◇PHASE-36 アスラン脱走
メイリンやるなぁ!!(ぐっと親指立てる)
かつてないネオロマ度に驚きを隠せません・・・。
もう一言いいですか?
キサカきたぁーーーーーっ!!!(力強く拳を握る)
(・・・・私にとっては超重要事項↑)
では本編です。
今回のキーワードは「与えられる役割」と「そこからの脱却」でしょうか。
▼議長vsアスラン。
新機体の説明を続ける議長を厳しい目で見るアスランと、そんなアスランを心配そうに見つめるミーア。
「これは、これからロゴスと戦って行くために。ということですか?
戦争を無くすためにロゴスと戦っていくと、議長はおっしゃいました」
「戦争を無くす」と言いながら兵力を増強する矛盾を指摘するアスラン。それにしても遠回しな言い方だ。
「戦いを終わらせるために戦う。というのも矛盾した困った話だが」
「だが仕方がないだろう。彼らが言葉を聞かないのだから」
しかしそんなことに動じる議長ではなく・・・さりげなくすごいことも言ってます。
確かにロゴスは『言葉をきかない』かもしれません。しかし、絶対的にこちらが正しい。相手がこちらの言う事をきかない。
だから、討つのは仕方ないという論理は恐ろしい。
話し合ってないじゃんそれ!!どこの合衆国ですか。
そして、それではなぜ同じ戦争を終わらせたいという意思を持ったアークエンジェルを、話し合う機会もないまま
討てと命じたのか?と食い下がるアスラン。
「ならばなぜ、彼らは私達のもとへ来なかった。
思いが同じと言うのなら、彼らがこちらへ来てくれてもいいはずだ」
出たー!!
自分が正しいの大前提な発言。
アスランもなー。
キラたんがやられたのが許せないのはわかるけど、
何もそんな穴だらけのところから攻めなくていいじゃないか。
アークエンジェルは庇うの難しいですから。アークエンジェルが公に「戦争を終わらせたい」なんて声明出したこと一度もないし。
それより先に、もっと言う事あるでしょ!!!
「それは・・・!!」とミーアを見て言いよどむアスラン。
ここで全国の視聴者は思ったはずだ・・・
言えばいーじゃん!!と。
どうやらこの人、
元婚約者が暗殺されそうになったことはどうでもいいらしい・・・。
シンにばれたってどうってことないと思うんですが、アスランをためらわせるものは何なのでしょうね?
議長への信頼?
何も言えないことを見越して
「ラクスだってこうして共に戦おうとしてくれてるのに」とのうのうと言われちゃって。
ちょっと役者が違うよな・・・狸親父な議長と真面目一本槍なアスランでは。
やっぱり笑顔な議長と睨むアスラン。
そしてここで議長の思惑を表すと思われる語りが入ります。
「君の憤りはわかる。なぜ世界は願ったように動かないのかと。実に腹立たしいだろう。
だが言って見れば、それが今のこの世界だ。誰もが本当の自分を知らず、その力も役割も知らず
ただ時々に翻弄されて生きている」
『なぜ世界は願ったように動かないのか』と憤ったのは議長自身。
彼は自分が『翻弄される』ことが嫌だったのか・・・?
「キラ・ヤマトくんについてみても・・・私は彼は実に不幸だと思う。あれだけの資質・力だ。彼は本来、戦士なのだ。
MSで戦わせたら当代彼に敵う者はないというほどの腕の」
ここでムッとするシン(笑)
「なのに誰一人・・・彼自身それを知らず、知らぬが故にそう育たず、そう生きず、
ただ時代に翻弄されて生きてしまった。あれほどの力、正しく使えばどれほどのことができたかわからない」
「本当に不幸だ、彼は。君達のようにその力と役割を知り、それを役立てる場所で生きられたら・・・
彼自身も、悩み苦しむこともなく、その力は称えられて幸福に生きられただろうに」
回想される、議長にフェイスの印を渡されるシーン。
うーん。私ずっと議長がアスランに何をさせたいのかわからなかったのですが、つまり戦うだけの戦士にしたかったのでしょうか。
アスランが『自分の与えた力と役割』を果たすだろうと・・・その枠を超えてしまうことはないと
なめられていた
わけでしょうか?
