37話「ダカールの日」
＜あらすじ＞
カミーユはフォウを失った悲しみを抱えたまま次の作戦に参加した。
それはティターンズの悪事を暴く演説を連邦議会が置かれているダカールで行うというものであった。
ベルトーチカはシャアより前にダカールに到着し、議会工作とシャアの演説を放送する準備を進めていた。アムロに送られ、ベルトーチカらの手引きで演説を始めるシャア。しかしジェリドらは放送を阻止するために中継基地を破壊しようとする。カミーユのZでさえも間に合わないかと思われたとき、シャアの演説に心打たれたティターンズの将校・アジスが身を呈して施設を守った。
＜ワンポイントチェック＞
・ 強引なジェリド
エゥーゴを追撃するためとはいえ、連邦の租借地であるダカールを侵入しようとするジェリド。強引です
・ 宇宙空間ではないのに…
地球って重力があるのに、MSから降りるシャアは宇宙空間にいるときのように宙に浮いてます。演出ミスか？
・ ロッカールームで
カミーユはアムロと何故戦うのかと会話。小説ではカミーユは自分の中のモヤモヤを吐き出すために大泣きしてたが、それはなし。
・ アムロとシャア
二人の会話にも人生哲学のようなものが…
・ 議事堂のゲートで…
ベルトーチカは連邦の兵士に胸を触られるという目に遭う。この際の兵士は「電波妨害のため…」というセリフは連邦にとって都合の悪いことを放送しない連邦政府の腐敗が見え隠れしている
ゲートでベルトーチカはティターンズ兵のアジスに助けられる。アジスの声は矢尾さん。ジュドーの前にＺでチョイ役をしていたとは。
・ シャアとベルトーチカの会話
シャアの演説のためカラバやスポンサーが根回ししていた…というところは政治の駆け引きがわかる1コマ。
・ シャアの演説
ダカールの議会をジャックしてエゥーゴの正当性をアピールする演説をぶつシャアだが、何故かキャスバルとは名乗らずシャアと名乗っていたが、キャスバルの名前を使わないのは何故？ゼクスはミリアルド・ピースクラフトの名前で政治の表舞台に立ったのに…
演説の中身は次の通り
「私はエゥーゴのクワトロ・バジーナ大尉であります。話の前にもう一つ知っておいてもらいたい事があります。私はかつてシャア・アズナブルという名で呼ばれたこともある男だ。
私がこの場を借りてジオンの遺志を継ぐものとして語りたい。もちろんジオン公国のシャアとしてではなくジオン・ダイクンの子としてである。
ジオン・ダイクンの遺志はザビ家の様な欲望に根ざしたものではない。ジオン・ダイクンが公国を作ったのではない。
現在ティターンズが地球連邦軍を我が物にしている事実はザビ家のやり方よりも悪質であると気づく。人が宇宙に出たのは地球が人間の重みで沈むのを避けるためだった。
そして宇宙に出た人類はその生活圏を拡大する事によって人類そのものの力を身に付けたと誤解をしてザビ家のような勢力をのさばらせてしまった歴史を持つ。それは不幸だ。もうその歴史を繰り返してはならない。
宇宙に出ることによって人間はその能力を広げる事ができると何故信じられないのか？我々は地球を人の手で汚すなと言っている。
ティターンズは地球に重力を惹かれた人々で地球を食いつぶそうとしているのだ。
人は長い間、この地球というゆりかごの中で戯れてきた。しかし時は既に人類を地球から巣立たせる時が来たのだ。その後にいたって何故人類同士が戦い地球を汚染しなければならないのだ！？
地球を自然のゆりかごの中に戻し、人間は宇宙で自立しなければ地球は水の星ではなくなるのだ！このダカールさえ、砂漠に飲み込まれようとしている！それほどに地球はつかれきっている。
今誰もがこの美しい地球を残したいと考えている。ならば自分の欲求を果たすためだけに地球に寄生虫のようにへばりついて良い訳がない！
現にティターンズはこのような時にせん等を仕掛けてくる。見るがいい！この暴虐な行為を！彼らはかつての地球連邦軍から膨れ上がり、逆らうものは全てを悪と称しているがこれこそ悪であり人類を衰退させていると言い切れる！！
テレビをご覧の方々はお解かりになるはずだ！これがティターンズのやり方なのです。我々が議会を武力で制圧したのも悪いのです。しかし、ティターンズはこの議会に自分の味方となる議員がいるにもかかわらず破壊しようとしている！！」
・ セイラさん登場
セリフはなく、顔見せ程度の登場ですがこれは故・井上瑶さんがＺの放送期間中に海外に行っていた為セリフなしになったとか…セイラさんの設定にも「出ないはずの人」と書かれていた。
・ 外の撮影を行うベルトーチカ
・演説に感化されたアジス
ティターンズも末端まで完全に支配する事はできていないということがわかる。ジェリドに対して「（ティターンズの正当性を）議会で言えばいい（大意）」と言っています。
・ 成功祝い
一同で成功祝いをした後人気のいないところでアムロとシャアが成功祝い。かつてのライバルが分かり合えた瞬間です。