は、運輸大臣の裁定を申請することができる。
3 第二十二条第六項、第七項及び第九項から第十一項までの規定は、前項の裁定について準用する。この場合において、同条第六項及び第七項中「都道府県知事」とあるのは「運輸大臣」と、同条第九項及び第十一項中「補償金の額」とあるのは、「当事者が取得し、又は負担すべき金額」と、同項中「審査請求」とあるのは「異議申立て」と【削除】読み替えるものとする。
 (名義の利用等の禁止)
第二十四条 鉄道事業者は、その名義を他人に鉄道事業のため利用させてはならない。
2 鉄道事業者は、事業の貸渡その他いかなる方法をもつてするかを問わず、鉄道事業を他人にその名において経営させてはならない。
 (列車の運行の管理等の受委託)
第二十五条 列車の運行の管理その他運輸省令で定める鉄道事業に係る業務の管理の委託及び受託については、運輸大臣の許可を受けなければならない。
2 運輸大臣は、前項の許可をしようとするときは、次の基準によつて、これをしなければならない。
 一 その事業を継続して運営するために必要であること。
 二 受託者が当該業務の管理を行うのに適している者であること。
 (事業の譲渡及び譲受等)
第二十六条 鉄道事業の譲渡及び譲受は、運輸大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 鉄道事業者たる法人の合併は、運輸大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。ただし、鉄道事業者たる法人と鉄道事業を経営しない法人が合併する場合において、鉄道事業者たる法人が存続するときは、この限りでない。
3 第五条第一項及び第六条の規定は、前二項の認可について準用する。
4 鉄道事業者たる法人の合併があつたときは、合併後存続する法人又は合併により設立された法人(以下この条において「合併法人」という。)は、許可に基づく権利義務を承継する。
5 鉄道事業の譲渡を受けた者又は合併法人が同一の路線について第一種鉄道事業の許可及び第二種鉄道事業の許可を取得することとなつたときは、当該路線に係る第二種鉄道事業の許可は失効したものとみなす。
6 鉄道事業の譲渡を受けた者又は合併法人が同一の路線について第一種鉄道事業の許可及び第三種鉄道事業の許可を取得することとなつたときは、当該路線に係る第三種鉄道事業の許可は失効したものとみなす。
7 鉄道事業の譲渡を受けた者又は合併法人が同一の路線について第二種鉄道事業の許可及び第三種鉄道事業の許可を取得することとなつたときは、当該路線に係るこれらの許可は失効し、当該路線について第一種鉄道事業の許可を受けたものとみなす。
第二十七条 鉄道事業者が死亡した場合において、相続人(相続人が二人以上ある場合においてその協議により当該鉄道事業は承継すべき相続人を定めたときは、その者。以下同じ。)が被相続人の経営していた鉄道事業を引き続き経営しようとするときは、被相続人の死亡後六十日以内に、運輸大臣の認可を受けなければならない。
2 相続人が前項の認可の申請をした場合には、被相続人の死亡の日からその認可があつた旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までは、被相続人に対してした鉄道事業の許可は、その相続人に対してしたものとみなす。
3 第五条第一項及び第六条の規定は、第一項の認可について準用する。
4 第一項の認可を受けた者は、被相続人に係る許可に基づく権利義務を承継する。
5 前条第五項から第七項までの規定は、第一項の認可があつた場合について準用する。
 (事業の休廃止)
(事業の休止)
第二十八条 鉄道事業者は、鉄道事業の全部又は一部を休止しようとするときは、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
2 前項の休止の期間は、一年を超えてはならない。

