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サイダーハウス・ルール ★★★★★★★★☆☆
1999年 / アメリカ / 監督:ラッセ・ハルストレム / 脚本:ジョン・アーヴィング / 関連サイト
出演:トビー・マグワイア、シャーリズ・セロン、マイケル・ケイン、デルロイ・リンドー、ポール・ラッド、エリカ・バドゥ

生まれた事に意味なんて無い。生まれた後に意味があるんだ。な〜んて事を観賞後に思ってみたりした。
生命を誕生させる出産と生命を殺す堕胎。金銭的な事やそれぞれの事情があるだろうから、
「堕胎するな」なんて言えるわけが無いんだけど、その決断をする前に一つ想像してもらいたい。
自分の子供が誰かを幸せにしている姿を。

ラーチ医師(マイケル・ケイン)がホーマー(トビー・マグワイア)に語りかける台詞が好き。
「人の役に立つ存在になれ」。自分もこの世に生まれてきたんだから、人の役に立つ事がしたいものである。
そして、いつか子供にもこの台詞を伝えたいと思う。様々な人間模様が描かれた心温まる作品。
意外とドロドロとしてますが、色々な事を考えさせられます。ちなみに「サイダーハウス」とは「りんご園」という意味。


サイン ★★★★☆☆☆☆☆☆
2002年 / アメリカ / 監督:M.ナイト・シャマラン / 脚本:M.ナイト・シャマラン / 関連サイト
出演:メル・ギブソン、ホアキン・フェニックス、ローリー・カルキン、アビゲイル・ブレスリン

CM等で驚愕の展開というから、どんな大どんでん返しが待っているのかと思ったけど、
何も起こらずに普通に終わっていく。M・ナイト・シャマランは、なにを秘密にしたかったのだろうか。
てっきり、
ミステリーサークルに秘密が隠されてると思ったのは、私だけではないだろう。
宇宙人が出てくるってそのまんまじゃん普通に観たら、そこそこ面白い映画なんだけどねぇ。

M・ナイト・シャマランが”ヒッチ・コックの再来”であり、ハリウッドNo.1ストーリー・テラーと言わしめた作品なのだが、
そこまでの作品なのかは疑問。監督のやりたかったことっていうのは、面白いしよくわかる。
だけど、前評判ほどの驚きは無かった。正直、広告に潰された作品だという印象。
これから観る方は、オチとか何も考えずに観るのをお薦めします。


2002/10/08 Makoz

ザ・セル ★★★☆☆☆☆☆☆☆
2000年 / アメリカ / 監督:ターセム / 脚本:マーク・プロトセヴィッチ / 関連サイト
出演:ジェニフアー・ロペス、ヴィンス・ヴォーン、ヴィンセント・ドノフリオ、マリアンヌ・ジャン・バチスト、ジェイク・ウェバー

猟奇犯罪者の深層心理に入り込むってのは面白いけれど、グロい映像には引きました…。
こういうの苦手なもんで。リアリティのある猟奇シーンは平気なのだが(それでも苦手)、
深層心理なんかのわけの分からぬシーンは好きになれなくて…。
人の深層心理の中に入り込む設定なら、小説『パプリカ』(筒井康隆)の方が面白かったなぁ。
猟奇殺人犯じゃなくて一見普通の人の深層心理に入るって方が面白かったかも。ミステリー部分はいまいち。


SURVIVE STYLE5+ ★★★★★★★☆☆☆
2004年 / 日本 / 監督:関口現 / 脚本:多田琢 / 関連サイト
出演:浅野忠信、小泉今日子、阿部寛、岸部一徳、ヴィニー・ジョーンズ、荒川良々、麻生祐未

数々の良CMを作り出してきた関口現と多田琢のコンビが作り出した新感覚のニホンエイガ (公式サイトより)。

なんといってもキャスト陣が素晴らしい。見事に実力派が集ったという印象。
阿部寛、岸部一徳、荒川良々など個人的にお気に入りの役者さんたちが出ていて良かった。
彼らたちが作り出す独特の世界観にズルズルと引きずり込まれていってしまった。