駒じゃなくなったら始末するから良い。というだけかもしれませんが。
そして前作のキラを『不幸』と称する議長。
それに対し、戦うことに悩み苦しむことない戦士であるシン(アスラン)を『幸福』であると言う。
そのことに明らかに反発を感じているアスランが・・・
結局あなたを動かすのはキラですか?(笑)
とつい言いたくなります。
「人は自分を知り、精一杯出来ることを知り役立ち、満ち足りて生きるのが一番幸せだろう?」
「この戦争が終わったら、私はぜひともそんな世界をつくりたいと思っているのだよ」
「誰もが皆、幸福に生きられる世界になれば、もう二度と戦争など起こりはしないだろう」
「夢のような話だがね。だが必ずや実現してみせる」
うっわー胸くそ悪いですね。
なんだか一気に議長のスケールが小さくなった気がします。
言いたいことはわかるんですが。
その役割を与えるのはあなたなんですか?と。
全てを盤上の駒にするのがあなたの言う「新しい世界」なのですか?と。
手袋を投げつけたい気分(笑)
優秀な指導者が導く世界。ある意味それは幸せなのでしょうが・・・。
ここまで頂点に立つ者がはっきりそれを『理想』と言ってしまっているというその時点でスケールの小ささを感じます。
争いは起こりますよ、それでもきっと。
人は盤上には乗りきらない。
その限界を見極めもせずこんなこと言うなんて笑っちゃいますね。
でもまだ、議長には何かあると信じていたりもして・・・。
個人的には
感情に揺さぶられて運命に抗おうと途方もない夢抱いていて欲しかった議長。
くじら石とかどこへ行ったんだ?
それにしてもSEEDは、テーマがえらいでっかくてつめ込みすぎて爆発しそうな気がします。
大丈夫でしょうか?
▼グフきた・・・・
ぞくぞくとジブラルタルに参集する地球軍艦艇。
そしてキサカもきたーーー!!
遅いよーキサカ!!
あなたの姫は海の底だよ・・・。
あーびっくりびっくり。
ここでアーサーとタリアさんの会話。
「こんなに連合側の軍が参集するとは・・・」
「でもなんだか、落ち着かないわね」
「これでいっせいに裏切られたら、ジブラルタルはおしまいですね。あはは」
「んもーう、馬鹿なこと言わないの!!アーサー」
あ、あーさー・・・・。
どんな伏線なのかと怖いですね結構(笑)
そして地球軍最高司令部にジブさんが。
「逃げ込んだロゴスを討っても、問題はその後ね」
つーか、
いつの間に地球軍って二分してんの!?大変なことじゃないですか??
▼レイと議長
うーん、やっぱりレイは議長に心から懐いていそうです。
ロドニアのラボの件はやはり議長の命でしたか。
二人の会話を立ち聞きするミーア。何かを拾う・・・ってなんだかキーパーソンになりそうですね。
▼アスランとミーア。すれ違う手。
キラの言葉を思い出し物思いに沈むアスラン。
「キラ・・・」
またか!!またキラなのか!!!(笑)
そこへ飛び込んできて、アスランに新機体の元へ行くよう説得するミーア。
「でないと、本当に疑われちゃう!!」
「疑うって、何を?」
「あなたは駄目だって」
この『駄目だ』っていう表現に
ちょっと笑っちゃったのは私だけでしょうか・・・。
さて、ミーアによる回想。
ミーアが拾ったのはアスランとキラ達4人の写真。
「そうか、やはり駄目かな。アスランは」
「思われた以上に、彼のAAとフリーダムに対する思いは強かったようです」
そんな・・・
レイまでアスキラ宣言せんでも・・・(笑)
「彼もまた、戦士でしかないのにな。余計なことを考えすぎるんだ。
それがせっかくの力を殺してしまっている。キラ・ヤマトのせいかな?彼と出会ってしまったのが不幸ということか」
そして議長まで、
アスランの運命を変えてしまったキラ・ヤマト発言。
「だが、彼はもういない」
「いえ、生きています。彼が殺さない限り、胸のなかでは」
うわー、なんだか
赤面ものの台詞です。
しかしこれは、レイにとってのクルーゼの存在なのかもしれませんね。
レイの胸のなかで生き続けるクルーゼの。
「それは厄介だね。罪状はある。あとは任せていいか?」
「はい」
うっおー!!アスラン大ピンチ!!
自分で決意して脱走するんじゃなくて、必要に迫られてなのねー!!
そして折りしも、扉の向こうでアスランに呼びかける保安部員。
「さすが。議長は頭がいいな。俺のことをよくわかっている。
確かに俺は、彼の言うとおりの戦う人形になんかはなれない」
いやいや、気付くの遅すぎでしょー!!