(事業の廃止)
第二十八条の二 鉄道事業者は、鉄道事業の全部又は一部を廃止しようとするときは、廃止の日の一年前までに、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
2 運輸大臣は、鉄道事業者が前項の届出に係る廃止を行つた場合における公衆の利便の確保に関し、運輸省令で定めるところにより、関係地方公共団体及び利害関係人の意見を聴取するものとする。
3 運輸大臣は、前項の規定による意見聴取の結果、第一項の届出に係る廃止の日より前に当該廃止を行つたとしても公衆の利便を阻害するおそれがないと認めるときは、その旨を当該鉄道事業者に通知するものとする。
4 鉄道事業者は、前項の通知を受けたときは、第一項の届出に係る廃止の日を繰り上げることができる。
5 鉄道事業者は、前項の規定により廃止の日を繰り上げるときは、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
 (法人の解散)
第二十九条 鉄道事業者たる法人の解散の決議又は総社員の同意は、運輸大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 運輸大臣は、当該法人の解散の決議又は総社員の同意によつて公衆の利便が著しく阻害されるおそれがあると認める場合を除き、前項の認可をしなければならない。

 (事業の停止及び許可の取消し)
第三十条 運輸大臣は、鉄道事業者が次の各号のいずれかに該当するときは、期間を定めて事業の停止を命じ、又は許可を取り消すことができる。
 一 この法律若しくはこの法律に基づく命令若しくはこれらに基づく処分又は許可若しくは認可に付した条件に違反したとき。
 二 正当な理由がないのに許可又は認可を受けた事項を実施しないとき。
 三 第六条各号(第二号を除く。)のいずれかに該当するに至つたとき。

 四 第八条第一項の規定による申請につき却下の処分を受けたとき。
 五 第一種鉄道事業者にあつては、当該鉄道事業に係る鉄道線路の譲受の相手方である第三種鉄道事業者について、当該鉄道線路に係る路線について許可の取消し又は事業の廃止があつたとき。
 五 第二種鉄道事業者にあつては、当該鉄道事業に係る鉄道線路の使用を許諾した者である第一種鉄道事業者又は第三種鉄道事業者について、当該鉄道線路に係る路線について許可の失効、許可の取消し又は事業の廃止があつたとき。
 六 第三種鉄道事業者にあつては、当該鉄道事業に係る鉄道線路の譲渡の相手方である第一種鉄道事業者について、又は当該鉄道線路を使用する第二種鉄道事業者のすべてについて、当該鉄道線路に係る路線について許可の失効、許可の取消し又は事業の廃止があつたとき。
   第三章 索道事業
 (許可)
第三十二条 索道事業を経営しようとする者は、索道ごとに、運輸大臣の許可を受けなければならない。ただし、運輸省令で定める索道については、この限りでない。
 (許可申請)
第三十三条 索道事業の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を運輸大臣に提出しなければならない。
 一 予定する区間
 二 運輸省令で定める索道の種類
 三 運輸省令で定める索道施設に関する工事計画(工事を必要としない場合にあつては、索道施設の構造。次条において同じ。)
2 前項の申請書には、索道施設の設置の場所を示す図面その他運輸省令で定める書類を添付しなければならない。
 (許可基準)
第三十四条 運輸大臣は、索道事業の許可をしようとするときは、次の基準に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
 一 工事計画が第三十五条の運輸省令で定める技術上の基準に適合するものであること。
 二 その事業を自ら安全かつ適確に遂行するに足る能力を有するものであること。

(索道施設の検査)

第三十四条の二 索道事業の許可を受けた者(以下「索道事業者」という。)は、索道施設について、運輸の開始前に、運輸省令で定めるところにより、運輸大臣の検査を申請しなければならない。ただし、工事を必要としない索道施設であつて現に索道事業の用に供されているものについては、この限りでない。

