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■白鳥異伝 上・下三野の長一族の娘・遠子と養子の小倶那は、双子のように育ち、いつも共にいた。 「あたしたち、大きくならないといいのに。ずっと今のままでいられたらいいのに」 だが、西から飛んでくる白い鳥が穏やかに続くと思われた日常を突き崩した。 帰ってくるという約束を残して、小倶那は都へと旅立つ。 彼の出生の秘密が、そして皇子と姫の激しい恋が、遠子と小倶那を避けられぬ戦いへと導く。 ヤマトタケル伝説を下敷きに織りあげられた、壮大な古代ファンタジー。 かなり長さがあって読み応えがありました。 幼いながらに互いを大切に思う二人。 成長する為に旅立つ小倶那と、彼に会うまでは女になることを拒否しようと決意する遠子の対比がいかにも純粋で切ない。 小倶那の出生は、比較的早く、わかりやすく明らかになるのですが話が展開するのはそこから。 「わたしはもう振り返らないし、泣かない。女の弱さはいらない。もう一度小倶那に会って、あの子を殺す日が来るまでは・・・」 どこか儚げな印象を受ける小倶那に対し、どこまでも真っ直ぐで強い遠子。 ただひたすらに小倶那を追い、やがて『女』になっていく遠子の成長には感動です。 勾玉を『集める』という行為も、物語に流れとスパイスがあってワクワクしました。最後の勾玉はそれだったのか〜と納得しつつ、 『明』の勾玉が続巻につながるのが楽しみv 二人を取り巻く人々も、鮮やかで印象的でした。 大碓皇子は強さと魅力に溢れつつも、王族であるが故に失ってしまった何かがあったようにも思える。 それに対し、明姫はその芯の強さに心打たれました。 遠子はそのまま外にも表れていますが、豊青姫や速来津姫など一見か弱そうに見えて強い女性が多いですね。 逆に、大王が遠子と対面する場面ではその孤独や寂しさが見えて思わず萌えましたよ。(またそれか) でもって、やっぱりこの人ですよ!! 菅流カッコイイ〜(惚)!! 酒と女と喧嘩に強いが、老人と子供に弱い。 女と見れば口説かずにはいられないが、義理と情に厚い海の男。 どんな困難でも笑って切り抜ける様は、惚れずにいられません。 なんだかちょっぴり、ヒノエ@遥か3を思い出した。 小倶那を食いそうな勢いで(笑)印象鮮やかな人物。 菅流がいなかったら、中盤〜後半はもっと暗くてあっさりしたものに感じたかも・・・そう思うくらいに物語を盛り上げてましたv 個人的に 、 「がきなんだからな。最後まで」 が切なくて好き。ちょっと、奪っちゃえ〜菅流!と思ってましたごめん小倶那。 と言いつつ、象子くらいしか菅流は御せないかも?と思うのですが。 ともあれ、長い旅路の果てに辿り着いた結末に、深い充足を覚えながら本を閉じました。 あああ・・・『薄紅天女』早く読みたい!! 2005.11.03 記 | ||
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