■「エス」「エス 咬痕」英田 サキ著 英田/サキ著 *注)BLです。 本物のヤのつく人には良い思い出がないので(当たり前か)避けてたんですよね。 しかしよく考えると私は、ハードポイルド大好きなのです。 ストイックな関係の中でぶつかり合う男と男の矜持にぞくぞくするのです。 藤原伊織にもヤクザは付きものでした。 となれば英田さんだもの、これは読むしかあるめぇ。 ということで2冊一気に購入。 結論から言うと、悶え死にそうなほど面白かった。 そりゃ評判も高いよなー、という。 久々にBL小説にのめりこみました。 そして、ヤクザものというより警察ものでしたねこれは。 英田さんてほのぼので笑えるのに切なくてきゅーんなイメージだったので意外でした。でもやはり、すっごく上手いのです。 内容としては、 警視庁組織犯罪対策第五課の刑事である椎葉は、 『エス』(スパイ)と呼ばれる協力者を使った情報収集活動を中心に、拳銃押収捜査を行っている。 ある日、「安東に気をつけろ」という一本の電話がかかってきた矢先、椎葉のエスである安東が殺される。 その前後に現れた、大物ヤクザの宗近。安東の死について知るために、椎葉は宗近に接触を試みるが・・・? というお話。 続編の『エス 咬痕』には、自分のエスを愛しながらも冷たい仕打ちを続ける屈折した男=永倉 が登場。永倉に自分の姿を投影して苦しむ椎葉の心理面につっこんだ、緊張感のある仕上がりです。 とにかくもう、刑事とエスという『運命共同体』でありながら『決して相容れない』という 関係がたまらなくツボ。 惹かれ合いながらも、自分を抑えなければならないそのせめぎ合いと駆け引きにくらくらしますよ・・・。 「俺だけのエス・・・」ってあーた、ぐっひゃーどうしよう!!!(興奮)と一人でおろおろ。うろうろ。 また、椎葉の義理の兄・篠塚が良いポジションなのですよね〜v個人的にものすっごく好き!!眼鏡!! 微妙なラインながら椎葉への思いはあくまでも保護者(たぶん)というのが切なくて良い。 兄弟対決?+宗近活躍という続刊が楽しみで仕方ないのに来年2月って・・・(涙) ま、待てませんっ!! とにかく続きが楽しみなシリーズです。 2005.xx.xx 記 |
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