マンション管理士・管理業務主任者 試験 申込・受験・合格者数及び合格点数の記録
管理業務主任者は、マンション管理士の下にあります。
◎マンション管理士と管理業務主任者の受験者と合格者および合格点の平成13年から平成21年までの推移は以下のようになっている。
★マンション管理士:2010年1月15日:平成21年の合格者 発表記入
★管理業務主任者:2010年1月22日:平成21年の合格者 発表記入
★受験者/合格者/合格点数
年度 |
申込者数 |
受験者数 |
受験率 |
合格者数 |
合格率 |
合格点 |
平成13年 |
109,520人 |
96,906人 |
88.5% |
7,213人 |
7.4% |
38点 |
平成14年 |
62,124人 |
53,317人 |
85.8% |
3,719人 |
7.0% |
36点 |
平成15年 |
43,912人 |
37,752人 |
86.0% |
3,021人 |
8.0% |
38点 |
平成16年 |
36,307人 |
31,278人 |
86.1% |
2,746人 |
8.8% |
30点 |
平成17年 |
30,612人 |
26,184人 |
85.5% |
1,909人 |
7.3% |
34点 |
平成18年 |
25,284人 |
21,743人 |
86.0% |
1,814人 |
8.3% |
37点 |
平成19年 |
23,093人 |
19,980人 |
86.5% |
1,479人 |
7.4% |
36点 |
平成20年 | 22,462人 | 19,301人 | 85.9% | 1,666人 | 8.6% | 37点 |
平成21年 | 21,935人 | 19,120人 | 87.2% | 1,444人 | 7.6% | 34点 |
合計 | 325,581人 | 25,011人 | 7.7% |
◎申込者数は平成13年(109,520人)と平成16年(36,307人)を比べると -73,213人で 33%に減った。
半分以下になっている。
人気が無くなっている資格か、それとも難しいのか?
合格率は、7%〜8%を考えているのか?
◎平成16年は、極端に出題が難しかったようで、合格率8.8%だけど、正解30点であった。
◎平成17年は、出題も落ち着き、合格率7%から8%の間で今後も推移しそうである。
◎平成18年も申込者数の下落傾向に歯止めがかからず、平成17年と比べて、-5,328人 (17.4%減)である。
折角の国家資格であるが、独立・自立し活躍できる内容で無いのか。
創設されて、6年がたったが、残念ながら人気の資格ではなくなってきたようだ。
合格率は、7%〜8%で落ち着いてきたようである。
出題傾向も過去の問題からしぼられてきたようである。
◎平成19年 相変わらず、申込者数は下落している。(前年比 -2,191人)
合格率は、7.4%であった。
しかし、出題傾向としては、新しく「失火法」などもでている。
試験の難しさと比べて、マンション管理士としての資格の活用が期待できない実情があるようだ。
国も資格として設定した以上、活用の法律的なバックアップ策を講じる必要がある。
◎平成20年
●申込発表時
申込者の減少は止まらない。(前年比 −631人)
受験申込者 22,462人の内、再受験申込者が、10,114人と、何と45.0%が再受験である。
また、試験の一部を免除される者(管理業務主任者試験の合格者)は、7,010人(31.2%)である。
これらの人は、いわば、浪人で、1年なり2年なり勉強しているので、合格率を7%から8%とみると、平成20年は、合格点が上がる可能性がある。
●合格発表時
合格者は、1,666人と前年の1,479人より +187人となった。
申込の時点で予想したように、合格最低点は、平成19年の36点より、1点上がり37点であったが、合格率は前年の7.4%から8.6%と増えている。
出題としては、過去の問題をやっていれば、かなりとれる傾向にある。
でも、40点以上をとっている人は、ほんの少数で、何度も挑戦している人が、この合格点近くの、36点と37点にいるようだ。
合格率は、7%か8%との設定はあるようで、合格点を38点とすると、7%にならず、37点では合格者が、8.6%となるが、ここを妥当としたようだ。
かなりの人が1点差に泣いているようだ。
◎平成21年
●申込発表時
申込人は依然として、減少傾向が止まらない。 前年比 マイナス 527人だ。
そして、管理業務主任者試験に受かり、5問を免除される人は、6,825人。
前年に引き続き受験する人は、9,983人。何と、全体の 45.6% を占める。
ほとんど、1発では受からない試験であることを示している。
●申込発表時
合格点が34点と低い! この合格点の低さは、過去からみると平成16年の30点、そして、平成17年の34点と同じだ。
合格者数は、1,444人、受験者数は、19,120人だったから、合格率は、7.7%だ。
平成19年の合格者が、1,666人だったから、昨年と比べて、−222人だった。
毎年想定している合格率 7%〜8%の範囲から云えば、この34点になるのだろうが、試験内容が難しかったのか?
私が、やった感じでは、昨年並みと判断したが、受験生は、案外できなかったってことか。
折角、苦労して合格しても、食っていけない資格では、受験生からも飽きられてしまったのか!
