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国鉄があった時代
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国立国会図書館から引用

時局下帝国経済政策大綱

昭和14年9月15日 閣議決定

第一 一般方針
 欧州戦乱勃発ニ伴フ帝国経済政策ハ支那事変処理ノ規定方針ニ則シ事変ノ迅速且根本的解決ヲ促進スルト共ニ東亜ニ於ケル帝国ノ自主的経済建設ノ基礎ヲ確立シ以テ帝国国力ヲ充実シ日満支経済力ノ世界的発展ノ根基ニ培フニ在リ
 従テ帝国経済対策ノ基本ハ概ネ左記ノ通トス
 (一) 支那事変ノ解決促進ニ資スルコト
 (二) 日満支ヲ一環トスル総合的計画経済ヲ確立スルコト
 (三) 帝国ノ不足資源ノ補給圏ハ先ヅ東亜大陸及南方諸地域トスルト共ニ右諸地域ニ対スル帝国ノ経済的進出ヲ図ルコト
 (四) 其ノ他ノ世界各地域ニ対シテハ貿易ヲ促進スルコト
 叙上ノ諸方策ハ的確ナル情勢判断ニ基キ各職域ニ従ヒ敏活ニ処理スルコト特ニ緊要ナリトス
 尚本大綱ニ掲記セザル応急的措置ハ情勢ノ変化ニ即応シ之カ実施ニ遺憾ナキヲ期スルモノトス
第二 対支経済方策
 支那ニ於ケル我ガ経済的勢力ヲ拡充シ政治、外交、軍事諸工作ト相俟ツテ蒋政権覆滅ノ促進ニ努ムルト共ニ将来ニ於ケル我ガ対支経済政策ノ基礎ヲ確立ス之ガ為差当リ実施スベキ要目概ネ左ノ通トス
 (一) 金融通貨対策
 (二) 重要資源ノ開発方策
 (三) 海□対策
 (四) 交通対策
第三 貿易対策
 各国政情及帝国トノ関係ニ照応シ不足重要物ノ獲得ニ努ムルト共ニ我ガ輸出貿易、対外投資及海運ノ統制アル伸長ヲ策ス、就中東亜大陸及南方諸地域ニ対スル我経済圏ノ確立ニ重点ヲ指向スルト共ニ米大陸トノ貿易ノ維持増進ニ努ム
 之ガ為差当リ実施スベキ要目概ネ左ノ如シ
 一 貿易機構ノ整備統合
 二 不足重要物資ノ輸入確保
 三 帝国必要資源ノ海外特ニ南方諸地域ニ於ケル確保方策ノ確立
 四 輸出貿易ノ統制的振興
 五 海運ノ強化及統制
 六 日米通商関係ノ改善
 七 国際金融並ニ為替対策
第四 自主的経済建設諸対策
 国際情勢ノ変転ニ鑑ミ迅速ニ国内経済ノ総合的計画運用ヲ強化スルト共ニ日満支ヲ一環トスル総合的計画経済ヲ確立シ以テ日本ヲ中心トスル東亜自給経済態勢ノ基礎ヲ固ムルコトニ努ムルモノトス之ガ以差当リ実施スベキ要目概ネ左ノ如シ
 一 国家総動員態勢ノ強化特ニ総理大臣ノ総動員指導権ノ確立並ニ総動員法ノ積極的発動
 二 国内労務動員ノ徹底的実施
 三 国内物価及金融統制ノ強化
 四 物資動員ノ調整強化
 五 国内重要産業ニ対スル国家的統制ノ強化
 六 日満支ヲ通ズル重要産業ノ拡充及調整
 七 日満支ヲ通ズル食糧対策ノ確立
 八 日満支ヲ通ズル物価対策ノ確立
九 日満支間ノ貿易及日満支ノ対第三国貿易ノ総合的企画運用ノ強化
 一〇 日満支ヲ通ズル物資動員、労務動員等ノ総動員計画ノ総合的企画運用ノ強化
 一一 日満支ヲ通ズル交通政策ノ確立

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