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★リトルバスターズ!SS部屋★

リトルバスターズ!のSSを掲載していきます。

  3   『第三回 理樹君ハーレムナイト…大会』(女性陣オールキャラ?もの)
更新日時:
2009/09/06 
 
 
 
 某所。
 密談が行われていた。
 
 
「またも負けてしまった…。まさかおっぱいな私たちが連敗するとは…」
「お姉ちゃんが向こうに参戦してしまったのがなァ」
「ふぇ。負け?」
「ありゃ。小毬ちゃんはまだ『戦い』って認識がないんですかね?」
「たたか…い?」
「コマリマックス。これはおっぱいとおっぱいでないのとの壮大な戦いなんだ」
「お、おっぱいっ?!」
「姉御…おっぱいしか言ってませんぜ」
 
 どうやら凄く混乱しているらしい。
 無理もないかもしれない。
 彼女たちは、おっぱいで勝負していたのだから。
 
「おっぱいが大きいのは武器にはならないと言うのか…」
「まるで存在価値が否定されてしまったみたいですナ」
「何っ? それじゃあ私の存在価値はおっぱいにのみ存在するみたいじゃないか!!」
「否定できますかね?」
「う…うう」
「………そんなことないと思うけどなあ」
「反応が遅すぎるぞ、コマリマックスっ!!」
「だって…ゆいちゃんのおっぱいはおっきい。これじゃすてぃす。おーけー?」
「だから…なんだ」
 
 噛み合ってるのか合っていないのかわからないような会話だ。
 不自然さはあまり感じられないのがこの3人なのかもしれないのだが。
 
「まあいい。実はこの状況を打開するために、新メンバーを入れようと考えている」
「しんめんばー?」
「ラーメンバーみたいに言うなっ、コマリマックス」
「完全に小毬ちゃんのペースになってきやしたね。
 でも姉御。アテはあるんすか?」
「ある! …と言いたい所だが、確信は持てない」
「えぇー」
「実はターゲットとは話したことが無い」
「突然絶対絶望的っ?!」
「ふぇぇっ? 他人?」
「ああ…」
「そこは全身全霊全力で否定して欲しいっすネ」
「だが…味方になってくれるはずだ。
 何せ、私たちリトルバスターズの練習をいつも見ていたからだ」
「見てた? …おねえちゃんはたまに見てたけど。…いつも?」
「さーちゃんとかじゃなくて?」
「ああ。いつも、と言っただろう。
 私の背後をかさかさ動いていたからな。嫌でも気配に気づく」
「ゆーれいっ?!」
「ゆ…うれいぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
 
 ばたーん!
 
「ありゃりゃ…。小毬ちゃん倒れちゃいましたね」
「まあいい。しかもだ…おっぱいも大きいと来た」
「う…あんまりおっぱいぼーん!な子が集まると、はるちんは不利なんですけどネ」
「勢力拡大と勝利優先には、多少の犠牲は止むを得ん」
「たとえそれが幽霊だとしてもっ?」
「そういうことだ」
「おっぱいぼーん!な幽霊ちゃんなわけですネ。
 でも理樹くんに見てもらうわけですから…可愛いんすか?」
「ああ。容姿に関しては申し分無さそうだ」
「ならいいんですけどネ」
「よーくなひぃぃぃーー」
「まあそういうわけだ。当日を楽しみにしておいてくれ」
「あーでも、話したこともないのかー」
「葉留佳君。そこにはツッコまないように」
「へいへーい」
「よくなひぃぃぃぃ……」
 
 オチがついたのかついてないのかわからないまま、某所での密談は終わった。
 
 
-------------------------
 
 
 
 某所。
 こちらでも密談が行われていた。
 
「みんな、聞いてくれ。新メンバーだ」
「新メンバーですか? 鈴さん」
「わふーっ。それはとってもえきさいてぃんぐな響きですー」
 
 声は大きいが、どうやら胸は小さいほうの集まりらしい。
 
「で、新メンバーとは誰なんですか?」
「きいておどろくな。実は…」
「「実は?」」
「さーーーーーーだ」
「さーだ?」
「わふっ。もしかして…伝説のミュージシャン、マサシ・サダですかっ」
「まあ…なんだ。さっさだ」
「わふっっ。もしかしてそれは…戦国武将、佐々成政ですかっ」
「やりますね…。今流行りの武将カップリングですか? 鈴さんが歴女だったとは驚きです。
 屈強なはずの男たちなのに美青年ぞろい。そしてめくるめく友情と愛の世界…(略」
「せんごく? びせいねん? なんだそれは。
 まあいい。あたしのとっておきだ」
「…楽しみにしておいていいですか? 鈴さん」
「わたしとしては、直枝さんには男性とのカップリングを推奨したいんですが…」
 