2 運輸大臣は、前項の検査の結果、当該索道施設が、工事計画に合致し、かつ、次条の運輸省令で定める技術上の基準に適合すると認めるとき(工事を必要としない場合にあつては、同条の運輸省令で定める技術上の基準に適合すると認めるとき)は、これを合格としなければならない。
 (索道施設に関する技術上の基準)
第三十五条 索道事業者は、運輸省令で定める技術上の基準に従い、索道施設を維持し、及び管理しなければならない。
 (運賃)
第三十六条 索道事業者は、旅客又は貨物の運賃(運輸省令で定める種類の索道に係るものを除く。)を定め、あらかじめ、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
 (事業の休廃止等)
第三十七条 索道事業者は、索道事業の全部又は一部を休止し、又は廃止したときは、遅滞なく、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。2 索道事業者は、六月以上休止している索道事業の全部又は一部を再開しようとするときは、当該索道施設が第三十五条の運輸省令で定める技術上の基準に適合していることを確認し、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
 (準用規定)
第三十八条 第六条、第九条、第十二条まで、第十八条、第十九条、第二十三条(第一項第二号及び第四号に係る部分を除く。)、第二十四条、第二十五条、第二十六条第一項から第四項まで、第二十七条第一項から第四項まで及び第三十条(第四号から第六号までに係る部分を除く。)の規定は、索道事業について準用する。この場合において、第九条第二項(第十二条第四項において準用する場合を含む。)及び第十二条第四項において準用する第八条第二項中「事業基本計画及び鉄道営業法(明治三十三年法律第六十五号)第一条の命令で定める規程」とあり、並びに第十二条第四項において準用する第十条第二項「鉄道営業法第一条の命令で定める規程」とあるのは「第三十五条の運輸省令で定める技術上の基準」と、第十二条第一項中「第十条第一項又は前条第一項」とあるのは「第三十四条の二第一項」と、第十二条第三項中「完成したときは、遅滞なく」とあるのは「完成したときは」と、第二十三条第一項第一号中「運賃等の上限又は料金(第十六条第一項及び第四項に規定するものを除く。)」とあるのは「運賃(第三十六条の運輸省令で定める種類の索道に係るものを除く。)」と、第二十六条第三項及び第二十七条第三項中「第五条第一項」とあるのは「第三十四条」と読み替えるものとする。
   第四章 専用鉄道
 (専用鉄道に関する技術上の基準等)
第三十九条 専用鉄道を設置する者(以下「専用鉄道設置者」という。)は、運輸省令で定める技術上の基準に従い、専用鉄道の施設(車両を含む。)を維持し、及び管理しなければならない。
2 第二十三条第一項(第三号に係る部分に限る。)の規定は、専用鉄道設置者について準用する。
   第五章 指定検査機関
 (指定検査機関の指定)
第四十一条 運輸大臣は、運輸省令で定めるところにより、その指定する者(以下「指定検査機関」という。)に第十条第一項、第十一条第一項」に、「第三十七条第二項」を「第三十四条の二第一項、第十二条第三項(第三十八条において準用する場合を含む。)又は第三十七条第二項の検査(以下この章並びに第五十七条、第七十条及び第七十三条において「検査」と総称する。)の全部又は一部を行わせることができる。
2 指定検査機関の指定は、運輸省令で定めるところにより、検査を行おうとする者の申請により行う。
3 運輸大臣は、指定検査機関の指定をしたときは、当該指定検査機関が行う検査を行わないものとする。
 (指定の基準)
第四十二条 運輸大臣は、前条第二項の申請が次の基準に適合していると認めるときでなければ、指定検査機関の指定をしてはならない。
 一 職員、設備、検査の業務の実施の方法その他の事項についての検査の業務の実施に関する計画が検査の業務の適確な実施のために適切なものであること。
 二 前号の検査の業務の実施に関する計画を適確に実施するに足りる経理的基礎及び技術的能力があること。
 三 検査の業務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて検査の業務が不公正になるおそれがないこと。
 四 その指定をすることによつて当該申請に係る検査の業務の適確な実施を阻害することとならないこと。
2 運輸大臣は、前条第二項の申請をした者が次の各号の一に該当する場合には、その指定をしてはならない。
 一 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三十四条の規定により設立された法人以外の者であること。
 二 この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であること。
 三 第五十二条第一項又は第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者であること。
 四 その役員のうちに、次のいずれかに該当する者があること。
  イ 第二号に該当する者
  ロ 第四十五条第三項の規定による命令により解任され、その解任の日から二年を経過しない者
 (指定の公示等)
第四十三条 運輸大臣は、指定検査機関の指定をしたときは、指定検査機関の名称及び住所、指定検査機関の行う検査の範囲、検査の業務を行う事務所の所在地並びに検査の業務の開始の日を公示しなければならない。
2 指定検査機関は、その名称若しくは住所又は検査の業務を行う事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
3 運輸大臣は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
 (検査の義務等)
第四十四条 指定検査機関は、検査を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、検査を行わなければならない。
2 指定検査機関は、検査を行うときは、運輸省令で定める方法に従い、運輸省令で定める要件を備える者(以下「検査員」という。)にその検査を実施させなければならない。
 (役員等の選任及び解任)
第四十五条 検査の業務に従事する指定検査機関の役員の選任及び解任は、運輸大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
2 指定検査機関は、検査員を選任し、又は解任したときは、遅滞なく、その旨を運輸大臣に届け出なければならない。
3 運輸大臣は、指定検査機関の役員又は検査員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分又は第四十七条第一項の業務規程に違反したときは、その指定検査機関に対し、その役員又は検査員を解任すべきことを命ずることができる。
 (役員及び職員の地位)
第四十六条 検査の業務に従事する指定検査機関の役員及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
 (業務規程)
第四十七条 指定検査機関は、運輸省令で定める検査の業務の実施に関する事項について業務規程を定め、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 運輸大臣は、前項の認可をした業務規程が検査の業務の適確な実施上不適当となつたと認めるときは、その指定検査機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
 (事業計画等)
第四十八条 指定検査機関は、毎事業年度、事業計画及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、運輸大臣の認可を受けなければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
