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■エリザベスタウン


試写会に行ってきましたエリザベスタウン(公式サイト)。12日から公開してますが。

まず驚いたのが、試写の作品の予告流すなよ(呆れ顔)
そりゃまあ、大体見たシーンかもしれないですが。
しかし、これから見る映画の大枠とかネタバレとか直前に見せられるとちょっとね。

しかもこの映画、予告の出来がいいのよ(笑)
実際に見るとそんなにウルウルでもないシーンなのに、予告でうっかりじーんと来てしまってどんな感動モノかと思ってしまいました。

涙頂戴感動モノというより、明るくて切ない・コメディタッチで軽い雰囲気なんだけれでじーんとくるという映画でした。

話のあらすじとしては、
大企業(ナイキっぽいよ)でシューズのデザインをするドリュー。
しかし、8年かけて開発した新製品は大失敗。
その損失、およそ10億ドル!!
ドリューはクビを言い渡され、1週間後の雑誌には全てが彼の責任だったという記事が載ることに・・・。
自殺を決意するドリュー。しかしその時、ケンタッキーの親戚を訪ねていた父が心臓発作で亡くなったという知らせが。
動揺する母や妹を残し、ケンタッキーへ向かうドリュー・・・自殺は一時保留。
そして出会う、フライト・アテンダントのクレアや父を愛する父の故郷の人々・・・ドリューは、そこに『自分を待っていてくれる何か、受け容れてくれる場所』があることに気付く。

というもの。

くすりと笑ってしまうユーモアたっぷりな会話。
明るく温かい、父の故郷の人々。
ゆったりとした雰囲気に、心がほぐれる映画でした。

以下ちょっぴりネタバレ込み感想。



甘く優しい顔立ちのオーランド・ブルームはちょっと気弱そうな青年にはまり役!!見ていて感情移入できます。美形ですねぇ。

クレア役のキルスティン・ダンストはやっぱり鼻が気になる・・・(笑)のは置いておいて(いや、とってもキュートでした)このクレアってヒロインがなかなかくせ者なのですよねぇ。
私はかなり「怖っ!!!」と思いましたよ。
押したり引いたり、地図渡したり、全てが彼女の策略のままに動いているというか・・・狙った獲物は逃がさない?
「してやったり!」という表情が本気で怖かった(笑)
ま、これも愛ゆえ・・・ここまでやればどんなイイ男でも落ちるのかもね。と参考になりました。
ドリューが「10億円の損失」について告白した時の態度なんか、格好良かったしねv

なんと言っても泣けたのは、ドリューの母親・ホリー役のスーザン・サランドンの演技。
実は両親は、お互い婚約者のいる身からの電撃結婚。ホリーはずっとケンタッキーを訪れていなかった。
しかし、厳しい目を向けられる葬儀のスピーチで、ホリーは笑いを交えながら二人の出会い・結婚生活・そして夫を亡くした今を語る。
故人の好きだった「ムーン・リバー」に合わせ、タップダンスを踊るホリー。習い始めたばかりのそれは、どこか滑稽で切なく、場内を笑いと涙でひとつにする。
ここでわたくし、号泣でしたよ。 映画観ている間って、音立てちゃ迷惑だよなぁと思うので、鼻水まで静かに垂らしながら号泣。
いやー、良かった。
このシーンだけで、この映画観て良かったなぁと思いました。

惜しいなと思ったのは、その後のドリューのロード・トリップ。
クレアにもらった指示された音楽・地図で家に戻るのですが・・・
台詞よりも、情景や音楽を淡々と流すことでドリューの思いが伝わってくるというシーンなのですよね。

しかしそうは言っても、私自身はその音楽に思い入れはないし、ミシシッピ川を見ても何も感じるところはないわけですよ。

これを日本に置き換えてみると、誰か大切な人がいなくなった時、桜が散るのを見れば儚さを知り、うねる日本海を見れば何かが心を渦巻き、美空ひばりを聞いては泣けると思うのですが。

・・・というわけで、最後の良いシーンで涙が引っ込んでしまったのでした。
この映画の魅力を本当に楽しむ土台が自分に欠けていたのが、惜しいなと思った。
60年代〜70年代の音楽に思い入れがある方なら、もっと胸を打つものがあったのではないでしょうか。

とりあえず、その試写会はやたら女子中高生が多かったのですが、きっと「つまんないなー」と思いながら観たんじゃないかと他人事ながら心配になりました(笑)

予告の件といい、この試写会の主催者、なんか間違ってない?

ラブ・ストーリーとしては20代〜30代。
ヒューマン・ドラマとしては40代〜50代の方に。
幅広い層で楽しめる、ハートウォーミングな物語でした。

2005.11.16 記

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