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Reports 深海魚の寿司を食ってみる

NSR的 異食探訪シリーズ
駿河湾の珍味 深海魚を食べよう

深海魚を食べるというと、ゲテモノっぽく聞こえるかも知れないが、実はそうでもない。

深海魚って言うと、こんなイメージだと思う(↓下図参照)。

ボトルキャップで流行ったMIUのフィギュアみたいなものね。だけど実際は、深海魚というのは水深200m以深に生息する魚なので、アンコウやキンメダイ、タラなんかもその範疇にあるようだ。つまり、別に意識して食べようとしなくても実は食べているということだね。

しかし、私が今回、わざわざこうしてレポートするものはもちろんそんなありふれた魚ではない。

実は、西伊豆の土肥(とい、と読む)では、普通にはまず食べない深海魚の寿司を喰わせてくれる店があるのだ。これは結構有名なようで、ネットでちょいと検索してみればいろんなサイトで紹介されているのが見つかると思う。
土肥、またはその近くの戸田では、深海に棲むタカアシガニを漁する際にいっしょに捕れる深海魚を食材として(もっぱら話題作りの為の特産物としてだろうが)提供する店や宿があり、TVや雑誌で取り上げられることも多い。その中でも、深海魚を寿司として、つまり当然、生で食べさせる土肥の
かね半という店はかなり有名で、かなり多くのメディアで取り上げられている。

さて、今回は自分(ガイ)とマイキーの2人が、この深海魚の寿司を食べる為にわざわざ西伊豆まで行って参りました。まあ、実は新規導入のマシン(NSRC1号)のテストを兼ねつつの温泉グルメツアーという側面もあるが、それはこの際は置いとこう。

土肥に到着したのはちょうど昼頃。朝はコンビニのおにぎりを1個だけだったので、我々は適度に空腹。そして、さして迷うことなく目的の店を発見。店構えはいたって普通か、あるいは地味めの寿司屋であった。有名店なので混雑を予想したが、店内は空いていて、他に1組の客がいるだけだ。まあ平日の昼だしな。

そして、まよわず「深海魚の寿司」と「地魚の寿司」をオーダー。あえて深海魚2人前にしないのは、なるべく多くの種類の魚を比較する為の作戦だ。両方とも2000円。地魚はともかく・・・深海魚って、本来は食べるんじゃないのに高くないか?と思ったが・・・まあ、なんか理由があるんだろう。

実は、我々は事前にある程度リサーチをしていた中で、貴重なコメントを発見していた。つまるところ、深海魚の寿司は不味いということだ。これはいくつかの個人サイトの中で述べられていた感想だ。旅行ガイド的なサイトでは、まず前向きな評価しか見当たらない。だが、「食べる価値あり」「淡白」などといった紹介であって「美味い」と断言しているところはなかなか見当たらない。・・・やはりキワモノなんだろうか?と思わせるが、個人サイトでは逆に(意外と)美味かったという意見もあった。

つまり、この「意外と」が曲者なんだろうと思う。食べた人が、その前にどの程度の味を想像していたかで評価が分かれているんだろう。美味いと思って食べれば不味い。でも、深海魚って聞いただけでゲテモノを想像していた場合は、美味い。結論から言えば、我々は、特に美味くも不味くもない、あたりさわりのない味であろうと予想した。

しかし、オーダーしてから待てども待てども寿司が出て来ない。他にいる客はもう食べ終わってる状態でにぎり2人前くらい、普通の寿司屋ならすぐに出そうなもんだが。・・・おいおいどうなってんだよ?深海魚ってそんなににぎり難いのか?と思っていると、どうやら、バス旅行の団体が来るようで、その為の深海魚を握っているらしいのだ。
でもさ、普通はその間じゅう待たせるか?待ってるの俺達だけだぜ?先に出してくれてもよくない?と思ったが、そろそろだろう、と思って待つ。
いい加減痺れを切らして、まだ時間かかるんですか?と聞くとお婆が「もうつくってます」とのこと。この方はたぶん、握ってる主人の奥さんだろう。しかし、それから甘エビの頭入りの味噌汁が出て(これは・・・いまいち、エビの臭いの悪い部分が出てしまってたような)、寿司が出るまでには40分くらい待たされた。しかし待ってる間、主人の娘だろうか?40代くらいのおばさんが給仕をしているのだが、コイツがでかい声でえんえん世間話しててうるさいのには辟易した。まあ、これも田舎の風情と思うように自分をマインドコントロールしたが。

