HTMLのバージョン
現在のバージョンでは、構造とプレゼンテーションを分離するという考えに基づき、従来の見栄えや表現などの為に
拡張された要素や属性を、スタイルシート(CSS1)を用いて記述する事を推奨し、将来的には、それらの
要素や属性を廃止していく方針を採っています。その為、従来の記述との互換を考慮して
下記の3つのバージョンが用意されました。
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要素についてW3Cのドキュメントから抜粋
>原文参照
Note:要素はタグではありません。何人かの人々は要素をタグ(例「Pタグ」)と呼びます。
思い起こして頂きたいのは、要素は唯一の観念であり、タグ(開始タグ、あるいは終了タグ)とは別のものです。
例えば、開始及び終了HEADタグの両方が記述されていなくても、HEAD要素は常に存在します。
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- HTML4.01 Strict(厳密)
推奨されない要素や属性・フレーム関係以外の、全ての要素と属性を含んでいます。
なお、色名や'align'属性などDTDに定義されていませんので注意して下さい。
- HTML4.01 Transitional(推移)
推奨されない要素[CENTER・FONT・APPLET等]や属性[主に色関係]と、厳密バージョンを含んでいます。
- HTML4.01 Frameset
推移バージョンにフレーム関係の要素[FRAME・FRAMESET・NOFRAMES]を追加したものです。
HTMLの遍歴
HTMLのバージョンは以下の様に推移しています。
- HTML 2.0 (1995年11月)
1994年後半の一般的に使用されていた記述文法等を成文化。
- HTML2.x
HTML2.0に非欧州言語の国際化拡張を施したもの。
- HTML3.2 (1997年1月)
HTML2.0にテーブル・Javaアプレット・クライアント側イメージマップ等の
拡張を施したもの。
(注:使用文字はISO-8859-1[西ヨーロッパ14言語]に限られる)
- HTML4.0 (1997年12月18日)
HTML3.2に非欧州言語の国際化や、スタイルシート・クライアント側スクリプト・フレーム等の
拡張やテーブル属性の追加など施したもの。
- HTML4.01 (1999年12月24日)
HTML4.0のエラー修正等が行われています。
- XHTML 1.0 (2000年1月26日)
拡張可能なHTML
XML1.0を元に、HTML4.0を改良したもの。ユーザ定義のDTDファイルにより、要素を自由に拡張できる。
ただし、要素名は大文字と小文字で、別の要素として扱われたり、
HTMLの定義では、終了タグが必要無いとされている要素でも、
終了タグを付けなければならないので記述には注意する事。
詳しくは、XHTML 1.0 の仕様書邦訳を参照して下さい。
例:<br> は、XHTML では <br></br> または <br />と記述します。
HTMLについて
一番心配なのは、ブラウザのサポート状況です。はっきり言って、
自分の知る範囲内では、W3Cが提唱するHTMLのDTD(文書型定義)ファイルを読み込んで、
文書を解析表示してくれるブラウザは、存在していません。
その為、表示・実行は、ブラウザの実装に依存します。
取り合えず、HTML4.0推奨以後に、バージョンアップされた
Netscap4.06以上または、Microsoft Internet Explorer 4.0以上なら、ECMAに準拠したJavaスクリプトが使用でき、
スタイルシートも一応設定表示する事ができます。しかし、ブラウザのバージョンにより、スタイルシートの
実装が不完全なものや、日本語等、非欧州言語への対応が不完全なものがあります。
実際、ホームページを作成する場合、プラウザ毎に表示やレイアウトが異なり、
それらを調節するコストは大変(涙が止まらないくらい)なもので、
これが、ある特定のブラウザのみだったら、どれだけラクだろうかと考えてしまいます。
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HTMLについてW3Cのドキュメントから抜粋
>原文参照
ほとんどの人々は、HTML文書が異なるブラウザーおよびプラットフォーム間で、
適切に処理されるべきであるという事で意見が一致します。
相互運用の達成は、文書のただ単に1つのバージョンの開発のみで、
コンテンツ・プロバイダーへのコストを低下させますが、
努力がなされない場合、はるかに大きな危険があります。ウェブが、非互換性の書式からなる独占の世界へ移行し、
結局、全ての作成者・参与者にとってのウェブの商用可能性が減少します。
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現状はどうでしょうか? あなたのホームページはプラウザ依存していませんか?
また、日本語での記述を考えた場合、HTML2.xかHTML4.0以上で記述することになりますが、
今後の事を考えると、W3Cの勧告に従い、最新のバージョン(現時点ではHTML4.01かXHTML1.0)
を使用した、正しいHTMLの作成が最善だと思います。
しかし、現状はかなりの混乱状態にあり、さらにネット接続できる携帯電話用などに新しい要素の追加が、
メーカー主導で導入されたりと悪い方向へ動いているように感じます。
将来的には、現在の混乱状態はHTML4.0の記述文法に収束されると思いますが、
現状を考慮した次善策は、早くまともに収束されるように祈りながら、
ブラウザ間の表示互換を考慮して、テーブルを駆使してレイアウトを行う事かもしれません。