作:◆cCdWxdhReU
「待っていろシャーネ。俺が今すぐお前のところに行って抱きしめてやる」
クレア・スタンフィールドは井戸の中から飛び出す。
中に紐が垂らされていたが彼にはそんなもの必要ない。
連続で壁を蹴り、一気に外界へと降り立つ。
それは映画やコミックの中ではありえることだが、類稀な才能、そして相応の努力によって手に入れた彼の力だ。
いったいここはどこだ?
クレアは右手をを見渡す。
そこは周りは森、鬱蒼とした木々の並ぶ森であった。
……どこだかわからんな。これでは。
しかしその考えは左手を見たとき打ち消される。
「これは……」
目の前には広がるのはこの暗闇の中ライトアップされる巨大な派手な建物。
クレアは持っていた地図を見る。
「どうやら西側の辺りらしいな」
目の前の光景を説明する場所は地図に一つしかない。E-1 F-1に渡り作られたその巨大な建物に彼は驚嘆を隠せない。
「海洋遊園地か、殺し合いなんてくだらねぇゲームにこんなものを入れるなんて、あいつら何考えてるんだ?」
だがしかし、そのセンスはクレアの趣味に合うものであることをクレアは誰も居ないのに口には出さない。もしも彼の恋人、シャーネであればわかったであろうが。
「とりあえずあの中に行ってみるか。シャーネもいるかもしれないからな」
クレアはその巨大な遊園地へと歩みを進める。
後にその場所が後に殺戮世界になろうとも、彼は笑って中に入っていっただろう。
なぜなら世界は彼のために出来ているのだから。
【残り96人】
【F-2/F-2の西端/一日目3:00】
【クレア・スタンフィールド】
[状態]:健康
[装備]:大型ハンティングナイフx2
[道具]:デイパック(支給品一式)
[思考]:シャーネを探す E-1 F-1に渡って作られた海洋遊園地(水族館と遊園地合わせたようなもの)に向かう
←BACK | 目次へ (詳細版) | NEXT→ |
---|---|---|
第131話 | 第132話 | 第133話 |
第053話 | クレア | 第163話 |