2 指定検査機関は、毎事業年度、事業報告書及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に運輸大臣に提出しなければならない。 (帳簿の備付け等)
第四十九条 指定検査機関は、運輸省令で定めるところにより、帳簿を備え付け、これに検査の業務に関する事項で運輸省令で定めるものを記載し、及びこれを保存しなければならない。
 (監督命令)
第五十条 運輸大臣は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、指定検査機関に対し、検査の業務に関し監督上必要な命令をすることができる。
 (業務の休廃止)
第五十一条 指定検査機関は、運輸大臣の許可を受けなければ、検査の業務の全部又は一部を休止し、又は廃止してはならない。
2 運輸大臣は、前項の許可をしたときは、その旨を公示しなければならない。
 (指定の取消し等)
第五十二条 運輸大臣は、指定検査機関が第四十二条第二項各号(第三号を除く。)の一に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
2 運輸大臣は、指定検査機関が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて検査の業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができる。
 一 この章の規定に違反したとき。
 二 第四十二条第一項第一号から第三号までの一に適合しなくなつたと認められるとき。
 三 第四十五条第三項、第四十七条第二項又は第五十条の規定による命令に違反したとき。
 四 第四十七条第一項の規定により認可を受けた業務規程によらないで検査の業務を行つたとき。
 五 不正な手段により指定を受けたとき。
3 運輸大臣は、第一項若しくは前項の規定により指定を取り消し、又は同項の規定により検査の業務の全部若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を公示しなければならない。
 (運輸大臣による検査の業務の実施)
第五十三条 運輸大臣は、指定検査機関が第五十一条第一項の規定により検査の業務の全部若しくは一部を休止したとき、前条第二項の規定により指定検査機関に対し検査の業務の全部若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定検査機関が天災その他の事由により検査の業務の全部若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、第四十一条第三項の規定にかかわらず、検査の業務の全部又は一部を自ら行うものとする。
2 運輸大臣は、前項の規定により検査の業務を行うこととし、又は同項の規定により行つている検査の業務を行わないこととするときは、その旨を公示しなければならない。
3 運輸大臣が、第一項の規定により検査の業務を行こととし、第五十一条第一項の規定により検査の業務の廃止を許可し、又は前条第一項若しくは第二項の規定により指定を取り消した場合における検査の業務の引継ぎその他の必要な事項は、運輸省令で定める。
   第六章 雑則
 (許可等の条件)
第五十四条 許可又は認可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
2 前項の条件は、公共の利益を確保するため必要な最小限度のものに限り、かつ、当該許可、許可又は認可を受ける者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。
 (報告の徴収)
第五十五条 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、運輸省令で定めるところにより、鉄道事業者又は索道事業者に対し、その業務又は経理の状況に関し報告をさせることができる。
2 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、運輸省令で定めるところにより、専用鉄道設置者に対し、その業務の状況に関し報告をさせることができる。
3 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、指定検査機関に対し、その業務又は経理の状況に関し報告をさせることができる。
 (立入検査)
第五十六条 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、鉄道事業者又は索道事業者の事務所その他の事業場に立ち入り、業務若しくは経理の状況若しくは事業の用に供する施設、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
2 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、専用鉄道設置者の事務所その他の事業場に立ち入り、専用鉄道の施設、帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
3 運輸大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、指定検査機関の事務所に立ち入り、業務若しくは経理の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させ、又は関係者に質問させることができる。
4 前三項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
5 第一項から第三項までの規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
 (手数料)
第五十七条 検査を受けようとする者は、実費を勘案して運輸省令で定める額の手数料を国(指定検査機関が行う検査を受けようとする者にあつては、当該指定検査機関)に納めなければならない。
2 前項の規定により指定検査機関に納められた手数料は、当該指定検査機関の収入とする。
 (指定検査機関の処分についての審査請求)
第五十八条 この法律の規定による指定検査機関の処分に不服がある者は、運輸大臣に対し、行政不服審査法(昭和三十七年法律第百六十号)による審査請求をすることができる。
 (適用除外)
第五十九条 この法律の規定は、日本鉄道建設公団及び本州四国連絡橋公団が行う第三種鉄道事業に該当する業務については、適用しない。
2 前項の場合において、日本鉄道建設公団から鉄道線路を直接借り受け、又は本州四国連絡橋公団が所有する鉄道線路を直接利用して、他人の需要に応じ、鉄道による旅客又は貨物の運送を行う事業については、当該事業を第一種鉄道事業とみなして、この法律の規定を適用する。
第六十条 第二十六条第二項及び第二十九条第一項の規定は、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(昭和六十一年法律第八十八号)第一条第一項に規定する旅客会社及び日本貨物鉄道株式会社については、適用しない。
 (道路への敷設の禁止)
第六十一条 鉄道線路は、道路法(昭和二十七年法律第百八十号)による道路に敷設してはならない。ただし、やむを得ない理由がある場合において、建設大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
2 前項の許可の手続について必要な事項は、政令で定める。
 (軌道からの変更)
第六十二条 軌道法による軌道事業を経営する者は、運輸大臣及び建設大臣の許可を受けて当該軌道事業を鉄道事業に変更することができる。