基本的には現実離れした世界観の作品はあまり好きではないのだが、なぜかこの作品はすんなりハマれた。
それは前述した役者陣の力に加え、テンポ良く進む構成がそうさせているのかもしれない。
リズム感の良いサウンドに引っ張られて、ザッピングしていく5つの物語に進んでいくのが良い。

CM界のトップクリエーターたちが核となって作られているだけあって、映画というよりは長いプロモーションビデオを見ている感じ。
基本的にはおバカな映像をつなぎ合わせている感があるけれど、最後のザッピングのさせ方が絶妙なので無問題。
狙い過ぎな場面も多々あったけれど、それ以上に笑える場面が多いので、全体的に見て「笑える」と判断できる。

個人的なMVPは、岸部一徳ではなく……荒川良々でもなく、ウエイトレス役の三輪明日美の笑顔(笑)
一番好きな場面は→
最後にヴィニー・ジョーンズがブロッコリーに向かって「お前の役割は?」と問う所

たまには、こういうテイストの作品も良いもんだ。

2004/09/30 Makoz

さよなら、クロ ★★★★★☆☆☆☆☆
2003年 / 日本 / 監督:松岡錠司 / 脚本:松岡錠司、平松恵美子、石川勝己 / 関連サイト
出演:妻夫木聡、伊藤歩、新井浩文、金井勇太

ペットは飼わない事にしている。別れがつらいから。
どんなに長生きしたとしても、自分より早く逝ってしまう。

学校に住みついたクロ。ただいるだけで生徒や教師たちをなごませてくれる。
生徒たちみんながそれぞれの生活を歩み、クロと接する事で癒され、また次の日も頑張る事が出来るんだろう。
動物には人間とまた違った温かさを持っている。まさに癒し。ついつい餌をやりたくなる気持ちはわかるわぁ。
映像になっていない部分でも、おそらくクロと生徒たちは毎日を共にしていたんだろうな。だからこそ別れがつらい。

生徒や職員たちの悲しむ姿は、同じペットを失った悲しみを知っている人ならば共感できるだろう。
特に教頭先生(塩見三省)の後姿は感動。クロと教頭との交流の経過が素晴らしいね。
用務員さん(井川比佐志)も良い味出していたなぁ。生徒たちよりも密接な時間を過ごしていたのは職員やからね。

恋愛部分はちと不満。人間ってのは忘れる生き物だ。そんな長い時間、引きずっていくものなのかねぇ。
様々な別れを繰り返し前へと進んでいく。簡単には忘れられない事でも、時間が全てを洗い流してくれる。それはそれでつらいけど……。
木村(妻夫木聡)と五十嵐(伊藤歩)には、忘れる事の出来ない傷があるんだろうけどさ。告白シーンはなんだか冷めてしまった。

個人的には、木村と神戸(新井浩文)の位置が反対だった方が好み。
五十嵐が好きなのは神戸で木村は片想い。好きな人を失った五十嵐の悲しみを木村とクロで癒す。
 それが十年の歳月を経て、クロが亡くなる時に木村が今まで言わなかった「好き」という言葉を五十嵐に告げる……とか。


ペットを飼ってもいいかな。観賞後、そう思えた。

2004/07/19 Makoz

ザ・ロイヤル・テネンバウムズ  ★★★★☆☆☆☆☆☆
2001年 / アメリカ / 監督:ウェス・アンダーソン / 脚本:ウェス・アンダーソン / 関連サイト
出演:ジーン・ハックマン、アンジェリカ・ヒューストン、ベン・スティラー、グウィネス・パルトロウ

