「3」はドコまで円周率か?(後編)
デタラメに円周率を決めてしまえ!!
前回は 「円周率=3」では かなり大雑把で、「円周率=3.14」は 実態に近いことを見てきました。
この文章は「3」はドコまで円周率か?(前編)の続きです。 |
が、念仏のように「3.14」を唱えていても、小学生の苦悩を救ってあげることはできません。
今日も円の面積に苦しむ若人を救うため、当愛好会が
新しい円周率像を提案しようではありませんか。
注意
この文章は科学的・数学的な正確性を追及してはいません。
あくまでも、筆者の疑似科学的な妄想の産物です。
正論その1・・・「円周率=3.1」にしてみれば・・・
まずは、数学的に 当り障りのないアイデアから考えてみましょう。
簡単に思いつくことですが、「3.14」の次が いきなり「3」になるというのは ちょっと不自然です。
本来なら 中間に「3.1」という選択肢があってもいいでしょう。
「3.14」を四捨五入とはいえ 「3.1」にするのは勇気がいるでしょうが、六角形を「円」と言い張るよりは罪が軽いはずです。
前回と同じく 正多角形で計算すると、周囲長が3.1になるのは 正12角形の時です。
まだ緑の部分は確認できますが、正六角形よりは 随分と丸くなってきました。
「円周率=3.14」の世界 | 「円周率=3.1」の世界 | 「円周率=3」の世界 |
「3.14」に比べれば正確さは劣りますけど、計算の手間も減って 良いアイデアだと思うんですけどねえ。
少なくとも 計算の桁数にこだわって 科学的な正確さを蔑ろにするよりは 何倍もマシだと思うンですけど。
正論その2・・・もっと正確さにこだわるなら
「円周率=3.1」では
物足りない杓子定規な方もいることでしょう。
確かに、正12角形では 角が目立っていますよね。
そんな、融通が利かないくせに
計算で楽をしたい貴方には「円周率=3.15」がオススメです。
「3.1415」を
「3.15」と言い張るのはちょっと気が引けるのですが、六角形を円と教える人たちよりは良心的です。
「3.15」と「3.14」では 桁数がいっしょじゃないか?って
円周の計算を思い出してみてください。
「2X(半径)X(円周率)」ですから、「円周率=3.15」にすると
一桁少なくできるでしょう。
円の面積の計算だって、半径が偶数なら計算が楽になるんです。(「あまり違わない」って?
そうかもしれませんが・・・)
「円周率=3.15」を 円に外接する正多角形に近似させてみると、正35角形に相当します。
コンピューターに描かせてみると・・・
「円周率=3.1」の世界 | 「円周率=3.15」の世界 | 「円周率=3」の世界 |
これまた、円と区別がつきません。
計算労力の軽減はごくわずかですけど、なんにもしないよりはマシでしょ。(本当に???)
暴論その1・・・とにかく正確さにこだわり、計算も簡単
ううん、いろいろ考えてきましたが、「無理数」って本当に厄介ですね。
どこまでも続く数を
どこかで区切ろうとするのですから、どうしたって無理は付き物です。
正確さを追求すれば
桁数が多くなりますし、計算をしやすくすれば誤差が大きくなります。
それなら、思い切って 小学生に「π(パイ)」の使い方を教えるのはどうでしょう。
半径1cmの円なら
円周は2πcm、面積はπ平方cmですから、計算も超簡単。
これまでのように、内容は理解していても
計算ミスで点数を落とすことはありません。
小学生に文字式を教えるのは(三桁の掛け算以上に)難しいでしょうが、学力低下に対する批判をかわすことも可能です。
この改革が成功した暁には、日本は世界に冠たる理系国家になっていることでしょう。(成功すればネ)
ただ
最大の問題は、数学から遠ざかっている両親や先生にまで
代数を1から教えなおさなければいけなくなる点です。
教育学部の大学生が「1/3+1/2」を
「1/5」と答える国ですから、世間の常識が
「4π−1=3π」でないことを祈るしかありません。
暴論その2・・・究極の解決法
ま、円周率を「3.14」で計算するにしても
「3」まで省略するにしても、結局は
ドコで省略したかの差に過ぎません。
数学の深遠さに比べれば、そんなことは枝葉末節 。
「円周率が無限に続く数字である」とか、「円周率はどうやって求められるか」が分かれば、計算で「3.14」を使おうが 「3」を使おうが良いではありませんか。
一番 大事なことは小学生が円という図形の不思議さを体感し、数学の奥深さに触れてもらうことです。
それなら、いっそのこと 円周率を幾つで計算するかは
小学生個人に任せてみてはどうでしょう。
「3」を使うもヨシ、「3.14」にこだわるのもヨシ、計算に自信があれば「3.1416」を使っても良い筈です。
実際に
円周を測ってみて「3.2」になった生徒がいたら「3.2」を使ったって良いんですし、「π」の使用も許可されるべきでしょう。
なんて言ったって 今は民主的教育の時代なんですから、円周率だって
個人の自由を尊重しましょう。
もちろん、「2」とか「5」を
円周率に使うのは不可ですけどね。
お笑いネタで書いていて言うのもアレんですが、こういい授業も悪くないと思うんですよ、本当に。
実際に、こんな小学校があったら、もう一回やり直したいです、ハイ。
え、「筆者が小学生なら 円周率をどうするか」って?
不精な筆者なら 迷わず円周率には「3」を使うだろうって?
いいえ
そんな難しい数は使いません。
自分で好きな円周率を決められるのなら、オススメは「π=4」です。
4の段の九九の方が、3の段の九九より簡単でしょう。
「円周率=3」より ほんのチョッとだけ誤差は大きくなりますけどね。
「円周率=3」の世界 | 「円周率=3.14」の世界 | 「円周率=4」の世界 |
え、タダの正方形じゃないかって?
でも、六角形を円と言い張るくらいなら、正方形だって丸の仲間に見えてくるでしょう。
見えてきますよね。
そう、絶対に丸に見えるはずです。
だって、貴方も小学生の頃 計算問題が大嫌いだったでしょう。
注意
この文章は
娯楽用途に書かれている。
数学的・教育学的な目的を持つ物ではない。