 がらっ。
 誰かが入ってきた。
 
「…あのねえ。ここにはツッコミ役がいないわけ?」
「あ、佳奈多さんですっ」
「なんの用だ」
「あのね…私も一応こっちのチームなんだけど。
 で、新メンバーって一応、女の子よね?」
「ん? もちろんそうだ。そのほうが理樹が喜ぶんだろう?」
「女の子さんですかー」
「…残念です。出来れば中性的な少年とかが良かったのですが」
「残念って…貴女ね。それは貴女の好みであって、直枝の好みとは関係ないじゃない?」
「いいえ。…ただ、直枝さんと美少年のコラボがどんな絵になるか、あなたは興味がないんですか?」
「無いわ。どちらかと言えば、クドリャフカが女の子に弄ばれてる絵なら惹かれるかもしれないけれど」
「?!! …あなたは来ヶ谷さん派でしたか」
「来ヶ谷さん派? 何なのそれ?」
「わたし派であれば少年同士のカップリングですが、
 来ヶ谷さん派であれば女の子同士のカップリングに走るって意味です」
「お、女の子同士?! 失礼ね。ここにいるってことは直枝目当てってことでしょう?」
「直枝さん目当て…そうでした。すっかり直枝さんのカップリングのことに目が行ってしまってました」
「なおえ? 誰だそれは」
「みなさんっ、リキのことを忘れないであげてください〜〜っ」
 
 
 本線から逸脱しまくっていたが、これもおそらくは彼女たちのペースなんだろう。
 こうして、どうでもいいある一日の夜が更けていった――。
 
 
-----------------------
 
 
 そんなある日。
 
 
 
「かくかくしかじか…ってわけなんだ」
「理樹くん、何だかマンガの主人公みたい」
「便宜上だよっ。察してよっっ」
 
 僕は沙耶さんと歩いていた。
 漫才みたいなやり取りは、いつもの感じだから気にしないでおく。
 
「でもね。それって理樹くんにとって嬉しいことなのかなあ?」
「どういうこと?」
「だって、女子寮で女の子ばかりなんでしょう?」
「うん。…どうして?」
 
 沙耶さんに、夜の集まりのことを話していた。
 別に隠すようなことじゃないし、できれば沙耶さんにも参加して欲しかったから。
 
「それって、理樹くんも女の子扱いされてるってことじゃない?」
「えぇーっ」
 
 それは心外だ。
 
「だって、全く警戒されて無いって言うか、全く男の子として見られてないじゃない」
「はっきり言わないでよっ」
 
 ショックすぎる。
 そんなに僕って男としての魅力ないのっ?
 エロゲの主人公らしく、やることはしっかりやってたはずなんだけどね…。
 
「もしかして…女装した理樹君のあまりの可愛さを、皆が知ってるとか?
 あれは、同じ女としても嫉妬を覚えるレベルだもんね」
「そ、そんなわけないよ〜っ。って、同じ女ってどういうことっ?!」
 
 もはや性別まで変更されてるレベルって?!
 
「ま、そんな共通の趣味を持つ者同士なら参加してみても良いかも」
「…え? ほんとに??」
「理樹くんが望んでくれてるんならなおさらじゃない」
「そ、そうなんだ」
 
 何か意外な返答。
 なら話は早いのかもしれない。
 
「じゃ、行こっか」
「うんっ。でもその前に」
「その前に…何?」
 
 とすっ。
 
 僕の、首に軽い衝撃があ・って…。
 あ…っれ……? いしき、が…。
 これ…って……ま…えと……おな………。
 
 
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 …じ……で。
 あれ? …また、声が…。
 
 
 
「ええっ? もう女装した直枝さんを知ってるんですか?」
「知ってるも何も、あたしがそうしろって言ったんだから」
「えっ? それで女装してしまうくらいの関係なんですか?」
「ええ。あたしの着てた服でね。女のあたしが嫉妬するくらい可愛かったなー」
「わふーっ。それは見てみたいですー」
 
 あれぇ? 僕のことを話してる?
 しかも女装って…。
 ようやく視界が開けてきて…。
 
「…お。眠れるお姫様がお目覚めのようだぞ」
「お、お姫様ってなんだよっ。あと、いつか本当に死ぬよっ」
「ふむ…。上手い気絶方法じゃないか」
「まあね。あたしのスパイ技術をつかえ…げふんげふん」
「スパイがどうかしたんですか?」
「すぱい…スパイスっ、スパイス」
「スパイス…?」
「そうっ。秘密の薬みたいなスパイスがあって、それを調合して理樹君に飲ましたの。バッチリでしょ?
「バッチリじゃないよっ」
 
 スパイスの部分には突っ込まないことにしておいた。
 沙耶さん的にスパイなのがバレたら不味そうだから。まあそもそもここにいる時点で…だけど。
 
「その様子だと大丈夫そうだな」
「当たり前じゃないっ。あたしが峰うちの加減をミスするわけないじゃない」
「もう気絶したくなんかないよっっ」
 
 ナルコレプシーのこともあるけども、人から気絶させられる体験はもうしたくない…。
 ましてや女の子からだよ!
 