とにかく、いよいよ問題の深海魚寿司のお目見えである。

ネタは、げほうとろぼっちめぎすどんこごそ赤かさごとなる。メニューの最終ページに、親切に図解されているのでどれがなんて名前かはすぐわかるようになっているのだ。名前がわかっても魚のイメージがまったく思い浮かばないものが多いが、まあとりあえずメモをしておいた。

メモをもとに調べた結果、

げほう→トウジン
とろぼっち→アオメエソ (※バケツ一杯で200円らしい)
めぎす→ニギス
どんこ→エゾイソアイナメ
ごそ→ハシキンメ
赤かさご→シロカサゴ

参考にしたサイト
http://tkynx0.phys.s.u-tokyo.ac.jp/saito/sinkai/sinkai.html
http://www.syoku-my.com/bouz/zukan/index.html

さて・・・参考にさせて戴いたサイトの一方ではどの魚も美味いとされているが・・・。どうもこの人はえらく寛大な味覚をもってらっしゃるようなので、俺が一般的な味覚でジャッジをしよう。

実際に食べた感想、第一印象は「・・・まあ食えるかな」だった。ちなみに食べたのはめぎす

次にとろぼっち。これは本当に脂がのっている。しかし、その脂に旨味は感じない。あえて表現するならば、味の抜けた白身に健康エコナを染込ませたような。いや、もう少ししつこいな、ふつうのサラダオイル(コーン油100)だな。

続いて、げほう。これは・・・ちょっと堅い。前の2つがとても軟らかかった(ちょっと不自然なほど歯応えがない)のに比べ、やや筋っぽさを感じた。半身をそのまま使ってあったからかも知れない。そう、アナゴの1本寿司よろしく、シャリの前後にはみ出るかたちで半身が乗っていたのだ。しかし、あまり味がないので大きいのを口いっぱいに含んでもあまり嬉しくない。ここまで食べて思い出したのは、確か小さい頃に図鑑で読んだシーラカンスを食った人のコメントだ。「水っぽくておいしくない」。

さらにどんこを食す。これも、あんまり味がない。味がないだけならいいじゃん、と思うかもしれないが、はっきり言って俺は辛くなってきた。想像して欲しい。解凍に失敗して水っぽくなったまぐろ、あれ美味くないよね?あれのもっと味がないやつ、そのクセ妙に脂がのってるものを次々食べたら、ちょとイヤでしょ?

そしてごそ。これは、少し身が堅い。歯応えがあるが、味はやはりない。

最後に・・・実はもう食いたくなかったんだが、我慢して赤かさご。・・・実はこれが一番不味かった。基本的には味がないんだけど、変な揮発性の風味がある。ワサビじゃないぞ。魚の身自体から立ち上る揮発性の・・・石油臭というか。なんか妙な臭いだ。結構辛かったが、適当に噛んで飲み込んだ。

一応全部食い終わったので、ひと安心だ。
全体の感想としては、水っぽくて味はないのだが脂はある、げほうとごそは堅めで、あとは歯応えがない、といった感じ。

さて、相方のマイキーは少食であまり食が進んでいないようだったので、口直しに地魚を戴くことにした。
まず、生しらすの軍艦巻き。生しらすが大さじ一杯ほど、たっぷりとのっている。こっちはちゃんと魚の味がするだろう、と喜んで頬張る。・・・。・・・・?・・・・生臭え。生しらすは俺には合わなかったかな・・・。俺って実はウニも20才くらいになるまで食えなかったし。

こんどこそ口直しにと、イカを。西伊豆はイカもよく釣れるのだ。新鮮なイカは甘くて美味い。・・・・くない。硬い。なにコレ?俺は間違えてシリコンでも食っちまったか?