キャラ数が多くて、全てのキャラを生かしきれなかった印象。
22年振りの再開である父と家族の絆を描いているのかと思いきや、
途中で違う方向に行き過ぎて父の存在が薄くなったりしている。
純粋に父ロイヤルにだけ照準を絞った方が良かったね。
個々のキャラの設定や魅力はありなんですがねぇ。家族ドラマ大好物の私の心には響かなかった。
孫と遊ぶロイヤルのシーンとかは好きですけどね。

そもそも、こんなのは天才じゃないし、天才の苦悩でもない!
この作品の人物は天才ではなく、才能が少しあるだけ。
”天才”に関しては森博嗣の小説『犀川&萌絵シリーズ』を読んでみてください。
天才一家という設定は面白いんだけどね。天才にこだわりのある私としては不満。
そんなところも影響して、この作品を受け入れられなかったのかもしれない。


2003/04/22 Makoz

サンキュー、ボーイズ ★★★★★☆☆☆☆☆
2001年 / アメリカ / 監督:ペニー・マーシャル / 脚本:モーガン・ウォード / 関連サイト
出演:ドリュー・バリモア、ジェームズ・ウッズ、ロレイン・ブラッコ

恋愛映画と思いきやホームドラマだね。ラストにあの人物を持ってくるとはさすがです。
家族ってやっぱり良いもんですわ。子育てするってのは本当に大変なんだなぁ。
この辺は女流監督・ペニー・マーシャルが上手く描いている。本当にどうしようもない母親だけれども、
子供を大事に思っているんやね。ダメな親の方が子は育つんかな(笑)

原題『Riding in Cars with Boys』の方が断然良いと思うのは、私だけでしょうか……?


幸せになるためのイタリア語講座 ★★★★☆☆☆☆☆☆
2000年 / デンマーク / 監督:ロネ・シェルフィグ / 脚本:ロネ・シェルフィグ / 関連サイト
出演:アンダース・W.ベアテルセン、ピーター・ガンツェラー、ラース・コンルード、アン・エレオノーラ・ヨーゲンセン

それぞれに悩みを抱えた男女6人がイタリア語講座をきっかけに恋愛を育んでく恋愛ドラマ。

ほのぼのとしているかと思えば、ドロドロと重い話になったり、またほのぼのとなったり……。
観たい場面が足りなかったり、唐突に仲直りしたり、物語の構成は心地良いとは言えなかった。
イタリア語を習っている人たちの日記をただ読んでいるだけのようだ。
物語としては、あともう一歩くらい何か事件・出来事が起こって欲しかったなぁ。

”イタリア語講座”って舞台があまり生かされていないが残念。講座のシーンの役割もあんま感じられないし。
最初からただの”きっかけ”として設定してたのかもしれんが、もうちょっと使って欲しいね。
もっと講座のシーンを面白く描いていたら、物語全体の印象がもっと良くなっていただろうに。

個性的なキャラクターが揃ってはいるが、その魅力が薄い。小粒が集まっているだけな印象。
何が足りないのかと考えたら、”お笑い”キャラがいない。講座の脇役でも良いから一人は欲しい。
みんな普通の人たちなんだよなぁ。普通の人でも良いんだけど、それだったら出来事がもっと欲しい。
講座の男女比率をもっと平等にして、脇役たちも知らないうちに恋に落ちてたり…とかしたら面白そう。

ヨーゲンとジュリアの関係なんて、けっこう好みの設定なんだけどなぁ。
もう少し工夫していれば、最後のところで一気に感動出来るんだけど、今のままだと薄味。
残りの二つの恋愛は、ほとんど琴線に触れず。なんか心の底からぶつかり合っていない不完全燃焼に感じた。

うーん、期待していただけに残念。物語的には好きな雰囲気なんだけど一歩足りなかった。
テイストが似ている『ラブ・アクチュアリー』との違いは、やはりキャラクターたちの魅力ではないだろうか。


2004/09/30 Makoz

シカゴ ★★★★★★★★★☆
2002年 / アメリカ / 監督:ロブ・マーシャル / 脚本:ビル・コンドン / 関連サイト
出演:キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、レニー・ゼルウィガー、リチャード・ギア

まさにエンターテインメント。キャスト、スタッフの全てが観客を楽しませようとしているのがわかる。
ミュージカルと映画の融合が極上のハーモニーを生み出しており、観ているだけで楽しくて気持ち良い。
観賞後に余韻に浸れる映画こそ名作である。この作品の余韻がまた素晴らしい。
映画館を後にしてもメロディが頭の中で響いている。All That Jazz!!