「ああそうそう。後で彼女たちから聞いたわ。次からはもう峰打ちしないでも理樹君は来てくれるんだって」
「連絡が行ききらなかったようだ。すまない、理樹君」
「そもそも無理だし…もういいよ」
 
 そもそも、面識が無い沙耶さんにどうやって『僕を拉致する時には峰打ちをする必要はない』なんてことを教えるんだ…。って、僕を拉致するってそういう場面をまた想像して伝えるとかどういうシチュエーションなんだ…。
 ひとりで沙耶さんに伝えられる可能性のある場面を想像してみたけど、余計にバカだった気がした…。
 
 ただ、そんな想像をしていてひとつだけ引っかかったことがある。
 
「あれ? 沙耶さんって来ヶ谷さんたちのこと知ってたの?」
 
 そう。それは凄くシンプルなもの。
 そもそも僕は、沙耶さんをみんなに紹介したことなんて無かったから、僕経由で知り合った可能性はきわめて低い、と言うか、無い。
 ならどうやって? 最初からシリアイだったとか? いやそんなはずは…。
 
「ん? 理樹君のことを知ってるみたいだったからな。
 理樹君のことを話してるうちに意気投合したってわけさ」
「そういうことね」
「私たちの知らないこともたくさん知ってたよ〜」
「まあ、そういうことさ」
「…」
 
 僕という共通の知人の話題で盛り上がった…と。
 まあよくあ…ないない。
 全くの初対面でどうやって打ち解けたって言うんだろう…。
 
 そこのところを考えてても話が前に進まないだろうから、とりあえず置いておくことにする。
 
「…で、今回は何なの?」
「ふむ…よく聞いてくれた。我々のチームに、朱鷺戸女史が加わってくれたので大勝負に出る!」
「ひゅ〜ひゅ〜っ。それでこそ我らがアネゴーっっ」
 
 大勝負?
 いつでも来ヶ谷さんたちは大勝負っぽい言い方だった気がするんだけど…。
 ここはツッコミしたら駄目なところかな?
 
 
 
「それでは、
 
『第三回 理樹君ハーレムナイトでウッハウハ、こりゃヤバイぜヒャッホウっ!! 大会』
 
 を始める」
 
 
 
「どがらぐわっしゃーんっっ!!」
「げげごぼうおぇっ」
「ヘンな掛け声はいらないよ!」
「えー? これってゲートを開いてスタートっ、って意味なんだけど?」
「わかりにくいよっ、葉留佳さん。あと…沙耶さんっ、ここその音じゃ間違ってるよっ!」
「何よっ、別に便乗したっていいじゃないっっ」
「濁音連発だからってえづき音で便乗しようとしないでよ!」
 
 沙耶さんの参加でますます混沌としてきてしまった…。
 誰か、誰か良識を持った人はいないのか?
 
「まあそんなことはどうでもいい」
「全力でスルーされちゃったっっっ」
「け、結構傷つくわね…」
 
 と思ったら、来ヶ谷さんが強引に収めてしまった。
 まあやっぱ、リーダー気質はあると思う。
 
「今日こそ、今晩こそは、理樹君に我々のおっぱいの魅力を存分に味わってもらう!」
「いえっさーっ、と言っても、私はあんまり威張れないけどね」
「おー、がんばろー」
「何だかわからないけど、要は理樹君をメロメロにしてしまえばイイってことね。OK」
「ああ。めくるめくおっぱいの世界へ誘ってやろう。いや、理樹君から飛び込んでくるといい。
 むしろ理樹君は飛び込まずにはいられないだろう!?」
「いやいやいや」
 
 強引さも相変わらずだけど…。
 しかしおっぱいの世界ってどんななんだろう?
 
 そんなことを考えてると、静かだったもう一方が動いた。
 
 
「ふっふっふ」
 
 
 小さいほうのメンバー、鈴だ。
 手を腰に当て、小さい胸を大きく突き出すようにしてた。
 
「うわあ…りんちゃん、なんだか悪役みたい…」
「こまりちゃんに悪気は無いが、こっちも助っ人を用意した」
「ええーー」
「じゃーん」
 
 鈴の掛け声に合わせて、半分棒読みにも聴こえる西園さんの掛け声に合わせて出てきたのは…、
 
 …あれ?
 誰もいない。
 
「いないじゃないかっ。どーゆーことだ?? 出て来いササニシキっ」
「…だ〜れ〜が、ササニシキですって〜っ??!!」
 
 ササニシキと呼ばれて笹瀬川さん登場。
 "ササ"しか合ってないのに出てくるなんて、さすがは息ピッタリのコンビだと思う。
 
 でも…何処にいたんだろう?
 