戦う人形=レイ・シンの回想。与えられた役割を果たす者達。
そして、そうはなれない自分。
「いくら彼の言う事が正しく聞こえても」
まだ議長のことを諦めきれない・・・しかしそこから脱却することを決意するアスラン。
この瞬間、ちょっとすっきり。
ある意味シンとは逆に
考えすぎて身動きとれなかったアスランが感情を優先させてます。
そしてアスランは、さっくり保安部員を倒してミーアに手を差し伸べて連れ出す。
ここで
ちょっとかっこいいと思ってしまった私を許して・・・。
「議長は自分の認めた役割を果たすものにしか用はない」
「彼に都合のいいラクス。そしてMSパイロットとしての俺」
「だが君だって、ずっとそんなことをしていられるわけないだろう!!」
「そうなれば、いずれ君だって殺される。だから一緒に・・・!!」
いきなり悟ってるアスランですが、確実に足手まといになるであろう女の子を放っておけないあたり変わってない。
しかし、ミーアは大きくかぶりを振ります。
「あたしはラクスよ!!」
「ミーア!!」
「違う!!」
せ、切ない〜・・・。しかも
整形でしたかミーア!!
普通に生きてきたミーアが、突然その声を買われ整形までしてラクスになりきる。
初めてミーアが登場したときの無邪気さ、ラクスへの憧れは本物だったのかもしれませんね。
与えられた役割を果たしていたら皆が褒め称えてくれる。
憧れていた『ラクス』として。
その甘美さを手放したくない、と縋りつくミーアが人間らしくて憎めない。
「ラクスがいい!!」
「君・・・」
「役割だっていいじゃない。ちゃんと・・・ちゃんとやれば!!」
議長の与える役割を果たすことを『幸福』とは思えない、そこから脱却しようとするアスラン。
それでも、与えられた役割を果たすことが『幸福』だと思いたい、そこから抜け出せないミーア。
「そうやって生きたっていいじゃない」
きっと誰もそれを否定はできない。
ずるいと責められるほど強い人間ばかりじゃない。
「だから、ね。アスランも・・・。大丈夫よ」
戻ってきてと、一人にしないでと手を差し伸べるミーア。
切ない〜と思うのは
私がずるい人間だからでしょうか。
「ミーア」
逆に、ここから出ようと手を差し伸べるアスラン。
けれど、ミーアはその手を取ることはできない。
自分という存在をカタチづくる枠を壊すことができない。
そしてアスランもまた、
ミーアを女性として愛しているわけではないので
ただ自分の道を選んで去っていってしまう。
泣き崩れるミーア。
やってくれたよ・・・アスラン脱走はアスラン自身の決意というよりは、追い詰められて出てきた本音。
そしてそれを引き出したのは間違いなくミーアの行動なんですよね。
ある意味では、ミーアは議長よりもアスランを選んでいるわけで、
この先『人形』を脱するときは
アスランをかばって死ぬときだったりして・・・という
嫌〜な想像をしてしまいました。
▼アスランとメイリン。その手をとる。
「ドアは固めた。各部屋を探せ」
「万一の場合は射殺もやむをえん」
追い詰められるアスランが逃げ込んだ部屋は・・・・メイリン!?
なんて無理やりかつ都合の良い展開(笑)
そしてお得意のハッキング中のメイリンの口をふさぐアスラン。
外に出たいだけだから、自分が出たら声をあげるように言います。
しかしそれを聞いたメイリンは、迷いながらも何か決心したようにアスランの手を引く。
「こっち」
連れて行かれた場所はシャワー室。
予告はこれだったのか!!!
シャワー出して音を立てる。服を脱いで髪をぬらす。
『シャワー浴びてたふり』ですね。
やはり追われているときは、
色事でにごすのが基本です。
そしてまんまと騙される保安部員・・・ナイスなタイミングでルナマリアまで!!
無意識に妹を助けます。
それにしてもOP映像って怖いですね。
ここまでメイリンがヒロイン化するとは・・・・ということは、
シン×ルナも有り得るのか・・・微妙。
「うわー大胆なことしちゃったよ」とばかりに気が抜けてへたりこむメイリンが可愛いですね。
そしてそんなメイリンにふわりとバスローブをかけるアスランが・・・・
天然コマシ野郎だ。
アスランって、
女性は放っておいても寄ってきそうですが男性には嫌われるでしょうね。
だからキラたんが大切なのか?
