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国鉄があった時代
日本国有鉄道のあった昭和時代を検証するサイトです。日本国有鉄道のあった昭和時代を検証するサイトです。
国立国会図書館から引用

政府予算ト物資需給トノ調整ニ関スル件

昭和14年3月2日 閣議決定

 最近ニ於ケル物価ノ趨勢国際収支ノ状況其他経済界諸般ノ情勢ニ鑑ミ政府予算ノ編成ニ付テハ之ニ伴フ物資供給ノ可能性ニ付慎重ナル考察ヲ加ヘ我国総合経済カノ運用宜シキヲ制スルコト極メテ緊要ナリ、依テ昭和十四年度臨時軍事費及陸海軍省追加予算ノ編成ニ関聯シ主要輸入物資ニ付昭和十四年度ニ於ケル物資動員計画ノ輪郭ヲ作成セル結果物資ノ供給総量(国内生産、回収在庫品ヨリノ補填、円「ブロック」ヨリノ供給)約三十八億五千八百万円ニ対シ、其ノ需要ハ軍需ヲ昭和十四年一月乃至三月ノ物資動員計画ノ四倍ニ当ル約十四億五千万円ヲ年間需給要量ト仮定シ、其ノ他ノ需要ハ極力節減ヲ加フルノ方針ノ下ニ算出スルモ生産力拡充用資材ノ増加等ノ関係アリ為ニ約五十九億一千三百万円ニ上リ約二十億五千五百万円ノ輸入ヲ要ス、之ニ前掲国内生産ヲ確保スル為必要ナル輸入原材料七億二千三百万円ヲ加フルトキハ第三国ヨリノ要輸入額合計二十七億七千八百万円トナル、然ルニ一方輸入力ハ十四年度第三国向輸出量ヲ最大可能量卜認ムべキ十八億円トシ産金其他ニ付テモ其ノ可能大限ヲ積算スルモ二十億二千八百万円ヲ出デズ即チ約七億五千万円ノ不足ヲ生ズ
 依テ之ガ対策ヲ案ズルニ(一)前掲需要量中輸出原材料約五億二千万円及国内生産確保ノ為ノ輸入原材料約七億二千三百万円ヲ除キタルモノニ付更ニ約一割ノ節減ヲ加ヘ軍需ヲ約十三億五千万円トシ、間接軍需、生産力拡充、官需、純民需、円「プロック」ヘノ供給ヲ合セテ約三十五億四千六百万円トナスコト、(二)特別回収等ニ依リ約五千万円ノ物資ヲ獲得利用スルコト、(三)前記輸入力ニ予定セル以外ノ特別措置ニ依リ約二億円程度ノ輸入力増加ヲナスコトヲ以テ適当ナリト認ム
 而シテ右対策ヲ実行スルガ為ニハ、一方前記輸出ヲ実現スル為凡ユル方策ヲ急速実施スルト共ニ、消費規正ノ強化、配給統制ノ徹底、資金調整方針ト物資動員計画トノ調和、各官庁ノ既定計画及民間軍需工場ノ既定拡張計画ノ変更等ノ措置ヲ必要トスべク、円「ブロック」ヘノ配給生産拡充計画用資材ノ供給亦或ル程度ノ削減ハ免レザルモノニシテ関係各庁ノ国家大局ニ立脚セル完全ナル協力ト適切ナル措置ノ断行トヲ必要トスルモノナリ

昭和14年前半

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