「おお、いた。これがあたしたちの新メンバーだ」
「新メンバー? 何のことですの?」
 
 なぜかきょとん顔の笹瀬川さん。
 また鈴のことだから、『後で用があるからちょっと来い』とか言って強引に呼んだんじゃないかと思うけれど。
 
「ま…まさかさーちゃんが助っ人っ?!」
「助っ人ですって?! わたくしが? どういうことですの?
 わたくしはただ、直枝さんをくちゃくちゃにしたくないか、ってそこの棗鈴に誘われただけですわっっ」
 
 ちょっ、鈴っっ。僕をくちゃくちゃってどういう意味なんだっ。
 
「そうだ。猫に二言は無い」
「貴女、猫でも無いですしそもそもことわざ自体が間違ってますわっ」
 
 相変わらずこの二人って、鈴が主導権を握ってるなあ…。
 どれだけ笹瀬川さんが高圧的な態度を取ったとしても、鈴は軽くあしらっちゃうんだよね。
 どちらにしてもだけど、この二人って相性自体は良いと思うだけに、ぶつかり合ってるばっかりなのは惜しいと心から思う。ぶつかり合わなかったら親友? …それも考えづらいんだけど。
 
「そんなことはどーでもいい。ただ、この戦いに勝てば理樹をくちゃくちゃにできる(たぶん)」
「…どういう戦いですの? まあ、最後の独り言は聴かなかったことにしてさしあげますわ」
 
 僕をくちゃくちゃにできる…って、何も同意した憶えはないんだけど。
 でもここでは僕の主張はまず通らない…よね。
 
「そうだ。ここの対決だ」
「ここって…、む、胸の対決っ?!」
 
 鈴の手の指した部分は自分の…平らな胸。
 そして笹瀬川さんの手も、自分の…平らな胸へ。
 
「そうです。わたしたち小さいチームと、おっぱい魔人たちとの戦いです」
「お、おおおおっぱいまじんだってぇ〜〜〜、みおちんっ」
「そ…そうだったんですの…」
 
 西園さんの手も当然、自らの胸の位置に。
 そして、葉留佳さんと西園さんの胸を見比べる笹瀬川さん。
 
「納得しましたわ。
 これは…聖戦ですのね」
「…聖戦、その通りです。
 わたしたちがコンプレックスとしてしか考えていなかったこの胸が、ダイヤモンドような輝きを手に入れられるかどうか? そんな世界を変える戦いが…始まるんです」
「そう…でしたの…。私も、一員に加われますかしら」
「はい。貧乳が胸を張って生きられる世界を、わたしたちが作り始める。そんな戦いを始めましょう」
「いやいやっ。大げさすぎるからっっ」
 
 思わずツッコまずには居られなかったくらいに、シリアスモードで今回の戦いに臨むふたり。
 
「せいせんだな。あたしも理解した」
「私も理解できましたっ。あいあむせいせん!ですっ」
 
 そして同じチームなのに、おそらく「聖戦」の意味を理解できていないふたり。
 相変わらずマイペースだなあ。
 まあその前に、僕のツッコミはスルーされちゃったんだけど。
 
 で、リーダーは結局…西園さんなのかな? 主導権は握ってる気がするんだけど、大きいチームの来ヶ谷さんほどしっかりとした柱は無いのかもしれない。
 
「そうです、聖戦なんです…。さぁ、立ち向かいましょう!
 あの悪しきおっぱい使徒たちと」
「ちょ…みおちん酷っ! おっぱい使徒って〜」
「えい、えい、おー、ですっ」
 
 強固な結束を誇る貧乳軍団。
 崇高?な目的を前に、一枚岩の固い意志が覗えた。
 
「…で? そもそも何がしたいわけ? 何が目的?」
 
 ひとり、醒めた目で少し離れた場所から見ていた二木さんが口を開いた。
 一応彼女も、貧乳軍団の一員だったはずだ。
 
 ま、前も無理やりと言うか、成り行きみたいな感じで参加してたから、戸惑うのも無理はないと思う。
 でも見てる限り、戸惑っているというよりも、冷静に事の成り行きを見ているだけのような。
 
「リキにひんぬ〜の魅力におぼれさせるんですっ」
「ひ、貧乳の魅力? 直枝を?」
「当たり前だ。そのためにあたしは、ひんぬ〜でお馴染みのさしみを勧誘したんだ」
「貧乳貧乳と言わないでくださる? それなりに気にしてますのに…。それに貧乳でお馴染みなんて、そんな失礼なこと言われたことありませんわよっ」
 
 このチームの初期メンバーたちに、貧乳という言葉自体には抵抗は無いらしい。
 二木さんはそれを受け入れてる感じで、笹瀬川さんは抵抗感があるのが面白い。
 
「なるほどね。確かに胸ばかりに栄養が行って、頭の切れなさそうなあちら側と比較したら魅力があるかもしれないわね」
「そう…ですわね。まだ幾分こちらのほうがマシかもしれませんわ」
 
 二木さんはクドを、笹瀬川さんは鈴を、それぞれ見てそう肯定した。
 
「ひどっ!! 酷すぎない?! おねえちゃん…っ」
「そりゃないよ、さーちゃん〜」
 
 置いてけぼりを食らわされた巨乳(?)軍団からの反論…というか抗議というか涙ながらの訴え…。
 哀れではある。
 しかも、どうしておっぱいが小さいチームからコケにされなければならないんだろう…。
 ちなみに大きいチームには、数学の天才である来ヶ谷さんや、英語マスターの小毬さんがいたりして凄い布陣なんだけど。
 