「ありがとう、でもなぜ?」
アスランが尋ねると、
「わからない・・・」
と途方にくれたように答えるメイリン。
しかし去ろうとしたアスランの足首掴む・・・(笑)
「か、格納庫!!ちょっと待って」
「基地のホストに進入して、どこかで警報を出せれば」
うおー。こんなところでメイリンのハッキング技術が活かされるとは・・・。
「車回します!」
ここまでやったらもう、結構な重罪です。
惚れてなきゃこんなことできないっしょ。罪な男だ・・・。
華麗なテクで車を滑らせるメイリン・・・なんかもう、
俄然応援だよ!!!!
がんばれ恋する女の子ミネルバ代表!!!!
しかし車を走らせるメイリンを見て一瞬で怪しいと思うのがすごいぞレイ。
グフの足元で車を止めるメイリン。
「行って下さい」
「でも、君・・・」
「殺されるくらいなら、行ったほうが良いです」
・・・きゅーん。
この感情が何かなんてわからない・・・・でも、この人に死んで欲しくはない。
・・・・って、
どこのネオロマ?
ああ、どうしちゃったのメイリン。デスティニーにおいてかつてないほどのヒロインっぷりだよ!!
しかしその時轟く銃声!!
メイリンを抱えて弾をよけるアスラン。
「やっぱり逃げるんですか、また!!」
現れたのは
もちろんレイです。
「俺は許しませんよ、ギルを裏切るなんてこと」
撃ちまくるレイ。
「やめろレイ!メイリンは・・・」
怖そう・・・可哀想だよ、メイリン。
レイは一応仲間であるメイリンへの気遣いが全くないのですね。
もともと仲間意識がないのか、もしくは議長に逆らうものは容赦なく敵なのか。
どうも後者の方が大きい気がします。
やはりレイは最後まで議長につくのではないかなーと。
シンが議長から離れれば容赦なく敵対するのではないかと思えます。
レイの銃を弾き飛ばし、アスランは
メイリンに手を差し出す。
はぁ・・・ここミーアとの対比になってて切ない。
そして、
ためらいなくその手をとるメイリン。
(いや、とらないと撃たれちゃうかもしれませんが)
しかし、メイリンは
自分の意思でここまでやって来たんですよ確実に。
彼女自身が選んできた結果こうなった。
今回の『脱走』は結局アスランが積極的に選んだのではない。
それは議長の言う通り
「本当の自分を知らず、その力も役割も知らずただ時々に翻弄されて」いるように見える。
メイリンも然り。
しかし、アスランもメイリンも、結局
「自分の大切なもの・守りたいもの・譲れないもの」を選んでしまっているんですよね。
だからこそ、こういう結果になった。
それは決して、
流された逆らうことのできない運命ではなく、自らが選び取った道なのだと思います私は。
グフにメイリンと共に乗り込み、アークエンジェルを探すと言うアスラン。
それを追うレイとシン。
レジェンドとデスティニーですからね・・・次回ばっちり対決しているみたいなので、とっても不安です。
やばいよー。
「アスラン?そんな・・・・なんで!?」
しかし、追うのがアスランだと知って動揺しているシン。
散々こきおろしていたのはやはり甘えだったのか?
まだアスランの言葉はシンに届くのか?
もっと「考えて」みて欲しいと思ったシン。
それに対して、考えすぎて動けなかったアスランが今回動きました。
それがシンに「考える」契機を与えることになるのでしょうか?
そのへん注目していきたい次回です。
それにしても、今回「与えられた役割」がキーワードだったわけですが、
SEEDのキャラって生き生きとその世界で生きている共感できる人物というよりは
それこそスタッフにそれぞれの役割を与えられたキャラに見えますね(笑)
キャラ対比とかあからさまに多いし。
それぞれが伝えるべき、担っている『役割』がやたら大きい。
それはそれで、ひとつの手法なんでしょうがね。
▼次回予告 「雷鳴の闇」
『追うのはアスラン。それは、不可解な事実。
では、今まで見ていたものは?
知っていたつもりのことは?
ぶつかり合う言葉は、悪夢の海に消える。
時はただ、シンに決断をせまる。』
シンの心に何か訴えるものはあるのでしょうか・・・?
アスランが種割れして今までの鬱憤をはらすのかどうか興味津々です。
「悪夢の海に消える」ってものすごく不吉ですが・・・。
ま、
海底で偶然アークエンジェルに遭えるかもしれないしね♪(←おいおい)
『そのさだめ、導けレジェンド!!』
レイかよ・・・。
シンが迷ってるうちにレイが落としちゃうとか?いやー(涙)