remove
powerd by nog twitter
OUT RUN
1996年 SEGA
 真っ青な空、眩しい太陽、波の音が心地よい海岸線を真っ赤なスポーツカーで駆け抜ける・・・。そんな湘南チックな若者の夢を1回たった200円(当時価格)で叶えてくれたのがこの「アウトラン」です。セガ体感ゲーム第3弾として、グラフィック、BGMともにあの「スペハリ」と肩を並べるインパクトで登場しました。
・「ドライブゲーム」の金字塔
 この作品は、ハンドル、ブレーキなどを駆使しながら、制限時間以内にチェックポイントを通過し、全5ステージの走破を目指すといういわゆる「レーシングゲーム」のシステムを踏襲したものです。しかしながら、舞台をレーシング場から一般道に、自車をF1マシンからフェラーリに変えてしまったセガのセンスにはただただ脱帽です。
 
ハイセンスで美しいグラフィック!
海岸線、木々の立ち並ぶ郊外、花々の中に立つ風車、夕暮れの田舎道・・・。制作者である鈴木裕氏がこのゲームの制作にあたって実際にヨーロッパを取材したというこだわりと、当時の最高性能基板が作り出した美しいステージは思わず見とれてしまい、「走っているだけでも楽しい」という不思議な感覚を確かに感じます。
 各ステージの最後には分岐があり、自由にルートを作っていくことが出来ます。「今日はあそこを通ってあそこに行ってみようかな?」という感覚が楽しい!ステージを攻略する楽しさに加えて、気ままに「ドライブ」を楽しむという新しい遊びを提案した本作は「レーシングゲーム」と呼ばれる事はなく、「ドライブゲーム」という新しいジャンルネームを与えられました。
・伝説のBGM
 カーステレオから流れるノリのいいドライブサウンドは3曲用意されていて、プレイヤーが自由に選ぶことができます
 「MAGICAL SOUND SHOWER」「SPLASH WAVE」「PASSING BREEZE」の3曲はどれも言うまでもない名曲!中でもラテン調の「MAGICAL・・」は「アウトラン」の代表曲です。セガゲームミュージックとして初めてCD化され、ビデオゲームミュージックの素晴らしさを世に知らしめました。後に様々なアレンジがされましたが、オリジナルであるFM音源(+D/A音源)の曲でさえ、いまだに全く聞きおとりがしません。実際のドライブでのBGMとしてもあまりにもハマっているのにはただただ脱帽です。
(左)BGMを選択できるのが斬新だった (右)夕焼けのグラデーションが美しいネームエントリー
・気ままにドライブ
 好きな曲で、好きなところを気ままにドライブできる「アウトラン」は、全ステージ走破してもプレイ時間約5分という手軽さもあって、ゲームセンターでの主役の座を長年守り続けました。また、ゲーマーだけでなく一般の客層も大きく取り込んだという功績が大きい伝説の作品です。
 1/30秒の描画、拡大縮小機能、大きなスプライトなどの贅沢な仕様で描かれる美しく、スムーズな世界は、同時に家庭用での再現の難しさを物語っていました。

移植版リスト
セガマークV セガ 87年
PCエンジン版 NECアベニュー 90年
ゲームギア版 セガ ??
メガドライブ版 セガ 91年
セガサターン版 セガ 96年
続編・関連・亜流リスト
続編 「ターボアウトラン」 セガ AC ??
続編 「アウトランナーズ」 セガ AC ??

「移植ゲーム研究所」にもどる