◇PHASE-48 新世界へ
遅くなりましたね、だいぶ。
なんというか、やはり『終息』に向かって一気に物語りが『収束』してきたかなと。
見守るしかないよねぇ。と気が抜けてしまった。
と思いきや、やたら気合いが入ったうえ、
『こうなってたら面白いかも的プチ小説』までついてしまいました(-_-;)
なーんでーやねーんっ!!
長々と書いておりますが、よろしければお付き合いくださいませ。
▼アバンタイトル
もう一度総集編!?
と本気で驚きつつ、ある意味それをやったらどうなるのかちょっぴりドキドキしました。
総集編はアバンタイトルだけでした。
初っ端から視聴者のやる気を削ぐことには大成功しています。
▼デスティニープラン始動
始動・・・というか提案?
「とりあえず自分がどんな遺伝子持ってるか調べてみよーよ!すっごい才能が隠れてるかもよ〜☆」
というかんじでしょうか。
あの2等身キャラは「子供にもわかりやすい」設定なんでしょうかね(失笑)
そこでわざと
議長の毒々しさ・恐ろしさを出す効果なのかもしれませんが、
ブラックジョークになりきれていない
ところが、(笑)じゃなくて(失笑)な印象を抱かせます。
遺伝子を調べた結果、
自分は駄目人間だと太鼓判を押されたらどうなるのかというところは、
もちろん触れないわけで。
それなのにわらわら並んでいる人達が怖い。
そんなに簡単に行くモノかなー?とも思うんですが、
選挙もお祭りだと思って行ってしまうご時世ですからね。
遺伝子調べるくらい、平和になったお祭り気分で行ってしまうのかもしれません。(真面目に行っている方・未成年の方すいません)
あの親子は、兄弟のうち一人はエリート・一人は落ちこぼれ・お父さんはエリートに頭があがらなくなるのでしょうか・・・。
こえええーーー!!!!Σ( ̄ロ ̄lll)
この恐ろしさが狙いなのでしょうかね。
それにしても、デスティニープランを始動するには
ナチュラルとコーディネイターの垣根をなくすことが不可欠
だったのかなと改めて思いました。遺伝子調べます・いじりますでナチュラルの皆さんが耳を貸すはずもありませんものね。
物事をスムーズに運ぶ為には、
ロゴスという共通敵をつくることによってナチュラルのコーディネイターへの嫌悪感を薄れさせることが必要だった。
ま、薄れすぎだとは思いましたが。
あれだけコーディネイターを嫌っておいて
「遺伝子操作もなかなかいいよねー、あはは。僕たちの子供もそうしよっかv」とか言い出しそう
な雰囲気ですよ。
このままじゃ、
どう調べてもコーディネイター側が支配者階級にひしめくということに気付かないのか・・・・。
しかし、永劫に埋まらないと思われたナチュラルとコーディネイターの間の溝を、議長が一時的にとはいえ
修復したように見える
状態に持っていったことは、この作品の中では確かですよね。
これはなかなかにすごいことだと思います。
しかし。
議長の動機がいまいちはっきりしない。なぜここでデスティニープランでなければいけないのかがよくわからない。
デスティニープランの正否の問題ではなく。だって、
正しいと信じるからやろうと決意するだけじゃない
と思うんですよね、人間って。
それこそ議長にも守りたいものがあるんだろうと思うわけで。
デスティニープランを
是非とも決行しなくてはならないと突き進む情動のようなものがあると、
もっと議長にも魅力が出ると思うのですが。
もしくは、そこで達観してしまう理由とか。
タリアさんに振られただけじゃ弱い!!弱すぎるよ!!
FATESから今回へ。議長の思考段階が一段階飛んでいるような印象を受けます。
もうひと越え、議長の口から何かを聞きたいものですね。
それともそこはとってあるのか??
ラスボス(?)として、残り2回でも語る機会はあると思いますからがんばって議長!
→ 語る機会のない人(例)アウルさん・スティングさん・・・たぶん元仮面の人(T_T)
▼シンの後押しをするレイ。
さすがに
なんだかよくわからないデスティニープランに不信の声を上げるシン。
明確にどうこうというよりは、「なんかよくわかんないけど、そんなことできんの?大変じゃん!!」という印象。
それに比べると、確固たる自分の信念を持っているレイは強いですね。
議長は正しいのだから信じろと強い口調で言う。
『誰もが幸福に生きられる世界。二度と戦争が起こらない世界』
この言葉は、まるでシンのブロックワード(って、前にもこれ言った気が・・・笑)
シンが自分を失うほど強く強く、それを願っていることは確かなんですよね。
『誰より強く、誰よりその世界を望んだ者だから、議長は君を選んだ』
遺伝子的にだけでなく、シンの素性を調べ、近くにレイを配してまで選んだのかしら?