「ちょっと待って。どーしておっぱいが大きいことがマイナスなわけ?
 脳髄とおっぱいの中の脂肪とは成分からして違うんだけど?? ホワーイ?」
 
 ここで、劣勢だった巨乳(?)勢の新メンバーである沙耶さんがツッコんだ。
 僕も感じていた疑問をそのまま口に出してくれたんだけど。
 
「そうだ、いい事を言うな。
 いいか。我々が劣ることなど何もない。
 胸を張って生きればいい。堂々と、巨乳であることを誇りに思え!!」
「サー、イエッサーッッ!!」
 
 まるで軍人のような来ヶ谷さんの檄。
 それに応える下っ端兵士のような挨拶をする葉留佳さん。
 
 …ここは戦場だったろうか? と、少し疑いの目で見てしまう自分がいる。
 けれどここは…紛れもなく、自分の学校の女子寮の一室で。
 
「うん。よくわからないけど、むねをはってがんばればいーんだよね?」
 
 小毬さんも賛同。
 貧乳軍団もそれなりに結束していたけど、こっちもかなり強固な結束を保ってるみたい。
 
「胸を張って? そんなの当たり前じゃない。何で胸が大きいのを隠さなきゃいけないの?
 堂々としてたらいいの。
 そんで、理樹君に見せ付ければいいだけじゃない?」
 
 沙耶さんも参戦。
 ってか凄い自信だ。
 
 確かに沙耶さんの胸はなかなか大きい。
 あの胸の谷間はたいそう気持ちいい。
 って、何で感触を知ってるのかはわからないのだけど。
 
 僕としては、見せ付けてくれるよりも触らせてくれるほうがわかりやすいような…。
 いや、別に決してあの膨らみに触れたいとか触りたいとか掴みたいとか揉みたいとかそんなこと思ってる…わけじゃあないよ?
 
「あーっ。理樹君がなんだかエローい」
「うむ。鼻の下が伸びてるな。伸びまくって顎と区別がつかなくなってるな」
「そんなわけ無いでしょっっ」
 
 思いっきり否定したけど、否定したのは来ヶ谷さんに言われた部分だけで、葉留佳さんに言われた部分は否定のしようが無いかもしれない。
 
「ふっ。理樹君も胸の誘惑には勝てないでしょう? だって男の子なんだもん」
 
 でも…と、僕は自分の記憶だか何だかわからないものを引っ張り出してみた。
 果たして僕が、沙耶さんの胸の魅力に、本能が理性を負かすようなことがあっただろうか…と。
 
 無かったんじゃないかな?
 
「僕、沙耶さんが全裸になったときも襲ったりしてないよ?」
「「「「「えっっっ」」」」」
 
 色んな「えっ」がハーモニーを奏でた…って言ったら聞こえが良いけど、あまりにたくさんの反応に驚いてしまった。
 
「えーーーーっ、ってそうだっけ? あたし、理樹君の目の前で裸に何回かなったけど、理樹君には襲われてなかったっけ?
 何で? Why?」
「何で…って、そういう雰囲気じゃなかったしさ」
「そういう雰囲気ってどういう雰囲気?」
「えーと…その、男と女の子が…同じような気分になるような…雰囲気?」
「あ…確かにそんな雰囲気じゃなかったわ…」
「でしょ? いくら沙耶さんが魅力的だからって、僕だって時と場合と状況を考えるよ」
「時と場合が合えば?」
「もちろん…ボドドドゥドオー」
「ねー…げげごぼうおぇっ」
 
 共に暴走した妄想を照れ隠しでごまかす僕ら。
 うん、やっぱり元パートナーだよねっ、って心の中で同意を求めてみたけど、顔を真っ赤にしてる沙耶さんには全く伝わっていない。伝わっていないどころか全力で誤魔化されてる。
 
「おノロケ見せつけられてますネ」
「ふむ…まだ理樹君と相性ぴったりの女子がいたとはな…」
「うんー。…でも、私燃えてきたよー」
「そうなんだ…って、燃えてきたぁっ!? の?」
「どうしたんだ、コマリマックス。
 まさか、マックスでは物足りず、コマリフィーバーに確変したというのか?」
 
 外野は盛り上がっているようだが、何か別方向に…主に小毬さん方向に曲がってしまったらしい。
 小毬さんが沙耶さんに対抗意識でも燃やしたんだろうか? そういう人じゃなかった気がするんだけど。
 
「うんっっ。ふぃーばーでもえくせれんとでも、びゅーてぃほーでも何でもなるよっ」
「盛り上がってまいりやした、こまりんっ」
 
 小毬さんが英語の才女だってことが、たまに信じられなくなるのは僕だけだろうか?
 英語のはずの言葉が、ひらがなで棒読みみたいになってるような…。
 完璧な英語も聞いたことがあるから理解してるつもりなんだけど、日常での発言からは全く想像がつかない…。
 
「ぬぎます」
「って、えぇーーっ?!」
 
 その一声と同時に、小毬さんが上着に手をかけた。
 いつものセーターを頭から脱ぎとり、ブラウスのボタンをひとつずつ外し始めた。
 すべて外し終わると、今度はスカート…。
 