演出が上手い! ミュージカル映画だからこそ出来る演出が心地よい。
特に好きなのが、ロキシーが腹話術の人形になってフリンに操られているシーン。
その場面に合ってる感情を音楽に乗せて描いているのが◎。
また、主演のレニー・ゼルウィガーの演技が最高に良かった。
あの表情が物語を上手く引き立てている。リチャード・ギアもさすがですな。


2003/05/27 Makoz

69 sixty nine ★★★★★★★☆☆☆
2004年 / 日本 / 監督:李相日 / 脚本:宮藤官九郎 / 関連サイト
出演:妻夫木聡、安藤政信、金井勇太、太田莉菜、柴田恭兵

1969年……まだ自分は生まれていない。そんな時代の青春物語。

正直、うらやましいと思った。今の時代には無い"熱さ"が彼らにはある。
自分も1969年当時に生まれていたら、バリケード作ったりして騒いでいたんだろうなぁ。
ケン(妻夫木聡)みたいに革命とかには関心が無く、ただ友達と騒ぎたい一心で(笑)
いや、イワセ(金井勇太)のようにビクビクしながら、騒動に参加しているのが性に合っているかも……。

ケンたちが学校をバリケード封鎖する様は、本当に楽しそうで生き生きとしていた。
現在でいうと文化祭とかのノリかな。やっぱりみんなで力を合わせて、何かをするっていうのは楽しいもんだ。
学校ってところは楽しいところだ。だって、友達が多くいるんだから。勉強なんてオマケだよ(笑)

いつの時代も高校生の考えている事は同じで、頭の中は異性の事ばかりやね。
憧れの女の子をレディ・ジェーンと称するセンスが最高。自分も似たような事をやっていたっけな。
こういう風に共感出来るところが青春映画の好きなところだ。あの頃に戻りたいなぁ〜。

一番好きなシーンは、イワセがピースするところ。イワセが一番好きなキャラだしね。
やっぱりダメなやつが頑張るのは最高ですね。誰だってやる気になればなんとかなるもんすよ。
ケンとかアダマ(安藤政信)ばかりが主役じゃない。イワセとか地味なやつでも主役になれるんだ!

ただ、青春映画には付き物だけれど、下品なシーンが目に付いた。
指紋のなか中村(星野源)が校長室でうんこする場面は、本当にしているみたいで引いた。リアル過ぎ。別にそこまでリアルにしなくても…
男同士で観ていたら笑えたかもしれんが、女の子と観にいってたので気まずかった…。
……なんて思っているのは自分だけで、女の子とかは何も考えずに楽しんでいるのかもね(笑)


2004/07/23 Makoz

少林サッカー ★★★★★★★★★☆
2001年 / 香港 / 監督:チャウ・シンチー / 脚本:チャウ・シンチー / 関連サイト
出演:チャウ・シンチー、ヴィッキー・チャオ、ン・マンタ、リン・ヅーソォン、ウォン・ヤッフェイ

ワールドカップブームに乗った三流映画かと思っていたが、これがかなり面白かった!
もうバカ映画だよ。こんなに笑ったのは久しぶり。最初から最後までずっと笑わせてもらいましたわ。
数あるコメディー映画の中でも、トップクラスの作品。まぁ、サッカー映画ではないけどね(笑)

主演兼監督のチャン・シンチーは凄い感性を持っているね。普通のバラエティ番組の何倍も面白い。
シリアスなシーンにまで笑いを持ってくる。かと言って、笑いだけではない。
95%の笑いと5%のドラマが混ぜ合わさって最高の作品となったわけだ。笑いに飢えてる方にお薦め!


