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いつでも一緒が一番なのだっ! <前編>






今日はねっ、兄っちと明日のスキーの準備をしにデパートに行ったの。 靴と板はレンタルするからスキーウェアを買いに行こう、って。 にゃはは♪ いちごちゃん、兄っちとお揃いがいいのなぁ〜。 

「これなんかどうだい? 苺にすごく似合ってるよ」

兄っちが選んでくれたのは赤いスキーウェア。 よぉーく見ると、チャックがイチゴの形なのっ! 可愛いのだっ! いちごちゃんのだーい好きなイチゴなのだっ! にゃはは♪ でも、兄っちとはお揃いじゃないからちょっぴり残念・・・。

「にゃはっ!」

イイコト思いついちゃった! 兄っちがいちごちゃんのウェアを選んでくれたんだから、今度はいちごちゃんが兄っちのウェアを選んであげるのっ! 名案なのだ!

「兄っち、兄っち! ここで待ってて! いちごちゃんが兄っちのを選んであげるのだ!」

兄っちにはきっと白いのが似合うのだ! 絶対似合うのだ! いちごちゃん、もう決めちゃった。 えーっと、男性用のウェアはこっちかな?

「お〜? 黒いピカピカした靴がいっぱい・・・。 ここじゃないのだ」

デパートは無駄に広いのだ。 兄っちといちごちゃんのウェアだけ売ってればいいに。 ぷんぷんっ!

「お〜? 今度はソフトクリーム屋さんがあるのだ。 にゃはは♪ 後で兄っちと食べたいのだ〜」

むむむむむ。 弱ったのだ。 兄っちの白いウェアが全然見つからない。 一度兄っちのトコロに戻って相談してみようっと。

「兄っちー? どこにいるのだ〜?」

・・・お? 返事がないのだ。

「兄っちー? どこなのだ〜?」

やっぱり返事がない・・・。 はにゃっ! もしかしてもしかしてっ、兄っちはデパートで遭難したのかな? た、た、大変なのだ〜! 兄っちがピンチなのだ! 一刻を争う事態なのだ!

「兄っちーーっ! 返事をするのだーーっ!! 兄っちーーっ!!」

嫌なのだ・・・。 兄っちがいないのは、いちごちゃん一番嫌なのだ・・・。

「あ゛に゛っぢーーっ!! えぐっ・・・、えぐっ・・ぐずっ」

この時のいちごちゃんは、すごく寂しかったのだ。 兄っちともう会えないかも、ってすごく怖くて一歩も歩けなくなっちゃったのだ。

「苺っ!」

急に聞こえた兄っちの声。 顔を上げるたら、兄っちがこっちに向かって走ってくるのが見えて・・・。

「う゛ーっ! 兄っちーっ!!」

思いっきり抱きついたいちごちゃんの頭を兄っちは優しく撫でてくれたの。 帰ってくるのが遅いから心配したよ、って。 

その後は、いちごちゃん兄っちの手を絶対離さなかったのだ。 また、兄っちがいなくなった嫌だから、絶対離したくなかったのだ。 痛かったかな?

「それじゃあ、行こうか」

「えっ? どこに行くのだ?」

ポカンとしてるいちごちゃんを見て兄っちは笑いながら、僕のウェアを選んでくれるんじゃなかったのかい?って。 ・・・にゃはは♪ 忘れてたのだ。

兄っちはいちごちゃんの手を引いてあっという間に男性用スキーウェアの売り場まで連れてきてくれたの。 さすがいちごちゃんの兄っち!

「これっ! これがいいのだっ!」

兄っちはいちごちゃんが選んだ真っ白いスキーウェアを見ると、うん、じゃあコレにしようかな。って体に合わせて見てたの。 似合うかい?って。 はにゃ〜。 兄っち、カッコイイのだ〜。

でねっ、帰りにソフトクリーム屋さんに寄って帰ったの。 にゃはは♪ こっちはちゃんと覚えていたのだ。

おうちに到着! でも、これでスキーの準備は終わりじゃないの。 これから、明日の着替えを用意してー。 バッグに荷物を詰めてー。 にゃははっ♪ 遠足みたいでワクワクなのだ。

明日、晴れるといいなぁ〜。 ねっ? 兄っち!





  後編も読んじゃう?


  もう帰るのか?