年々、受験生が減少している「マンション管理士試験」、ここらで何とかしなければ、世間の認知度がどんどん無くなる。
参考:問題の分析
年度 |
申込者数 |
受験者数 |
受験率 |
合格者数 |
合格率 |
合格点 |
平成13年 |
64,278人 |
57,719人 |
89.8% |
33,742人 |
58.5% |
38点 |
平成14年 |
39,981人 |
35,287人 |
88.3% |
10,390人 |
29.4% |
33点 |
平成15年 |
31,558人 |
27,017人 |
85.6% |
5,651人 |
20.9% |
35点 |
平成16年 |
28,642人 |
24,104人 |
84.2% |
4,617人 |
19.2% |
37点 |
平成17年 |
26,960人 |
22,576人 |
83.7% |
5,019人 |
22.2% |
36点 |
平成18年 |
24,779人 |
20,830人 |
84.1% |
4,209人 |
20.2% |
33点 |
平成19年 |
23,790人 |
20,194人 |
84.9% |
4,497人 |
22.3% |
33点 |
平成20年 | 23,847人 | 20,215人 | 84.8% | 4,113人 | 20.3% | 34点 |
平成21年 | 24,890人 | 21,113人 | 84.8% | 4,329人 | 20.5% | 34点 |
合計 | 249,055人 | 76,567人 | 30.7% |
◎申込者数は平成13年(64,278人)と平成16年(28,642人)を比べると -35,636人で 45%に減った。
こちらも、マンション管理士と同様に申込者数は激減している。
合格率も、下げてきている。
◎平成16年は、合格点も高くなり、それに伴い、合格者数も少なくなっている。
管理業務主任者数は、すでに、マンション管理業者では、充分の数になったというのか?
それとも、合格率20%のブレの範囲内か?
今後の、結果分析になるだろう。
マンション管理士が「取っても食えない資格(「足の裏についたご飯粒」に例えられている )」といわれているのに比べて、
管理業務主任者の方はマンション管理会社でも必要なことを背景に、堅実な傾向である。
合格率は、20%を中心にしたようだ。
◎平成17年の試験については、
平成18年2月10日に、試験を請け負っている「社団法人 高層住宅管理協会」から、「問27」の出題が不適当で、「選択肢4」を選んだ者も合格者になり、元の合格者「4,371人」が「5,019人」と648人が救われた。
平成18年2月10日
平成17年度管理業務主任者試験追加合格について
社団法人 高層住宅管理業協会
平成17年度管理業務主任者試験問題の正解については、平成18年1月20日、当協会ホームページに掲載したところでありますが、その後、国土交通省からの要請等を踏まえ試験問題全体の精査を行いました。その結果、正解肢に変更はありませんが、【問27】の肢4が誤解を生じる可能性のある表記であることが判明したことに鑑み、肢4を選択した者にも得点1を付与する取扱いといたしました。
本取扱いによって、合格基準点に達した方を合格者といたします。
これは、資格校のLECなどが、協会に働きかけた結果であるようだ。
◎平成18年の傾向から、合格率は、20%にしたとみてよいようだ。
こちらも、マンション管理士試験と同じように過去の出題傾向をみると、出題の範囲はかなり限定されてきている。
しかし、エルルギーの使用の合理化に関する法律などまったく新しい分野からの出題もあり、平成18年の設問はかなり高度である。合格ラインが33点とは、難問であった。
今後も20%での合格率となるなら、合格最低点は徐々に上がっていくと思われる。
◎平成19年の傾向
管理業務主任者は、マンション管理士と異なり、合格者数も落ち着いてきている。
合格者の数を4,000人台としているようだ。
多くの受験生は、マンション管理士との掛け持ち受験が多く、マンション管理士では落ちても、こちらの管理業務主任者試験では、合格している。
しかし、試験内容からは、マンション管理士では、平成19年度には出題されなくなった、管理委託契約が、管理業務主任者試験では出題されるなど、マンション管理士試験とは、別の観点からの出題(いわゆる、棲み分け)が、今後多くなるようだ。
また、組合せの出題が増えている。より正確な理解が必要とされている。
◎平成20年の傾向
マンション管理士試験の申込者数が 22,462人と毎年減っているのにくらべ、管理業務主任者試験では、受験申込者数が、23,846人と前年の23、790人から +56人と僅かだけど、増えたと試験実施団体;社団法人高層住宅管理業協会は喜んでいる。
今までは、マンション管理士と管理業務主任者試験のダブル受験者が、マンション管理士試験の難しさから、マンション管理士の方の受験をやめたせいだろう。
試験内容はほぼ、例年並みである。しかし、過去からの出題が目立つ。
合格最低点は、34点とこれも例年並みであった。
そして、4,113人が合格した。合格率は20.3%と前年の合格者 4,497人(合格率22.3%)より減少した。
この管理業務主任者試験もマンション管理士試験と同様に、合格点の、34点前後で、多くの人がいるようだ。
合格点を33点に下げると、合格率が極端に上がる(例えば、25%とか)ので、例年並みの 20%で線を引いたのか。
1点、2点を確実にとる勉強法が必要である。
◎平成21年
●申込発表時
こちらは、マンション管理士試験と違って、平成20年から、申込者数は増加している。
前年比 プラス 1,042人。(速報からまた +1 で、 最終 プラス 1,043人です。)(12月8日)
●合格発表時
合格点は、奇しくも、マンション管理士試験と同様の、「34点/50問」であった。
受験者数は、21,113人(前年比 +898人)、そして、合格者数は、4,329人(前年比 +216人) 合格率は、20.5% と前年の20.3%に近い数字である。
合格率を、20%としているようで、平成21年の試験内容も、ほぼ昨年並みの感想である。
平成13年から始まった、この試験も、9年目となりこの辺りの傾向で落ち着いてきたようだ。