だとしたらすごい眼力ですねぇ、議長。
ある意味、シンがデスティニーに乗ったのは逃れられない運命なのかと思った瞬間でした。
さて、部屋を訪れるルナマリア。
「大事な話をしている。後にしろ。」
って、すげなく断られてるーーー!!!
フェイスだから・・・って問題じゃないよ。シンにならともかく、レイにそう言われても
私だったらがんがん扉叩いて邪魔しそうです。
密室で二人で、恋人(自称)ほっといてなにやっとんじゃーこらーっ!!って(笑)
いや、真面目な話、邪魔者(危険分子)としてシンにルナマリアを近づけさせないレイが怖いな・・・。
あと2話なのに、
ちっともその進退が安心できないルナマリアです。
場面は戻って、さらに思い詰めた口調でシンに追い打ちをかけるレイ。
「だが人はもう、本当に変わらなければならないんだ。でなければ、救われない!」
うう。この『救われない』は自分やステラ・・・戦いの中で生み出された悲しい存在に向けて言ってるんでしょうね。
「あんなことを、二度と繰り返さないためにやりとげねばならない」
レイはレイなりに。ただ議長を盲信するだけではなく、自分の正義の為に議長を信じたのでしょうか。
だとしたら、議長を信じたい『何か』がもう少しでも語られると良いんですが。
「強くなれ、シン。お前が守るんだ。議長と、その新しい世界を。」
「それが、この混沌から人類を救う、最後の道だ」
・・・・んん!?
どうもこの
『最後の』が気になるんですが。
クルーゼも
『我々には時間がない』って言ってたしな・・・。
やっぱりデスティニープランにはさらにその奥に隠された意図があるんじゃ!?
まだ隠された情報があるんじゃないのっ!!??
と、
残り2回になっても期待する私・・・
いやでも、3もあるって噂も聞いたしわかんないっすよ?
▼タリアさん平手打ち希望。
『戦争は、政治の一部よ』
いやまあ、それは正論なんですが・・・。
それでも私がタリアさんにやって欲しいのは、
議長に平手打ちをかましつつ啖呵を切る系なんですよね(笑)
うーん、無理かなぁ。見たいな、昼ドラばりの愛憎劇。
キラたんはがんばってた。
▼カガリんかっこいいぞ!!
「だがもうこれ以上、世界を彼の思い通りになどさせるわけにはいかない」
別人のように決意を固めきりりとしたカガリがかっこいい。
しかし・・・
「かつてウズミ代表は『人としての精神への侵略』という言葉を使われた。
これはそれよりもなお悪い!」
え、そんなのありましたっけ?(記憶が曖昧なお年頃)
『精神の侵略』よりもなお悪いっていうのもイマイチぴんと来なかったのですが・・・。
『可能性への侵略・尊厳への侵略』というかんじでしょうか?
「オーブの理念、なんとしても守り抜く。それが必ずや、全てを守ることになる!!」
侵略しない。侵略させない。個々が自立してお互いを理解し、尊重すること。
議長に対するアンチテーゼはこれだ!!と理念を背負うカガリに拍手です。
▼アークエンジェル陣の反応。
虎「思ったとおり、世界の反応は緩慢なものだな」
マ「思った以上に、じゃない?」
鷹「よくわからないっていうのが本音だろう。人種も国も超えて、いきなり遺伝子じゃあ、誰だって判断困るよ」
マ「あれだけ聞くと、いいことずくめですものね」
おいおい、なんだか
状況説明部隊と化してますが大丈夫ですかー?(笑)
冷静ですな。
先週思ったことを(わからなくて反応できない)ちょっぴりフォローされていてほっとしました。
なんだー!やっぱりみんな
リアクションに困るよね!!(その割に検査に並んでましたが・・・)
でもまあ、ここで言われているのは『各国政府の対応』なんでしょうね。
オーブは防衛態勢に入っているということで、覚悟が見えてここでもカガリんに拍手です。
がんばれー!!