「ちょ…小毬さんっ。全部脱ぐつもり?!」
「そうだッ!! 小毬君、ついでにブラも取って、何ならパンツも脱いで私に渡すといい」
「そこ、来ヶ谷さんは欲望をむき出しにしないの!」
 
 外野が何か言っても、もうお構いなしに脱いでいく。表情を見ると、興奮してると言うか、ほとんど酔っ払ったような感じで真っ赤になっていた。本当に「フィーバー」モードになってしまったようだ。
 他の女子メンバーたちは、唖然としてる人が多いものの、中には目を覆ってたり、逆に覆った手の指と指の間から見てたりと様々だ。その中で来ヶ谷さんだけは当然のように、最前列でガン見してるんだけど。
 
 周りの様子を見てる隙に、小毬さんはパンツ以外のものをすべて脱ぎ終わってしまっていた。
 そして、僕のほうに歩み寄ってくる。
 
 丸みのある身体に、更にやわらかそうなふくらみ。
 彼女の身体を構成する要素に、やわらかさ以外の要素があるんだろうか?
 
「ほーら、理樹君、ぽよんぽよん」
「ぽよん…ぽよん」
 
 目の前で揺れる、存在感のある白い二つのふくらみ。
 それを擬音で顕すなら「ぽよんぽよん」という表現しかふさわしくない。
 
 その「ぽよんぽよん」がどんどん迫ってきて…。
 
「理樹くーん…かくごっ」
 
 その「ぽよんぽよん」に…僕の顔が押しつぶされた。
 弾力のあるやわらかいもので覆われた…けれど…これは……。
 
「きもちいいですかっ」
 
 そういうと、押し付けた「ぽよんぽよん」を更に押し付けてきた。
 気持ちいいというか、圧迫されて窒息しそうな感じだ。そこまで大きくはないしオーバーすぎる表現だけど、圧迫感と充足感がたまらない。
 満たされた気がした…身も心も。
 
「私も混ざっていいか? いやむしろ混ぜてくれ! あの小毬君のぽよんぽよんおっぱいで包んでくれ! 
 ぱふぱふしてくれっっ!!」
 
 お姉さんはもう大興奮だ。
 何せ、大好きな小毬さんの生おっぱいだし。この感触を味わってしまえば、同姓だとしても憧れるのも無理はない。まあ、同姓でここまで食いつくのは彼女だけだと思うけど。
 ちなみに、葉留佳さんに全力で止められていた。
 
「あ、あたしも参加するんだからっっ」
 
 ここで沙耶さん参加。
 制服姿のはずだけど…マンガみたいなものすごい脱ぎっぷりで一気に全裸になっていた!
 そして勢いよく僕に向かって突進していく。
 
 どーん。
 おっぱいから突っ込んできて、思いっきりおっぱいで押し倒された。
 もう柔らかいやら痛いやら何やらもう…。
 
「ねー理樹君。あたしのおっぱいどう? おっきい? 気持ちいい? どう? どうっ?!」
「いや…もうくるし…」
「だ〜め〜っ。理樹君は私のおっぱいでまんぞくなんですー」
「ねっ、ね? ね? 今ほっぺにあたってるのあたしのおっぱいなんだからっ」
「…」
 
 おっぱいで潰されて…興奮どころか…意識が…。
 
 
 
 
 
 気がつくと、おっぱい地獄から解放されていた。
 
「次は私たちのターンでは無いでしょうか? 皆さん」
「そうだな…。十分堪能させてもらった、もとい、小さい女史たちに理樹君を差し出そうじゃないか。なあ、みんな」
「そうですネ」
「うーん。みおちゃんのいうとーりだね〜」
「まさか…理樹君を陥落させられないなんて…」
 
 話はついたようだ。
 次は…小さいチームからのアタックらしい。
 
「じゃあ、私たちがさせていただきます」
「リキ、よろしくおねがいします」
 
 西園さんと、クドからかしこまった挨拶が。
 
「こちらこそよろしく」
 
 挨拶が済むと、小さいチームが円陣を組んだ」
 
「ひんぬーの誇りにかけて、絶対勝ちましょうっ」
 
 と、威勢のいいクド。ただ「ひんぬーの誇り」ってなんだろう?
 
