例えば、ここからタクシーに乗って目一杯飛ばしてもらったらどうだろう。 ……ってどれだけ金がかかるやら。 高校生には無理な選択だ。 と、ここで重要なことを思い出した。 試合場は、降車する駅からまたバスに乗って行かねばならない。 そしてこれまでの経験からいくと、バスはいつも数分遅れる。 恐らく、この次の電車に乗っていけばギリギリ間に合うはずだ。 これは賭けである。 が、これしかとりあえずの方法はない。 20分後、俺は電車に乗った。 電車に揺られ、俺は目的地へ近づく。 あてが外れたときを思うと気が気でない。 ……無益な時間だ。 あんなに早起きして余裕こいていた今朝の自分が恨めしい。 ズームイン朝なんか見てる場合じゃなかった。 ふと、周りを見渡した。 すると、なんと同じアーチェリー部の橋野がいるではないか! →話しかける →話しかけない |