さて、
「提示だけで終わるはずはない」
と議長の実力行使を憂うアスラン。
「戦うしかない。これじゃあ戦うしかないって、結局僕たちは戦っていく」
とよくわからんがとりあえず戦いを憂うキラ。
これに対し、ラクス様登場です。
本当にボスですねぇラクス(笑)
迫力的に納得なんですが、男性陣がちょっぴり可哀想ね・・・。
「夢を見る。未来を望む。それは、全ての命に与えられた、生きていく為の力です。
何を得ようと、夢と未来を封じられてしまったら、私たちはすでに滅びたものとしてただ存在することしかできません。
全ての命は、未来を得るために戦うものです。戦ってよいものです。だから私達は、戦わねばなりません。今を生きる命として。
私たちを滅ぼそうとするものを。議長の示す、死の世界と」
議長の計画は、未来を封じる、すなわち生きていく意味を奪うもの。生きながらにして人を滅ぼすもの。
だから私たちは、生きるために戦わなければならない。
ラクスの言は、ある意味極論ではありますが説得力のあるものでした。
思わず頷く力がある(ってこれは田中さん効果?)。
アークエンジェル陣の意志はこれで定まった・・・あとは実行あるのみ!!というかんじですね。
▼レクイエム発射。
アルザッヘル基地に動きあり。
大西洋連邦のようですねどうやら。
「彼女のようにがんばることもできないのに、一国のリーダーなどやらねばならぬとは大変だな。
指示してくれる、ロゴスもいない」
なんだか議長が言いそうにない台詞だなぁ。
子猫ちゃんを誉めるのなんて、
記憶を失う前のあの人くらいでいいから!!
なーんてつっこんでいるうちに、議長はレクイエム発射を決断。
「まあいいだろう。ではまず、アルザッヘルを撃つ。オーブはその後だと」
やっぱり、オーブも狙えましたか!!
それでは
ウナトさんはオーブ国土をレクイエムの魔の手から守ろうとした説も夢ではないですね!!(←力説)
それにしても気になるのは・・・
「私はちゃんと言ったはずだがな。
これは人類の存亡を賭けた最後の防衛策だと。
なのに敵対するというなら、それは人類の敵ということだ」
『最後の防衛策』って!!
・・・やっぱり
人類に後がないように感じるのよね。この発言。
なんかまだ隠してませんか議長っ!?
それとも単に使ってるだけ??
そして発射されるレクイエム。
いくらなんでも、動きがあるくらいで発射していたら反発や不信のひとつやふたつありそうなものですが。
それだけ議長に懐柔されてしまっているということでしょうか。怖いですねー。
▼レイの告白。
「さっきのことならなんでもない。持病のようなものだ。気にしなくていい」
ルナを放っておいてレイにつきっきりなシンに
ちょっぴり萌えました。
・・・・というのは置いておいて。
まるで、時間を惜しむように、シンに言葉を残すレイ。
「この先なにが起ころうと、誰が何を言おうと、議長を信じろ」
「世界は変わるんだ。俺たちが変える」
『俺たち』にクルーゼがかぶるのが意味深ですよね。
虚無的な方向に走ってしまったクルーゼ・・・彼を無意味なものにしたくない。
彼と同じ存在でありながらも、議長の示す『世界』に自分の生きる意味を見出そうとするレイは、
ある意味クルーゼの意志をポジティブな方向に継ぐものなのかもしれませんね。
「だがそんな時には混乱の中、これまでとは違う決断をしなければならない時もあるだろう。
わけがわからず、逃げたくなることもあるだろう。
だが、議長を信じていれば大丈夫だ」
ここまでの信頼・・・やはり議長への盲信だとは思いたくないなぁ。
議長はデスティニープランを提示しながら、レイには生きる意味を・目的と未来を与えてるんですよね。
うーん、この当たりは次回に期待するしかない!!(ていうかもう今日放映なんですがね・・・)
「正しいのは、彼なんだからな」
「うん。まぁ」
でも、それに何気なく流されているシンはどうなの・・・(笑)?
ブロックワードが効いているにしても、やはりこの先心配だよシン!!
