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〜ビアンキカップ風競技参戦記〜

GBCS第8戦 Bianchi Cup (5)



□□ ムーヴァー □□

5メートル 右→左(3秒) 6発
      左→右(3秒) 6発
7メートル 右→左(3秒) 3発
      左→右(3秒) 3発
      右→左(3秒) 3発
      左→右(3秒) 3発

 さて、いよいよ最後のステージだ。3イベントを満点で済ませ、最後にムーヴァーで優勝争いをする、というのが昨今のUSビアンキカップの状況らしい。ここまでの成績を確認しよう。

   暫定順位 HN(敬称略)  得点(720点満点)
   1   とて20     630点
   2   ルシファ@管理人 615点
   3   ジル・ビル・27 590点
   4   rx78     580点
   5   ちゃれたもーど  560点
   6   てっちゃん    510点
   7   たか       460点
   8   ○福       225点

うーん(笑)。理由はそれぞれなんだろうけど、ただ1人の例外もなく大きく乱れているというすごい状況になってきた。後は、ムーヴァーでミスした者が容赦なく振るい落とされていくわけだ。オープンクラスは本格的に生き残りレースの様相を呈してきた。

 この時点で優勝の可能性がある(トップのとて20さんが0点だったと仮定して)のは、上位7人。残念ながら、GUNトラブルに泣いた○福嬢はこの時点で脱落した。撃つ順番としては、ぼくの後ろには○福嬢しかいない。ということは、最後の最後に、自分の手で優勝か否かを決定するということか。これはドラマティックな展開になってきたぞ。

 まずはrx78さんから。危なげないシュートだが、やや点数が低い。GUNトラブルが気になって集中できないのか・・・本来なら200点はオーバーしてくるはず。本当に不思議。不思議といえば初出場のてっちゃんはともかくとして、ムーヴァー経験者が次々に撃沈していく。これは一体何なんだ!?魔物か何かに取り憑かれたとしか思えない。

 そんな中、暫定トップのとて20さんが撃つ。シャーッと走り出すターゲット。軽快な連射音。次の瞬間、会場は異様などよめきに包まれた。散らばった、弾痕。予想していなかった低い点数に、とてさんの顔が強張る。115点。練習なら、当たり前のように240点(満点)を出すシューターなのだ。技術と経験は十分でも、それを砕いてしまう波が、マッチにはあるのかもしれない。とて20さんの第8戦オープンクラスは745点で終了した。

 ということは。ぼくは615点持ち点があるから・・・イカンイカン、余計なことは考えないようにしよう。無心だ無心。オレだって、練習では満点を出せるときもあるんだから(「ときもある」かい!)、落ち着いて撃てば大丈夫!よし、落ち着いた。

 レンジに入ろうとしたとき、とてさんが囁いた。「130点超えれば優勝だよーん♪」うわ。ええタイミングで言ってくれるぜ。でも大丈夫・・・130点か・・・イヤイヤ無心だ無心。さー、来い、ムーヴァーよ!!

 心を決めてハンズアップ。一瞬、会場が静かになった。・・・ような気がした。そこで、また、「130点よ〜ん♪」きゃーっ!ヤメテぇ!!

 ターゲットが走り出したのを見て、慌ててドロウ。膝が笑って、ダットが踊りまくる。往復で、何と65点!オー、ノォー!!すかさず「あと70点取れば優勝だよー♪」思い切り、動揺してますがな、私。

 泣いても笑っても、あと12発で70点取らなければ優勝はない。7メートルラインに下がって、大きく息を吸った。深く吐く。得点的には酷いもんだが、こういう状況で勝つのも強さの証やろな、と考える。7メートルではタイジャーを使う。ノブを半回転だけ回し、リードを調整する。

 ターゲットが走る。じっくり時間をかけて3発。ノブを反対側に回す。また3発。意外なほど静かな気持ちで撃てたのは、ずっと憧れていたビアンキの優勝に王手がかかっていたから。これまでの、我慢するしかなかったマッチへの憧れを思い出したとき。アメリカの試合を、そして東京の試合を雑誌で見ては溜息ばかりついていた少年時代の自分を思い出したとき。

 音が消えた。

 ぼくのマッチへののめり込みように対して、悪友Y田が、試合の後でこんなことを言っていた。
「今までは、バイクで言えば、走るサーキットがないのに、 公道走れない純レーサーに、革ツナギ等の装具、トランポまで持ってたようなモンで、 やっと走れるサーキットを見つけたってカンジよね」