「おー」
 
 気の抜けた掛け声は鈴。割とどうでもいい感じだ。
 
「貧乳に誇りなんて…でも仕方ありませんわね」
 
 現実を受け入れ、前へ進もうとしている笹瀬川さん。
 
「クドリャフカがそうするのなら、私は従うわ」
 
 あくまでクドと行動を共にする二木さん。
 結束は…まあそれなりだろうか。
 クドがリーダー(?)だと、なんだかあまり締まらないけど微笑ましいものがある。
 
 
「さて能美さん。作戦なんですが…」
 
 どうやら参謀役らしい西園さんが、どこからか取り出しためがねを装備して、学習ノートを片手にしてそう切り出した。
 
「どうしましょう? 佳奈多さん」
「状況は厳しいわね。ここから巻き返すのは容易じゃないわ」
 
 クドの問いに、的確に答える二木さん。冷たそうな口ぶりだけど、はっきりと言ってくれると決断もしやすいだろう。クドが優柔不断な性格なだけに。
 
「わかりました。ここは、必殺のフォーメーションを発動するしかありませんね…。
 西園さん、やりましょうっ。あれを!」
「あ、あれですか?」
 
 必殺のフォーメーション?
 しかも、あの西園さんがたじろぐような…。
 
「そうですっ。すべてをさらけ出して、リキにアタックするんですっっ」
 
 すべて…って、身も心もとかそんな都合のいいことを考えてしまった。
 西園さんにそんなことができるのだろうか?
 
「そ…それはできません。裸…は無理です」
「がーん。ふられてしまいました〜」
 
 以前は着衣だったからできたんだろう…。今は、小毬さんからの流れ上は脱ぐ方向だし、ノリノリで脱いで抱きついてくるなんて、彼女のキャラじゃあない…と思う。
 
「それじゃあ笹瀬川さんはいかがでしょう?」
「どうして私がっ?!」
「やはりそれは、ひんぬー軍団の儀式みたいなものですから」
「儀式? あれが…ですの?」
 
 儀式…。
 いやいや。今までされたことないんだけど。
 軍団の一員として結束していくには、ある意味ではアリだとは思うのだけど…いや、本当にアリなのだろうか。わからなくなってきた…。
 
「残念ながら…できませんわ。直枝理樹の目の前なのはともかく、棗鈴の目の前でそんな痴態を晒すなんて…」
「そうですか…それは仕方ありません」
 
 何よりショックなのは僕だと思う。
 僕は良くて鈴はダメってどういうことなの?!
 僕が男として見られていないのか、単に鈴には見せたくないのか…。あまり深くは考えたくない。
 
「佳奈多さんは…ダメでしょうか…」
 
 まるで、耳を垂らして怒られる前の犬のようにクドは訊いていた。よほど怖いのか、あるいはダメ元で訊いているのかわからなかったけれど。
 
「だ…ダメね。クドリャフカとするのなら話は別なのだけど」
「そうですか…。今回はリキをもてなすのが趣旨なので、それは部屋に帰ってからでもしましょう」
「そ、そうねっ」
 
 ふたりでするんだ。
 一瞬、何かのお花畑が見えた気がした。
 
「クドリャフカ君と佳奈多君が裸で抱き合うとか…」
「姉御、よだれか鼻血のどっちかでも止めたほうがよくないですか?」
 
 お姉さんはもうダメみたいだ。
 それはともかく、二木さんもダメだったみたいだ。
 残るは…。
 
「じゃあ、あたしが参加すればいいのか?」
「やってくれますかっ、鈴さん」
 
 鈴か…。
 
 どうしてか、鈴は断らない気がした。
 理由はよくわからないのだけど、鈴ならやってくれる、そんな気がした。
 …別に期待してたとかそんなんじゃないからねっ。
 
 誰に向かって言ってるんだろうか…僕は。
 
「やってくれますか? 鈴さん」
「ああ。理樹を後ろから挟めばいいのか?」
「はいっ、お願いしますっ」
 
 ぴとっ。
 
 前にはクド、後ろには鈴が密着してきた。
 
「どーですか?」
 
 前にいるクドから感想を求められる。
 正直言って…何も感じない。
 何も感じないというのは正しくない表現かもしれない。白い柔肌が僕のシャツ越しだけど触れているのだから。明らかに男のそれでは無いことくらいはわかるし、前に水着+僕の服越しに密着されたときよりも感触がリアルで、柔らかさも感じられて、少しはドキドキする。
 けれど、残念ながら全く女性らしいふくらみは感じられなかった。
 
「うーん…がっかり?」
「がーん! がっかりおっぱいですかっ。予想通りだけど悔しいですー」
 
 ショックを受けているような口ぶりだったんだけど、口調はむしろ楽しそうだった。
 
「やっぱり密着するだけではダメですねー。でも、これからが本番ですよー。リキー、覚悟してくださいっ」
 
 そういうとクドは、自分の胸の辺りを僕の体にごしごしと擦り付けていた。
 感触は…たぶん「洗濯板」だった。恭介のおじいちゃんのうちにあった、たぶんあんな感じ。あばら骨をそう表現した人を尊敬したいくらい。もちろん、本物の洗濯板みたいに痛かったりはしないのだけれど。むしろ、すべすべで肌全体にやわらかさと温もりを感じるのが凄くリアルで生々しい。
 …って、いつの間にか僕はシャツを身にまとってなくて、直に肌と肌が触れ合ってた。
 
「”洗濯板あたーっく”はどーですか? ごーしごしごーしごしっ」
 
 すごく楽しそうだ。しかしこっちは気が気じゃない。
 あんまり性的な感じはしないけど、クドのすべすべの肌が直にこすり付けられてるってのは感じるものがある。何せ、ぺったんこでも突起物や膨らみも感触として伝わるから。
 
