つい数日前に手元にやって来た真性レースガン。他のGUNと識別するために、仮にK−GUNと呼んでいる。ベースになったGUNも作者も不詳。ということで、実は中古GUNなのです。「レースガンが売りに出ています。欲しい人いますか?」の情報に手を挙げて、幸運にもゲットした。写真のC−Moreも付いていたので、オープンタイプのダットサイトの経験が殆どない私には、まさに渡りに船の状態。
とはいえ、実は中古カスタムガンの購入には、これまで否定的だったのも事実。レースガンは本来が道具。消耗したり故障したりするのは当然・・・というか、発射数が極端に多くなる運命にある。その際に、他人が手を入れたカスタムを完全に修理して性能を回復させる自信がないのだよ。ワンオフのスペシャルパーツでも逝っちゃったら・・・。そんなわけで、二の足を踏んでいたというわけ。
ところが、だ。自分でチューンするようになって気が付いたことがある。基本的なノウハウはネットでも公開されているから、一応の形には出来る。が、周辺の細々したノウハウの積み重ねでカスタムガンの性能は大きく変わるし、そういった「隠し味」的ノウハウは意外に知ることが難しい。GUNBOYの常連さんたちも、他所から譲り受けたGUNをいくつか所有しているが、やはり手触りというか感触が微妙に違うのだ。
そこで!実戦に使用するのは勿論のこととして、これからのチューニングの教材としてK−GUNを活用することに決定〜♪まずはちょいとバラして気になる所をチェキラッ♪♪
まずは簡単にバラしましょう。フレーム側に手を付けないのなら、プラスドライバー1本でOK。ヘキサゴンレンチすら必要ありません・・・そう、「あのイモネジ」が存在しないのです。うーん、カスタムの世界は奥が深いなあ。
ちなみに、現時点ではコンプ(というかバレルウェイト)周りの分解方法が分かりません。なので少々強引な方法でバラしてみました(^^;
当然、スライド側のラグも落としておかないと作動しない。リューターか何かで丹念に削り落としてある。電動工具を使用しても、こういう作業は面倒で、執念に近い情熱がないとなかなか出来ない仕事だ。
私の知っているガンスミスに、こういう拘りをもった人がいるが・・・もしかして同一人物!?彼の作品は1〜2挺しか見たことがないので何とも言えないわけですが・・・。
で、コレ!白いパイプ状のパーツが、アウターのショートリコイルを妨げ、なおかつインナーバレルを所定の位置に固定している。多分、ジュラコンか何かの削り出しだと思うが、この辺りに「スペシャルな匂い」がして、レースガンヲタにはたまらない。
実用上はエポパテを詰め込んでも変わらない訳ですが。カーボンとか、アルミ削り出しのパーツにクルマ好きが興奮するのと共通した部分があるかも。
スライドもフライスで加工してある。このツールマークに好き者は痺れる。実際問題としてABSのスライドをこれっぱかし削っても、効果ある軽量化にはならない(と思う)。が、そこはレースガンとしての「華」の部分として、十分意味がある。性能だけに囚われるのではなく「形」や「様式美」にも神経を注ぐあたりがレースカーに通じるような気もするな。
様式美といえばバルタン星人。あんなに戦いにくそうなのにハサミにこだわるあたりは十分「様式美」だよなあ。
で、スライド側を組むとこんな感じ。白いパーツの分だけスライドのストロークが短くなるのがわかりますね。バレルウェイトは下面にイモネジが入っているのだが、それを抜いても外れない。なんで?もしかして純正と同じバラし方じゃなきゃダメなの?また試してみます。
追記:ノーマルと同じやり方でバレルウェイトは無事に外せました。
いわゆるドラゴンスキンと呼ばれる仕上げのグリップ。要するにハンダゴテやホットドライバーで樹脂を溶かして滑り止めを刻む方法のこと。
トイガンではチェッカリングより有効な場合もあり、私も自分でやることが多い。が、素人の悲しさ、効きが今ひとつ。ポイントは「縦パターンを中心に刻む」ことだ。
特に太めのハイキャパグリップでは、手の中でグリップの回転を押さえる方向に刻むと、意外なほど握りやすくなる。
右側。スピードガンということで、スッパリと右側のセフティを除去している。のだが、SV系のロングセフティに片側のみのヤツってあったっけ?軸の周りに見える金属パイプも気になる。まだフレーム側は分解していないので、謎が多いのだよ。
付着しているオイル1つとっても、得られる情報は多い。前オーナーはグリス状の潤滑剤をハンマーやシア周りに塗布していた模様。