しかし。
「でも、なんでそんなこと言うんだよ。
なんか、それじゃドラマの死んでくオヤジみたいだぞ。やめろよー」
そんな所へのつっこみっぷりは健在!!ちょっとがっくり気が抜けましたよ私。
とそこに来ました。
「実際、俺にはもうあまり未来がない。テロメアが短いんだ。生まれつき。俺は・・・クローンだからな」
あら、
あっさり言っちゃいましたね。
予想していたので余り驚きはないのですが、テロメアって何!?と一瞬思ってしまいました。
そういえばドリーの時に聞いた気はしますが。
調べたところ、寿命に関わる因子みたいですね。染色体の末端にあるそうです。詳しい説明省きますが。
『短いから寿命も短い』とは言い切れない、諸説あるようですが、細胞分裂する毎に短くなっていくのは確かなよう。
んで、ドリーは成長した羊の細胞核から生まれたので、その分テロメアが短いところから命が始まる=寿命が短い。
ということだったみたいです。
とりあえず、寿命短いって聞いてもすでに死亡フラグが立っていた気がするんですが・・・。
悲しみはないが切ないですね。
▼アークエンジェル陣の決意。
レクイエム発射に走る動揺。
ラク「従わねば死。どちらにしても、このままでは世界は終わりです。逃げ場はありません」
キラ「ああ、わかってる」
ラク「行きましょう」
お、男前すぎるラクス様・・・!!
今回はすっかりカガリ・ラクスが二大巨頭です。
▼ミネルバ陣の決意。
ふてくされた様子のルナと、レイでいっぱいいっぱいで上の空なシン。
もうちょっと、話合いさせてあげたいんですが・・・!!
そこへレクイエム発射の知らせが届く。
驚くシン達の元に現れるレイ。
「言ったとおりだろう、シン。例え良いことでもスムーズにはいかない」
むっとしたかんじのルナ。なんか言った方がいいよー。
「次はあいつらが来るぞ。アークエンジェルが」
「今度こそ奴らを撃つんだ。俺たちが。お前の望んだ世界を、守るんだ」
強い決意を示すレイが、シンの心を揺らす。
ラクス様に対して、こちらの巨頭はレイでした。
さて、突然ですが!!
▼こうだったら面白いなーガンダムDESTINT最終回予想。
やっぱり捨てきれない、まだまだなんか隠してるんじゃないの!?議長&レイ!!という思い。
ちょっとこうなったらどうよ的なものを考えてみました。
細かいところはつっこまないで!!(嘆願)
***
致命的なダメージを受け、崩れ落ちる議長。
それを支えるレイ。
「夢を見る。未来を望む。それは、全ての命に与えられた、生きていく為の力です。
何を得ようと、夢と未来を封じられてしまったら、私たちはすでに滅びたものとしてただ存在することしかできません」
静かに言うラクス。
しかし、それを聞いた議長は小さく・・・やがて高らかに笑い始める。
「君たちは何も知らない。だからそんなことが言える」
「今更なにを」
不信げに目を細めるキラ。
「知ってしまったのだよ私は。現在の人類には遺伝子的に致命的な欠陥がある。
このままでは世代を経る毎に寿命が激減し、子を成す力も無くして瞬く間に滅びてしまうだろう・・・」(←このへん適当に)
「そんな、馬鹿なっ!!」
驚愕に目を見張り、叫ぶアスラン。
「君は知っているはずだ・・・コーディネイター達が、時世代の子供を作る能力を失い始めていることを。
しかしこれは、コーディネイターだけの問題ではない。人類全体の遺伝子に急激な変化が訪れているのだよ」
苦しげに語る議長を見つめながら、レイが呟く。
「議長を始め一部の者だけがそれを知った・・・絶望して、世界を自らの手で滅びに導こうとした人もいた。
けれど、議長は諦めず動き始めた。
それが人類を滅びから救う最後の道・・・デスティニープランだった」
「・・・全ての人間の遺伝子をサンプルとして研究を進め、生き延びる為の遺伝子操作を施す。
その為にはデスティニープランが不可欠だった。
・・・私にならできる・・・私にしかできなかったのだこれは!!」
荒い息の間から、どこへこんな力が残っていたのか・・・そう思わせる力で議長はそう言い切った。
「しかし、他に方法が・・・」
小さな呟きに、射るような視線を向けたのはレイだった。
「 時間がない。
・・・いや、それだけではない。こんなことを発表すれば、全世界がパニックに陥ることは明白だ。
この事実を隠し通しながら、他の方策を探す。
人類全ての命の重みを背負いながら、この十数年誰も見つけだせなかった解決策を探し出す。
それだけのことをする覚悟がお前達にあるのか!?」
重い沈黙がその場を支配した。
その静寂を破ったのは、激しくむせる議長の咳音だった。
「・・・ギル!!!!