2 前項の許可の申請書を建設大臣に提出するときは、都道府県知事を経由してこれをしなければならない。
 第一項の許可を受けた者は、第一種鉄道事業の許可を受けたものとみなす。
 前項に定めるもののほか、第一項の許可を受けた者に対するこの法律の適用に関し必要な事項は、運輸省令で定める。
 (経過措置)
第六十三条 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃するときは、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
 (権限の委任)
第六十四条 この法律に規定する運輸大臣の権限は、運輸省令で定めるところにより、地方運輸局長に委任することができる。
 (意見の聴取)
第六十五条 地方運輸局長は、前条の規定により運賃等の上限に関する認可に係る事項がその権限に属することとなつた場合において、当該事項について必要があると認めるときは、利害関係人又は参考人の出頭を求めて意見を聴取することができる。
2 地方運輸局長は、その権限に属する前項に規定する事項について利害関係人の申請があつたときは、利害関係人又は参考人の出頭を求めて意見を聴取しなければならない。
3 前二項の意見の聴取に際しては、利害関係人に対し、証拠を提出する機会が与えられなければならない。

(聴聞の特例)
 第六十五条の二 地方運輸局長は、第六十四条の規定により鉄道事業の停止の命令がその権限に属することとなつた場合において、当該命令をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
 2 第六十四条の規定により鉄道事業の停止の命令又は許可の取消しの処分が地方運輸局長の権限に属することとなつた場合において、当該処分に係る聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
 3 前項の聴聞の主宰者は、聴聞の期日において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求めて意見を聴取することができる。

