Reports ANTARCTIC MONSTERS::カバゴン
南極に蠢く異形のもの達
[Report by Jobjohn]
南極。
地球の最果ての地と呼ぶに相応しい、未知なる世界だ。極地としては北極も似たようなものかも知れない。
だが、南極には大陸があるし、その一方で南半球は海が多く、北半球の先進国からも遠い。
我々の及び知らない、暗く冷たい世界で、未だ科学の光に身を晒すことなく蠢く生物がいる可能性は高い。さて、そんな南極について囁かれた噂をひとつ紹介しよう。
それは、「ニンゲン」或いは「ヒトガタ」と呼ばれる怪物。
全長は20-30mほどで、白く大きな人の形をした生物が、捕鯨や海洋の調査に関わる人々の間で密かに噂されているらしいのだ。過去に本サイトの掲示板でも話題になったことがあり、そのログを保存してあるので、詳しくはそれを参照していただきたい。
http://www.f2.dion.ne.jp/~nkd25/html/bbs_log1.html#hitogata
また、より詳しい情報はこちらのサイトによくまとめてあるので、ぜひ一読をお薦めする。
(謎の巨大生物UMA)http://www.geocities.co.jp/Technopolis/7954/Ningen.htmlさて、このニンゲン、ネタとしては非常に面白い。
作り話にしても、ここまで大仰だとまじめに突っ込むのも大人気ない、というか、もはやエンターテイメントとして成立している感じだ。ちまちまと、肉眼で見えないとか姑息なことを言っているスカイフィッシュなんて考えたヤツは、このスケールのでかさを見習って欲しい。・・・いや、そうでもないか。また、掲示板ログで書いたように、完全な作り話ではないという捉え方も、荒唐無稽ではないだろう。
文字通りの「南極の白い巨人」では、いつかに流行ったSFアニメだが、そのように見える物体または現象がある、ということは在り得るし、もしかしたら件のアニメもそれを元ネタにしたのかも知れない。つまるところ、もっとも冷静な見方は、出所が実際に捕鯨船の乗組員か、そうでないかはともかくとしても、誰かが作ったネタが膨らんでいつしか事実としても語られるようになり、話もより膨らんでいった、新しい都市伝説のひとつである、という判断なのだろう。
この立場には、我々も十分に同意できていた。
・・・が。
果たして、本当にそれだけであろうか。
ただの噂話、誰かの妄想に過ぎないのだろうか。
我々は何か、大事なことを忘れてはいないか。
見慣れないモノを、都市伝説だ、見間違いだと、簡単に否定し過ぎているのではないだろうか。折りしも、今朝のニュースによれば、インドの山奥でまったく新しい種類の・・・「科」レベルでの新種のカエルが発見されたそうだ。
カエルの新科は、およそ80年ぶりの発見だと言う。そのカエルは紫色で丸い体、突き出た鼻という一風変わった容貌らしい。南極に、我々が想像だにしない生物がいないと、なぜ断言できようか?
先に紹介したサイトの記事を最後まで読んだ方は、ニンゲン以外のもうひとつの不思議な生物について語られていることに気付いたろう。
その名は「カバゴン」。しょうもなさの漂う名前だが、見つけた人がそう付けてしまったのだから仕方ない。
一応、ここでも紹介しておこう。
<<カバゴンの紹介>>
美味しい牡蠣と昆布の養殖で有名な宮城県女川町のマグロ延縄漁船、第二十八金毘羅丸の木村船長以下26名が目撃、思い付きで命名したらしい怪物。
時は1971年、場所はニュージーランドの東海岸のリトルトン半島沖(遠洋漁業だ)。・水面から2mほど顔を出していた
・灰褐色
・ギョロ目、潰れた鼻・・・らしい。
参考スケッチ 「謎の巨大獣を追え」南山宏著・廣済堂刊よりの図。(画像は「謎の巨大生物UMA」より引用)このカバゴンの目撃場所は南極ではないが、1958年に南極観測船「宗谷」の松本船長はじめ4人が類似の生物を目撃している(参考ページ)ので、南極扱いでいいだろう。
このカバゴン・・・まあなんとも間抜けな名前だが、流行に疎い海の荒くれ男のネーミングなので勘弁しよう・・・は、ニンゲンとは別なのだが、南極近くの海で見られる擬人的な怪物という点で、しばしばニンゲンの話題には登場する。
ただ、ニンゲンは近年になって話題になったが、カバゴン(または「ゴジラ」)は1971年の発見と、少々の歴史がある。
グロテスクなだけの怪物で「恐竜の生き残り」みたいなロマンに欠けた為か、当初はそれほど話題にならなかったようだが、ここ最近のニンゲンの話題につられて俄かに脚光を浴びているのだ。さて、このカバゴン。
実は、我々が今回、注目しているのはニンゲンではなく、カバゴンなのだ。
たしかに奇妙な生き物だが。
・・・もったいつけてもしょうがない。
我々は、カバゴンの頭蓋骨の写真を入手しました。
どこで撮影されたか、までは知りません。ただ、南極付近であることだけは確かです。とにかく手に入れてしまったのです。
噂に過ぎない筈の生き物の、頭蓋骨?それは話が飛び過ぎじゃないの?と思われるかも知れません。
だがしかし!
