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沙羅曼蛇  
1996年 KONAMI
 斬新なシステムと、深みのある世界観で伝説にまでなった横スクロールシューティング「グラディウス」。その続編という位置付け(あくまで位置付け)で86年に登場した「沙羅曼蛇」は、偉大な前作「グラディウス」の呪縛にとらわれないチャレンジ精神に溢れた作品となっていました。
・サラブレッドの反抗?
 「グラディウス」の肝というべき自由度の高いパワーアップシステムは採用されず、敵の出す特定のパワーアップアイテム(出現場所も一定)を取ることでパワーアップするようになりました。「グラディウス」のシステムは優秀であると同時に一般ユーザーには難しかったので、広い顧客層に配慮した結果かもしれません。自機が撃墜された時も画面が途切れずその場で復活でき、さらに、やられた自機ついていたオプションを拾う事ができるという点からも配慮が感じられます。
 また、「沙羅曼蛇」では、ステージ毎で交互スクロールになっています。横スクロールの1面をクリアすると縦スクロールの2面へ、という具合です。数ある「グラディウス」シリーズの中でも独特の「沙羅曼蛇」らしい所です。
 2人同時プレイが可能という点も特筆すべきところです。
縦と横の交錯、美しいプロミネンス
・独特の世界観、インパクトのある演出!
 生物の体内をモチーフにした1面では復活する細胞壁や脳みそに手が生えたボスなど、初めのステージからインパクト抜群で、「生物体内といえば沙羅曼蛇!」という印象を暗に植え付けたといえます。また、3面での吹き上がるプロミネンスはもはや革命的な美しさで、独特の世界観を構築するのに一役買っていました。ただ、それ以外のステージ(特に2、5面)にこれといった特徴がないのが残念です。
 演出も秀逸で、ボス出現時のナレーションは当時かなり斬新でした。最終面後半では警告音とともに「danger!danger!」という音声が連呼され、気分がかなり盛り上がりました。
  ・やはり優秀血統
 自機の動きをトレースする4つのマルチプル(オプション)、長く美しいレーザー、攻略の楽しいバランス、テンポの良い展開…。「沙羅曼蛇」は「グラディウス」の良い面をうまく引き継ぎつつ、独自の面白さと世界観を確立した名作です。

移植版リスト
ファミリーコンピュータ版 コナミ 87年
MSX版 コナミ ??
PCエンジン版 コナミ ??
セガサターン版 コナミ 97年
プレイステーション版 コナミ 97年

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