Reports サイボーグゴキブリの恐怖
CYBORG
COCKROACH
リモートコントロールされるサイバーゴキブリ
下に衝撃の画像を公開します。
説明を読んでお持ち下さい。
* * *
先日、掲示板にこのような書き込みがありました。
大昔のゴキブリは、
1メートル以上の大きさだと聞いたのですが、化石とか見たことがありません。
もしかして、世間には公表できないような極秘事項なのでしょうか。
バカバカしい質問です。
いちいち真面目に取り合ってはいられません。
そこで私はこのように答えました。
私の試算では、ゴキブリが1m以上ある場合、移動速度は音速を超えます。
あの獰猛な食欲に、鋭敏な触覚、さらに衝撃波まで発する機動力を備えた生物がいたならば、
地球上でこれに太刀打ちできる者はまずいないでしょう。
逆に、コレを制御することができたならば・・・
ということを考えれば、その存在があまり公にできない理由は見えてくるはずです。
ノーマルサイズのゴキブリにメカを装着してコントロールし、
配管内などの危険な部分に潜入させるという技術は有名ですが、
これはもちろん、別の施設で開発されている大型種の制御を研究するためのものであると、
多くの専門家(Wright,1998、宮家,1999など)が証言しています。
自分で書いといて何ですが、いい案配でうさん臭い答えになっています。
嘘っぱちもいいところです。
だいたい、いくら最近の科学技術が進歩したからと言って、
わざわざゴキブリをサイボーグ化する必要があるでしょうか?
いや、確かに奴のバイタリティは買えるかも知れませんが、
気持ちの上でイヤです、俺は。
せめてマウスくらいにさせて欲しいものですな。
しかし、科学者は、論理が全てです。倫理は二の次です。
研究において「気持ちの上で」などと戯れ言はいいません。
この写真を見て、私はそのことを痛感しました。
有史以来、技術の力を持って、神をも恐れぬ所行を為して来た人類。
人類の歴史は技術の発達と共にあり、それは地球をも改変してきた罪深い歴史でした。
その行き着く場所として急速な発達を見せる
ロボット工学とバイオテクノロジー。
この2つの技術を融合は、夢の技術である一方、
我々に常に不安と猜疑心を呼び起こすものでもありましょう。
そして、不安は現実のものとなりそうです。
科学の暴走は、とんでもないモノを生み出そうとしています。
それは、マイクロプロセッサーを取り付けた生物の神経系を直接刺激し、
意のままに遠隔操作するデバイス。
そんなモノが本当に開発されているのか?
疑問に思うでしょう。
しかし、完成しています。
証拠の写真を御覧下さい。
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おいおいおい!
ちょっと待ってくれよ!
何も本当にゴキブリでやる事はねえだろ!
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想像してみよう。
この装置の取り付け作業を。
ここはとある大学の研究室。
部屋の片隅には、サイボーグ化のために選ばれた屈強なゴキブリが大量に飼育されている。
研究者は、さも当然のように飼育箱を開け、
「どいつを使おうかなあ・・・・おっ、コイツは活きがいいなあ、ははは、よし、お前を実験に使ってやろう!」
などと独り呟きながら一匹のゴキブリを手にとる。
そして、装置の取り付けの邪魔になる羽根をプチップチッとちぎりとって、
柔らかい背中の肉を露わにすると、そこにメスを入れて、
ゴキブリの運動を司る神経に針のような電極を刺す。
刺激を抑えた専用の接着剤で、切開した部分を閉じると同時に装置を固定すれば施術完了だ。
しかし、羽根と触覚を切断され、金属部品を接着されたゴキブリは動かない。
死んでいるのでは?
「よし、テストしてみるか・・・前進!」
独り言をいいながら、コンソールであるPCに向かってコマンドを打ち込む研究者。
モニターの光を反射して眼鏡が光る。
そして、ゴキブリは突然に走り出す。
男の口元には、笑みが浮かんだ・・・。
* * *
・・・どうよ?
あくまで想像とは云え、明らかにアウトなシチュエーションが幾度となく現れているではないですか。
確かに、凄いテクノロジーだ。
夢の技術と言ってもよいかも知れん。
でも、違うよ・・・。
俺が望んでいたのは、こんなモノではなかったんだよ・・・。
(しかし実際、こんなものが軍事目的で活用されたら空恐ろしいものがあるな・・・どんなかたちであれ、ゴキブリに殺されるのでは死んでも死にきれん。)