作:◆GeFsM0AQ.
一回目の放送を聞き、クレア・スタンフィールドは立ち上がった。
放送の中にシャーネの名前が無かったということに少し安心する。
「まぁ当然だろうな、俺の選んだ相手だ。俺が死ぬまで死なないだろう」
そういって観覧車の頂上から辺りを見渡す。
ここからならかなりの範囲を見渡すことが出来る。
一通り見渡すと、クレアは地図を広げ、それから景色を交互に見る。
「ちっ、何で俺が禁止エリアなどに行動範囲を奪われなきゃいけないんだ・・・」
そしてまた辺りを見回す。
「休憩はもういいだろう。そろそろ行くか・・・って行っても何処にシャーネがいるか分からないんだったな・・・・・・」
しばらく考え、そして何かを思いついたようにして言った。
「ふふふ・・分かったぞ」
自信に満ち溢れた顔で続ける。
「シャーネは俺の結婚相手、つまりは俺にとってのお姫様って分けだ。だが今その姫はいない。
悪い怪物に捕まってるかもしれない。
この場合悪い怪物はこの分けのわからん大会の主催者だな。それを倒し姫を助け出すのは昔から結婚相手・・・王子ってことに昔からなってるはずだ。今回その王子は俺だろうから・・・・・
俺がシャーネを助け出すのか!!そして助け出したら二人で愛を語り合う!最高のシチュエーションだな!」
「・・・そうと決まれば、早速行くぞ!」
一人でどんどんテンションを上げながら話終えると、すぐさま観覧車から飛び降りた。
まるでサーカス団員のような動きで軽やかに一台ずつ渡り降りていく。
やがて下の方に来ると、そのまま一気に地面まで跳んだ。
「姫がとらわれている所と言えば城か塔な・・・今回は城だ!城が俺を呼んでいる!!」
さらにテンションを上げ、颯爽と走りだした。
両手には大型ハンティングナイフが握られている。
ナイフを両手に持ち、目を輝かせながら走っていくその様は、殺しを前にした殺人鬼のようだった・・・・・・
【E-1//海洋遊園地/一日目6:30】
【クレア・スタンフィールド】
[状態]:絶好調
[装備]:大型ハンティングナイフx2
[道具]:デイパック(支給品一式)
[思考]:城に行く 姫(シャーネ)を助け出す