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■EDGE5 ロスト・チルドレン

EDGE5 ロスト・チルドレン EDGE5 ロスト・チルドレン
とみなが 貴和 (2006/09/02)
講談社

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「君に会いたい」
差出人不明の手紙に導かれ、因縁の埠頭に向かう錬摩。
そこで見たのは、燃えさかる少女達の遺体だった。
連続少女殺人犯は、15年前海の底に沈んだはずのあの男なのか!?
過去の想いは錬摩の心を掻き乱し、プロファイリングを鈍らせる。
そして、錬摩の手を離れ歩き出した宗一郎は・・・?



男性と見紛う鋭利な美貌の心理捜査士(プロファイラー)・大滝錬摩のプロファイリングミステリシリーズ、ついに完結です。

正直に言いますと、ミステリとしては偶然に頼りすぎていると思いました。
「場所」に関しては納得するにしても、タイミングが良すぎる。

伏線もしっかり出ていて、冒頭少し読んで「犯人が誰(と誰)か」はわかってしまうと思います。

けれどそれよりも、長い伏線が張られてきた(厳密に言うと1巻目からつながっている)連続少女殺人事件、錬摩と父の過去、桂木事件の真相・・・といったシリーズを通しての謎が明らかになっていき、宗一郎との関係が修復されていく。物語が一気に収束していく展開は、問答無用に面白く引き込まれました。
(*ネタバレ反転父との関係や桂木事件の真相があまりにそのままだったのには、ダークで驚きましたが

驚くほどにハッピーエンドでしたので、安心して読めると思います。
シリーズ全体に謎を孕んだミステリというのは他にもあると思いますが、きっちり5巻で完結して破綻がなく、それぞれの巻が面白くて読みやすいというのはなかなかお目にかかれない気がする。

番外編で、過去編をもっと読んでみたいな〜と思いながらも完結を喜びたいと思います。


2006.09.08 記

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