■牛乳23本目■ ―蝿男― (ランベリー城〜ゼルテニア城) | |
――ランベリー城 セリア「殺して欲しいなら、勇気を出して中へ進みなさい!」 レディ「中で待ってるわ。早く来てね!」 その頃、城内ではルカヴィさん達が話をしています。 エルムドア「・・・ベリアスもキュクレインも逝ってしまった。これで生き残っているのは我々だけ。 あとは、“狭間”に囚われているアドラメレクぐらいか・・・」 ヴォルマルフ「アドラメレクのことなら心配するな。すぐに“こっち”へ喚ばれることになるだろう・・・」 エルムドア「相応しい“肉体”が見つかったのか?」 ヴォルマルフ「ああ。聖石があの男を選んだのだ。かつて“彼ら”が“我々”を喚んだのと同じように、“肉体”を選ぶのは聖石自身だからな」 エルムドア「・・・そうか。あとは、あの“究極の力”を持つ“血塗られた堕天使”を復活させるだけだ・・・。 そうすれば、聖石の力を借りなくとも・・・いや、相応しい“肉体”がなくとも、自由に行き来できるようになる・・・。 “堕天使”に相応しい“肉体”を見つけたのか?・・・よもや、あの娘ではあるまいな?」 ヴォルマルフ「“堕天使”に相応しい“肉体”はひとつだけ・・・。おそらくあの娘に間違いないだろう。 あとは、“堕天使”の魂が漂う“死都への入口”を見つけるだけ」 外見は人間ですが中身は羊だったりブギーだったりしてたので、怪しい会話なのに そういうのを想像しているとなんだか微笑ましい会話に聞こえてくるのは自分だけですか。そうですか。 セリア「奴が参りました」 レディ「城内へおびき寄せましたがいかがなさいますか?」 エルムドア「待っていたぞ、ラムザめ。リオファネスでの借りを返させてもらおうか・・・」 ヴォルマルフ「あなどるなよ。ヤツは強い。あのベリアスでさえやられたのだ」 エルムドア「私のことは心配するな、ここは任せておくんだな。貴公は“死都への入口”を早く見つけるのだ」 ヴォルマルフ「わかった。くれぐれも用心するのだぞ」 ヴォルマルフは瞬間移動でその場から消えます。 ――ランベリー城・城内 城の中で、ラムザ達はエルムドア・セリア・レディと対峙。 エルムドア「リオファネス城で受けたあの屈辱を晴らさせてもらおうか」 ラムザ「アルマは…、僕の妹はどこだ!どこにいるッ!!」 エルムドア「知りたいか! 知りたいのならこの私を倒してからにするのだなッ!」 (敵パーティ) アークナイト(エルムドア) アサシン×2(セリア、レディ) エルムドアをブレイズガンで攻撃。 戦闘終了。 早ッ! エルムドア「う・・・・・・、た、確かに強い・・・・・・。なめたわけではない・・・・・・。 なめたわけではないが・・・・・・、やはり、この“肉体”では無理なのか・・・・・・」 と、言い訳がましいことを言って逃亡するエルムドア。 エルムドア『地下だ・・・・・・、地下に来い・・・・・・妹はそこにいるぞ・・・・・・』 ラムザ「逃すものかッ!!」 ――ランベリー城・地下墓地 ラムザ「エルムドア!観念しろ!貴様に勝ち目はないぞ!アルマをおとなしく返すんだ!」 エルムドア「・・・ククク。ばかめ・・・・・・。この城に貴様の妹などいるものか!ここにいるのは・・・・・・、ほぅら、死霊ばかりさ・・・・・・」 「ほぅら」て。 妙に発音がいいですね! エルムドア「貴様もこの墓地で朽ち果てるがいい!」 エルムドアの聖石が激しい閃光を放ち、そこには・・・・・「死の天使・ザルエラ」と化したエルムドアの姿が・・・・って 「ザ・フライ 二世誕生」に出てくる蝿男みたいな姿になっちまった。 やっぱり“微笑ましい会話”という発言は 撤 回 し た い と 思 い ま す 。 そこへグッドタイミングでメリアドールが現れました。