「こっちはどーだ?」
 
 後ろの鈴からの声だ。
 
 正直、さっきから気にはなっていた。
 明らかなクドとの違いに。
 
 ぷにっ。
 
 この感触だ。
 
 鈴だって、胸は大きくない。むしろ確実に小さい。
 なのにどうしてだろう? このやわらかさ、感触は。
 存在感がまるで違う。
 
「どーだっ」
 
 すりすり。
 
 こすり付けられるたびに、ぷにっとした感触が背中の肌に直に感じられる。
 感じられるってものじゃあない。
 それが、圧力でさまざまに変形して、さらには鎖骨やあばら骨のゴリゴリとした感触とのコントラストが凄い。
 もしかしたら…僕は、鈴のこの大きさがジャストサイズなのかもしれない。
 
 そして、前のクドによる攻撃も継続中…。
 直に肌と肌を直に密着させて刺激させられてるんだから、健全な年頃の男子だったら…。
 さすがに僕も冷静ではいられないよっ。
 
「クドっ、鈴っ、ぼ、僕もう…」
 
 そういって、サンドイッチ状態を解こうとした…その時!
 
「あたしも参加するーっ」
「し、仕方ありませんわっ。わたくしも参加してあげますわよっっ」
「は…はるちんもーっ」
 
 見守っていたはずの他の人たちも、上半身すっぽんぽんで突撃してきた。
 サンドイッチ状態だったのが、満員電車に押し込められたような状態に近づいてきたような…。
 
 もう、僕自身では収拾のつけようがない段階だ。
 
「はっはっは。私も加わろうじゃないか。主に女史たちのおっぱいの中に埋めてもらいたいが」
「おっぱいのおしくらまんじゅうだねー」
 
 
 そんな、来ヶ谷さんと小毬さんののんきな声を最後に、僕の記憶は途切れた―――。
 
 
 
 
 
 
 
「ただいまー…」
 
 夜が白み始めた頃、ようやく解放された(?)僕は、男子寮の自室へと帰ってきた。
 
「よぅ、理樹っち! 遅かったな」
「何ぐったりしてる、理樹」
「お楽しみはこれからだぞ?」
 
 むさい野郎3人に囲まれた。
 その3人の輪が、じりじりと僕の方へと近づいてくる。
 
「実はな…この暑い夜だからこそのイベントを考えてたんだ」
「え? 暑い夜だから? 肝試しとか?」
「今から理樹の部屋でやることじゃないだろう?」
「まあそりゃそうだけど…」
 
 では、いったいなんだと言うのだろう?
 僕には、全くもって悪いことしか思い浮かばなかった。
 
 そんな僕に、恭介たちは不適な笑みを浮かべて言い放った。
 
 
「よし、じゃあ始めようぜっ。真夏の夜の、男だらけのおしくらまんじゅう大会をなっっ!」
「よしきたッ、恭介!!」
「おうともっっ!!」
 
 
 三人の屈強な男たちが襲い掛かってきた!
 
 
「ええーっ?! 嘘でしょ? ねぇ、嘘d」
「「「おーしくーらまーんじゅーう…」」」
「うわぁぁぁぁぁぁ……」
 
 
 僕の懇願の声などかき消すような勢いで、悪夢のおしくらまんじゅうが始まった。
 
 柔らかさとは無縁の、分厚い筋肉の感触しかない。加えて、男特有の汗臭い体臭に包まれながら、僕は激動の一日を悪夢のまま終えた。
 
 
 
<終わり〜第4回あるか?!>
 
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 やっと終わりました…。りきおです。いかがでしょうか? 前回から一年以上も空いたとか、文量だけ多くて無駄に長かったならすいません(汗。
 
 ごらんの通りの有様でした。もともと収拾のつかないシリーズなんですが、更に沙耶や佐々美が加わって、全キャラをとりあえず出そうにも厳しい感じにもなってきました…。この賑やかさが面白さへつながっているのなら甲斐があるってものなんですけど、どうなんでしょうか?
 個人的には、ようやく理樹がハーレム状態っぽくなるような展開を書けてほっとしてます。前二回はただ拉致られて女だらけの園でおもちゃにされていただけだったような感じだったので…。って、あんまり変わってませんか(汗。
 
 次回書くなら、もしかしたら冬コミ合わせの新刊になるかもしれません。総集編みたいな感じ+完結編という感じで。今度は、おっぱいの大きいほうだけとか、小さいほうだけとか、そういう集まりでハーレムっぽいことをしてみたいのですが、あくまで全ヒロイン出演のほうがいいんですかね? その辺、リクエストがあればお願いします。ヒロインズ同士の掛け合いは凄く楽しいのは楽しいんで、あとはどういう組み合わせにするかって話でもあります。大きいほう・小さいほうから一人ずつ登場して理樹を交えて三人で戦う?とか。先鋒戦・次鋒戦…みたいな戦いにするとかね。需要があるかどうかもわかんないのですけど。
 
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