 (運輸省令への委任)
第六十六条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のため必要な手続その他の事項は、運輸省令で定める。

(事務の区分)

 第六十六条の二 第六十二条第二項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。
   第七章 罰則
第六十七条 次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 一 第三条第一項の規定に違反して鉄道事業を経営した者
 二 第二十四条第一項の規定に違反してその名義を他人に鉄道事業のため利用させた者
 三 第二十四条第二項の規定に違反してその事業を他人にその名において経営させた者
第六十八条 次の各号の一に該当する者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 一 第三十二条の規定に違反して索道事業を経営した者
 二 第三十八条において準用する第二十四条第一項の規定に違反してその名義を他人に索道事業のため利用させた者
 三 第三十八条において準用する第二十四条第二項の規定に違反してその事業を他人にその名において経営させた者
第六十九条 次の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役若しくは百五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
 一 第十条第一項、第十一条第一項又は第十二条第三項の規定による検査に合格していない鉄道施設を使用させ、譲渡し、又は旅客若しくは貨物の運送を行う事業の用に供した者
 二 第二十五条第一項(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による許可を受けないで業務の管理の委託又は受託をした者
 三 第三十条(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による事業の停止の命令に違反した者
 四 第三十四条の二第一項又は第三十八条において準用する第十二条第三項の規定による検査に合格していない索道施設を索道事業の用に供した者
第七十条 第五十二条第二項の規定による検査の業務の停止の命令に違反したときは、その違反行為をした指定検査機関の役員又は職員は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第七十一条 次の各号の一に該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
 一 第七条第一項、第九条第一項(第十二条第四項(第三十八条において準用する場合を含む。)及び第三十八条において準用する場合を含む。)、第十二条第一項(第三十八条において準用する場合を含む。)、又は第十五条第一項若しくは第二項の規定により認可を受けてしなければならない事項を認可を受けないでした者
 二 第十三条第一項又は第二項の規定による確認を受けないで車両を旅客又は貨物の運送を行う事業の用に供した者

 三 第十六条第三項若しくは第四項若しくは第三十六条の規定による届出をしないで、又は届け出た運賃若しくは料金によらないで、運賃又は料金を収受した者

 四 第十六条第五項の規定による命令に違反して運賃又は料金を収受した者

 五 第十七条の規定による届出をしないで運行をした者

 六 第十八条(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、協定を締結し、又はその内容を変更した者

 七 第二十二条の二第三項又は第二十三条第一項(第三十八条及び第三十九条第二項において準用する場合を含む。)の規定による命令に違反した者

 八 第二十八条第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、鉄道事業の全部又は一部を休止した者

 九 第二十八条の二第一項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、鉄道事業の全部又は一部を廃止した者

 十 第三十七条第二項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、索道事業の全部又は一部を再開した者

