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■空色勾玉


4198506787空色勾玉
荻原 規子
徳間書店 2005-09-21

by G-Tools

ついにノベルズ化!!
ということで喜び勇んで買いました。
荻原さんの著書で一番最初に読んだのは、『西の善き魔女』シリーズで思い切りはまったのですが、ハードカバーな本シリーズにはなかなか手を出せず・・・。・゚゚・(>_<)・゚゚・。

輝の大御神の双子の御子と、闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。 輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、〈剣の主〉稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く…。 神々が地上を歩いていた古代の日本を舞台に、絢爛豪華に織り上げられた、人気沸騰のファンタジー。(紹介文より)


読んで一番に思ったのは、小・中学生の時に読みたかった!!でした。


もちろん今読んでもとても面白い・完成度の高い作品ですが、その当時読んでいたら夢中でその世界に浸って胸踊らせていただろうと手に取るように想像できるので、ついそう思ってしまいます。

今読むと、登場人物・物語に込められた意味・・・そういった物が見えてその構成の素晴らしさに感嘆する。
しかし、その頃読んでいたら、どこかわからない部分がありつつも思い切りその世界にのめり込み、『もっと知りたい』と思っていたはず。

もちろん大人にもオススメ。しかし、今から昔に戻ることはできないので、10代の方にはもっとオススメ!!
大人になってから好きだった本を読み返すことは、自分にしかできない自分を振り返る楽しみでもあります。

以下、本編にもちょこっと触れます。


***


古事記を彷彿とさせる古代日本をベースとしたファンタジー。
だからこそ日本人にはぴたりと添う、不思議と懐かしい感覚が沸き上がります。
『水に流す』という意味はここにあるのか・・・といったことが自然と染み渡ってくる。
「日本」という国の形が曖昧だからこそ、こういった根っこの部分を垣間見るとなんとなく自分のルーツを考えてしまいます。

主人公が『闇』の側の人間で、物語も『闇・排除される側』から描かれているのも面白いし、共感できる。
狭也と稚羽矢が自分の居場所・自分の存在を探し求め、成長していく様が感動的です。

対する『光』の側。月代王(つきしろのおおきみ)と照日王(てるひのおおきみ)もとっても魅力的。
月代王は狭也が想いを寄せる相手なのですが、中学生の時だったら私も一緒に惚れてただろうな〜vと思います。
個人的に銀の海 金の大地(氷室冴子)を思い出しました。うお!1992年ですか!!もう手に入らないんでしょうね・・・。

稚羽矢が何も知らない無垢で純粋な少年で、狭也がお守り・教える方の側という点からいっても、女の子によりおすすめなお話かもしれませんね♪逆紫の上ですよ〜!!(←それはたぶん違う)
2005.10.04 記

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