2002/07/15 Makoz

シンドラーのリスト ★★★★★★★★★★
1993年 / アメリカ / 監督:スティーブン・スピルバーグ / 脚本:スティーブン・ザイリアン / 関連サイト
出演:リーアム・ニーソン、ベン・キングズレー、レイフ・ファインズ、キャロライン・グッドオール、ジョナサン サガール

鳥肌が立った。感動を通り越して寒気がした。
数多くのユダヤ人迫害問題をテーマにした作品を観てきたが、これほどまでに心に響いたのは初めてだ。
戦争もユダヤ人迫害についても映像・書籍でしか知らないが、この映像を通して戦争の醜さ、残酷さが痛いほど伝わって来る。

全世界の若者、特に少年少女に観てもらいたい。
残酷なシーンが多いがこれが戦争だという事を、人を殺すという事がどういう事かを少しでも理解してもらいたい。
子供がいる人はこの作品を子供に見せましょう。

地獄に仏。
シンドラーが救ったユダヤの人々はほんの一握りしかいない。
無念に死んでいった人の方が圧倒的に多い。最後にシンドラーがユダヤの人々に語るシーンは映画史に残る名場面であろう。
今2003年現在でも、全世界で戦争は終わることなく続いている。独裁者諸君、この作品を観てよ〜く考えてくれ。
全世界の人々がほんの少しでも相手を思いやる心を持てば、戦争なんて無くなるのになぁ。
戦争反対。ラブアンドピース! あと、赤い服の女の子の演出には脱帽っす。


2003/06/21 Makoz

スウィングガールズ ★★★★★★★★★★
2004年 / 日本 / 監督:矢口史靖 / 脚本:矢口史靖 / 関連サイト
出演:上野樹里、貫地谷しほり、本仮屋ユイカ、豊島由佳梨、平岡祐太、竹中直人、白石美帆

田舎の女子高生たちがジャズバンドに燃える青春物語。

まさに青春ど真ん中。高校時代に吹奏楽部に所属していた私にとっては、全てがピンポイントでヒット!
練習シーンとか演奏前シーンとか自分も体験した事が多く描かれていて最高に良かった。
当時、自分が演奏していた曲を劇中でも演奏されていた時なんて、なんか嬉しかったし(笑)

同監督の『ウォーターボーイズ』もそうだが、こういうダメなやつらが頑張って何かをやり遂げるってのが大好き。
最後の演奏で主要人物の一人一人がスポットライトを浴びてソロ演奏する所なんて素晴らしすぎる。
この部分で涙。劣等生の努力が報われる所は本当に泣ける。最後の演奏シーンは文句無し。
いつも仏頂面のギター&ベースの子が笑っていたり、同じパート同士が目配せをしていたり所とか最高だわ。

なぜここまで感動出来るのかといったら、それは役者陣の努力があったからだろう。
映像に映っていない部分で、もの凄く練習したってわかると感動が倍増。
最後の演奏の彼女たちの表情は本物なんだろうなぁ。舞台上の彼女たちは本当に輝いていた。

演出部分も面白い。ジャズを上手く織り交ぜており、思わず体でリズムを刻んでしまう。
猪との格闘シーンなんかの演出も良かったなぁ。こういう遊び方って大好きだわ。
登場人物の魅力もあったし言う事無いね。個人的なMVPは、ドラムス担当のおデブちゃん豊島由佳梨。
彼女のポツリとつぶやく一言一言が作品をさらに面白くさせた。他の子たちも可愛かったし大満足です。