それならこの骨は他の一体なんなのよ?ということです。
これはカバゴン。他には考えられません。
では、どうぞ。
おそろしいキバがまず見て取れるだろう。やはりカバゴンは危険な生物なのかも知れない。
金毘羅丸の船員達も、実は危機一髪だったのだ。そして、目撃証言にピタリと一致する潰れた鼻の穴。
だが、眼窩はない。この事実こそが、カバゴンが既知のいかなる動物の仲間でもないことを示唆していると言えよう。カバゴンの「ぎょろ目」は、南極の海中での生活に適応した結果、我々の眼球とは異なる構造になっているのかも知れない。
或いは、頭蓋に大きく開いた眼窩がないことで、周囲の冷たい水に中枢神経の熱が奪われることを抑える効果があるのかも知れない。
なんにしても、我々の知っている動物とは違う、ということだ。さて、しかし皆さんは、骨だけじゃあーなあー・・・?と、お思いのことだろう。
実は、これも入手済みなのだ。目撃証言通りに、海中から顔を出したカバゴンの写真である。
ぶれぶれ、ピンぼけの怪しい写真ではない。鮮明な写真である。
頭蓋骨同様、こちらの写真もどこで撮影されたのかは不明だが、カバゴンの目撃証言は複数回あるし、南極へ調査、観光、あるいは商業目的で船が入ることは近年ますます頻繁になっているから、そうした中で撮影されたものが偶然に我々の手元に届いたということだろう。
・・・これが、南極の怪獣カバゴンである。
カバゴン
もはや、多くは語るまい。
この写真だけでは、カバゴンがどういう生き物か、どう分類されるのか、そういう詳しいことまではわからない。
だが、問題はカバゴンが何者かではなく、カバゴンは確かに「存在している」ということだ。我々は、しばしば、常識に囚われて真実から目を背けてしまう。
時にはそれが「科学的だ」などとさえ感じている。
だが、確かに存在するものを、図鑑にないから、自分の常識にないから、それだけの理由で否定することは、それこそ非科学的なのではないか・・・。あるいは、無意識の内に、もはや我々の想像を超えるような事態は起こり得ないなどと傲慢な考えに毒されていないか。
地球の何もかもがわかったように錯覚してしまいそうな時代だが、我々は謙虚になり、人間の無知を改めて自覚しなければいけないのかも知れない。
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おまけ情報
余談だが、海の怪物としてよく話題になる「ニュー・ネッシー」または瑞洋丸の怪物ね。
リンクしたサイトの中で、当時の新聞記事の写真があって、「確かにヒレは4枚」と言う証言がぶち抜きで報道されてたみたいなのだが、それはそんなに凄いことなのか?
魚の鰭が胸鰭2枚と尻尾しか無いのは園児のお絵かきの話で、普通の魚には胸鰭2枚、腹鰭2枚、尻鰭1枚、背鰭1から2枚、そして尾鰭1枚と、7、8枚の鰭が付いているものだが。腐った死体に4枚の鰭が認められることに何の驚くべき事実があるのか、俺にはさっぱりわからない。そんでカバゴンって何なんだよ!?っつーかその写真なんなんだよ!?って気になって眠れやしない!って人は、「画像のファイル名」について調べてみることを薦める。それで何かはわかるかも知れない。