Reports ついにカッパ発見
ついに河童発見される!
一部メディアで取り上げられているように、ついに河童が発見されました。
我々も足を運んだ現場でしたが、完全にすっぱ抜かれてしまいました。
今回は、NSR International の分析チームから助っ人を頼んでのレポートです。
[Rreport / Jobjohn , Supervisor / billy ]
我々NSRの統一見解では、河童の故郷とも言える岩手県遠野市・土淵のかっぱ淵には「絶対にカッパなんかいない!」ということなっていた。
この結論は、綿密な現地調査を踏まえた上で慎重に出されたものだったが、我々は何か重大なことを見落としていたに違いない。ごめんなさい。かっぱ淵(のすぐ近く)にカッパはいました。
問題の事実は、常に独創的な視点と取材力で他のメディアでは絶対に捉えられないスクープを提供してきた誉れ高き新聞、東スポによって明かされた(2002/10/23日発行)。
なんでも、地元ではしばらく前から河童の目撃が相次いで、ケーブルテレビ局まで巻き込んだ騒ぎになっていたらしい。賞金は1000万円、ライブカメラは設置するわで大変な騒ぎようだ。
そして、そんな中で東スポ編集部に匿名で河童の写真が送られてきたというのだ!
それがこれだ!
東スポ一面よりスキャン。
どうだ!
確かにそれっぽいぞ・・・。
だが、これだけでは河童・・・いや、ここからは妖怪ではなく新たな生物種の可能性に配慮してカッパと表記させてもらおう、そのカッパの存在を証明するには不足だ。
すでに関係者により指摘されているのだが、変質者が変装してるだけという可能性があるからだ。
そこで、今回はこの写真を我々NSRのハイテク画像処理装置、LIP9200/633 FSPで分析することにした。
この装置は、Intel/IBM/Motrola開発による演算装置を基本にして大幅な拡張を施された超並列型分散全二重超長倍精度浮動小数点演算ユニット(SP-AA633FP)を搭載し、多重位相反射光分光による離散造影生体波形感応素子(アクティブ型)による、自然光の反射光に含まれる波長の生物の種毎に特有のパターンを読み取って個体の同定を行うためのものだ。
この分野の研究に携わっている者には馴染みのある装置だと思うが、一般の方々にはなんのことかわかりにくいだろう。
そこで、今回は、解析の途中ステップの画像も掲載して解説しよう。
これが、解析の2/3ほどが終わった段階。離散造影フェーズ bと呼ばれる呼ばれる段階だ。
※画像は説明に必要な部分だけにトリミングしてあります
離散造影相(b)
植物ではなく動物が写っている部分は特に明るく表示されているのがわかるだろうか。
これは、それぞれの生物の表面に特有の物質・・・植物の葉ならクチクラや葉緑素、昆虫ならキチン質、魚類ならグアニン、動物の体毛なら毛表皮のたんぱく質・・・と言ったような(実際はもっと細かい設定をする)物質ごとの反射特性の違いから対象を設定に従って分析しているところだ。
この仕組みは便利だが、光源となる電磁波が違う画像ではまったく異なる設定が必要となってしまうので、現在はまだ自然光のもとで撮影された写真にしか適用できない。
この後、細かい模様のようなパターンを、膨大な既知の生物のデータと照合していく処理となる。
そして、結果。
この離散パターンからは、対象の生物は、これまでに知られているどの生物でもない可能性が高い。しかし、表皮にプテリン化合物の存在が認められ、両生類に属する可能性が高い(98.25%以上)と判断された。
つまり、カッパは、両生類なのだ。肺とエラ、さらには皮膚で呼吸をし、ぬるぬるした寒天質をまとった両生類の仲間なのだ。
たしかに、それはこれまでに伝え聞くカッパのイメージとはよく合致する。
この装置では、残念ながら対象の表面から得られる情報しか分析できない。したがって、力が強いとかいわれる点については分析不能だ。
ただ、画像から見て取れるような人型で、しかも両生類にほぼ近いならば、もうこれはカッパの実在を断定してもいいのではないだろうか?
最後に、我々の装置のオプション機能で書き出した画像も掲載しておこう。
これは、画像から先の方法で検出した対象物の輪郭を描画するものである。前述の方法により、髪と肌などは違う特性と示すので、色彩的な絵としての輪郭とは別の要素に基づいて画像を復元(輪郭を検出)することができる。
差分マンチェスター検出による輪郭抽出(自動描画)
なんと・・・これは、我々の期待を超えた結果だった。
髪や目に加え、皿、嘴までもがくっきりと描き出されているではないか!
間違いない、カッパは存在した。しかも、我々の空想から抜け出たような、そのままの生物として。
今後、さらに詳細な設定を加えて再度LIP9200/633 FSPによる解析を行いたいと思う。それによって、あるいは皿や嘴の構成物質も分かるかも知れない。そうすれば、その機能をある程度推測することもできるだろう。
その時は、再び報告する。