・・・お前達さえ、いなければ・・・・!!」
悲痛な叫びと共に憎悪をたぎらせるレイに、議長は大丈夫だと言うようにゆっくりと首を振った。
「夢・未来・・・それは命があってこそ望むことができるもの。
生きながらに滅びようと、地球上から人類が滅び去るよりは良い・・・人類という種そのものは未来を夢見ることが出来る。
それでも、君たちはこの道を選ばないと言うのかね?」
完全にひっくり返ってしまったロジックに、3人は息を呑んだ。
しかし、意を決したようにキラは口を開いた。
「それでも・・・僕たちは、この道を選ぶことはできません」
「私たちは、可能性を探したいのです」
きっぱりとそう言ったラクスに、アスランは続けた。
「間違っていたら正して欲しいとあなたは言った。
どこかで止めて欲しいと、あなたもそう思っていたのではないですか?」
答えぬ議長に、アスランは言う。
「あなたが一人で耐えてきた重みならば、俺達は耐えて見せます。
俺たちは・・・一人じゃない」
その言葉に耳を傾けていた議長は、小さく笑みを浮かべた。
「やれるものなら・・・やってみるがいい・・・・・・・くっ」
大きく呻いた議長を、レイはすがりつくようにして支えた。
「ギル・・・!!」
「私は見届けられない・・・だから、レイ。君が見届けてくれ。彼らの『可能性』が見つかるか否かを」
「そんな・・・俺にはもう時間がありません・・・それならば、ここで一緒に!!」
「駄目だ。それでは、私のやってきたことの意味が・・・ない。私の為に、レイ」
いつの間にか流れていた涙を拭うこともせず、レイはただ頷いた。
それを見て安心したように、男の体から力が抜け落ちる。
「ギル・・・・ずるいです。これでは俺は、死ぬことさえ許されない・・・」
そう呟いて崩れ落ちると、レイは天を仰ぐように静かに涙を流し続けた。
どれくらいの時間が経っただろう・・・レイは静かに議長の体を支えて立ち上がった。
「行ってくれ。この人を送りたい」
その言葉に、3人は無言で踵を返した。
「俺は見届ける。お前達が何をするか・・・生半可なことをすれば容赦はしない」
背を向けたまま頷くと、そのままその場を立ち去った。
どんな言葉も慰めも、今の彼には意味のないこと。
ただこれからの行動だけが、彼らに対する答えになる。
***
数時間後、エターナル内。
「どうするべきだろう、これから」
呟くキラに、アスランが答える。
「知らせるべき人を厳選するところからだな。俺たちは一人じゃない」
アスランはキラと、確かめ合うように微笑を交わした。
すると唐突に、ラクスが口を開く。
「アスランは、あの石をご存じですわよね?」
「・・・石!?」
場にそぐわぬ話題に、アスランは思わず声を上げた。
「あの、クジラのような生物に翼が生えている・・・不思議な石ですわ」
「ああ・・・エヴィデンス01か・・・あれがどうかしたのか?」
「そんなものあったっけ?」
不思議そうなキラに、アスランはあきれたような声を出した。
「あったっけ?って、お前ねぇ・・・けっこう有名だろ?」
「そういえば、バルトフェルトさんのとこで見たような気も・・・」
小さく溜息をついて、アスランは説明し始めた。
「エヴィデンス01・・・ジョージ・グレンが木星探査中に発見した生物の化石。
それは、外宇宙からきた地球外生物の存在を示す・・・」
そこで言葉を止めると、アスランは小さく息を呑んだ。
「ラクス、まさか・・・?」
ラクスは静かに頷いた。
「私たちとは違った進化の道をたどる生物の存在・・・・それは、なんらかの可能性につながるかもしれません」
「少しでも可能性があるなら・・・行くべきだよね」
キラも大きく頷いてみせる。
「木星探査。もしかすると、外宇宙への旅か・・・大変な話だな」
「それでも、やらなければなりませんわ。それが私たちの選んだ道ですから」
ラクスの言葉に、3人は自然と顔を上げ遙か彼方を見つめた。
大きな決意をその胸に秘めて・・・・
<完>
・・・・・ぷっはー、疲れた!!
こんな妄想をただただ書き連ねてどうするんだ自分!!
こんなに気合いが入った長さじゃ
ここまでたどり着いた方がどれだけいるか・・・(憂)
ちょっと書き始めたらこんなになってしまいました。
あんまり調べてないので無茶くちゃですが、まぁ、これくらいの語りが議長&レイにあったらいいなーということで。
カガリんは地球にいるのでともかくとして、シンがいなくてごめんなさい・・・・<(_ _)>
▼次回予告 『 レイ 』
『未来の為に撃つ。
未来の為に守る。
ならば、戦い続ける今は・・・。
知るからこその道、示せ、ジャスティス!!』
レイ・・・どうなるんだレイ〜!!と期待。