私の好きな全てのツボを抑えていた。これは本当に好きな作品だね。間違いなく10点満点です。
矢口史靖監督いいね〜。好きな監督の一人だわ。今後も注目していこう。

また、みんなで演奏したいなぁ。


2004/09/14 Makoz

スチームボーイ ★★★★★★☆☆☆☆
2004年 / 日本 / 監督:大友克洋 / 脚本:大友克洋 / 関連サイト
出演:鈴木杏、小西真奈美、中村嘉葎雄、津嘉山正種、児玉清、沢村一樹、斉藤暁、寺島進

『天空の城ラピュタ』が幻想的ならば、スチームボーイは現実的。

作品のテイストはラピュタと似ている。
親の夢を引き継ぐ少年、組織に追われる主人公、空飛ぶ巨大建造物、狂気に走る悪役……。
序盤の展開なんてほとんどラピュタと一緒。これは狙ってやっているのか? たまたまなのか?
作品のテーマもラピュタと近いかもしれない。両作品とも”人間の争い”を扱っているし。

といっても、ラピュタとまた違う作品。映像なんかはスチームボーイの方が凄い。
博覧会の割れたガラス一枚一枚に映るレイ(鈴木杏)とスカーレット(小西真奈美)の思い出は良かった。
蒸気機関から発せられる蒸気の描写も良い。蒸気はCGではなく手書きらしいです。脱帽。

キャラクターに関してはラピュタの方が魅力的。ラピュタと比べてばかりで恐縮ですが…。
主人公のレイが薄いんだよなぁ。ラピュタのパズーに比べて、レイの成長があまり描かれていないのが原因かも。
レイはこれといった挫折をする事も無く、戦争という悪に立ち向かっていく。優等生タイプの主人公ですな。
自分は、挫折を繰り返し涙汗を流して頑張る劣等生が好きなので、最初から勇気を持っているレイには、そこまで感情移入が出来ない。

スカーレット。この子がこの作品のキーマン(キーガール?)。魅力的なキャラクターです。
マッドサイエンティストたちの長々とした説明台詞の間に挟まれるツッコミがあるからこそ、殺伐さが温和されている。
世間知らずでわがままなお嬢様の影に見える寂しさ、優しさ。もっとレイとの交流が多かったら良かったのになぁ。

科学の進歩というのは怖いものです。人間の欲というものは果てしない。普通の暮らしで満足なのに……。


2004/07/22 Makoz

スパニッシュ・アパートメント ★★★★★☆☆☆☆☆
2002年 / フランス・スペイン / 監督:セドリック・クラピッシュ / 脚本:セドリック・クラピッシュ / 関連サイト
出演:ロマン・デュリス、ジュディット・ゴドレーシュ、オドレイ・トトゥ、セシル・ドゥ・フランス、ケリー・ライリー

様々な国から来ている若者が暮らすマンションにスペインに留学したフランス人の青年が住み始める。

設定は素晴らしい。見知らぬ海外で文化の違う様々な国籍の若者たちが、ぶつかり合いながらも成長していく…。
けれど、その設定が活かしきれていない。ただの主人公のスペイン旅行記になってしまっていて、
このマンションがほとんど使われていない。もっと住民たちと濃い関わり合いがあったら面白かったのになぁ。

良い場面もある。イギリス人の女の子の浮気を隠すためにみんなで走り回ったり、
失恋した住民同士が同じように並んでボーっとテレビを見たりと、この二つ場面だけは大好き。
後はただ口論したり、生活がちょっと見えたりするだけ。もっとぶつかり合ったり、仲良くなったりしてくれよ!
ここの人間関係が薄かったので、主人公が帰国する場面は全く悲しくなかった。
この手の別れのシーンは私の泣きポイントである。最大の見せ場を生かせなかったのは致命的。

住民たちのキャラクターの魅力も薄い。覚えているのは潔癖症のイギリス人・女とその弟くらい。
あとの連中の個性が全く無い。それぞれの国の民族性とか出せば、いくらでも良いキャラクターが作れそうなんだけどなぁ。
序盤に登場したベルギーの女の子なんて、物語の核となるのかと思ったけど、ほとんど出番無かったし…。