 もうちょっと気取って言えば、やっと自由に泳げる海を見つけたという感じ。

 あと数発撃てば、この世界からしばらく離れることになる。だから、感謝と別れを惜しむ気持ちを込めて、トリガーを引く。そして、「必ずまた帰ってきてやる」という決意を込めてトリガーを引く。最後の1発を放った後、合計165点という成績が残った。

 総得点780点。苦しい戦いを象徴するような点数だが、とにもかくにも、とうとう優勝することができたのだ!えーと、2位は・・・ん?755点でrx78さん!?とて20さん逆転されてたのかー。

 と、いうことは・・・とてさんの言うとおりに130点ほどしか取れなかったら、優勝はなかったってことぢゃないの。もぉ、危うくダマされるところだったぜい。


A.1さん、DAで連射!WAの固定スライドベレッタは、物凄く良く当たる。ただ・・・トリガーの引き方によって調子やパワーの出方が変わるのが難点ですね。可愛い娘さんたちに見守られ、お父さんも燃えます!!でも、GBCSではサンダル履きは許可制なので、前日までにたかさんに申請して下さいね♪←ホントに申請しないでね。

ターゲットが出てくる直前の静寂、イヤなものです。モーター音に思わず反応すると、フライング。ちゃれたさん、さすがに落ち着いているみたい。

風邪で身体がしんどいとは思えない、○福嬢の反応!この調子で山口もがんばれ!!

ムーヴァーには力を入れて練習していた池ちゃん。「何で練習通りに撃てんのやろ・・・」その疑問、核心を突いています。

rx78さんのGUNには、自作の集光フロントサイトが付いています。見せてもらったら、「こりゃ反則やろ!?」というくらい見やすいのです。でも・・・「実はね、サイトなんて見てないの。この前自分で気づいちゃった♪」って、何でそれで当たるの!?次からは、サイト無しのGUNで出場して下さい。

初号機さんのフォームも安定しています。DAのトリガープルをコントロールしながらムーヴァーを撃つのは難しそう。93Rにマッチ用のトリガーチューンをしてみませんか?もしかすると最強のレースガンになるかも・・・Y田もそう思うやろ?

とて20さん、運命のムーヴァー。なぜ弾痕が散らばったのか・・・「自分でもよくわからん」だそうです。

たかさんは、今オープンクラスで活躍するために意識改革をしている最中・・・だと思います。これまでタクティカルで身につけた技術を、もう一度噛みしめて新たな領域を目指す!がんばれ、たかさん!!あ、ヤベ・・・やっぱ、ほどほどにガンバレっ(^^)

とて20さんはリボルバでのムーヴァーが妙に上手い!キックが無い分、トリガーコントロールさえ誤らなければグルーピングをまとめやすい・・・理屈でわかっていても、簡単に出来ることではありません。軽くてスムーズなトリガープルの固定スライドタイプのGUNがあれば、最強クラスのレースガンになるはずです。そういう意味で93Rはまだ色褪せていません。
たかさんも、器用ですね。ここまで真剣にリボルバに取り組むとは・・・ところで、一番好きなGUNは何?全くタイプの違うGUNを撃ちこなすのだから、呆れるやら感心するやら。

「うわちゃー!」柴さん、天を仰ぐ!リアクションが大きいのはラテン系だから・・・?それにしても、出来不出来で天国か地獄かが分かれるのがムーヴァー。

とて20さんの粘りは、まるでスッポン。最後の瞬間まであきらめません。「にょほほ♪」

ルシファ@管理人。優勝がかかったムーヴァーで、重力の方向まで変に感じます。人間の感覚すら正常でなくなるプレッシャーの嵐。苦しいけど、恐いけど・・・クセになる♪暴走したり万引きしたりするより、ずっとスリルがあると思うんだけど。

ファイアリングラインに立てば、シューターは独り。勝っても負けても、そのステージとの勝負が終わるまで、レンジを去ることは出来ません。ドロウするたかさんの姿に「孤高」を感じる瞬間・・・ホメすぎ?

「さあ来い!」てっちゃんのこの構え、どうですか?こぢんまりと構える私のフォームと対照的。かっこエエなぁ。

ちゃれたさんのドロウ!腕がしなり、長いM29も鞭のようにしなった姿で残像を残す・・・あなたも器用です!

とっぷりと日も暮れて。みんなが忘れた頃にM1911さんが仕事から帰ってきました。やり残したステージに挑戦!お疲れ様です。
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