(敵パーティ) 死の天使・ザルエラ ナイト×2 ボーンスナッチ×1 スケルトン×1 リビングボーン×1 メリアドール「これが・・・、これが聖石の力だというの?」 ラムザ「僕の言ったことが本当だってこと、これでわかったろう!きみの弟のイズルードはその事実に気付き、奴らと戦って死んだんだ!」 メリアドール「そんな・・・、そんなことって・・・・・・!・・・父は、父・ヴォルマルフはそのことを知っているの?」 ラムザ「それは・・・・・・」 ザルエラ『フハハハハ。貴様がヴォルマルフの娘か!貴様もイズルード同様、我々に相応しくない“肉体”だったな・・・。 だが、貴様の父は相応しい“肉体”だったぞ・・・』 メリアドール「では、父は・・・・・・!!」 ザルエラ『そうだ、奴は我ら闇の血族の一員。貴様の父ではないわ・・・。だが、些細なことだ、気にするな。 どうせ、貴様もラムザと一緒にここで死ぬのだからな!!』 メリアドール「あなたの言っていたことは本当だったのね・・・。悪かったわ・・・」 ラムザ「いいんだ、メリアドール。それよりもイズルードの仇を討とう!」 これでメリアドールと和解したようです。 戦闘の方は、シドを特攻させて他メンバーはアンデッド退治に集中。 シドの聖剣技連発ですぐに終わってしまいましたが・・・。 『ハシュマリムよ・・・・・・すまぬ・・・・・・。あとは頼んだぞ・・・』の言葉を最後に、ザルエラは消滅。 そしていつもの如くキラン☆と光る聖石。 メリアドール「・・・この聖石にあんな秘密が隠されていたなんて・・・。“神器”といってもちょっと変わったクリスタルぐらいにしか思っていなかったわ・・・。 聖石を集めているのだって、“奇跡”を起こすためとは考えていなかったもの・・・」 ラムザ「きみもイズルードも知らされていなかった・・・。ウィーグラフでさえも自分がルカヴィになるまで知らなかったくらいだからね。 ・・・やっぱり、思ったとおりだ。教皇の謀略ですらヴォルマルフに利用されているんだ」 メリアドール「・・・奴らの狙いは何なの?」 ラムザ「そこまではわからない・・・。リオファネス城の一件のようにその気になれば、ひとつの騎士団を全滅させるほどの力を・・・持っているにも拘らず、 その力を表立って行使しようとしない。それには何か理由があるはずだ」 メリアドール「・・・表立って行使できないだけじゃないのかしら?だって、伝説やおとぎ話に登場するルカヴィは もっともっと凶悪で誰も倒すことのできないバケモノよ」 ラムザ「確かにそのとおりだ・・・。奴らは伝説で語られているような“不死身の悪魔”ではないらしい・・・」 むしろ名前負けしてる気がする。 メリアドール「もともと伝説なんて些細なことが思いきり誇張されてるものよ。ルカヴィも所詮はただのモンスターだったってことじゃないのかしら?」 ラムザ「そうだと、いいんだけど・・・」 メリアドール「この聖石を預けるわ。その代わりに、私も一緒に行かせて。父がどうしてそうなったのか、知りたいのよ。それに・・・」 ラムザ「それに?」 メリアドール「それに、聖石『カプリコーン』をなぜ、贈ったのか・・・なぜ、ダイスダーグ卿に送ったのか、疑問だわ」 ラムザ「兄さんに?何故だ?」 色々な謎を残しつつ、場面はゼルテニアへ。 一人ボーッと外を眺めているオヴェリア。 と、部屋の外で慌しい声が聞こえてきます。 荒々しい声「どこだッ!どこへ逃げたッ!」 別の声「おまえたちは、あっちを捜せ!」 また別の声「奴は脱獄するときに怪我をした!遠くへ逃げることはできないはずだ!」 声が静まると、オヴェリアの部屋に怪我をしたオーランが入ってきます。 オヴェリア「オーラン!!大丈夫!?・・・ひどい怪我。しっかりして・・・・・・」 オーラン「オヴェリア様、お伝えしたいことが・・・・・・」 オヴェリア「喋っちゃだめ・・・」 オーラン「お願いです・・・。どうかお聞きください・・・。ゴルターナ公を殺害したのは我が義父、オルランドゥではありません・・・。 謀反の疑いをかけられた義父はラムザ・ベオルブと共にベスラ要塞を脱出・・・今は、教皇の謀略を阻止するために戦っているはずです・・・・・・」 オヴェリア「伯が謀反を起こすはずがないと信じておりました・・・」 荒々しい声「ダメです!扉が開きません!」 別の声「オヴェリア様ッ!ご無事ですかッ!!」 荒々しい声「どうか、この扉をお開けください!」 オヴェリア「では、いったいだれがゴルターナ公を・・・?」 オーラン「それは・・・・・・」 オーランが言いかけたとき、扉が開いて騎士が二人突入してきました。 