まあいいや、最後にタコがある。これは見た感じプリッとしてて美味そうだ。

さあ、食べようと、箸でつまんだ時、事態は予想だにしなかった急展開を見せる。

(・・・無駄にしつこかったり生臭いの食い過ぎたかな?胃がむかむかして来た・・・)
(・・・。いや、むかむかっていうか気持ちワリぃ・・・)
(・・・。・・・。いや違う。むしろヤバいわこりゃ・・・)

俺はその心のうちを周囲に気取られぬよう、何食わぬ顔で「ちょっとトイレ言ってくるわ」と席を立った。店外に出るべきか?とも思ったが、奥の方に座っていたので振り向くと近い位置にトイレはあった。3mがもどかしいが、落ち着いてゆっくりと歩き、個室に入ってドアを締める・・・と、ほぼ同時に、6年振りに吐瀉致しました。えへ。便器の中からたくさんのしらすの目玉が僕を見ているような気がしてちょっと恐かった(ってほどにナイーヴではないけどな)。

胃を空にしてスッキリした俺は、何食わぬ顔で席に戻り、何食わぬ顔でタコを食ったけど、さすがにあんまり美味しくは感じられなかった・・・。

我々が待ってる間に来た団体は、全員深海魚寿司を食ってんだよな?でも大丈夫なんだろうな、たぶん。団体は2階席に行ってしまったが、運転手とバスガイドは我々のすぐそばで食っていて、ガイドなんて食うなり「美味しい。」とか言ってたし。食ってる間に他に2組の客が来たけど、明らかにるるぶかなんか見て来たようなカップルで、みんな深海魚頼んでたなあ。

つまり、俺が見た客は(マイキーを除いて)全員が深海魚食ってたわけで。たぶん、毎日そんな感じなわけで。吐くほど不味かったら大変なことになってしまうのは必至で。したがって、俺の体調が悪かったのかも知れない、という仮定が成り立つのだ。まあ全員が深海魚食ってたとは言え、地元の人はそこに1人も含まれていないんだけどね。

でも参考にあげたこのサイトの人も、店を出て30分は本気で気分が悪かったとおっしゃってるし。体質か、あるいは特定の体調においては、受け付けないことがあるのかも知れないです。挑戦する人は注意してください。

・・・でも、店に置いてあった「じゃらん」には、淡白でいて甘味がありクセになりそう、とか書いてあったんだよなあ。ウソつき。

ちなみに、店には息子達とボブサップの写真があってそれをガイドに突っ込まれたおばさんは、嬉しそうにスマップの出てる番組に収録いった時の話をしてました。

それから補足としては、地魚を食ったマイキー(魚にはうるさい三陸方面出身)は、「ちよだ寿司(※)の方がウマイ」とのことです(※テイクアウト寿司チェーン)。

はい、では、
本日の結論
「深海魚の寿司」は、敢えて挑戦する価値はない。
ゲロ吐くのは俺ぐらいだろうが、美味くはないのは確かだ。せっかく西伊豆に行ったなら、同じ値段で本当に美味い魚が食える。その際は、深海魚は扱わない店を選んだ方がいいかもな。なぜ?って聞くのは野暮だぞ。

おまけ

6年振りに消化器系をリバースドライブしてしまった俺ですが、その日は土肥の民宿で伊勢エビ、イサキ、イカ(柔らかくて甘い方の)の刺身をたっぷりと、その他各種の魚料理を満腹まで食い、ビールも瓶で3本ほどいただきましたが、幸いにも昼間の胃腸の不調はウソのように治っていて、まったく問題ありませんでした。朝も焼き魚が美味くて。
さらに翌日は、道を間違えた為に寄ることになった沼津港で「ぬまづ丼」というのを食べたんですが、魚の炊き込み御飯の上にアジのたたき生さくらえび
生しらすが3色に分けてテンコモリで、これがまた美味かったなあ。刺身も美味そうだったからまた行きたいなあ。などという感じでした。

いや、単なるおまけのエピローグです。本文とは関係ないです。