2005年の願いと夢(P14-19) 今号の特集。「昨年のビッグイシューの誌面に登場いただいた方に2005年にかける願いと夢を語ってもら」ったもの。 それじゃあ私も勝手に語っちゃいましょうか。別にビッグイシューに載せろと脅迫しているわけでもないし、そもそも言論自由ってものがあるから、ここで語る分には問題ありますまい。 さて、「願いと夢」ですが、ここしばらくは「そんなもの無い」という状態です。闇の中で光明を見出せない、尚且つ光明を求めて足掻こうにもその元気が無い。絶望の賛歌が聞こえてきそうです。 とりあえず年末年始に私を蹂躙した病気(インフルエンザ、過労、ノイローゼの複合体)を治します。又、この病は私にとって一つの「死」を意味するものであるようにと願っております。 夢から遠く離れた、まんざらでもない生き方の方がかっこいい◎玄田有史さん(P14) 「正直言って、実現させたい夢とか、目標とかが、ないんです。」 はい、私もそうです。私も「実現させたい夢」や「目標」がありません! でも、私と玄田さんが違うのは、そういう生き方を肯定しているかということ。玄田さんは肯定して生きていますが、私にはまだまだそこまで割り切れません。というのは、「世間の常識」に反するからです。(尤も、私自身、大学卒業後はプー太郎として過ごしていますので、その時点で「世間の常識」に反していますが…) ああ、でも、こういうのって、「かっこいい」なあと思いますよ。シンドイけど。 重荷を喜びに、笑って歩める術を身につけたい◎多田容子さん(P15) 玄田有史さんとは対照的に、夢や目標を明確に掲げています。羨ましいと思うと同時に、今の俺にはこんな生き方は無理だろうな、やったら潰れちゃうんじゃないかな、という軟弱な思いがあります。 誰もいない浜辺でくりかえす言葉◎滝本竜彦さん(P16) 2005年は神聖な地に行きたい。去年のようなクサクサした生活はもうイヤだ。2004年は気ぜわしい就職活動で時間を費やしているうちに終わってしまった。思い出せるのは「速く就職をせねば」という切迫感だけだった。切迫感があるにもかかわらず、本腰を入れて就職活動をすることもなかった。自分の意志で何かをした記憶がなかった。去年の私はゾンビのようであった。24歳の私はぬるい麦茶、あるいはのびた蕎麦、もしくはただの産業廃棄物、それか道ばたに落ちている犬のウンコのようだった。まったくもって生きてる気がしなかった。「これはいかん」と思った私は、…と、他人の文章をパクるだけなのもむなしいので(滝本さんゴメンナサイ!)、ここから先は自分の言葉で書きますが、それにしても私の今の心境と滝本さんが書いていることって非常によく似ているんですよね。 冒頭の「神聖な地」とはほんの思いつきで、霊峰富士山や神風の伊勢神宮をイメージしています。これは私が多分に神道の影響が強いからでしょう。 その他の点では、多少の脚色があるにせよ、同感です。特に「ゾンビのようだった」というのは全くの同感で、私自身の的を射ています。というよりも、今も私はゾンビです…。 ところで滝本さんはこの後、妄想の世界を展開させます。南の島での美女との語らいです。そしてこの美女はなかなか辛らつなことを言います。 「ええ、去年もあなたは『自分を変える』って言ったわ。(略)でもやっぱり無駄だったわね。いくら歳を重ねても、なにひとつ進歩してないって自分でも分かってるでしょう? 同じ所をグルグル回ってるって気付いてるでしょう? そんな目をしたって無駄なのよ。『僕はどうすればいい?』だなんて、いくら私に訊いても無駄なのよ。もうあなたはいい歳した大人なんだから、自分ひとりで頑張るしかないのよ。……ねえ、頑張りましょうよ。なんだかよくわからないけど頑張りましょうよ」 う〜ん、これと同じようなことをどうも聞いたことがあるな…と思ったら、私の妄想ワールドでも似たようなシチュエーションがありました。ただし、私の場合、話す相手が美女ではなくマーラ(仏教に出てくる、修行僧を誘惑して堕落させようとする悪魔)であり、場所は南国の島ではなくてまったき暗闇の中ですが。 …滝本さんよりはるかにネガティブです。 近未来に実現させたい願いと夢◎藤臣柊子さん(P17) 藤臣さんがやってみたいのは、「SF それも映像」。う〜ん、実にクリエイティブ! というわけで、藤臣さんの文章をパクって自分のことを書いてみます。 「小説やレポートを書いているわしざます。いろんな分野で活躍したいと思っとりますが、やっぱ今後一回やってみたいのは ゲーム それも問題作 注目されるのすきだしっ、わしトリックスターだしっ、もちろんやるならヤヴァイのがいいけど、なんかこうものすごくスゴイカンジの!! まだとりあえず『コレだ!!』っつーアイデアがないけど、近々どーにかしたいです。」 藤臣柊子さんゴメンナサイ! でもパクるのって書いててものすごく楽なんです。構成とかあんまり深く考えなくてすむから。 ところでこの文章を書いていてふと気付いたのですが、P16の滝本さんの文章との落差があまりに大きい。作風の違いなんでしょうか。 |
失敗経験は、人生の免疫となるのです。失敗したときは、ごまかしたり、なぐさめたりせず、徹底的に失敗を味わい尽くしてください。どう悪かったのか、何が問題だったのか徹底して自問する。そんなふうに悶々と苦しみ続ければ、自分の弱点がわかります。いかにどうしようもない人間かがわかります。(P170 中島義道氏) |
その弱点に気づいたら、今度はそれを伸ばすことです。弱点は裏を返せばあなたの最大の長所なんです。過酷かもしれませんが、自らを見つめることが才能を伸ばす一番のヒントなのです。(P170 中島義道氏) |