騎士「オヴェリア様、お怪我はございませんか!!」 騎士「ここにいたぞッ!!」 騎士が通報したと思ったら、そこにカッコつけてマントなんか羽織っちゃってるディリータとバルマウフラが入ってきます。 オーランを捕らえようと命令したのはディリータなのでしょうか。 ディリータ「おまえたちはこの部屋から出るんだ」 騎士「はぁ?」 お 前 は ク ラ ウ ド か 。 ディリータ「部屋から立ち去れと言っている!」 騎士「し、しかし・・・・・・」 ディリータ「二度は言わんぞ」 騎士「は、はい」 聖騎士であるディリータには逆らえないので、騎士はそそくさとその部屋から出て行きます。 オヴェリア「お願い、オーランに乱暴なマネをしないで!」 ディリータ「バカなことをしたな、オーラン」 オーラン「こ・・・、この裏切り者め・・・」 ディリータ「・・・いいじゃないか、おまえだってそれを願っていたはずだ。だいたい、周りを見渡してみろ。 本気で悲しんでいるヤツなんて一人としていないんだぜ。それに、おまえの親父を死んだことにしてやってんだ。 誰にも追われることなんかないんだ。感謝して欲しいぜ」 オーラン「ふざけたことを・・・!」 オヴェリア「どうして・・・・・・、どうしてそんなことを・・・・・・?」 ディリータ「言ったろ、おまえを本当の王にしてやるってね・・・」 オヴェリア「嘘よ!あなたは私を利用しようとしている・・・・・・!」 ディリータ「オレの言うことを信用しないのか」 オヴェリア「・・・・・・・・・」 ディリータ「どうなんだ、オヴェリア」 オヴェリア「信用したいわ・・・・・・。でも・・・・・・」 ディリータ「オーランと話がある。おまえは自分の部屋へ戻るんだ・・・」 オヴェリア「お願い・・・・・・。彼に乱暴なことはしないで・・・・・・」 ディリータ「わかった。約束するよ・・・・・・」 オヴェリア、部屋を出ていく・・・・フリをして物陰に隠れて耳を欹てて話の続きを聞いています。 オーラン「さあ、もういいぞ・・・。義父の汚名を晴らしたかっただけだ。ひと思いにやってくれ・・・・・・」 ディリータ「何を言っている?死んでもらっては困るんだよ」 オーラン「・・・こんなオレにどんな利用価値があるっていうんだ」 ディリータ「おまえはオレに仕えるんだよ」 オーラン「はっはっはっ・・・ふざけたことを・・・。死んでも断る!」 「はっはっはっ」がなんだかイイ感じ(何が ディリータ「いや、おまえはオレに逆らうことはできないのさ。・・・オレは北天騎士団を倒す。そして畏国を平定する。 そしてオヴェリアの国を作るんだ。もちろん、教皇も倒す。オレは教皇の犬じゃないからな・・・」 オーラン「本気で言っているのか?おまえはいったい・・・・・・?」 ディリータ「オレの正しさをおまえなら認識できるはずだ。オレのやろうとしていることは圧倒的に正しい。平民出の騎士見習いが 騎士団を動かすようになり乱世を平定する・・・。わかりやすいじゃないか・・・。民が求めてる“英雄”なんて所詮、そんなものだ」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ オーラン「そのために、おまえは全てを利用する・・・?」 ディリータ「いけないのか?」 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ディリータのこの言葉を聞いた瞬間、急いで部屋から出て行くオヴェリア。 多分これからはディリータを信じるということはもう無いのでしょう。 また、この言葉を聞くとバルマウフラは構えの体制を取ります。 ディリータ「どうした?このオレを殺すか?」 ディリータ「おまえが、教皇の送り込んだ“刺客”ってことはわかっている。オレが裏切るようなら即座にオレを殺すつもりなんだろう?」 短剣を抜くバルマウフラですが、ディリータを刺そうとしません。 ディリータ「さあ、その剣でオレを刺すんだ。どうした、こないのか?かかってこいよ・・・。こないのなら、こっちからいくぞ・・・!」 そして、響き渡るバルマウフラの断末魔の叫び。 でも何だかアッサリしてたので、生きてることを希望。 |