15話「カツの出撃」
<あらすじ>
アムロはアウドムラと合流したが、7年間の幽閉生活で戦いへの情熱を再燃させることができずカツをいらだたせる。
そんな中、ヒッコリーからの使者としてカラバのベルトーチカ・イルマがやって来た。彼女はアムロに興味を抱く。
サンフランシスコに到着したアウドムラはロザミアの攻撃に遭い、それを察知したカツは独断でガンダムMkUで出撃するが、操縦に不慣れなことをロザミアに見抜かれ、追いつめられてしまう。
そのピンチをカミーユが救い、二人は力をあわせてギャプランを撃墜するが、脱出するロザミアの悪意に二人は心を激しく乱される。
<ワンポイントチェック>
・ロザミアとブランの会話
ここでの会話でロザミアがコロニー落としにおびえている描写がされていたが、これって、今風に言うとPTSD(Post
Traumatic Stress Disorder=心的外傷ストレス障害)というやつか・・・
昔に某トーク番組でPTSDのことが挙げられたが、あれにかかってしまうと普通の生活ができない人もかなりいるようだ。
・アムロとハヤトの会話
カツの話が出てきた。会話を聞いているとカツって地球にいるより、宇宙に行きたがっていたようだ。
この回からアムロは自身のことを「俺」と言っています。
・カミーユとカツの会話
MkUの整備をやっていたカミーユとMkUを見に来たカツが会話。
カミーユはハヤトのことを「随分と若い親父さんだね。」とか、知った風に「(父親は)義理でもいないよりいない方がいい。」と言っていた。カミーユは親の愛に飢えているせいか、親のいる家庭環境に憧れというか、羨望のようなものを持っているようだ。
・アムロの憂鬱
シャアを見て「何故地球圏に戻ってきたのだ?」と独白し、シャアの前でも同じセリフを言うのだが、シャアには「君を笑いに来た。そう言えば君の気がすむのだろう?」と言われたし、ララァの事まで出てきた。シャアにバカにされるようなことを言われても無力感からか本気で怒ったり、反論することもできなかったようだ。
・アムロとカミーユの会話
新旧の主人公同士の会話。カミーユはアムロに「僕、あなたにお会いしたいと思っていました。」と言うとアムロは嫌そうな顔をしていた。
さらにカミーユはアムロに「教えてほしいんです。周囲の期待に応える方法を。僕はあなた比較されているみたいで苦痛だったんです。」と尋ねるのだが、カミーユ君、アムロの二番煎じになることだけは嫌だったのか?自身の力を最大限に使い、アムロと違うところを見せれば、周囲はカミーユのことを見てくれると思うのだが。
・カミーユの下着姿
飛行機の着陸音で目が覚めたカミーユ。ベッドから下りたカミーユは下着姿なのだが、健全(?)な少年らしくパンツはブリーフ(ちなみにアムロはトランクスを愛用していた)。せめて、ズボンぐらい履いたらどう?
・ベルトーチカ登場
レトロな飛行機に乗って登場。服もレトロな格好だが、「ターンAガンダム」でもミリシャの戦闘服は飛行服がメインだったが、ベルトーチカみたいな格好をした人はいなかったな・・・
・アムロの独白
シャワーを浴びながらアムロは「俺に対してのあてつけなんだシャアもハヤトもガンダムを若い奴に使わせて…俺を無視して…」と独白。いじけています。
・ベルトーチカと
ベルトーチカはシャアを「何だか怖い人ね。ギラッとして…戦争以外の世界では生きていけない人じゃない?」と評価し。おおむね当たっている気も…さらに「あの人(シャアのこと)に平和なインテリジェンスを感じないわ。」と評価。思ったことを口にするタイプだが、フレイほどではないか…(フレイってクェスと同じで露骨すぎる)
・出撃をためらうアムロ
「俺はガンダムのパイロットだったんだ…!」と大口を叩いておきながら、バーニアの閃光を見ると急に怯えてしまった。7年間の幽閉生活はアムロを無気力にしてしまったようだが、これは復活の前の迷走なのかも?
<コラム>
PTSD(Post Traumatic Stress Disorder=心的外傷ストレス障害)
大地震、戦争などの異常体験をした後に起こる障害のことだが、戦争、災害に限らず日常で起こり得る交通事故、幼児期の虐待等でのPTSDも多く見られる。大きく分類すると
1.トラウマを思い出し、フラッシュバックが生じる。夢にも生じる。トラウマ類似のものを見るだけでパニックに陥る。
2.マヒ、(ナムネス)、解離性健忘、現実感覚を失う、離人症様の経験。
3.過覚醒(ハイパーアロザウル):いつも緊張し、不眠、イライラ感が強くなると言った症状が見られる
(「現代用語の基礎知識」2002年度版から引用)