remove
powerd by nog twitter
女性が「泥棒!」…無実?の68歳男性“ショック死”
読売新聞(02/21/04)の記事

 三重県警四日市南署は、同県四日市市内のスーパーで、今月17日に「泥棒」と叫び声を挙げた、子連れの女性を捜している。「泥棒」呼ばわりされた男性(68)は、買い物客に取り押さえられた後に死亡したが、防犯ビデオの分析などから、何ら犯罪行為をしていない可能性が強いという。

 “事件”が起きたのは、同市尾平町の「ジャスコ四日市尾平店」内の現金自動預け払い機(ATM)コーナー前。17日午後1時過ぎ、女性が突然「泥棒」と声を上げたため、買い物客ら数人が、近くにいた市内の男性を取り押さえた。

 店の通報で約20分後、同署員が男性に手錠をかけて床に押さえ付け、現行犯逮捕したが、男性は直後におう吐し、意識を失い、18日未明、高血圧性心不全と不整脈のため、病院で死亡した。

 「泥棒」と叫んだ女性は現場から立ち去ったまま、行方がわからなくなった。同署でATMや店内に設置された防犯ビデオを調べた結果 、男性と女性がぶつかった場面はあったものの、男性が女性から何かを奪った事実は確認はできず、同署は「男性は無実だった可能性が強い」と発表した。

 男性はふだんから高血圧気味で、同署では、間違って捕まえられたことで強いストレスを感じた可能性があるとみている。

 同署は、女性の特徴も公開した。25―30歳ぐらいで、身長約1メートル60。黒っぽいズボン、上着姿で、2歳ぐらいの子供を抱いていたという。

 男性の親類は「お金を下ろしに行ったと聞いたが、なぜ泥棒扱いされたのか分からない。それが元で死亡したとしたら許せない」と話す。

 前川清治郎・四日市南署副署長の話「取り押さえた人たちは善意で行ったことで、責めることは出来ない。署員は逃がさないようにしたが、制圧が行き過ぎたということはない」



CLOSE WINDOW