 十一 第五十五条第一項又は第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

 十二 第五十六条第一項又は第二項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

 十三 第六十一条第一項の規定に違反して鉄道線路を敷設した者

第七十二条 次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
 一 第九条第三項(第十二条第四項(第三十八条において準用する場合を含む。)及び第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで工事計画を変更した者
 二 第十二条第二項(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、鉄道施設を変更した者
 三 第十三条第三項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、車両を旅客又は貨物の運送を行う事業の用に供した者
第七十三条 次の各号の一に該当するときは、その違反行為をした指定検査機関の役員又は職員は、百万円以下の罰金に処する。
 一 第四十九条の規定に違反して帳簿を備え付けず、帳簿に記載せず、若しくは帳簿に虚偽の記載をし、又は帳簿を保存しなかつたとき。
 二 第五十一条第一項の規定に違反して検査の業務の全部を廃止したとき。
 三 第五十五条第三項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
 四 第五十六条第三項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をしたとき。
第七十四条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第六十七条から第七十二条までの違反行為(第七十条の違反行為を除く。)をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
第七十五条 第十九条(第三十八条において準用する場合を含む。)の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、百万円以下の過料に処する。

第七十六条 次の各号の一に該当する者は、五十万円以下の過料に処する。

 一 第七条第三項又は第三十七条第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

 二 第二十八条の二第五項の規定による届出をしないで、又は虚偽の届出をして、鉄道事業の全部又は一部を廃止した者

   附 則
 (施行期日)
第一条 この法律は、昭和六十二年四月一日から施行する。
 (地方鉄道法の廃止)
第二条 地方鉄道法(大正八年法律第五十二号。以下「旧法」という。)は、廃止する。
 (経過措置)
第三条 この法律の施行前に旧法第十二条第一項の規定によりした地方鉄道業の許可の申請は、第三条第一項の規定による第一種鉄道事業の許可の申請とみなす。
2 旧法第十二条第一項の規定によりした地方鉄道業の許可(第六項又は第十項に規定する地方鉄道業者に係るものを除く。)は、第三条第一項の規定による第一種鉄道事業の許可とみなす。
3 前項の規定にかかわらず、旧法第二十六条第一項の規定による鉄道の貸借の許可がなされている場合には、当該許可は、当該鉄道を貸し付けた者に対する第三条第一項の規定による第三種鉄道事業の許可及び当該鉄道を借り受けた者に対する同項の規定による第二種鉄道事業の許可とみなす。
4 前項の規定により、第三種鉄道事業の許可を受けたものとみなされた者は、この法律の施行の日から三月間は、第十五条第一項の認可を受けないで、鉄道線路を使用させることができる。
5 前項に規定する者は、この法律の施行の日から三月以内に、当該使用させている鉄道線路に係る第十五条第一項に規定する使用条件を運輸大臣に届け出たときは、同項の認可を受けたものとみなす。
6 この法律の施行の際現に旧法第二十六条第一項の許可を受けて運転の管理の委託をしている地方鉄道業者及びその受託をしている者は、この法律の施行の日から一年間(次項の規定による認可の申請をした場合には、その申請について認可があつた旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までの間)は、第三条第一項の許可を受けないで、当該事業及びその受託に係る運転の管理を従前の例により引き続き営むことができる。7 前項に規定する地方鉄道業者は、この法律の施行後において経営しようとする鉄道事業の種別を定め、この法律の施行の日から一年以内に、当該事業を経営することについて運輸大臣の認可を申請することができる。この場合において、当該地方鉄道業者は、第三種鉄道事業を経営しようとするときは、当該鉄道について運転の管理の受託をしている者の第二種鉄道事業を経営することについての認可申請と同時に申請するものとする。
8 運輸大臣は、前項の規定による申請の内容が第五条第一項、第十五条第三項又は第十六条第二項の基準に適合すると認め、かつ、前項の規定による申請をした者が第六条各号の一に該当しないときは、これを認可しなければならない。
9 前項の認可があつたときは、運輸省令で定めるところにより、第三条第一項の規定による第一種鉄道事業の許可があつたものとみなし、又は同項の規定による第三種鉄道事業の許可及び第十五条第一項の認可並びに第三条第一項の規定による第二種鉄道事業の許可、第十六条第一項の認可並びに同条第三項及び第四項の規定による届出があつたものとみなす。
10 第六項から前項までの規定は、この法律の施行の際現に専ら車両を借り受けて運行している地方鉄道業者であつて運輸大臣が定めるもの及び当該地方鉄道業者に車両を貸し付けている者について準用する。
第四条 旧法又は旧法に基づく命令によりした処分、手続その他の行為で、この法律中相当する規定があるものは、前条に規定するものを除き、運輸省令で定めるところにより、この法律によりしたものとみなす。
第五条 この法律の施行前にした行為及び附則第三条第六項(同条第十項において準用する場合を含む。)の規定により従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第六条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関して必要な経過措置は、政令で定める。

