Reports 人面魚について イラスト・解説
人面魚
Human
face fish
NSR の調査スタッフのスケッチをもとにしたイラスト
ILLUSTRATION
BEROW; 'Jinmengyo' 2001 NSR
All RIGHTS RESERVED.
■ 全長 最大2m ・・・ただし顎から尾ひれの先まで
■ 分布 関東甲信越を中心に広く日本に分布。
■ 生息地 山間の沼などに潜むことが多い。 ・・・近年は市街地の水辺でも目撃例がある。
■ 鳴き声 沼から頭部を出し、うおっうおっうおっ・・・と鳴く。人語は解さない。
■ 餌 雑食。大きいものは水辺の動物に食いつくこともある
■ 味 ぱさぱさして不味い。毒があるので、意図的でない限り食してはいけない。
■ 解説
人面魚は、文字どおり人の顔を持った魚のような生き物である。魚のような部分はおおむねコイに似ている。妖怪のような類いと混同されることが多いが、人面魚は決して民俗的な世界には登場しない、比較的最近になって見られるようになったものであるから、妖怪の範疇に入れることには疑問が残る。また、その風貌からは、人間のような知能を有するかとも思わせるが、実際には人語を理解しない。むしろ、その行動は極めて動物的、本能的なものである。こういった点からは、ただ顔面の造作がヒトを思わせるだけであって、コイ科の魚類の一種に過ぎないのではないかとする研究者も多い(松井,1988など)が、軍事目的で遺伝子的に人間と魚類を合成したものの試験体の一部がなんらかの原因で野生化したものとする報告(Shionoya, 1998)もある。