同じフランス人との不倫なんか描くなんて勿体無い。こんなに色々な国があるんだから、別の国籍の子と恋に落ちなくちゃ。
魅力あるキャラクターを集めて人間関係を濃くしたら、素晴らしい作品になっていただけに残念。
こういう作品は、見た後に「自分も留学したいなぁ」と思わせなきゃ。私はほんのちょっとしたいと思っただけです。


2004/10/10 Makoz

世界の中心で、愛をさけぶ ★★★★★★★★★☆
2004年 / 日本 / 監督:行定勲 / 脚本:坂元裕二、伊藤ちひろ、行貞勲 / 関連サイト
出演:大沢たかお、柴咲コウ、長澤まさみ、森山未來、山崎努、天海祐希、杉本哲太、宮藤官九郎

原作が大ベストセラーとなり一大センセーショナルを巻き起こし、行貞勲監督の手により映画化された話題作。

最愛な人が亡くなる……そういった内容の物語はたくさん見てきた。だけど、この物語がその手の作品と違うのは、"故人の声"だろう。
ひょんな事から出てきたカセットテープ。そこには朔太郎(大沢たかお/森山未來)の高校時の恋人アキ(長澤まさみ)の声だった。
死に行く恋人がその当時、何を感じていたのか。何を考えていたのか。生きた恋人の温もりがそこにある。

「忘れないよ、あなたと過ごした大切な時間」

今にも消え入りそうな声。わざと明るく振舞う声。幸せそうな声。その一つ一つが切ない。
この声が無かったら、この作品に対する印象が全く違っていただろう。長澤まさみの声がまた良いんだわ!
カセットテープに吹き込まれた恋人の声。手紙とはまた違う切なさがある。最愛の人の声ってのは特別な意味がある。

白血病に侵されていくアキを演じる為に髪を切ったりと、長澤まさみ大活躍だったね。『ロボコン』の時とは別人ですよ(笑)
この子がいたからこそ感動出来たんだろうなぁ。主演は柴崎コウじゃなくて長澤まさみですよ。

回想シーンの朔太郎とアキの交流。これがまた幸せそうなんだ。まさに青春。いいなぁ〜。
幸せであればあるほど、その幸せが崩れる時がつらくなる。二人の心の動きがまた切ない。
ラジオやウォークマンといった小道具、山崎努をはじめとした脇役陣も良い味を出している。

恋愛をしていたら、別れは訪れる。別れた後も変わらずに生きていかなければならない。
幸せな思い出に浸っていたい。だけど、自分は生きている。別れを乗り越えて前に進まなくてはならない。
写真屋の爺さん(山崎努)の台詞「
残された者に出来る事は後片付けだけだ」が全てを物語っている。

この作品を観る一週間前に失恋した自分も、ほんの少しだけ前を向いて進んでいこうと静かに思った。


2004/07/02 Makoz

ソードフィッシュ ★★★★★☆☆☆☆☆
2001年 / アメリカ / 監督:ドミニク・セナ / 脚本:スキップ・ウッズ / 関連サイト
出演:ジョン・トラボルタ、ハル・ベリー、ヒュー・ジャックマン、ドン・チードル、ヴィニー・ジョーンズ

ジョン・トラボルタがお金を盗む為に頑張るお話なのですが、なかなか面白かった。
さすが『マトリックス』を手がけた人が関わっているだけで、アクションシーンもなかなか。
ストーリーもなかなか良い。凄い面白いってわけでもなく、つまらなくもなく、なかなかの映画。もう一味欲しいかなぁ。

展開的には好き。クライマックスなんて僕好みだし♪
ヒュー・ジャックマン演じるハッカーの入団(?)テストで時間以内に成功しなかったら殺す!
みたいなシーンも緊迫感があって面白いし。だけど、すっげぇ面白い!って物がないんだよねぇ。心にまでは響いてこないっす。


2002/07/15 Makoz

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