(貨物運送に関する特例)
第七条 運輸大臣は、第三条第一項の許可の申請が業務の範囲に貨物運送を含む場合(貨物運送に限定する場合を含む。)において、鉄道事業の許可をしようとするときは、当分の間、貨物運送に関し、第五条第一項各号に掲げる基準のほか、次の基準に適合するかどうかを審査して、これをしなければならない。
 一 その事業の開始が輸送需要に対し適切なものであること。
 二 その事業の供給輸送力が輸送需要量に対し不均衡とならないものであること。
2 前項の規定は、第七条第一項、第二十六条第一項及び第二項並びに第二十七条第一項の認可について準用する。
3 鉄道事業者は、鉄道事業の全部又は一部を休止し、又は廃止しようとする場合において、当該休止又は廃止が貨物運送に係るものであるときは、当分の間、第二十八条第一項及び第二十八条の二第一項の規定にかかわらず、運輸大臣の許可を受けなければならない。
4 運輸大臣は、当該休止又は廃止によつて公衆の利便が著しく阻害されるおそれがあると認める場合を除き、前項の許可をしなければならない。
5 第三項の規定による事業の廃止の許可を受けたときは、その業務の範囲を貨物運送に限定して行われた鉄道事業の許可は、その効力を失う。6 第六十五条の規定は、第一項の場合における鉄道事業の許可に係る事項について準用する。
7 その業務の範囲が旅客運送に限定されている許可を受けた鉄道事業者が貨物運送を行つたときは、その鉄道事業者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
8 第三項の規定により許可を受けてしなければならない事項を許可を受けないでした者は、百万円以下の罰金に処する。
9 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前二項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、当該各項の罰金刑を科する。

(運輸・建設・内閣総理大臣署名)

国鉄に関する主な法令

日本国憲法

陸上交通事業調整法

地方鉄道軌道整備法

国有資産等所在市町村交付金及び納付金に関する法律

日本鉄道建設公団法

運輸施設整備事業団法

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法

東京地下鉄株式会社法

都市鉄道等利便増進法

日本国有鉄道法

国有鉄道運賃法

日本国有鉄道法施行法

鉄道公安職員の職務に関する法律

日本国有鉄道新線建設補助特別措置法

日本国有鉄道財政再建促進特別措置法

日本国有鉄道の経営する事業の再建の推進に関する臨時措置法

日本国有鉄道清算事業団法

日本国有鉄道退職希望職員及び日本国有鉄道清算事業団職員の再就職の促進に関する特別措置法

運輸省設置法

戦傷病者等の日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律

東海道新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法

全国新幹線鉄道整備法

航空・鉄道事故調査委員会設置法

日本国有鉄道の経営する事業の運営の改善のために昭和六十一年度において緊急に講ずべき特別措置に関する法律

日本国有鉄道改革法

日本国有鉄道改革法等施行法

旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律

鉄道事業法

JR化以降制定法令

旅客鉄道株式会社が建設主体とされている新幹線鉄道の建設に関する事業の日本鉄道建設公団への引継ぎに関する法律

新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律

鉄道整備基金法

日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律

運輸施設整備事業団法

独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法

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