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    放課後 校門前 ユカリとチサト
    ミカを待つ2人

ユカリ:待たすか?誘っといて、普通

    SE たったったった・・・(足音)
    ミカが走ってくる

 ミカ:すみませーん!いやー!やりましたよ岸井!

ユカリ:何、その得意そうな遅刻の言い訳は!?

 ミカ:まぁそんな怒らないでセンパイ、血圧上がっちゃう(足くねくね)
    ホタルのウワサ、新情報入手したんですよ!

チサト:新情報?

ユカリ:またクダラナイ事を・・・

 ミカ:えー!ひどいセンパイ、でもヒット!ですよ?なんと例の公園、
    ホタルと一緒に子供が出現するらしいんですよ、
    昨日ウチのクラスの奴が見た!って

ユカリ:子供!?何ソレ・・・まさかまた・・・

 ミカ:ビンゴ!その通り!ユーレイ!!
    ホタルと一緒に小さい時親に捨てられて死んだ
    子供の霊が毎晩遊んでくれる相手を探して・・・

ユカリ:帰る

    ユカリ、帰り始める。チサトはうで組みして考え込みのポーズ
    ユカリの前にミカあわてて立ちふさがる

 ミカ:そんなの無しですよーセンパイ、約束したじゃないですか

ユカリ:しーてーなーいー!!勝手に決めんな!

 ミカ:だってもう私、周りに『今日公園に行く』って言っちゃったし・・・
    岸井最大のお願い!(ユカリを両手で拝む)
    これで何もしないと、顔つぶれるー!

ユカリ:・・・ったく・・・もう・・・

    ユカリ、あきらめたように顔を下に向ける

 ミカ:やったぁ!(片手を上げてガッツポーズ)それに・・・
    (チサトの方を見て)逸島センパイも、なんか感じてるみたいですし・・・

チサト:あ・・・いや・・・そういう訳じゃないんだけど・・・うん・・・
    でも少し気になるかも・・・

 ミカ:じゃあ出発!

    3人、歩いて校門前を去る

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    公園 場面1
    歩く3人

 ミカ:相変わらずカップル多ーいですねーこんな所でデートするって、
    よっぽどの貧窮ぶりですよねーお給料いくらもらってんの?みたいな

ユカリ:・・・余計な詮索・・・ホント、好きだよね、アンタ

    チサト、立ち止まり周囲を見渡す

ユカリ:どうかしたの?チサト?

 ミカ:何か感じます!?(身を乗り出し気味)

    ユカリとミカ、チサトに近づく、チサトやはり周囲を見ている

チサト:うん・・・ちょっと・・・

 ミカ:やった!今度コソいただき!何か撮れるかなー(リュックからカメラを出す)

チサト:あ、そうじゃないの、ミカちゃん

 ミカ:へ?(カメラをかまえた状態で)

チサト:何か空気がとてもキレイなの・・・濁ってないの・・・

ユカリ:空気がきれい?

チサト:うん・・・山の中みたいな・・・とても澄んでる・・・
    ミカちゃん、ホタル出るってウワサの場所・・・何処かわかる?

 ミカ:はぁ・・・(拍子抜けしたようにカメラをしまう)
    向こうの方の砂場周辺だそうです(遠くを指差す)

ユカリ:ホタルの光なんて何も見えないじゃん

 ミカ:そりゃこっからじゃ遠いですから・・・
    シカシ空気がキレイなんですか・・・
    んーちょっと思ってた展開と違うかも(首をかしげる)

チサト:とにかく、行ってみよう

    チサト、歩き出す。ユカリとミカも移動する。

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    公園 場面2
    歩く3人

 ミカ:もうそろそろですよ・・・あれ・・・?

    公園の風景、ズーム、白い光がふわふわと飛んでいる

ユカリ:・・・何・・・

    光、3人の方にふわふわとやって来る

ユカリ:ホタルじゃない・・・これ・・・チサト!

    ユカリ、チサトを見る。チサトは公園の砂場の方を見ている

チサト:・・・・・・

 ミカ:あっ・・・!

    赤くくすんだ色の防空頭巾をかぶった小さな女の子が3人の方を見ている
    あどけなく、かわいい顔をしているが痩せていて表情は淋しそうである

女の子:お姉ちゃん達・・・タミコが見えるの・・・?

ユカリ:・・・!!

    ユカリ、後ずさりする。



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